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Posted by ブクログ
三内丸山遺跡に行ってから縄文時代に対する興味が湧いてきた。それで縄文時代を背景とする小説を探していて、本作品を見つけた。やや舞台は東北あたりかと思われる。猪はイー、鹿はカァーなど普通名詞の呼び替えの言葉遊びも楽しい。著者なりに縄文人の精神生活に迫ろうとした努力が伺われる。アフリカの狩猟民族などの人類学の調査を見ると、狩猟民族は足跡を見ただけで、その獲物の状態がわかってしまったり、糞を見ただけで獲物の健康状態までわかるということなので、この小説で描かれる様に糞を触ったり嗅いだりしなくてももっとわかるはずだろう。また、服や足袋なども本人たちは快適だと思って着ていたと思われる。
また渡来人と縄文人の恋愛が描かれそうで大地の子エイラを思い出す。下巻も楽しみだ。
Posted by ブクログ
縄文時代が舞台の小説なんて読んだことがない!そう思って興味をそそられ手に取った。しかも恋愛もの?!これがなかなか面白かった。読み口は軽めで読みやすい。時折挟まれる現代パートがある意味がよく分からなかったが、縄文パートがとにかく興味深くて面白い。彼らの生活様式がリアルに描かれていて、今まで教科書でしか認識がなかった時代の人たちの生活や人生がかなり立体的に感じられた。どうやってこんなにリアルに?おそらく想像のものも多いのだろう。
主人公は縄文時代のティーンエイジャーの男の子。おとなになる直前の、早くおとなになりたいと願う少年。長の娘に淡い恋をしている。厳しくて小うるさい母がいる。病弱な弟がいる。父は早くに亡くなっている。年に一度海の民と交流し物々交換がある。チームで狩りをして部族は食をつなぐ。神に気遣いながら生きる。
主人公はある日禁忌の森に誤って足を踏み入れる。そこで、部族以外の女の子とすれ違い、ひとときの交流を持つ。この女の子、自分たちとはだいぶん違う見た目と服装だ。読者はわかる、この子は弥生人で、つまりこの時代は、縄文時代と弥生時代の狭間なのだ。そして、主人公の男の子は、そうと気づかずこの弥生人の女の子に本気の恋をする…
時折挟まれる縄文ワードが面白い。鳥の巣に卵、で、たぶんという意味。好きな人のことを考えて頭がぽーっとなることを、頭が陽だまりになる、と表現する。突拍子もないという意味で、夏の雪、と言う。完全に作者の創造だと思うが、面白かった。
わくわくしますが、・・・
古代と現在を行き来することで、国家論、国家と個人の関係を述べたいのであろうと思いますが、この点はうまく書けていません。古代の話だけで充分にわくわくさせてくれますので、それに特化していればと思い、星を一つ下げました。
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