筑摩書房作品一覧
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-「薄曇りの夜空のひろがるその下で、はるかかなたイオニア海の水平線に、金属が溶けあうように曙光がさしはじめた。よしと、一杯の紅茶とトーストのかけらを飲みこんだ」。1921年1月、作家は妻“女王蜂”を伴い、居住していたシチリアからサルデーニャに向けて旅立つ。近代化のさなかにあっていまだ野性味を残す島の自然と人々。市場の野菜。山々を行く汽車とバス。だがこの島にも第一次世界大戦後の世情が影を落とし……。作家は確かな直感と観察によって、旅の跡を活き活きと書き綴る。本文庫では原書初版で削除された箇所を復元。ロレンス文学の頂点と評される傑作旅行記を名訳で。
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4.3おびやかされる、沖縄での美しく優しい生活。幼い娘を抱えながら、理不尽な暴力に直面してなおその目の光を失わない著者の姿は、連載中から大きな反響を呼んだ。ベストセラー『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』から3年、身体に残った言葉を聞きとるようにして書かれた初めてのエッセイ集。
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4.0スタジオ・システムという強力な支配形態のもとにおかれた、古典的ハリウッド映画産業。利潤追求を至上命令とする製作会社によって俳優・監督・脚本家他あらゆる関係者が管理されるなか、激動期のアメリカで、いかにして映画は製作されたのか。監督と撮影所の対立、陸軍による検閲、自主検閲的倫理規定ヘイズ・コード、第二次世界大戦のプロパガンダ映画、それに携わった黒人映画作家……。複雑な力学が働く映画の生成過程に、文書資料や関係者インタビューなど一次資料を用いて実証的に迫る。映画学(フィルム・スタディーズ)という研究領域を切り拓いた画期的作品。 解説 板倉史明
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-映画は人間の認識に何をもたらしたのか。映画とともに誕生した思考とは何であるのか。こうした問題を、ほかのどの国にもまして考察しつづけ、思想的系譜として育んできたのがフランスにほかならない。本書では、ジャン・パンルヴェからジル・ドゥルーズまでを貫くその歴史を、“自動性”の概念を軸に再構成し、映画の力による世界への信と希望の可能性を考える。
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4.0なにも絵画や彫刻、音楽だけが文化なのではない。あたりまえの日常にいちばん近い部分を発達させること。それこそが文化なのだ。吉田健一は、エリザベス朝にはすでに水洗トイレがあったことを指摘し、そこに実用性を重んじるイギリス文化の本質を見る。イギリスで他の芸術に比して文学が発達したのも、文化的であろうとしたからではなく、日常の言葉へのこだわりが、自然と、詩や小説というものになっていったからなのだ──。胡瓜のサンドイッチやハムの味、酒の飲み方など、身近な話題を入口に、いつの間にか本質的な部分へと読者をいざなう、名人芸的文化論。
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4.4国際化の必要性が叫ばれ始めた1980年代以降、英語教育は常に議論され続けてきたが、特にここ数年「グローバル人材」育成に向けて様々な提言がされてきている。小学校からの早期英語教育、英語による教室指導、外部テストの導入、教員の英語力強化などだ。その裏側には、「英語は全世界の人々をつなぐ」「英語力は経済的成功をもたらす」という、ほとんど信仰のようなものが横たわっている。しかしそれは本当なのだろうか? 海外の大学で25年教鞭をとってきた言語教育学者が、日本人の中に深く根を張る「英語への信仰」と「幻想」を、10のポイントに分けてあぶりだす。
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4.0教科書で習った“Long time no see.”は、実は使うと相手を不快にさせる場合がある!? “will”と“be going to~”って、どう使い分けるの? 会話をふくらませるコツは何? 日本人が英語を学ぶ上でつまずくポイントを熟知した著者が、改善するために必要な知識をわかりやすく解説。日本人がしやすいミス、会話・文法のポイント、マナー、英語の特徴などを知的に、愉快に講義する。英語表現の面白さが存分に味わえる一冊。
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-類義語・同意語・反意語の正しい使い分けが、豊富な例文から理解できる定評ある辞典。思わぬ誤解や失礼をしないための使用例が、卓越した日本語と英語の語感をもつ著者により解説される。(1)意味がほとんど同じで、どちらを使っても大した違いのないもの。mistakeとerror、bigとlargeなど。(2)使い方をまちがえるとコミュニケーションに重大な齟齬を来たすもの。doubtとsuspectなど。(3)漠然と類義語だと信じられているがその実、異質な言葉。fortunateとhappyなど。「なるほど」と腑に落ちる効果的な使い方が、わかりやすく習得できる、学生や教師・英語表現の実務家の必携書。
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-映像を表現と主体意識、存在条件との間の緊張関係から考え、真の創造を探求した至高の映画論。1950年代に始まる転換期にあって、旧来的な映画観を転覆すべく、著者は思考を尖鋭化させていく。調和を失った社会のなか、見えなくなっているものを見えるようにすることを芸術における第一義の課題としながら──。アヴァンギャルドもドキュメンタリーも、つまり内と外に分かれた意識の方向も、見えないものに迫る方法として交差し、それを通じて新たなイメージは創り出される。初刊は1963年。映画史的直感や時代との格闘から生まれた洞察はいまも色褪せてはいない。
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4.5「それ独自の事実のフォルムと表示のなかに刻み込まれた時間――ここにこそ、私にとって芸術としての映画の第一の理念がある」。その理念が有機的統一をもって結晶する“イメージ”。『惑星ソラリス』『鏡』『サクリファイス』など、生み出された作品は、タルコフスキーの生きた世界の複雑で矛盾に満ちた感情を呼び起こす。俳優や脚本のあり方をはじめとする映画の方法は、現代において涸渇した人間存在の源泉を甦らさんとする意図とともに追求された。戦争と革命の時代である20世紀に、精神的義務への自覚を持ち続けた映画作家の思考の軌跡。
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3.0キリスト教には合理主義と神秘主義の二つの極がある。二千年におよぶキリスト教の歴史は、さながら理性と感性のはざまを揺れ動く振り子のようであった。この構図は近代以降も変わらない。宗教改革以後、むしろ振り子の振幅はますます大きくなった。イエズス会による布教活動、神秘主義の興隆、悪魔憑き、魔女狩りなど、熱狂的な信仰が西欧近代の宗教的エネルギーを吸収した。本書では、キリスト教における神秘主義の思想を、「エクスタシー」という視点から読み解いていく。ギリシア時代に水源をもち、ヨーロッパ思想の伏流水であるカトリック神秘神学を俯瞰し、キリスト教の本質に肉薄する危険な書。
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5.0SDGsの時代が始まっている。「働きがいも 経済成長も」「ジェンダー平等を実現しよう」など17の目標からなるSDGsに取り組む企業が増えてきた。消費者たちもSNSを通じて自らの価値観を積極的に発信し、企業はその声を無視できなくなっている。そして企業側も、SNSを通じて自らの社会的価値を発信するようになってきた。こうした流れは今、巨大なうねりとなって世界を変えようとしている。経営トップから「SDGs市民」まで幅広く取材し、現代社会が、そしてビジネスがどこへ向かおうとしているのか、鋭く考察。学生からビジネスパーソンまで必読の書!
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-現在は島根県東部の一地方である「出雲」の名を冠した地名や神社が、列島各地に存在するのはなぜなのか。出雲の謎とは、この国の成り立ちにかかわる問いである。各地に広がる出雲信仰の足跡や伝承、郷土史を丹念に播き、見えづらくなった古来の地域と地域とのつながりを再構成。一つの中心から勢力を拡大していく従来の国家像や近代的な中央集権国家の観念にとらわれない、もうひとつの日本の成り立ちを鮮やかに描き出す。
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-徳川260年の間、江戸の女たちは装うために、チャレンジを続けた。江戸初期の武家婦人の晴れ着は重厚で豪華な衣装。一方、庶民は自分で手作りという時代。やがて、江戸中期になると色彩豊かで優美な世界が町方の富裕層のなかから生まれ出る。そして江戸後期は、「粋」で個性的な時代へと変化する。江戸の女たちの着物、髪形、化粧などを紹介する、服飾カラー大全。見て楽しい、読んで役に立つ。
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4.0江戸の男たちの衣装は職業別の仕事服であった。そんな世の中で、男たちは、ときに歌舞伎の影響をうけながら、洒落を楽しみ、粋な装いを競い合った。武士から町人まで、その衣装、髪形、履物、旅姿などを紹介する。時代小説、歌舞伎、時代劇を楽しむために、デザインや創作の参考に、プロも一般読者も楽しめる、江戸の男たちの服飾カラー大全でもあり、職業案内でもある。
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4.019世紀前半のアメリカで、推理小説やホラー小説などの新たな分野を切り拓いた孤高の作家、エドガー・アラン・ポー。彼がつむぎ出した独自の世界がもつ圧倒的な想像力は、いまも多くの人に深く強い影響を与え続けている。40年という短く、また不遇な生涯を通して生み出された名作のなかから、その想像力のパワーを示す7篇をえらび、新訳で贈る。巻末に作家の小伝を付す。
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3.0和食の原型は江戸時代に形作られた。そう聞くと江戸の料理は素朴なものだったと思われるかもしれないが、さにあらず。魚は天然、野菜は有機、その上調理方法にも技巧が凝らされており、江戸の食文化はとても豊かだった。例えば刺身一つとってみても今はたいてい醤油を添えるが、江戸時代は魚の種類ごとに煎り酒や生姜酢などの各種調味料を使い分けていた。薬味もわさびだけでなく、からし、おろし大根、蓼など多様だ。本書ではそんな豊かな江戸の料理と食材を季節ごとに紹介し、各種行事食の由来も解き明かす。第一人者による人気連載を初書籍化。江戸時代の図版も約150点収録。
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-徳川家康による都市建設の当初から、江戸の水道は高低差を緻密に計算し、複雑な地形を利用する形でつくられてきた。中心部の小石川上水、それを発展させた神田上水、そして玉川上水を基盤とした水道は、明治以降には近代化され引き継がれてきた。急速な工業化や関東大震災からの復興、戦後復興・高度成長を経て水道がいかに拡張され、また経営されてきたか。江戸・東京の経営史を専門とし、東京都水道局に長年勤務してきた著者による、世界屈指の都市の決定版水道史。 【目次】プロローグ/I 江戸時代/第1章 家康と水道/第2章 天下普請の時代/第3章 城下町・江戸と神田上水/第4章 玉川上水の新設/第5章 上水経営の実際/II 明治時代~現代/第7章 近代水道にいたる道のり/第8章 近代水道の成立と関東大震災──拡張の始まり/第9章 大東京と水道/第10章 拡張に次ぐ拡張の時代──戦災復興期から高度経済成長期まで/第11章 量から質へ──低成長時代から現在まで/あとがき/索引
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5.0東京は坂の街。「その名は江戸っ子気質そのままで、単純明快、即興的で要領よく、理屈がなくて、しかもしゃれっ気があふれている」。富士を眺められる坂は「富士見坂」、海を望む坂は「潮見坂」、墓地のそばの坂は「幽霊坂」、赤土の坂は「赤坂」、急な坂は「胸突坂」…。東京の坂道と、その名前を見つめると、江戸庶民の暮らしと心が浮かび上がる。東京中を隈なく歩き、古書や古地図を渉猟して、坂道に織り込まれた歴史を辿る。「坂道」研究というジャンルを確立し、いまなお坂道ファンのバイブルと親しまれる古典的名著。本書を片手に散歩すれば、いまも江戸を垣間見られる。
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-ざっと三百年間の移り変わりを述べることに致します―。大火や幾度もの改革、風呂屋や歌舞伎の流行といった時代背景・風俗とともに語る江戸服飾史入門。明治期、学者・大槻如電が三越呉服店の依頼をうけて講談調で記した原稿に、注釈や図版を多数加え、現代人向けに編集した。金ピカの裃を着て真面目な顔でいる武士たち、ひいきの役者の紋を銀簪に彫る女たち、度重なる倹約令を経てなお新たな流行を作り出す江戸の人々の姿が活写される。当時の語りの面白さを残したユニークな書であり、着物、履物、流行りの模様、髪型、帯の締め方までを詳細に示す貴重な資料である。
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3.7時代の趨勢を見極め、その先を見通す知性をいかにして獲得するか。現代を代表する論客が、自身の思考の極意を世界で初めて語りつくす。完全日本語オリジナル。
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5.0中世の大ベストセラー『痴愚神礼讃』の名を知る人は多いだろう。ヨーロッパ文化への貢献者に与えられる栄えある賞に今もその名を残す、西洋知性の粋、デジデリウス・エラスムス。宗教改革をはじめ、世俗権力と教会の対立が顕在化し、争いが絶えなかった狂乱の時代を生きた彼は、つねに学問に打ち込み、「何者にもその道を譲らない」という自らの信条が揺るぐことはなかった。派閥に属さない知性的な態度や人間味あふれる魅力的な人柄、「世界市民」としての生き方を、西欧文化を知悉する著者が憧憬をこめて描き出す傑作評伝。 【目次】まえがき/第1章 我、何者にも譲らず/第2章 不信の時代/第3章 変革への底流/第4章 古代へのめざめ/第5章 ふたつの友情/第6章 イタリアへの旅/第7章 ヴェネツィアの印刷業者/第8章 ゆっくり急げ/第9章 『痴愚神礼讃』/第10章 宗教改革の嵐/第11章 嵐のなかの生涯/第12章 自由意志論争/第13章 栄光ある孤立/はしがき
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3.9労働の発生と組織化、欲望の無制限な発露に対する禁止の体系の成立、そして死をめぐる禁忌……。エロティシズムの衝動は、それらを侵犯して、至高の生へ行き着く。人間が自己の存続を欲している限り、禁止はなくならない。しかしまた人間は、生命の過剰を抑え難く内に抱えてもいる。禁止と侵犯の終りなき相克にバタイユは人間の本質を見ていった。内的体験と普遍経済論の長い思考の渦から生まれ、1957年に刊行された本書によって、エロティシズムは最初にして決定的な光を当てられる。バタイユ新世代の明快な新訳で送る、待望の文庫版バタイユの核心。
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-「力学の原理に差はないのだから、教養課程の学生が専門課程に相当する部分まで進んでいけない理由はない。進めるだけ進め、少なくとも道は開いているほうがよい、行く先で解けるようになる面白い問題に展望があるほうがよい」。本書で提供される問題は、机上で考えられたものだけではなく、実際の自然現象に即して創られたものも多く含まれる。それらは難解な問題もあるが、話題は広く、古典力学の豊かさを余すところなく示している。経験豊富な執筆陣が、一切の妥協を排して世に送った類書のない力学演習書。練り上げられた刺激的な問題と詳細な解説で、力学の高みへといざなう。
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4.0古くは“バレばなし”とよばれてきた“艶笑落語”。いいかえれば、セクシー落語、ピンク落語、ポルノ落語でもある。品よく形容するならば、好色落語、お色気落語、風流落語ということになる。本書は、江戸時代から今日まで、“お座敷ばなし”として、ひそかに語りつがれて来た何百という艶笑小咄の中から精選し、バラエティ豊かに編んだ正統な小咄傑作集。
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3.8モデルにならないか、とスカウトされ契約書にサイン、いざ撮影となって現場に行ってみたらAVだった。嫌だと訴えても、契約不履行で違約金がかかるぞ、親にバラすぞ、と脅され、仕方なく撮影に応じると、以後、次々に撮影を強要される……。「AV出演を強要された」女性からの生の声を聞き支援するなかで見えてきた、驚くべき実態を報告する。
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5.0ユダヤ系でありながら熱烈な愛国者にしてゲオルゲ派。迫害と亡命。二十世紀の矛盾そのものを生きたかのような著者の法外な学殖と情熱は、王権表象の冷徹な解剖に向けられた。王は死んでも王位や王冠、王朝は存続する。その自然的身体とは独立して存在するように見える王の政治的身体は、いかにして産出されたのか。王権の政治神学的・象徴的基盤は西欧の歴史の中で、どのように編制されたのか。本書には、問題提起とシェイクスピア『リチャード二世』論に始まり、キリスト論との類比、法学的思考の浸透とその影響、王を神秘体の頭と捉える政体有機体説に説き及ぶ、第五章までを収録する。全二巻。
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3.4著者が30年間惚れ続けている大江戸歌舞伎。誰も見たことのない100年以上前の歌舞伎とはどんなものだったのか? 歌舞伎の定式、専門用語とは? “時代”と“世話”とは? 顔見世狂言とは? などなど、江戸の歌舞伎の構造を徹底解説。人気狂言『兵根元曽我』はなぜ何ヶ月も何ヶ月もロングランしたのか?? 粋でイナセでスタイリッシュな江戸歌舞伎の世界へようこそ。
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3.8街が好き、酒が好き、人が好き。そんな大阪の魅力がいっぱいにつまった酒場をたずね歩く。老いも若きも、男も女も、そして、金持ちも貧乏人も、イスに座り、グイといっぱいやれば、みな同じ。人それぞれに人生があるように、素敵な店には、それぞれの歴史があるもの。問わず語りに聞く大将の話も酒場めぐりの楽しみともいえるのです。梅田、ミナミ、天六、大正、千林……。これぞ大阪29店。
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-北の湖・輪島ら四横綱時代から千代の富士時代、貴乃花・曙・武蔵丸の時代、さらに八百長疑惑騒動を経て、朝青龍や白鵬らモンゴル出身力士たちが角界を席巻する現在まで――四十年間の相撲界を著者自身の個人的体験を織り込んだクロニクル形式で振り返る。テレビに映し出された土俵のみならず、八百長事件など土俵外の騒動までを、著者一流の大相撲と世相への知見を盛り込んで解説。折々の幕内力士番付や部屋系統図・年寄名跡一覧などの付録も充実した、相撲ファン必携の一冊。
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-明治時代に国を挙げて西洋化に突き進むなか、 日本美術の発展に功績を残した岡倉天心(1863‐1913)。ボストン美術館中国・日本美術部の責任者として、 東洋の美術を欧米に紹介し、1906年刊行のTHE BOOK OF TEA(『茶の本』)が全米ベストセラーとなったことで国際的に知られる。 岡倉天心の曾孫であり、近現代の国際関係史を専門とする著者が、国際文化交流の見地から『茶の本』をこれまでに知られていなかった視点をふんだんに盛り込んで徹底解説する決定版入門書。
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3.5日本のオーナーシェフの世界は圧倒的に男社会、飲食の仕事は肉体的にも精神的にもハードで、結婚や出産などライフステージが変わりやすい女性には務まらないと。そんな厳しい世界に飛び込み、生き生きと活躍する女性料理人がいる。彼女たちはなぜ料理の道を志したのか、その決断を支えたものは。飲食に生きる人生を選んだ彼女たちの想いや喜びを丁寧に描いた、すべての働く女性たちへのエール。
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4.3「太陽の塔」を作った男の人生とは。ひとりの内省的な青年が日本を代表する天才芸術家へと変貌を遂げるまでの、彼とその家族の物語。(巻末エッセイ・よしもとばなな)
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4.2第二次世界大戦における最激戦地の一つ沖縄。軍民合わせ20万人もの尊い命が犠牲となった。本書のタイトルの「鉄の暴風」とは、1945年3月26日から3カ月間にわたり途絶えることなく続いた艦砲射撃や空爆のすさまじさを表現した言葉だ。1950年の初版刊行以降、沖縄戦を象徴する言葉として定着した。地形が変わるまで打ち込まれた砲爆弾、壕に逃げ込んだ住民を炙り出す執拗な火炎放射、そして民間人にまで及んだ自死の強制。本書は行動を軍とともにした記者たちが自らも体験したその壮絶な戦場の実態を、生存者をたずね克明に記録したもの。現代史第一級の史料を初文庫化。
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4.3ベトナム戦争への出撃基地となったアメリカ統治下の沖縄。1960年代末の返還運動、ベトナム反戦闘争が激化する時代、夜の風俗街に生きた人々。沖縄地上戦の傷痕、米軍最優先社会、生死隣合わせの米兵たち……。それらの矛盾を一身に背負った女たち。その姿をヒリヒリと肌を刺すような筆致で描く。今に続く沖縄が抱える問題の原点を激しく問いかける歴史的名著。
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