面白いとは言う中身ではなく、蘊蓄、更には教養の一環に歯素朴なものと思われて来た和食うな説明 その面影を感じさせる当時の挿絵をふんだんに掲載した文庫本。
中身ずっしりです。
筆者は教鞭をとりつつ 歌舞伎世界で料理を再現する裏方を長年なさって来た御大。帯に有るように当時の食生活が素朴なものと思われて来
...続きを読むた和食を隅々まで語りつくさんかの様なち密な分析紹介をしている。
今の社会,時代と大きく異なるその時間の流れがあり 電気が無かった時間は太陽の元での自然との営みを中心に あらん限りの力を駆使した そんな生活を感じた。
今は鶏・豚・牛~それも食肉用に飼育した肉が中心だが、当時の多彩な獣肉食生活にはちょっと驚き。戦前はスズメが焼き鳥に重宝されたとかウサギや雉は結構ご馳走として食べたという程度は知っていたが。
貝塚から出た当時の食生活、万葉集や古事記、日本書紀、徒然草、土佐日記、蜻蛉日記その後に続く文学に見える食の風景から見えてくる「時間を生きる、愉しむ、ひいては自然と人間との営みで春夏秋冬を愛で、口への褒美とする営みの頂点の時間を垣間見る事が出来た。