英米哲学史講義

英米哲学史講義

ビジネス・実用
1,287円 (税込)

6pt

3.8

英米哲学の諸潮流は、「経験」を基盤に据えるという発想に導かれている。それは、ロックやヒュームらの「経験論」を共通の源泉とするためだ──。ベンサム、J.S.ミルに発する「功利主義」。フレーゲとラッセルを先駆に、ウィトゲンシュタイン、クワインをへて現代に連なる「分析哲学」。パースが提唱しアメリカを体現する思想となった「プラグマティズム」。そして、ロールズやノージックらの「正義論」。本書は、こうした英語圏の哲学的系譜を、経験論を基点として一望のもとに描き出す。主要哲学のつながりを明快にとらえる、入門書決定版!

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英米哲学史講義 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ゴツい。薄いのに強敵でした。
    ただ、哲学史の流れをかなり掴めることができる。
    功利主義と分析哲学を軸に、その根底にある経験論について述べていく。
    帰納法的に論じていっても真理には到達できない。ただ、帰納法(経験)はないがしろにできない。
    功利主義も幸福の総量で見たときに、それはどの時間軸で切り取るか、どこからが幸福でそれ以外か、のような程度問題を常に孕む。でも幸福でありたいと思うことに変わりなく、功利主義もないがしろにできない。

    みたいな感じで、ほんとに色んな哲学者が色んな角度から切り込んでいく。
    そして、現代に近づくにつれ、自然主義や自然科学を無視できなくなる現象があるのが面白かった。
    言語の意味や幸福の量や定義についてが、自然の中の人類として位置付けた時にまた変わってくる。だから、哲学者は自然科学などを横断して考えていく。
    ナドナド。

    著者の一ノ瀬正樹さんの意見はかなり少なく、ファクトを綺麗に並べてくれている。

    0
    2024年11月02日

    Posted by ブクログ

    哲学という静かな楽しみを味わうには最適な本である。ただ、哲学的議論を学んで得々としてしまったら哲学の先人たちは顔をしかめるだろう。哲学は学ぶより、その議論を体験し、ゆくゆくは自力で哲学することが本筋であり、そもそも自分の生活課題とは別に既存の哲学的議論を披露することなどできやしない。つまりは、立論するにあたって、己の問題を核に据えて初めて、その人の哲学が始まる。そういう意味で、私がこの本を読んでどう応答するのか、私自身の課題として浮上しているのである。これはこの場で一言で済ませてしまう訳にはいかない。学んで時に習うという言葉があるが、読書したら私なりに反芻して自分の立場を明確にしなければなるまい。この学習プロセスは私の中で肯定されている。学ぶなしに思索ばかりするのは危険だから、今後も読書して時折考えるという知的経過を繰り返そう。

    0
    2018年01月27日

    Posted by ブクログ

    ベーコン、ロックから、ヴィトゲンシュタイン、ジェームズ、ノージックまで英米方面の経験主義、功利主義、論理実証主義、正義論までの流れを説明し、最後はベイズ主義まで。広い範囲に亘って難しすぎず、易しすぎずという、放送大学テキストらしい充実した内容だ。

    0
    2018年10月14日

    Posted by ブクログ

    著者の放送大学での講義をもとにした本です。イギリス経験論と功利主義の倫理学、そしてプラグマティズムと分析哲学のおおまかな流れが解説されており、さらにロールズの正義論やベイズ主義についても簡潔な紹介がおこなわれています。

    著者は、「功利主義と分析哲学」というテーマで科目の担当を依頼されたときに戸惑いを感じながらも、やがて「経験論哲学」という共通の源泉をもつことや、ともに「計量化」を志向していることに気づき、これらの観点を軸に本書のもとになった科目をおこなったと語っています。

    著者は「経験的」ということを、「努力し試みることの中において」という意味で理解することができるという見かたを打ち出しています。「経験的に知る」とは、なにかを努力して追求していくことにほかならず、さらにその行為主体である「パーソン」が背景にあるテーマとして浮かびあがってくると論じています。

    とりあつかわれている範囲が広いため、個々の哲学者たちの議論についてはそれほど多くの内容が解説されているわけではありませんが、「経験的」というテーマを軸にして現代へとつながっていく哲学上の重要なテーマが示されており、興味深く読むことができました。

    0
    2021年06月21日

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