小説 - 講談社文庫作品一覧

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  • 刑事魂
    4.0
    南平班の菅原警部補が雑木林で惨殺された。胸に刻まれた十字形は挑発かそれとも見せしめか。上司にも同僚にも知らせず、菅原は1人、なにを追っていたのか。仲間の無念を晴らすべく、捜査1課の猛者たちが総力戦を挑む。たった1枚の地図を手がかりに犯人を追い詰めてゆく南部平蔵班の刑事魂が光る!!
  • 切り裂き魔 警視庁捜査一課南平班
    -
    マンションの屋上から突き落とされた女子中学生。その死体は無惨にも切り裂かれていた。続けて彼女の父親の会社に勤めるOLが同じ傷を残して殺される。残酷な連続猟奇殺人事件を、精鋭八名の捜査一課南部平蔵班が追う。犯人への意外な手がかりとは何か? ベテラン捜査官たちの刑事魂を描く長編警察推理。
  • 警視庁鉄道捜査班 鉄血の警視
    3.3
    大ヒット作『RAIL WARS!』の著者・豊田巧による、本格鉄道サスペンス!電車内で放火を図った女が逮捕された。まるで何かを待つように黙秘を続ける女の捜査中、鉄道会社にレールジャックを告げる電話が。犯人は、人質、爆弾、そしてあるモノを盾に、列車を止めるなという要求を突きつける。脅迫者と女の関係は? 警察は、暴走する列車を爆破させずに止められるのか? 警視庁に新設された鉄道犯罪捜査班のスペシャリストたちが、警察対応の裏をかく難敵に立ち向かう!
  • 警視庁鉄道捜査班 鉄路の牢獄
    3.3
    駅を狙う銃乱射テロ予告! 首都圏鉄道網を巧みに利用する犯人を、警察はどう止める? 大ヒット作『RAIL WARS!』の著者・豊田巧による、本格鉄道サスペンス! 湘南新宿ラインで痴漢事件が発生。逃亡直後に死亡した容疑者の遺留品から空薬莢が見つかり、事態は急転する。警視庁に新設された鉄道のスペシャリスト集団、鉄道捜査班(通称テッパン)が捜査を開始するが、聞き込み中の捜査員が撃たれ、銃撃犯はサブマシンガンを持ったまま逃走。さらに警視庁には、駅を狙った銃乱射テロ予告が。複雑な首都圏の鉄道網を利用して警察を翻弄するテロリストに、鉄道捜査班(テッパン)が挑む!
  • 壊れる心 警視庁犯罪被害者支援課
    3.8
    1~9巻770~968円 (税込)
    私は今、刑事ではない。被害者の心に寄り添い、傷が癒えるのを助ける。正解も終わりもない仕事。だが、私だからこそしなければならない仕事――。月曜日の朝、通学児童の列に暴走車が突っこんだ。死傷者多数、残された家族たち。犯人確保もつかのま、事件は思いもかけない様相を見せ始める。<文庫書下ろし>
  • 警視庁犯罪被害者支援課 シーズン1 全9冊合本版
    -
    私は今、刑事ではない。被害者の心に寄り添い、傷が癒えるのを助ける。正解も終わりもない仕事。だが、私だからこそしなければならない仕事――。月曜日の朝、通学児童の列に暴走車が突っこんだ。死傷者多数、残された家族たち。犯人確保もつかのま、事件は思いもかけない様相を見せ始める。(『壊れる心 警視庁犯罪被害者支援課』) 事件は、犯人逮捕だけでは終わらない。 被害者支援――残された者、その後を生きる者たちの心を描く、圧倒的な人間ドラマ。 大人気文庫書下ろしシリーズ、シリーズ1 全9冊合本版 『壊れる心 警視庁犯罪被害者支援課』『邪心 警視庁犯罪被害者支援課2』『二度泣いた少女 警視庁犯罪被害者支援課3』『身代わりの空(上)(下) 警視庁犯罪被害者支援課4』『影の守護者 警視庁犯罪被害者支援課5』『不信の鎖 警視庁犯罪被害者支援課6』『空白の家族 警視庁犯罪被害者支援課7』『チェンジ 警視庁犯罪被害者支援課8』 ※8タイトル、全9冊を1冊にまとめた合本版です。
  • 警視の慟哭
    3.0
    警視庁から所轄署へ異動させられたキンケイド警視は、警察内部の闇の存在から目をつけられていることを知る。一方、妻のジェマはロンドンで、高級住宅に囲まれて外部からの侵入が困難な庭園で若い女性の死体が発見された事件に駆り出される。過去からの因縁と悪意を解きほぐした末に待つ、驚愕の真相とは! 『警視の謀略』に続くダンカン・キンケイド警視シリーズ、第17作。 『警視の挑戦』から続いていた陰謀の黒幕がついに明らかに!
  • 警視の謀略
    3.7
    ダンカン・キンケイド警視が異動後初めて挑むのは、セント・パンクラス駅で起きた爆破テロ! ロンドンの主要駅で爆破テロが発生。 キンケイド警視は、本来使用されるはずだった発煙筒が、何者かによって手榴弾にすり替えられたため爆発が起きたことを突き止める。誰の謀略か。 爆死した実行犯の周辺を捜査する中で、ある男の存在が浮かび上がる。なぜか記録上“存在しない”男の正体とは。 衝撃の真実に戦慄せよ! 大人気シリーズ最新刊!
  • 焦土の刑事
    3.6
    1~3巻924~990円 (税込)
    東京は壊れつつある。見慣れぬ街に変わりつつある――。 1945年。B29による空襲の翌朝、防空壕の中で女性の遺体が発見される。首には刃物による切り傷が。無数の遺体と目の前のたったひとつの遺体。 これは戦争ではない。個人に対する犯罪だ――。 捜査を進める京橋署刑事の高峰は署長から思わぬ言葉を聞かされる。「あれは、空襲の被害者だ」。殺人事件のもみ消し――そしてまた殺人が起きる。 高峰は、中学からの同級生で特高に籍をを置く海老沢とともに、終戦をまたいで「戦時下の殺人」の犯人を追い詰めていく。 警察小説の旗手が満を持して描く、壮大な警察大河シリーズ、ここに開幕。
  • 刑事・夏目信人シリーズ 4冊合本版
    -
    ぼくにとっては捜査はいつも苦しいものです――通り魔によって幼い娘を植物状態にされた夏目が選んだのは刑事の道だった。虐待された子、ホームレス殺人、非行犯罪。社会の歪みで苦しむ人間たちを温かく、時に厳しく見つめながら真実を探り出す夏目。何度読んでも涙がこぼれる著者真骨頂の連作ミステリ。 「刑事のまなざし」「その鏡は嘘をつく」「刑事の約束」「刑事の怒り」 刑事・夏目信人シリーズ 4巻合本版
  • 刑事の怒り
    4.1
    心をえぐられたとしても、彼だけはあきらめない。 刑事・夏目信人シリーズ第四弾。 涙が溢れるだけでは終わらない。 年金不正受給、性犯罪、外国人労働、介護。 社会の歪みが生み出す不平等に、虚しさを抱えつつも懸命に前を向く人々。 非力な彼らを餌食にする犯人を前に、刑事のまなざしが怒りに燃える。 私たちが願うのは、被害者の幸せだけでいいのだろうか。 現代の闇に根差す凄惨な事件。 薬丸岳が「現代」を描くミステリー!
  • 刑事の墓場
    3.3
    警察組織からの落伍者たちを飼い殺しにしていると噂される動坂署。思いがけない転任に不貞腐れて署内で寝泊まりする雨森は、たまたま聴取した些細な傷害事件の被害者である女子大生の部屋を訪ねて死体を発見する。開署以来初めて捜査本部が置かれたものの、主導権を奪われた署員たちは秘かに動き出した。
  • 刑事のはらわた
    3.5
    幹部に目をかけられ、所轄署刑事から県警本部へと異例の出世を果たした八神は、畑違いの鑑識課でベテラン課員を率いて緊張の連続。愛宕港で引き揚げられた死体は、窃盗で5ヵ月前に出所したばかりの男だった。男の行動を不審に思った八神が秘かに調べていくうちに、未解決の金塊盗難事件が浮かび上がる。(講談社文庫)
  • 継続捜査ゼミ
    3.8
    1~2巻880~902円 (税込)
    長年の刑事生活の後、警察学校校長を最後に退官した小早川の再就職先は女子大だった。彼が『刑事政策演習ゼミ』、別名『継続捜査ゼミ』で5人の女子大生と挑む課題は公訴時効が廃止された未解決の殺人等重要事案。最初に選んだのは逃走経路すら不明の15年前の老夫婦殺人事件だった。彼らは時間の壁を超え事件の真相に到達できるのか。警察小説至上もっと美しい捜査チーム誕生! 警察小説の名手が贈る新シリーズ第1弾!
  • K2 池袋署刑事課 神崎・黒木
    4.1
    池袋が大変だ。猿が逃げ、警察官が人を投げ、他の女と浮気をしそうになると犯人が現れる。謎が謎を呼ぶ事件のそばには、いつも神崎と黒木がいる。頁をめくるたび現れる興奮と感動。最終話で、神崎は究極の二択に直面する。擁護か、決別か。黒木が相棒にすらひた隠し守ろうとしていたものとは――江戸川乱歩賞作家による黄金コンビの狂想曲!
  • 景徳鎮の旅 中国やきもの紀行
    -
    「やきもの」のもつふしぎな魅力。その魅力の謎をとく、陶磁の街そぞろ歩き。陶磁のふるさとに歴史の水脈を探る――中国の「やきもの」の歴史は古い。なかでも景徳鎮は、1000年も前から現在に至るまで、連綿と陶磁の製作生産をつづけている。芸術品から生活品まで、盛衰を経ながらも脈打ちつづけるその伝統と技術の跡を追って、歴史の水脈をさぐり、人々の美意識を、生活の変様を探索する。「やきもの」の街=景徳鎮そぞろ歩き。
  • 渓流
    -
    夫と離別し、一家の要として肉親の愛憎や葛藤を一身に引きうけるいっぽう、共産党の運動方針や除名問題というさまざまな体験や苦労を味わいながらも、党や文学団体との関わりの中に、自らの生き方を求める安川友江。内憂外患の情勢下で、思想的にも人間的にも誠実に生きようとする一女流作家の真摯な生を描く。
  • ケシゴムは嘘を消せない
    3.6
    離婚届に判を押しアパートに帰りひとりで「離婚式」を敢行中、突然空気の塊が横切る。男は姿の見えない人の形を手のひらで確認し「暇なら飲まないか」と誘い、二人は意気投合する。透明で姿の見えない女は、大きな「組合」に自分が追われていると告げ、二人の奇妙な同棲生活が始まる。一行先も予測不可能、「せつなさの魔術師」による傑作ファンタジック・ラブストーリー。
  • 気高き昼寝
    3.0
    重いうつを病む夏目孝則(なつめたかのり)に、深夜、ある女性から電話がかかってきた。親友の今村の、自死の報(しら)せだった。今村が自分宛てに遺したノートを読むうち、切れ切れの過去の記憶が甦(よみがえ)る。ナツタカは彼のために「誰も傷つけない復讐」を決意した。巧みな展開、丁寧な描写で「生き続ける」ことの意味を問う、渾身の小説。(講談社文庫)
  • 結婚
    3.9
    限りない期待と、多くの不安に心がゆれる結婚――それはたまたまめぐりあった1組の男女の単なる共同生活なのか、あるいは美しい愛情物語なのか。持続する愛とは?思わぬもろさを含む夫婦生活をつなぐものは?夫と妻の間に横たわる問題を、オムニバス風の手法で追求した表題作ほか8編を収録。
  • 結婚失格
    3.7
    「ちゃんと愛せていたんだろうか……?」「そうだった そういうとこが好きだった 傷つけ合って別れた人の」――男にとって別れはいつも「寝耳に水」。家の鍵は取り換えられ、妻の雇った弁護士から身に覚えのない非難の文書が……。親権をめぐる裁判所での話し合いは、想像を絶する冷酷な展開に……。子どもたちに会いたい! 男女の温度差が激しいとされる「離婚」を、男の視点で描き、賛否両論を呼んだ、あまりに率直で赤裸々な、衝撃の実録小説!
  • 結婚って何さ
    -
    必死の逃亡者となった元OLが、恐るべき謎の殺人事件を解く、サスペンス&ロマン・ミステリーの傑作長編――行きずりの男と一夜をともにした女が、いつの間にか殺人事件の容疑者に仕立てられていく、その戦慄すべき罠。彼女は身内も友人もすてて、たった一人、狂わされた自分の人生をみずから修復すべく、逃亡と真犯人探索の旅へと出立する……。
  • 結婚の四季
    4.0
    白無垢の花嫁衣裳、ハワイのハネムーン、夢のような蜜月が過ぎてしまったあとに残るものはなに? 家風の違い、嫁と姑、果ては夫の浮気……和子は様々な事件に傷つきながらもひたむきな愛情で立ち向かっていく。新婚1年の和子の愛と惑いの日々を、独特の温もりある筆致で描き爽やかな感動を呼ぶ傑作長編。
  • 潔白の法則 リンカーン弁護士(上)
    4.3
    高級車リンカーンをオフィス代わりにしている刑事弁護士、ミッキー・ハラーが殺人容疑で逮捕された。 被害者の射殺体はハラーの車のトランクにあり、銃弾が彼の自宅ガレージで見つかったのだ。 収監されたハラーは、自分自身を弁護する本人訴訟に臨む。 彼を救うため異母兄ハリー・ボッシュや元妻たちが集結。
  • 銃の啼き声 潔癖刑事・田島慎吾
    3.5
    1~2巻748~792円 (税込)
    その自衛官は本当に事故死だったのか。捜査の先に立ちはだかる、耳を疑う日本の深い闇。潔癖&天然刑事コンビが贈る、本格警察小説! ※この作品は、2017年11月に小社より講談社ノベルスとして刊行された『パトリオットの引き金 警視庁捜査一課・田島慎吾』を文庫化にあたり改題したものです。
  • 訣別(上)
    4.3
    ある日、元ロス市警副本部長で、現在はセキュリティ会社トライデント・セキュリティの重役になっているクライトンに呼び出され、トライデント社の顧客の大企業のオーナーである富豪、ホイットニー・ヴァンス(八十五歳)が、ボッシュを名指しで依頼したいことがあると言っている、と告げられる。依頼内容は、クライトンも知らず、ボッシュにのみヴァンス本人から伝えるとのこと。ヴァンスに会いにいくと、高齢と疾病のため、老い先短いことを悟った老人から、大学生の頃知り合い、妊娠させながらも、親に仲を裂かれたメキシコ人の恋人を、あるいはもしその子どもがいれば、探してほしいと頼まれる。ヴァンスは未婚で、ほかに子孫はおらず、彼が亡くなれば莫大な財産の行方が気になるところで、もし血縁者がいれば、会社の将来を左右する事態になるかもしれず、そのため、会社側の利益(ひいては自分たちの利益)を優先させる行動に出る重役たちがいることが予想されるため、調査はくれぐれも極秘でおこなってほしい、と念を押される。また、この調査に関する報告は、かならずヴァンス自身にのみおこない、ヴァンス以外の人間から調査への問い合わせは一切しない旨、告げられる。
  • 訣別の時
    -
    酒と相場と男と女 黒岩文学の原点がここに! 荒廃の青春を生きた著者の魂の叫びと明日への希求を描く自伝的小説──昭和23年、株式ブームの渦中にあった大阪・北浜で、相場の変動に我が身をすり減らす若者たち。華麗な虹を夢見たり、暗黒の深淵をのぞき見しながら、緊張の果てにたどりつく、酒と女の夜。荒廃の日々から得たものは、創作への決意だった。作家・黒岩重吾の原点を形成した動乱の時代と魂の叫びを描く、自伝的長編小説。
  • 訣別の森
    3.3
    戦闘ヘリを無尽に駆った陸自の元エース・槇村は、ドクターヘリ機長として北海道の空を飛び回る日々を送っている。槇村は墜落した取材ヘリを救出、怪我人は自衛隊時代の部下・一恵だった。陸自を罷免された過去が槇村に鮮明に甦る。そして一恵は入院先から姿を消した。圧倒的スケールで謳いあげる男たちの叙事詩。(講談社文庫)
  • 煙か土か食い物
    3.9
    腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件の被害者におふくろが? ヘイヘイヘイ、復讐は俺に任せろマザファッカー! 故郷に戻った四郎を待つ血と暴力に彩られた凄絶なドラマ。破格の物語世界とスピード感あふれる文体で著者が衝撃デビューを飾った第19回メフィスト賞受賞作。(講談社文庫)
  • 獣の樹
    3.9
    ある日ある朝、西暁町で、十四歳くらいの僕が馬から生まれる。記憶も名前もない。でも名前なんかいらない、と思う。自分が誰だってどうでもいい――のに、正彦が僕を弟にする。それからヒトとしての生活にようやく馴れてきたところに、蛇に乗る少女楡(にれ)が現れ、僕を殺人現場に誘う。冒険が始まる。失踪した父親。地下密室。殺人。獣の大革命。そして恋。混乱と騒動の中、僕は暗い森を駆ける駆ける駆け抜けていく。 (講談社文庫)
  • 欅通りの人びと
    3.3
    一人暮らしの自転車屋さん、喫茶店の女主人、退職して犬を飼い始めた老人、駆け落ち結婚の十代の若夫婦……、郊外の町にひっそりと真摯に生きる人たちのドラマを温かく見守るのは、大通りの欅並木。さり気ない思いやりと心温まるふれあいから、小さな発見に満ちた生活から生まれ、思いがけない感動と涙となる。NHKドラマ原作にもなった名作。
  • 拳豪伝
    4.0
    時は幕末、「拳骨和尚」物外の、愛と武勇の遍歴ー幕末の動乱の世を生きた「げんこつ和尚」武田物外(もつがい)の、愛と武勇の遍歴。武家の長男に生まれながら、幼時の喧嘩で相手が死んでしまい、剃髪する。剣と柔術の道を極め、京都・壬生(みぶ)の新選組道場に現われてその荒稽古を嘲り、近藤勇の挑戦を受ける晩年まで、人並み外れた怪力の持ち主の、気骨の生涯をたどる痛快時代巨編。
  • 賢者の棘 警視庁殺人分析班
    値引きあり
    3.5
    被害者の生死を決める残虐なゲームが仕掛けられた。 「賢者」を名乗る犯人は、塔子を参加させるよう要求。 一連の事件は、塔子の実家に届き続ける脅迫状とも絡んでいて!? 鮎川賞作家・麻見和史が贈る本物の推理と興奮。 大ヒット「警視庁殺人分析班」シリーズ文庫最新刊! ★★★★★ 『賢者の棘』あらすじ 刑事・如月塔子の実家に届き続ける脅迫状。十円切手が多数貼られた手紙には、刑事だった父・功への恨み言が書かれていた。過激な文面に母の身を案じた塔子は鷹野と共に調査を開始。だが、未解決事件を調べ始めた矢先に捜査一課から招集を受ける。「賢者(ワイズマン)」を名乗る犯人が現場にゲームを仕掛けて、勝敗で被害者の生死を決める凶行に及んだのだ。犯人は塔子を捜査に参加させるよう要求。脅迫状との関連は。残虐な犯人の正体とは!? シリーズ累計80万部突破の大人気警察ミステリー!(講談社文庫)
  • 銀行裏総務(上) 研次郎事故簿
    -
    1~3巻691~825円 (税込)
    不祥事もみ消しに奔走する男、水方研次郎、42歳独身。金融再編渦中の大手都銀の、総務部付き特別調査役。行内に起こるトラブルのもみ消し屋である。持ち逃げ、隠匿、強盗、不倫まで、終りのない銀行内事件に対し、休みなく処理に奔走する研次郎に、頭取じきじきの密命が下る。それは、次期頭取候補の身上調査だった。だが、その矢先、大阪・梅田支店長が誘拐された。銀行不祥事を抉る快作。上下巻。(『銀行屋研次郎事故簿』を改題)
  • 建築探偵桜井京介の事件簿 未明の家
    値引きあり
    3.5
    京介を訪ねた古風な美少女の依頼は“閉ざされたパティオ”を持つ別荘の鑑定と主である祖父の死の謎を解くことだった。少女の一族を巻き込む不可解な事故死、そして自殺未遂。事件はすべて別荘をめぐって起きた。ミステリアスな建築造形に秘められた真実を、京介が追う!
  • 剣と旗と城 剣の巻
    -
    弱い奴は、死ぬがいい。強い者が旗を奪い、城をとるのだ! 応仁の乱後の四分五裂した天下に、黄金5枚で雇われた、いわば戦争を商売にする「戦争の犬」の眉間(みけん)景四郎と等々力権十郎。そして、忍者、荒法師、女剣士、孤児、それぞれに野望を胸に、あるいは、宿運に生きる、乱世ゆえの人間群像を描く、戦国長編ロマン。<全3巻>
  • 剣の道殺人事件
    5.0
    衆人環視の中での殺人事件は、両国N大講堂で開催された全日本学生剣道大会の決勝戦で発生した。殺されたのは武南大の副将石川洋。京都体育大の岸本三段と対戦中のハプニングであった。岸本犯人説が有力となるが、捜査は難航する…。
  • Kファイル38
    -
    朝鮮戦争の始まる直前の昭和25年、鳥取の日本海の砂浜に、韓国からの密入国者らしい男の死体が上がった。男が身につけていた文書は、GHQを驚愕させる、秘密文書Kファイル38! 一方ソウルでは、若い日本人歴史学者・林田の妻・真姫が謎の失踪、はたして彼女は何を目撃したのか? そして妻を探す林田に奇怪な事件が襲いかかる。歴史の屈折を巧みにフィクション化した、長編スパイ・アクション・ミステリー。謎の人物が秘めたKファイル38とは何の暗号か?
  • ケープタウンから来た手紙
    -
    昔、学生運動の闘士だった友人が中退し、能登の近海で漁師になった。さらにインド洋のマグロ漁船に乗換えた。友人の手紙を見た男は昔の恋人だった彼の妻を訪ねた。(講談社文庫)
  • 撃墜(上)大韓航空機事件
    -
    1~3巻660~683円 (税込)
    大韓航空007便は、1983年9月1日未明、ソ連のミサイルによって撃墜され、269人の生命がサハリン沖に消えた。ショッキングな事態の中で、決め手となる情報を手にした日本政府は、かつてない情報コントロールによって、対ソ戦略のシナリオを固めていく。国際舞台の凄絶な情報戦争のドラマを描く。非常事態の中で、日本の危機管理はいかになされたか? <全3巻>
  • 激動 東京五輪 1964
    4.5
    当代きってのミステリー作家7人、華麗なる競作!昭和三十九年十月――。 オリンピックに沸く東京を舞台に、ミステリーの最前線を走る七人の思惑が交錯する。 かわりゆく街の中で、男たちは何を目指したのか。究極のミステリー・アンソロジー、ついに文庫化。 激動の昭和史をひもとく競作シリーズがここに開幕。 【収録作、作家】 ・「不適切な排除」 大沢在昌 八ミリフィルムの技術者は、なぜ殺されたのか!? ・「あなたについてゆく」 藤田宜永  二十一年前のあの日、私も日の丸を背負っていた。 ・「号外」 堂場瞬一   特ダネは、よりによって開会式の日にぶつかった。 ・「予行演習(リハーサル)」 井上夢人  国立競技場に持ち越された、幽霊屋敷の死体騒動。 ・「アリバイ」 今野 敏   五輪の輪が四つ――死刑求刑は一転して無罪に。 ・「連環」 月村了衛   黒澤明が降りたオリンピック記録映画を狙え! ・「陽のあたる場所」 東山彰良  華やいだ街の片隅で、おれは死の淵に立っていた。
  • 夏至祭
    -
    廃坑の町を棄て、1人の少女を不幸にした負い目を残して都会へ出た靖雄は、過去の傷を抱え、孤独をなめるような生活を続ける。土の匂い、山の息吹に引かれるように戻った故郷は、ベッドタウンとして新たな活力と創造に満ちていた。彼もまた、再生できるのか? 人間の生命力を讃える表題作他2編を収録。(講談社文庫)
  • 下駄の向くまま 新東京百景
    -
    ツゥーっと横丁曲って、路地の奥へツゥと入って……下駄の向くまま気の向くまま、ひたすら地ベタの感触と人間臭い風景にひかれ、なにやらやって来ましたあの町この町。ああ郷愁の…ムグ…「あの頃」。スケッチブック片手のブラブラ歩き、落着く先はなぜか黄昏時の赤提灯、ふられ酒あり祭り酒あり。江戸っ子絵師・滝田ゆう流「東京百景」。一口ガイド・マップ付き。
  • 月下美人
    値引きあり
    -
    生と死を見すえる冷徹な眼。傑作短編小説集。軍用機を爆破した元脱走兵を取材する「私」と、家族にも過去を語らず苦悩の歳月を過してきた男との関わりを、咲き散る月下美人に託して描く表題作等、8編を収録。(講談社文庫)
  • 月霊の囁き
    -
    満月の夜、恐怖の殺人が月霊教会で……。成城学園に住む28歳の美貌の社長夫人は、秘密の共有者である小杉安雄殺害の記事を見て茫然とした。毎週1度名古屋近辺に現われ、もうひとつの顔を見せる彼女は教祖。小杉は、その新・新宗教「月霊教会」の代表役員で、事件当夜、現場に現われたという教祖『月霊様』の正体と消えた1億円の行方を、唯一人知っていたはずなのだが……。社長夫人であり教祖である女の謎の正体を追う! 月霊協会の教祖『月霊様』の装束で死体を運んだ女は、成城に住む謎の社長夫人なのか?
  • 幻魚の島
    -
    日本最南端に位置する久部良島は、奇妙な島だった。周りの島の住民とは、まるで別民族としか思えない優雅な姿態、しかも女は島を出て、20歳を過ぎると島に戻らねばならないという。そんな女性の一人を愛した〈私〉が島に見た異形のもの。禁断の丘に行なわれる奇怪な秘儀……。現代の神話ともいうべき表題作ほか5篇。
  • 元寇
    4.0
    1巻1,089円 (税込)
    チンギスハーンの再来である英雄フビライは、果たして黄金の国・ジパングの夢にとりつかれたのか!? モンゴル平原に興った史上最強の騎馬帝国・元が、日本を襲い蹂躙せんとす。迎え撃つのは、精強な鎌倉武士団。我が国最大の国難=蒙古襲来を、巨視的スケールの中で描き切る。世界史のミステリーに挑む、傑作歴史冒険小説。
  • げんじものがたり
    3.0
    “今”の京都の声でよみがえる、源氏物語! 「紫式部が隣でおしゃべりしているかのように綴られる、 若き日の「光君」の物語に、ぐっと引き込まれました」 ―本上まなみ(俳優・エッセイスト) 「桐壺」帖から「葵」帖までの9帖を原文に忠実に訳した、 作家・いしいしんじによる平安京の大ベストセラー恋愛物語。 光源氏が誕生する「桐壺」帖から、のちに最愛の女性となる紫の上が登場する「若紫」帖を経て、 正妻・葵の上のもののけによる死が描かれる「葵」帖(源氏23歳頃)まで、 9帖を抄訳して収録。光(ひかる)君(くん)の若き日の成長譚と、さまざまな姫君たちとの華麗な恋愛絵巻が描かれます。 源氏物語に詳しい人はもちろん、読むことを敬遠してきた人へ。 令和に蘇る平安の宮中恋愛劇を、ゆるりとお楽しみください。
  • 源氏物語 巻一
    4.2
    1~10巻759~880円 (税込)
    全力傾注のライフワーク。原作に忠実に、美しい現代日本語でつづる源氏物語現代語訳の決定版。帝に熱愛された桐壺の更衣の悲劇的な死と残された幼い皇子。皇子は源氏姓を賜り、やがて意に染まぬ結婚。少年期を過ぎて、近衛の中将の身分を得た光源氏のさまざまな女性達との愛の遍歴。第1巻は、桐壺・帚木・空蝉・夕顔・若紫を収録。
  • 「源氏物語」を旅しよう 古典を歩く4
    -
    美しく今も残る千二百年の都。現代語訳が完結した《寂聴源氏》を徹底的に楽しむ手引書にも。名場面、名舞台を訪ねる! ――源氏物語は虚構の話なのに、京都や宇治、明石には、作中人物や場所の碑が建っている。長い歳月、愛読されているうちに、まるで物語が史実であるかのように、人々の胸に定着したのであろうか。見事な現代語訳を完結させた著者が導く、名場面、美しい舞台への感動の旅。<古典の旅シリーズ『源氏物語』改題作品>
  • 現代悪女伝 性の深淵
    -
    1~2巻550円 (税込)
    私は大阪の株屋。ひょんなことで深みにはまった相手が娘のような年齢の美女で、彼女にはめずらしい肉体的特徴があった。彼女に溺れた私はパトロンを志願し有頂天になっていたが、ふとしたきっかけから彼女の正体を知って唖然となったのだ――。悪女とはどんな女たちか、をユニークに描いた連作小説集のパートI。
  • 原調
    3.0
    重傷を負いつつも病院から失踪した被害者、高速道路を横断し轢かれた主婦の黒い噂、事故の記憶がない轢き逃げ犯……警察捜査で見逃された7件の自動車事故の真相を損害保険査定員・滋野隆幸が"原調(原因調査)"で暴く! 元損保勤務だった著者だから書けたリアルな"交通事故ミステリー"。
  • 限定版 お父やんとオジさん 特別付録
    -
    妻の弟と両親を救うために戦時下の朝鮮半島に上陸したという、著者の父親の実話をもとにして書かれた感動巨編。『大人の流儀』の源流ともいうべき作品を、これからの時代を担う若い人たちにも読んでもらいたいという思いで、映画に舞台にTVドラマと幅広く活躍する若手俳優の小出恵介さんと対談。世代を超えて伝わるメッセージ! 本編の構想を伝える、幻の短編「上陸待ち」を収録。(講談社文庫)
  • 源内万華鏡
    4.0
    奇人・平賀源内の破天荒な人生と大志――平賀源内は、元祖マルチ・タレントだった! 本職は本草(ほんぞう)学者。エレキテル、万歩計、寒暖計を見様見真似で完成させ、鉱山技師として金銀を求めて山をウロウロ。風来山人の名で戯作、福内鬼外(ふくちきがい)の名で浄瑠璃を書けば、大ヒット。杉田玄白をして「非常の人」と言わしめた源内の、オモシロ人生を奇才が描く。
  • 原爆の図
    -
    1945年8月6日、原爆投下。3日後、広島に帰った画家は、現代の地獄図絵を目撃する。「原爆の図」は、画家が二十数年をかけ完成した畢生の大作であり、世界の多くの人々に深い衝撃をよびおこしたのだった。本書収録のこの作品の全貌を通じて、私たちは、平和と人間愛への祈念をさらに新たにしてゆきたいと思う。
  • 原発への警鐘
    -
    日本列島「原発基地化」の実態と危険を暴く! スリーマイル島、チェルノブイリなどでの原発事故は、あらためて原子力エネルギーの怖さを実感させた。世界各国で安全神話がくずれているのに、なぜか日本では驚くべき「原発過密立地」計画が進行中だった……。住民の不安を解消しきれないままに、日本列島「原発基地化」を強行する危険な狙いとその全容を迫真の取材で描く!
  • 原発ホワイトアウト
    4.0
    キャリア官僚による、リアル告発ノベル! 『三本の矢』を超える問題作、現る!! 再稼働が着々と進む原発……しかし日本の原発には、国民が知らされていない致命的な欠陥があった! この事実を知らせようと動き始めた著者に迫り来る、尾行、嫌がらせ、脅迫……包囲網をかいくぐって国民に原発の危険性を知らせるには、ノンフィクション・ノベルを書くしかなかった!
  • 原発労働記
    4.4
    「これでは事故が起きないほうが不思議だ」……放射能を浴びながらテイケン(定期点検)に従事する下請け労働者たちの間では、このような会話がよく交わされていた――。美浜、福島第一、敦賀の3つの原子力発電所で、みずから下請けとなって働いた貴重な記録=『原発ジプシー』に加筆修正し、27年ぶりに復刊した名著。 ◎「原発事故は人災です」<瀬戸内寂聴>
  • 源平の怨霊 小余綾俊輔の最終講義
    値引きあり
    4.1
    1160年、平治の乱の後、源頼朝は平清盛によって助命される。後に大納言・時忠が、「此一門にあらざらむ人は、皆人非人なるべし」とまで言い放ち、知行国三十余国、荘園五百ヵ所、田園その数を知らずと言われるまでに栄華を誇った平家一門の命運は、この瞬間に窮まった。 後に平氏を滅ぼすことになる頼朝を清盛はなぜ救ったのか?  平氏を滅亡に追い込んだ天才武将・源義経は数々の戦果を挙げたにもかかわらず、兄の不興を買って非業の死を遂げる。その義経が怨霊として祀られていないのはなぜなのか?  二つの謎が解けるとき、源氏と平氏の真の姿が現れる。
  • 将棋殺人事件
    3.3
    謎々を拾った者が、次第に心を病み、墓地で死体を掘り返す――六本木界隈である怪談が広まっていた。そんなとき静岡で大地震が発生、土砂崩れの中から二つの屍体が発見される。屍体と怪談との類似点に注目、調査を始めた天才少年棋士・牧場智久が到達する驚愕の真相とは? 書き下ろし短編「オセロ殺人事件」収録。
  • トランプ殺人事件
    3.5
    洋館で行われたトランプゲームの最高峰コントラクト・ブリッジの最中、女性が鍵のかかった部屋から消失。別の場所で屍体で見つかった。天才少年囲碁棋士・牧場智久らは、洋館で発見された暗号を解読にかかるが……。ゲーム三部作完結編は密室&暗号ミステリ! 書下ろし短編「麻雀殺人事件」収録。
  • ゲーム3部作 合本版
    -
    『囲碁殺人事件』囲碁タイトル戦・第七期棋幽戦第二局二日目、"碁の鬼"槇野九段が、近くの滝で首無し屍体で発見された。『将棋殺人事件』 静岡で大地震が発生、土砂崩れの中から二つの屍体が発見される。屍体と怪談との類似点に注目、調査を始めた天才少年棋士・牧場智久が到達する驚愕の真相とは?『トランプ殺人事件』洋館で行われたトランプゲームの最高峰コントラクト・ブリッジの最中、女性が鍵のかかった部屋から消失……
  • 恋路ヶ島サービスエリアとその夜の獣たち
    3.0
    「静かな夜には口笛を吹きたくなる奴がいるものです。口笛が聴こえる夜は、もうすでにいつもの夜とは違いますからね」 四国と淡路島の境目にある〈恋路ヶ島サービスエリア〉の売り子になると、一年以内にプロポーズされるという伝説がある。その伝説を信じるでもなく信じている理代子は、ある夜事件に巻き込まれていく。人生の小休止=サービスエリアに集まった"獣"たちが繰り広げるポップでちょっとシリアスな長編ミステリ。
  • 恋と嘘 映画ノベライズ
    -
    結婚相手を政府が選ぶ、恋愛禁止の世界。ある日、私たちは「恋」を「通知」される。森川葵、北村匠海、佐藤寛太出演の映画ノベライズ版!「最良」の結婚相手か――「最高」の幼なじみか――本当の「幸せ」は、どこにある!?
  • 恋と禁忌の述語論理
    3.8
    雪山の洋館での殺人。犯人は双子のどちらか。なのにいずれが犯人でも矛盾。この不可解な事件を奇蹟の実在を信じる探偵・上苙丞(うえおろじょう)が見事解決ーーと思いきや、癒やし系天才美人学者の硯(すずり)さんは、その推理を「数理論理学」による検証でひっくり返す!! 他にも個性豊かな名探偵たちが続々登場。名探偵を脅かす推理の検証者、誕生! 大ヒットミステリー『その可能性はすでに考えた』はここから始まった!?
  • 恋盗人
    5.0
    美人アナウンサー・細川知子が不倫相手の杉正彦とデート中、杉の妻が何者かに殺される。あわてた二人は、死体をひそかに琵琶湖畔に埋めるが、まもなく、「犯行を目撃した。500万用意せよ!」の脅迫状が……。甘い生活から一転、苛酷な運命に翻弄される知子。衝撃のドンデン返しを秘めた、魅惑的長編推理。美人アナウンサーを翻弄する愛の迷路。愛しあう男女を引き裂き、殺人にまで駆り立てるものは何?
  • 恋の休日
    3.7
    放校された女子高生と、男に夫をとられた漫画家。ふしぎな青春小説。肩を“ポンと叩いただけ”で教師が階段から落ち、女子高生のフィンは高校を退学になった。父は体調を崩し、愛人に看病されている。大学生の彼氏とは大喧嘩の末別れたばかり。今どきの若者の風俗や生態を淡々としたタッチで描きながら、心の奥底でふるえる悲しみをとらえた真摯で切なく、心やさしい作品集。(講談社文庫)
  • 恋人
    -
    さまざまな愛とゆれる女心を描く短編集。出逢いと別れ、不倫の愛、ひそやかな恋。平穏な暮しのなかで、違う人生を夢みる女たちの心のゆらめきと翳り――変化のない平凡な日々に、倦怠を覚えていた蓉子の前に、偶然現われたのは、年若いセールスマンだった。夫の眼を盗み、二人は逢いびきを重ねていった。出逢いと別れ、不倫の愛、ひそやかな恋……。平穏な暮しのなかで、違う人生を夢みる女たちの心のゆらめきと翳りを細緻に捉える、魅力あふれる短編12編を収録。
  • 恋人たち LOVERS
    3.5
    「女と男」の様々な生き方。いまを生きる素敵な女性のおしゃれな恋の結末。自分の考えで生きる13人の心模様を描いた傑作! ーーやっぱり実物を見ないと、だめなときってあるんだ……。心の中で描いたラブレターだけでは納得がいかないのが、女心。でも、それがわからないのが男心。そんな「女と男」の微妙でおかしな関係を、13編の恋愛小説に。いまを生きる女性たちの心模様を軽快なテンポで巧みに描いた、落合恵子ワールドへようこそ!
  • 恋人よ
    -
    こんなにも好きなのに、なぜ分かりあえないの。忘れられない愛がある――裕福な愛人生活を捨て、質素な一人暮らしを始めた沙江子。ゲイボーイとの奇妙な交流の果てに訪れる新たな転機とは(「ありふれた夜に」)。年下男との別れ話がこじれ、男の友人に襲われた啓子(「水にゆらめく」)。すれちがい、引かれあい、そして反発する恋人たちの4つの心模様。せつなさ溢れる、大人の恋愛小説集。
  • 恋ゆうれい
    -
    10年連れ添った恋女房が、交通事故で死んだ。悲嘆にくれる男のもとに、四十九日の法要の晩、妻が幽霊になって帰ってきた。生前と変わらず家事をしてくれる「恋ゆうれい」との、奇妙な同居生活が始まる。彼女は恨みはないと言うが……。危うい怖さのなかにある、せつない想い、涙、そして愛。もう一度会いたい。たとえ幽霊であっても……。<『ブルー・デビル』改題作品>
  • 恋をする女たちへ
    -
    捨てられた、裏切られた、騙された、といった言葉が、いまだに女性の間に、当然のことのように通用している。何とも不思議なことだ。いったい、現代の若い男女に、恋愛や結婚というものがわかっているのだろうか? ――愛の実践経験豊かな著者が、初めて愛の諸問題(男女の心理や生理)を、徹底的に告白・検討して教える、長編ラブ・ガイド・エッセイ。
  • 光陰の刃(上)
    -
    1~2巻836~880円 (税込)
    福岡藩士の子として生まれた團(だん)琢磨(たくま)は、明治初期の米国MIT留学で鉱山学を修め、苦難の末に三井三池炭鉱の基礎を築く。群馬の山村に生まれ、悩み深き青春時代を過ごした井上四郎(日召(にっしょう))は、新天地を求めて満州に渡る。まるで光と影のような二つの熱い魂が、「近代日本の悲劇」を引き起こすまで──。
  • 高架線
    3.9
    新刊『長い一日』が各紙誌で大評判。 若手随一の小説の名手、芥川賞作家の滝口悠生、初の長編小説。 思い出すことで、見出され、つながっていくもの。注目の芥川賞作家、初めての長篇小説。 風呂トイレつき、駅から徒歩5分で家賃3万円。古アパート「かたばみ荘」では、出るときに次の入居者を自分で探してくることになっていた。部屋を引き継いだ住人がある日失踪して……。 人々の記憶と語りで綴られていく16年間の物語。
  • 紅顔
    3.0
    裏切り将軍・呉三桂、野心と純愛。明末期の呉三桂と愛妾・円円、二人の願いと愛を描く中国歴史長編――明の末期、呉三桂(ごさんけい)は、李自成(りじせい)軍が明を倒し、都を占拠したと知った。その上、愛妾・円円(えんえん)も李自成の配下に連れ去られたと聞き、守っていた山海関を摂政・ドルゴンを擁する清軍に開放する。裏切り者と歴史に書き残された呉三桂と傾国の美女・円円、二人の純愛と明末の激動を清新な筆致で描きあげる、中国歴史長編小説。
  • 黄砂の籠城【無料試し読み版】
    無料あり
    3.8
    【無料試し読み版】今こそ読むべき、日本の快挙。圧倒的歴史エンタテインメント元防衛大臣 石破茂推薦!―1900年春、砂塵舞う北京では外国人排斥を叫ぶ武装集団・義和団が勢力を増していた。暴徒化して教会を焼き討ち、外国公使館区域を包囲する義和団。足並み揃わぬ列強11ヵ国を先導したのは、新任の駐在武官・柴五郎率いる日本だった。日本人の叡智と勇気を初めて世界が認めた、壮絶な闘いが今よみがえる。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

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  • 絞首商會
    3.2
    昭和・平成のミステリの技法をフル装備し、 乱歩デビュー前の大正時代半ばに転生して本格探偵小説を書いたら……。 そんな夢想が現実のものになったかのような極上の逸品。 この作者は、令和のミステリを支える 太い柱の一つになるだろう。 有栖川有栖 大正の東京。 秘密結社「絞首商會」との関わりが囁かれる 血液学研究の大家・村山博士が刺殺された。 不可解な点は3つ。遺体が移動させられていたこと、 鞄の内側がべっとり血に濡れていたこと、そして、 遺族が解決を依頼したのが以前村山邸に盗みに入った元泥棒だったこと――。 頭脳明晰にして見目麗しく、厭世家の元泥棒・蓮野が見つけた 四人の容疑者の共通点は、“事件解決に熱心過ぎる”ことだった――。 『方舟』が各界から激賞されたミステリー作家、衝撃のデビュー作!
  • 「好色五人女」「堀川波鼓」を旅しよう 古典を歩く 10
    -
    元禄文芸の二大作家、西鶴と近松の人気作品の舞台を各地に訪ね、女と男の命がけの恋を実感する旅。姫路のお夏、大坂のおせん、京のおさん、江戸のお七、薩摩のおまん、因幡(いなば)のお種──実際の事件をもとに生れた名作の、恋人たちの哀切な息づかいが胸をうつ名著。古典の旅シリーズ『好色五人女/堀川波鼓』改題作品。愛を守り切った心中死、激しく胸をうつ命がけの恋!
  • 光二郎分解日記 相棒は浪人生
    4.0
    二宮光二郎七十五歳、元理科教師で趣味は分解。大抵の故障はすぐ直す。ただし最近頭の調子がイマイチで、家族はちょっと困ってる。そんな俺のじいちゃんが、芝刈り中の老人を刺したって!? クセありじじばばも巻き込み、浪人生活まっさかりのかけるは、真犯人を捜せるのか。「二人で一人」の迷探偵が大活躍! ※本作品は 2015年7月24日~2017年6月15日まで販売しておりました単行本版『分解日記 光二郎備忘ファイル』の文庫版となります。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
  • 黄塵日記
    -
    日露戦争後、天津の日本人記者・橋本竹南は、戦争初期に行方不明となった二人の友人を捜索するため、遠く蒙古の砂漠へ旅立つ。竹南は、彼らの遺骨と残された日記帳を発見し、密かに持ち帰る。しかし、日記には、日露戦争の驚くべき秘密軍事作戦が書かれてあり、何者かに奪い去られてしまう。戦争の非情と歴史の暗部を、気鋭が暴く!
  • 高卒副頭取
    -
    ヤクザのダミー会社との巨額の取引を警察が内偵との情報に、おびえ浮き足だつ銀行会長。この不祥事を契機に一挙に会長一派の追放を仕掛ける頭取派。会長の懐刀で、銀行の暗部を担当し実力をつけた"高卒"専務を通して、不良債権という「ババ」が抉り出す、銀行首脳の抗争を描く、衝撃的な長編経済小説。
  • 好太王碑の謎 日本古代史を書きかえる
    -
    なぜ古代の日朝関係碑文が改ざんされたのか? 隠された狙いと作りかえの真相を明かす。参謀本部が加えた碑文改竄の狙いは何か? ――「謎の四世紀」といわれる日本古代史にあって、「任那日本府」の存在を裏づける不可欠な資料が、好太王碑であった。ヤマト政権の成立と統一の時期を論ずる根拠として利用され、教科書にまで登場している。しかし、そこには意図した歴史の作りかえがなされていた。なぜ、古代の日朝関係碑文が改竄されたのか。多年の研究から決定的な真相を明かす。
  • ルドルフとイッパイアッテナ
    4.8
    ひょんなことから東京にやってきてしまった小さな黒ねこルドルフの成長を描く不朽の名作児童文学。1987年の刊行以来、累計100万部のロングセラーとなり、子どもたちに愛されてきました。2016年8月には、超大型フル3DCGアニメーション映画としして公開も決定。その深い人生哲学とユーモアは、大人が読んでも十分に楽しめます。「なつかしい!」という人も、再読してみると、新しい発見があるかもしれません。
  • 皇帝のいない八月
    -
    ブルートレイン「さくら」の切符をゆずれ、と脅迫した男たちは何者なのか? 切符の譲渡を拒んだ業界紙記者の石森は、異様な不安を覚えつつブルートレインの客となった。はたして車内には、異常な雰囲気を発散させる男たちがいた。不審な乗客の正体と彼らの狙いは? 闇の中を暴走する寝台特急の終着駅は? 大胆な構想と迫真のシチュエーションで世を震撼させた、戦慄をよぶサスペンス。予見長篇ミステリー。
  • 紅梅白梅
    -
    都築(つづき)少尉の戦死は、不名誉なものだった。たった一度の契りだったが、彼の汚名を晴らしたかった山邑(やまむら)ひなは、その死の謎を追った。なぜ、彼は死に急いだのか? 停電した嵐の夜、作家の私を訪ねたひなは、台所のガスを明かりにして話し始めた。苛酷な状況の中で生きることを余儀なくされた人間の運命を描いた長編。
  • 幸福
    -
    俗な幸福に背を向けて生き出家した著者が、大切な人の死で改めて幸福をとらえ直す文学――いつも、幸福とは、折り合いがわるかった。子供、夫を捨て、そして愛人をも、満ち足りた状態の直前で、みずから遠ざけてしまった。出家したいま、かっての愛人の死、自分とは異質の出家願望をもつ他人によって、初めて幸福なるものを考えてみる。幸福と破壊、情熱と静謐、無常などを深い地点でとらえ直した、円熟の文学作品。
  • 天井裏の散歩者 幸福荘殺人日記(1)
    3.2
    1~2巻691~743円 (税込)
    推理作家の大御所小宮山泰三(こみやまたいぞう)の二階建てアパート幸福荘に住むことは、作家志望者の憧れ。だが住人ときたら、あやしげな者ばかり。美貌の人気少女小説家南野はるかをめぐり、男たちは天井裏を舞台に騒動を繰り広げ、あげくは密室殺人まで……どこまでが現実でどこからが虚構なのか? 極上の叙述ミステリー。
  • 幸福という名の不幸(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    父母の慈愛を春の曙のように受けて生まれた娘・榎並黎子は、17の時に父を失う。不幸がその姿を現わし、黎子は、ある外国系紅茶会社の東京支社長・余語の秘書として、社会に出る。幸福な結婚を夢みる彼女の心に、さまざまな波紋を投げかけ現われ消えてゆく、さまざまな男たち。その遍歴の中で男たちへの、社会への目は、深く、陰影を含んでゆくのだった。<上下巻>
  • 幸福な食卓
    4.1
    佐和子の家族はちょっとヘン。父を辞めると宣言した父、家出中なのに料理を届けに来る母、元天才児の兄。そして佐和子には、心の中で次第にその存在が大きくなるボーイフレンド大浦君がいて……。それぞれ切なさを抱えながら、つながり合い再生していく家族の姿を温かく描く。吉川英治文学新人賞受賞作。
  • 幸腹な百貨店
    値引きあり
    3.9
    1~3巻385~726円 (税込)
    食べて、働いて、みんなで笑おう――。バブル部長VS.若手社員。老舗デパート再生なるか? 中部事業部長となった高橋伝治は、以前店長をしていた堀内百貨店が閉店の危機にあることを知る。古巣のピンチに自ら乗り込んだ伝治だが、何でも「気合い」で乗り切ってきたバブル部長を若手店員たちは煙たがる。伝治は彼らと旨いお店で腹を割りつつ、お祭り復興に取り組む地元店主たちとも知り合って……。
  • 幸福のパズル
    4.5
    人気女性作家・倉沢みちるは新作を書き上げた。葉山の古い小さな家に一人で。みちるが作家デビューを果たしたのは5年前の秋だった。高3の初夏、みちるは中学のときの同級生・蓮見優斗と海で偶然に出会った。優斗は葉山の老舗「蓮見ホテル」の御曹司。男女を問わず人気があり、地味なみちるには雲の上の存在だった。だが、海辺の出会いが二人を結び付け、交際を始めた。ところが喜びも束の間、いっしょに行くはずだった花火大会で行き違いになり、直後に優斗はアメリカに留学。会えないまま二人は別れを迎えるた。その秋、信じられないような出来事が起きた。妹に誘われて応募した作品が「小説オリオン」の新人賞で大賞を受賞したのだ。優斗と過ごした2ヵ月間に夢中で書いた、初恋を描いた青春小説だった。「現役高校生作家」として脚光を浴びたみちるは、やがて分不相応な収入を得るようになる。だがそれは、家族がバラバラになっていくきっかけでもあった。父は家業のパン屋を閉めてイタリアンレストランを経営。母は高級エステに通い宝飾品を身に纏うようになった。妹とも決定的な亀裂が生じ彼女は家を飛び出していた。そして、みちるは日本に帰国した優斗と再会する。5年の月日を経て、蓮見ホテルで。人生の変転が、また始まろうとしていた……。
  • 幸福へのパスポート
    -
    パリのアパルトマンで、フランスとの同化と日本からの逃避をこころみる留学生。その日常に闖入する小事件の数々――旧知らしい日本女性との接触、幸福へのパスポートと銘うつ結婚相談への誘い、そして憧憬した女子学生との再会――を通して青春への訣別が……。澄明な眼と筆致で滞仏生活を描出した、現代文学の秀作。
  • 神戸 わがふるさと
    -
    ともに歩んできた光あふれる美しい町よ! 復興へのメッセージ――神戸の坂なら、たいてい海がみえるのである……。戦前の水害、灰燼(かいじん)に帰した空襲、そして阪神淡路大震災。神戸は幾度も大きな災厄に見舞われてきた。そのたびに耳にした人々の慟哭と復興への槌音。この美しい港町で歩み続けてきた著者の熱いメッセージが込められた、エッセイ&神戸が舞台の初期短編小説9編。
  • 広報室沈黙す(上)
    3.7
    1~2巻565~607円 (税込)
    東京・新宿にある損保界名門の世紀火災海上保険は、大揺れに揺れていた。経済誌「中央経済」に、1年も前の大蔵省監査に絡んで、社内の恥部がデカデカと掲載されたのだ。「こんな記事を書かせていいのか」「なんのための広報課だ」――上層部からの理不尽な圧力に、広報課長木戸徹太郎の悩みは深まる。
  • 曠野の妻
    -
    看護師として彼女が勤める北国の病院に運び込まれてきた患者は、かつての恋人だった。激しい愛の果てに自分を裏切って去っていった男との20年ぶりの再会。冷えた家庭を抱え、生と死に対峙して働く緊張のなかに突然現れた男の姿は、過去の愛憎を超え、心を大きく揺らす。行き場を喪っていた感情が燃えあがる。恋愛長編小説。自分を裏切った男と再会し、恋の葛藤に揺れる女心!
  • 凍った炎
    -
    コルシカの地主マテオが、裏切り行為を犯した一人息子を射殺するという、プロスペル・メリメの短篇「マテオ・ファルコーネ」と、その原話である地中海の小島・コルシカの伝説との対比への興味から描いた、連作小説。歴史の中に民族の特質を追及し、外国の旅のうちに、みずからの戦後を追懐する。大岡文学の〈原点〉への凝視を示す作品集。
  • 氷の仮面
    4.1
    「ずっと、好きでした」 泣いて、隠して、あきらめて。それでも女の子になりたかった――。 『罪の声』の著者がたどりついた「本当に人を愛する」ということ。感動の傑作長編。 ******* 「えっ、真壁君、ほんまにするの?」 「目つむれ」 「へっ? あかん、あかん」 後ずさった翔太郎の肩を真壁君が両手でがっしりとつかんだ。 「深呼吸しろ」  言われるがままに大きく息を吸って、長く吐いた。その間、お互い顔を見られなかった。(本文p111-112より) ******* 小学四年の春、同じクラスになった真壁君の顔を見たとき、翔太郎は恋のきらめきと痛みを知った。小さな希望すらも打ち砕かれる人生。仮面の下、ずっと女の子になりたかった――。終章、二十四年後の春に明かされる優しく美しい秘密とは。生きてゆくことの切なさに共感せずにはいられない感動の青春恋愛小説。
  • 凍りのくじら
    4.5
    藤子・F・不二雄を「先生」と呼び、その作品を愛する父が失踪して5年。高校生の理帆子は、夏の図書館で「写真を撮らせてほしい」と言う1人の青年に出会う。戸惑いつつも、他とは違う内面を見せていく理帆子。そして同じ頃に始まった不思議な警告。皆が愛する素敵な“道具”が私たちを照らすとき――。(講談社文庫)
  • 黒衣の映画祭
    -
    映画人の夢であるニューヨーク映画祭への出品。その権利を賭けて二人の気鋭監督が競い、独立プロを持つ名島が勝利を得た。敗れた立木とは、極西映画の同期生だった。だが映画祭の開幕間近、名島は突如ニューヨークから消えた。そして同じ頃、日本では立木が殺されていた! 著者得意の分野でトリックを築く意欲的長篇ミステリー。
  • 黒衣の女
    3.4
    「わたしを探してほしいのです」と、女は探偵社の男に言った。記憶を失った彼女のアドレス帳には、見知らぬ3人の男の名前が記されていた。一見、無関係なこの男たちが次々と殺される。いずれも殺害の手口が似ており、現場付近では喪服姿の女が目撃されていた。いったい真犯人は誰か!? めくるめく折原ワールドの真骨頂。連続通り魔殺人を結ぶのは喪服の女!

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