生まれてこないほうが良かったのか? ――生命の哲学へ!

生まれてこないほうが良かったのか? ――生命の哲学へ!

1,925円 (税込)

9pt

「生まれてこないほうがよかった」という思想は、人類2500年の歴史をもつ。本書では、古代ギリシアの文学、古代インドの宗教哲学、ブッダの原始仏教、ゲーテやショーペンハウアー、ニーチェなど近代の文学と哲学、そして「誕生害悪論」を説くベネターら現代の分析哲学を取り上げ、徹底的に考察。人間がこの世に生まれてくることは誤りであり、生まれてこないようにしたほうがよいとする反出生主義を世界思想史の中に位置づけ、その超克の道を探っていく。反出生主義の全体像が分かる本邦初の書である。

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生まれてこないほうが良かったのか? ――生命の哲学へ! のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    夢中で読みました。明確な言葉で論理的に繰り返し確認しながら書いてくれてるので読みやすかった。また読み返します。何回かにわたって講義を受けた気分。手軽なハウツー本ではなくこれからも考えてゆく途上にある哲学です。人間への愛がある。自分の陥ってる状況がわかってきたし行き詰まった感覚から緩やかに解放されてい

    0
    2022年06月17日

    Posted by ブクログ

    とても平易な文章で読みやすかった。
    ベネターの誕生害悪論から反出生主義の変遷を古代ギリシャまで遡り、西洋から東洋へ、その横断を辿るのも面白かったし各章の論考も充実。最終的には誕生の肯定を目指す本なので、読み終える頃には気持ちが軽くなっていた。

    個人的にはショーペンハウアーと仏教の章が特に面白かった

    0
    2021年02月06日

    Posted by ブクログ

    「生まれてこなければよかった」という思想の歴史の長さに驚かされる。洋の東西を問わず、様々な時代の様々な歴史家や小説家、哲学者が向き合ってきた思想。個人的にもう少し掘り下げてみたい思想もあり、読んでよかった。

    0
    2021年02月06日

    Posted by ブクログ

    この分野の基礎文献。

    反出生主義は文学も含め、多くの分野に根を下ろしていたのか。

    ニーチェを生の肯定の哲学として読む試みは刺激的。かれをさらに乗り越えていこうというのも重ねて刺激的。

    心理的と哲学的なレベルを分けて終盤は論じている。

    本当に多くの論点と難題が横たわっている「世界哲学」のテーマ

    0
    2020年12月04日

    Posted by ブクログ

    生まれてしまっているという現実を受け入れたところからはじまる、「生まれてこないほうが良かったのではないか」という問いをめぐる古今の思想家の紹介や批評。
    著者は、このような問いを含む「生命の哲学」の構築をめざしているという。

    なんのために生きるのか(生きているのか)、という問いの問題圏で類似する幾つ

    0
    2025年08月04日

    Posted by ブクログ

    存在することと生成することの違いに基づく議論は難しかったが、反出生の考え方が古代にまで遡り、常に存在し続けてきたことに驚き。
    本題とは逸れるがニーチェの永遠回帰という考え方は初めて知り、刺激的だった。

    0
    2023年06月26日

    Posted by ブクログ

    面白かった!
    誕生肯定とニーチェの運命愛の概念が特に好きで、自分の人生観を変えてくれたと言っても過言では無い。

    ブッダやショーペンハウアーの考え方も分かる。
    (数年前まではうつ病もあり他者には強要しない反出生主義の立場だったので、辛い時人間はこうなっていたかもしれない平行世界の存在を考えてしまうと

    0
    2022年11月20日

    Posted by ブクログ

    初めて反出生主義に触れた時、「感覚的にわかる気がする」と思った。現代の病理、はしかみたいなもの、誰もが生きてりゃ思うことをそれっぽく言ってみた露悪的なもの、と「見做したい」欲望を感じた。
    が、反出生主義こそ逆説的に生を考える契機となっていることを評価しなければならない。優生思想然り、わたしたちは克服

    0
    2022年04月16日

    Posted by ブクログ


    反出生主義本が新聞で特集されていたので気になって。

    生まれてこなければよかったと考えるのは確かにそうで、ベネターの著作によって反出生主義が注目されていることに対する考察本。

    単に「生まれてこなければよかった」一言で片付けられてしまいがちだが、その思考をヨーロッパ哲学や仏教を紐解きながら整理して

    0
    2021年05月09日

    Posted by ブクログ

    ショーペンハウアー、デイヴィッドベネター、ウパニシャッドの本も読みたくなりますね。「人間の生命はなんの意味もない」「人類は計画的に絶滅するべきである」そして自殺反対論。地球上に一番いらなかったのは○○だったのか、と感心しました。でも、このような考えを人間が考えることができたのなら、そこだけは人間が必

    0
    2021年04月08日

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