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私たちの身近な存在でありながら、流されてしまえば忘れられてしまうウンコ。しかし、お尻の拭き方、始末の仕方も世界では様々な方法があったりするし、歴史的にはそれが重宝される時代もあったのだ。さらに、処理の対象とされるがその処理も一筋縄ではいかなかった。ウンコの視点から環境、経済、世界を見渡せば、新たな一面が見えてくる。
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Posted by ブクログ
下水道処理システムについて知りたくて手にしたけど、そんな専門的で視野狭窄なお話ではなく、ウンコ総論、そもそもウンコは汚いのか、汚いとはなんぞや、そしてウンコ史、世界のウンコ事情と、ウンコ話がてんこ盛り。我が人生においても、トイレも処理紙も大いなる変遷があった。大学受験で上京し、ホテルの洋式トイレに惑...続きを読むってなかなか用が足せなかった友人がいた。郊外の畑には肥溜めがあり、漂う香りは田舎の香水と称していたっけ。忌避するのは仕方ないとして、改めて学ぶこと多し。椎名誠氏に世界のトイレ事情をまとめていただけば楽しそうだ。
今まで特に意識したことのなかった、身近であるはずのウンコが人々の目につかないようになった背景、うんこに対する人々がもつイメージの変化が真剣に語られてておもろかった。1950年代になって初めて日本にバキュームカーが登場したが以前は汲み取りで行っていたとは思わなかったので面白かった。 金を払ってまで百...続きを読む姓がウンコを欲しがるのは面白いと思った。
肥料として集められ市場経済まで形成した糞が、いつ屎尿として処理されるに至ったか。化学肥料の普及のせいかな、と思ってたんだけど都市サイドの問題だったんだね。あと米国の占領と五輪。 ウンコの話だから川崎も出てきた。トイレットペーパー以前に使われていた棒とか、バキュームカーなどは日本民家園で4年前に開催さ...続きを読むれた「うんことくらし」展でも見ていたので良い復習になった。
ウンコのことをこれだけ真面目に調査した本は初めてで面白かった。 江戸時代にはウンコが売買されていたとか、武家のウンコは高値で、長屋の便所は大家さんの貴重な収入源になっていたと言う話は興味深かった。
「うんこは汚いか?」 ウンコを肥料として使っていた時代までは、ウンコは汚いものではなかった。肥料として金銭で取引されたものだった。 しかし第二次大戦後、アメリカやヨーロッパから見るとウンコは寄生虫の心配のある汚物であること、人口集中で肥料としても使いきれない量が出ることなどからだんだんウンコは捨てる...続きを読む物となり、汚いものと扱われるようになっていった。 その変化が分析されていて面白かった。
ウンコという言葉をこの本以上に目にすることはないだろう。 そして、冒頭からいきなり、「はたしてウンコは『汚い』のだろうか」(13頁)と聞かれることも、またないだろう。 ウンコは汚いか?と問われれば、「そりゃそうでしょ」と答える人がほとんどだろう。 しかし、まずその常識を疑うのが学問である。 ウンコ...続きを読むは汚いのだろうか? さっきまで体内にあったものが排泄行為によって出た瞬間から気持ちの悪いもの、関係のないもの、となる。 それは、抜けた髪や切った爪、身体中から出る垢も同じだ。 もちろん感染症に敏感になっている今は、感染対策を取らなければならないものもあるだろうが、単純に不思議な気がする。 さっきまで、私の体であったものなのに、と。 ウンコが高値で買われ、肥料として使われていた時。 都市部に人が流入し、水洗トイレが出てきた時、ウォシュレットが使われた時…人はどんどんウンコから遠ざかる。 けれども、それでよかったのか? 私は東京育ちの人間だから、綺麗で高機能で臭わないトイレが当たり前だった。 昔田舎にあった「ボットン便所」はごめん被りたい(使ったことはある)。 しかし、子供のうんこを日々見て(嗅いで)いると、うんことは生きている証だと思う。。 ニラを食べれば臭くなるし、ヨーグルトを食べさせれば綺麗なバナナ型になる。 コロコロだったり、軟便だったり、「くっさ!」「ああー漏れているー!」「ぎゃぁ手についたぁーーー」も生きているからこそ。 あわやウンコ、なぜかウンコ。されどウンコ。 本書の最後でゴーギャンの話が出るなんて! ウンコから人類の来し方を考える良書であった。
下水処理後の汚泥は、肥料として使えないだろうかと思っていたのだが、さまざまな化学物質などが混ざってしまい、難しいとのことは知らなかった。生命の循環の輪が人間によって断ち切られてしまうとは、人間の罪深さはこんなところにまで及んでいるのかとガックリさせられる。 人間は自然から切り離されようとしているよう...続きを読むに見える。自然から離れては人間は生きてはいけなくなる日が来るのではないかと、排泄の問題だけ見ただけでも大きな問題提起をされたようだ。
お目当ての本がなく、たまたま目についたので。 精神年齢が小学生なので無意識にウンコに惹かれて読んだけど、こんなにウンコについて考えたことがなかった。 ウンコに対する考え方、捉え方にその人のバックボーンや地域性が出てて興味深かった。 保育園の頃に親戚の家に行ったら、まだボットン便所で、怖いし暗いし絶対...続きを読む入りたくなくて震えた記憶がある。もう久しくお目にかかってない。 "汚穢屋"のエピソードから三島由紀夫の仮面の告白を思い出した。主人公の"私"が汚穢屋に憧れるシーンである。ここからも当時の都会と田舎のウンコに対しての価値観などが現れていると感じた。 まだ糞尿が買取制だった頃、栄養価の高いものを摂る武家のものは高額で買い取られたことについては、今の感覚とは全然違うけど、納得できるしおもしろいな〜と思った。
江戸時代の頃人糞は農業における肥料としてなくてはならないものだったが、今ではほとんど価値もなくなりただの汚物でしかなくなってしまった。さらに人は水洗トイレを発明しウンコを流してすぐに視界から消し去ることで、いつしかウンコを自分事として見られなくなってしまった。子どもの頃は自由帳にうんこを描き、うんこ...続きを読むの話をするだけで笑いがとれたというほど万人のヒーローであった筈のうんこも年齢が上がると自然にゴミを見るような目でしか見られなくなってしまったのはなぜだろう。うんこについての知識を深め、うんこを他人事ではなく自分事として捉えられるようにするためにもこの本は読んだ方がいいと思った。
現代生活では欠かせない電力については憂慮される問題が山積みなので今も話題が絶えない一方、下水道については多くの人が何も考えることなく日常を過ごしていると思う。しかし改めて考えると、都市の超絶膨大な人口のうんこ、しょんべんをここまで処理しているシステムってすごいことで、もう少しそれを個人で勉強してもい...続きを読むいんじゃないかって思った。 実際に下水道には糞尿以外に強酸洗剤のような危険な薬品も結構流れてる訳で、ゴミの分別とかと同じように環境に優しい下水道の使い方って何だろうって今考えている。 うんこは土に埋めれば簡単に肥料になるのは自明である一方、衛生面や強烈な臭い等、取扱厳重注意な物体であることも改めて認識することができた。 これからはウンコの処理を「他人事」として見るのではなく「自分事」として見る意識で考えていきたいと思いました!
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ウンコはどこから来て、どこへ行くのか ──人糞地理学ことはじめ
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湯澤規子
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