国内小説作品一覧

  • 青きを踏む、花曇り、その他の短篇
    無料あり
    3.5
    1巻0~880円 (税込)
    小説家としてだけでなく、女優、映画監督、脚本家など、幅広いジャンルで活躍する唯野未歩子、初めての電子書籍オリジナル小説。 RADWINPS「me me she」、奥田民生「手紙」、松田聖子「制服」、松任谷由実「青いエアメール」、THE BLUE HEARTS「ラブレター」、矢野顕子「ひとつだけ」、くるり「ピアノガール」。せつないヒットソングをモチーフに、ささやかな人生を生きる様々な人たちの「片思い」模様を繊細に綴る連作小説です。 「暴風域」  別れるとき、旬くんとあたしは毎回、嵐のように啼いた。「八回ふられても嫌えない」と彼は泣く。でも、あたしは知っている、これはあたしの片思いだということを。 「冬晴れ」 みつめるだけでいいの。そういったら、「ずっと見守っていてくれ」先生はいった。――はかない片思いの記憶が、四十一歳でひとりのわたしの人生を、あたらしくしてくれる。 「五月闇」 親友は、自分の元妻と結婚しろと僕に言う。大学時代、東京で僕ら三人はともにすごした。確かに僕は彼女が好きだった。でも、彼女と結婚するのは、心底から嫌だ。 「花曇り」 卒業式。レースを縫い込んだ制服を脱ぐあたしは、明日から好きなものを着る。そして、亮くんは、もう二度と会えないひとになる。いまが、はじめての別れだ。 「老婦人の夏」 愛猫・ヒュッテを入院させた帰り、私は思い出している。交通事故で死んだつぐにいちゃま、二十五年を共に生きた不倫の恋人、そして、ヒュッテがやってきた夜のことを。 「窓霜」 妻が亡くなって三ヶ月。義妹が妻の愛犬ルルを返してきた。霜柱の断つ寒い朝、俺とルルはぎこちない散歩に行き、その道すがら、妻のはかない影をたぐり寄せる。 「青きを踏む」 毎年恒例の花見の午後。咲き乱れる桜の下、訪れるはずの友人たちを待つ夫をぼんやりと眺めながら、わたしは、夫にまだいえないでいる、授かった命のことを考える。 「ドッグデイズ」 姪の礼と、お風呂でパフェを食べながら、わたしは猛のことを考える。ふられて一年半も経つのに、からだしか知らないのに、世界でいちばん大好きな猛のことを――。
  • 黒水熱
    3.5
    1巻1,672円 (税込)
    小説現代長編新人賞受賞第1作。これが女の復讐! マラリアの予防接種で一人息子を亡くしたエリカは、大物政治家の陰謀でマラリアが流行っていることをつきとめる。顔を変え、高級デートクラブ嬢となって男に接近。エリカの復讐劇がはじまった――。前作『ワーホリ任侠伝』からさらにスケールアップした、大型新人の書下ろし長編!
  • 教授のお仕事
    3.5
    早稲田大学の名物教授が初めて描くキャンパス情報小説。日本のエジプト学の泰斗としてテレビ等でお馴染みの著者ですが、本業は大学の教授。21世紀の今日、大学のキャンパスでは何が起きているのか。教授たち、学生たちの素顔。事務方の官僚っぷり。モンスターペアレンツの実態や、派閥争いに走る先生たち――。架空の大学を舞台にして最高学府のトホホな舞台裏を描く痛快な小説!
  • Dr.ルナの不思議なカルテ
    3.5
    あがり症、重圧(プレッシャー)に弱い、優柔不断……と、誰しも治したい性格の一つや二つはあるもの。当院は、そんなあなたのメンタルの弱い部分、治したい心の癖を治療いたします。ルナ先生のワクチンの効果は絶大ですのよ。えっ!? なら患者が長蛇の列を成すんじゃないかって? そうよねぇ。でも先生のワクチン、確かに効くには効くんだけど……。カランコロン♪ あら、患者さんかしら、失礼しますね。クスリと笑えるちょっぴりビターな連作短篇集。

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  • その名もエスペランサ
    3.5
    1巻1,496円 (税込)
    本郷苑子29歳、黒縁めがね、生マジメ、独り暮らし、日課は通い猫のエサやり。前の職場で受難、三ヶ月ぶりの新たな派遣先は……英文事務のはずが、作業服で部品係とトラブル処理班も兼務、しかもチャラ男に仙人、いびりの鬼がいた。こんなエンジン工場から「希望」は生まれるのか? 大注目『片桐酒店の副業』の新鋭の傑作長篇。
  • 舞妓はレディ
    値引きあり
    3.5
    「舞妓になりたい!」。京都の花街に、鹿児島弁と津軽弁のバイリンガル少女・春子がやってきた。風変わりな大学教授の計らいで舞妓見習いになった彼女だが、京ことばに四苦八苦、舞踊や鼓や三味線の稽古では失敗ばかり。それでも春子は前を向く。京の花街に生きる本物のレディになる日を夢見て――。豪華絢爛に描く舞妓エンターテインメント小説!
  • 更紗夫人
    3.5
    五年前に夫を亡くし、更紗染にすがって生きてきた紀代。初の展示会は著名人が集い盛況だったが、新聞記者の丸尾に「更紗は道楽か」と問われ、紀代は自分の甘さや未熟さに気づく。年下だが頼れる丸尾に、紀代は好意を抱き始める。亡夫の友人、岩永も、彼女の作品をまとめ買いするなど陰で支えていたが、ある日――。ふたりの男性の間で揺れ惑う女心。切なく交錯する想いを描く、至高の恋愛小説。
  • 仮面の女
    3.5
    国道沿いにあるコーヒー店。店の名前は絵里花。落ち着いた雰囲気だし、何よりもコーヒーが旨いので、広告代理店の編集部員をしている木原は、週に三度はこの店に通ってくる。木原はそこで、お坊ちゃん育ちの貝崎夫妻と知り合った。だが木原は、その美しい夫人と前に一度だけ会ったことがあった……。女性はいろいろな顔を持っている。恋人の前、知人の前、他人の前で様々な役を演じている。仮面の下に隠された女の小さな秘密とは? 阿刀田高のオリジナル・ブラックユーモア集。
  • スペインの雨
    3.5
    「今日これから会える?」テレフォン・クラブに通って5日め、27歳のぼくに、人妻は言った。そして、思いついた合言葉……「スペインの雨はどこに降る?」「平野に。おもに平野に」……タクシー代もホテル代もぼくに支払わせず、知らぬ間に人妻は部屋から消えた。ぼくは人妻からの電話を待ち続けた(「スペインの雨」)。甘く苦い青春の終わりを噛みしめる9編の恋愛小説集!
  • 堕天使は瞑らない
    3.5
    バリ島に向かうため、木田健太は成田空港にいた。隣に目を瞠るほど美しい婚約者を伴って。茉莉花――健太が、生まれてから目にした誰よりも綺麗な女。誰よりも女らしい女。そして、信じられないような快楽を与えてくれる女。ただ、彼女が生物学的には女性でないだけだ。誰にも祝福されない二人だけの挙式への旅立ち。そこで彼らを待つ、切なくも壮絶な運命とは?
  • さよなら、そしてこんにちは
    3.5
    笑い上戸で泣き上戸の営業マン・陽介の勤め先は葬儀会社だ。出産直前で入院した妻がいるがライバル社を出し抜いた葬儀があり、なかなか病院にも行けない。生まれてくる子どもの顔を葬儀の最中に思い浮かべ、笑顔が出そうになって慌てる。無事仕事を終え、病院に向かう陽介にまた厄介な案件が……。(表題作)――人生の悲喜こもごもをユーモラスに描く傑作短編集!
  • それでも彼女は歩きつづける
    3.5
    嫉妬と羨望が混じり合う女たちの物語。  映画監督・柚木真喜子が海外の映画祭である賞を受賞した。OLを辞めてまで一緒に映画の脚本を書いてきた志保。柚木の友人の後輩で、当時柚木の彼氏だった男を奪い結婚したさつき。地元のラジオ番組の電話取材を受けることになる、柚木とは年の離れた妹の七恵。柚木が出入りしていた画家の家で、柚木と特別な時間を過ごした亜紀美。息子がどうやら柚木に気があるらしいと気を揉む、柚木が所属する芸能事務所の女社長・登志子。柚木に気に入られ、素人ながらも柚木の映画「アコースティック」で主演を演じた十和。  柚木に翻弄される女性六人の心の揺れから、柚木という一人の女性の生き方が見えてくる連作短編集です。最終話にシナリオを配した構成の実験的小説がついに電子化。
  • クラッシュ
    3.5
    1巻649円 (税込)
    歌舞伎町。シャブの売人。カジノにはまった。借金の返済がせまっている。十七歳のユウ。金を持っていた。シャブ漬けにしてカモるはずが、やくざにあてがうことになった。疼く心。炸裂する暴力。鮮烈に描く破滅に向かう青春。馳星周の傑作短篇集!
  • 悩み相談、ときどき、謎解き? ~占い師ミス・アンジェリカのいる街角~
    3.5
    昼間はOLにして鍵穴からの観察者、ミス・ブースカ。夜は街角の婚活占い師として人気の、ミス・アンジェリカ。女達の悩みのエネルギーを換金するために始めたインチキ占いだったが、いまやこの街角には、様々な悩みを抱える人々が集ってくる。恋愛相談をはじめ、結婚運や仕事運、さらには不倫関係まで悩みは尽きることがない。だがまれに一風変わった悩みを持ち込まれることがある。隣でキャンドルを売る誠司のおせっかいもあり、度々それぞれの事情に巻き込まれてしまい──。
  • 亜玖夢博士のマインドサイエンス入門
    3.5
    1巻672円 (税込)
    ひきこもりもパワハラも詐欺も、依頼人の悩みはすべて脳で解決!? 経済に続き今度は、脳科学の最新トピックが学べる、ブラックユーモア小説第二弾
  • 紳堂助教授の帝都怪異考
    3.5
    時は大正。伝統とモダンが共存する帝都東京。レンガ造りが並ぶ銀座、風情のある花街の神楽坂に、見世物で流行る浅草。 その街を闊歩する青年が一人。若くして帝国大の助教授の肩書を持つ美青年は、博学多才にして超自然的なことにも通じているとか。警察の手に余る事件が彼のもとに持ち込まれることもあるという。 そして、彼の傍らにいるのは助手の美少年。その賢さとまっすぐな心を青年はこよなく愛し、常にそばにおいている。 これは帝都の巷で起こる不可思議な事件を、助手の少年が記録したものである。
  • ハロワ!
    3.5
    さまざまな事情を抱えた求職者たちが訪れる、ハローワーク宮台。沢田信は、民間の人材紹介会社から転職したばかりの新米就職相談員だ。慣れない業務に励む信を「指名」してやってくるのは、一癖も二癖もある求職者ばかり。理想が高くて尊大な元銀行マンに、面接を怖がるアラサー女子……。信は彼らの信頼を勝ち取ることができるのか? 理想と現実の間で揺れる28歳男子の「お仕事探し」奮闘記。
  • 桜雨
    3.5
    【島清恋愛文学賞受賞作】東京の小出版社に勤める額田彩子は、幻想絵画集の出版準備をすすめる中、一枚の絵に出会った。闇の中を渦巻いて立ちのぼる朱色の炎、火の粉と共に乱舞する桜の花びら、描かれたふたりの女――。絵に魅せられ、その謎を追う彩子の前に、当時を知るひとりの老女が現れる。戦前の芸術村・池袋モンパルナスで生きた放縦な画家・西游と、彼を愛した早夜と美紗江の凄絶な日々。島清恋愛文学賞受賞作。
  • けいどろ
    3.5
    「ちょんまげぷりん」作者の書下ろし最新作。  ノビ(家宅侵入)専門の泥棒として、その名を轟かせていた吉森和宏は、出所直後に突然、刑事・高山清三に声をかけられる。聞けば、自分を死なせてほしいという話だった。老いさらばえて生き恥をさらしたくないから、もし、自分がそうなってしまったら、頃合いを見計らって命を絶ってほしいという依頼だった。  ええかっこしいの高山らしい内容のものだったと思ったが、当然吉森は取り合わなかった。それから一年半後、思わぬ契機から高山の近況を知ることになった吉森は、愕然とすることになる。しかし、それは以後十年近くに及ぶ長き旅路の発端に過ぎなかった。
  • 動く不動産
    3.5
    園山由佳は、義兄から父親危篤の報せを受け、大阪へと向かった。義兄の石丸伸太は通天閣のちかくで、父の看病をしながら司法書士兼お好み焼き屋を細々と営んでいる。そんな彼のもとに、購入した土地の登記依頼が舞い込む。ところが、その物件は購入者とは別の名義人の申請がなされ、しかも不正を働いた売り主は不審死を遂げる。由佳と伸太はこの不可解な事件の調査を開始するが……。日本の土地制度の矛盾を鋭く抉った横溝正史賞受賞作。
  • 月は怒らない
    3.5
    チンピラの梶原、大学生の弘樹、警察官の和田。何の接点もないように見える三人には共通点があった。それはある女の家に通っていること――。市役所の戸籍係で働く恭子は金にも物にも執着せず、相手に何も期待しない。そんな無機質で達観した女に、男たちはなぜ心惹かれるのか。女には、この世界の何が見えているのか。交差する思惑の中から浮かび上がるロクデナシたちの生き様を描いた長編小説。
  • 遠野物語remix
    3.5
    山で高笑いする女、赤い顔の河童、天井にぴたりと張り付く人……岩手県遠野の郷にいにしえより伝えられし怪異の数々。柳田國男の『遠野物語』を京極夏彦が深く読み解き、新たに結ぶ。新釈“遠野物語”。
  • 幸荘物語
    3.5
    築三十三年、六畳一間、家賃は三万三千円也。吉祥寺幸荘には極貧ながらも明日を信じる若き芸術家たちが暮らしている。小説家志望の吉岡は二十四歳にして童貞。女性経験の無さからくる劣等感に苛まれ、悶々とした日々を過ごしている。ある日、知人から佐和子さんという女性を紹介される。どこか儚さを感じさせる彼女の美貌に、吉岡は一目惚れしてしまい……。行き場の無い熱情と、空回りする自意識。誰もが通過してきたあのほろ苦き日々。夢を信じ、走り続ける若者たちの熱き想いを綴った青春群像。
  • BLACK KING ―眠レル天狼―
    3.5
    全国でも強大な力を誇る暴走チーム“Dragon Black”。 その幹部である兄を持つ、高校1年生の雫。 兄たちの過保護ぶりにうんざり気味のある日、兄と敵対するシマを訪れた雫は、そこで孤高の男・雨宮仁内と出会う。 無口な仁内に一目で惹かれた雫は、度々会いに行くようになるが――。
  • ベースライン
    3.5
    都内の高校に転校してきた沢岸亮(さわぎし・りょう)。さっそく野球部への入部を希望するが、野球部は「ある事件」を機に部員の多くが退部していた。残った三人の部員たちと部の再建を図る亮。彼らの野球への純粋な気持ちと情熱は、去っていった部員や周囲の人間たちの心を動かしていくが……。ともに笑い、泣いた「あの時間」。一所懸命に打ちこんだ時間は、遠ざかるほどに、光り輝いていく。好きなものに対する真摯な姿勢が爽やかな感動を呼ぶ青春小説。

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  • チョコレートTV
    3.5
    映像制作会社・チョコレートTV。〈老若男女に愛されるチョコのようなコンテンツを提供する〉はずが、いまや謝罪の手土産にチョコを持参する始末。時と場所を選ばずダジャレを連発、周囲をドン引きさせる社長の荒巻源次郎のもと、ドラマやバラエティー、はては息子の運動会のビデオ撮影まで、さまざまな現場で奮戦する社員たち。テレビをこよなく愛する人間たちのくすっと笑える裏事情。ユーモア溢れる物語。
  • 産婦人科病棟
    3.5
    この春、高校を卒業した志賀有紀子。白百合産婦人科病院に就職、働きながら准看護学院に通っていた。妊娠7カ月の妊婦の掻爬に立会った。結果、患者は息をひきとった。「あんたたち、今夜のこと、絶対、誰にも言ってはなりませんよ」婦長は何回も念を押した。こんなこと黙っているなんて私できません、反論できない自分が、みじめだった。人間不信、医療不信を描く、衝撃のドキュメンタリー小説。
  • 嫉妬
    3.5
    夫に、女がいた……。エリートサラリーマンの夫とインターナショナル・スクールに通う娘に囲まれ、幸せな生活を送っていた麻衣。しかし、週末に家族で訪れた友人の海の別荘で、偶然ある事故に巻き込まれ、夫の浮気を知ることになる。その日を境に壊れたように夫を問い詰め始める麻衣。次々と明らかにされる秘密。女と男の激しくも、繊細な心の葛藤を描ききった表題作ほか3編を収録。
  • すべての愛がゆるされる島
    3.5
    太平洋の赤道直下に浮かぶ、名前のない小さな島。そこには教会があり、神父とわずかな島民が暮らし、訪れるどんな二人も祝福され、結婚式を挙げることができる。同性愛、近親愛、不倫愛、そこではあらゆる愛が許される――二人が、本当に愛し合っている限り。 その島を訪れる、父親と娘。それから姉と弟。ある者は愛の存在証明のために。またある者は不在証明のために。様々なものを見失って渇いた者たちの、いのちと時間がその場所で交錯する。
  • 絵画の住人
    3.5
    国分寺駅から徒歩数分のところに、まるで人の目から隠れるかのように建つ画廊がある。名画の複製ばかりが飾られている、その小さな画廊には、ある特別な秘密が隠されているらしく――。 高校を中退し、その場しのぎのバイトで食いつなぐ青年、諫早佑真。ある日、この世のものとは思えぬ美しい少女に導かれるように、AOKI画廊へと足を踏み入れる。絵画には興味のない彼だったが、画廊のオーナーから頼まれ、雇われ画廊主を務めることに。しかし、働きはじめた佑真は、すぐあることに気づく。 ――この画廊の絵、生きているんじゃないか……!?
  • ホテルブラジル
    3.5
    裏取引で得た一億円を持ち逃げしたチンピラ・江古田。それを追う冷酷な兄貴分・船越。彼女とデート中に偶然抗争に巻き込まれたサラリーマン・次晴。彼らが行き着いたのは、山の中に佇む休業中のホテルだった。謎のフロントマン・重盛に匿ってもらった次晴だったが、新たな“刺客”が次々にホテルへやってきて……。一億円を巡る決死の争奪戦が始まった。最後に大金を手にするのは誰か? 息をつかせぬ破天荒エンタメ長編!
  • 日本三文オペラ
    3.5
    1巻506円 (税込)
    大阪造兵廠跡のスクラップをねらう食いつめ者たちの集団、アパッチ族の動物的エネルギーと愉快にして滑稽な行状、原始共産制を思わせる泥棒社会の、妙に活気に満ちた姿を描く。最低の生活条件のなかで、社会的な虚飾や被覆を一切はぎとられた時にかえって逞しくうごき出す生の諸欲望をさわやかに描き出す。
  • 夢幾夜
    3.5
    有意識の自分と無意識の自分が織りなす「夢」の世界。そこにいままで気づかなかった、自分の素の姿が出現することがあるのです。本書には、キリスト、ショパン、実在の作家たちをはじめ、古今東西の人々が登場するドラマチックな、本当に見た夢の数々が紹介されています。著者の心の本音、信仰心、創作の原点などが素の姿で綴られた、エッセイとはひと味ちがう、興味つきない夢日記。
  • 永遠の島
    3.5
    日本海の中央に位置する好漁場匂島近海で多発する不可解な出来事。まるで“魔の三角地帯(バミューダ・トライアングル)”のように、船が、人が、跡形もなく消える。だが、何故かマスコミは沈黙を守っていた……。ZIIナナハン改を駆る長身の美女・洋子は、この事件に強く惹かれていた。理由はわからない。やがて父の伝から、この海域を調査している研究所を訪ねた後、洋子はひとり島を目指す。不能の天才学者、妻殺しの漁師、そして洋子。島に魅せられた様々な人間が禁断の扉を開ける時―。科学を背景に巧みな筆致で綴る現代の黙示録。萬月の新境地。
  • 窓の灯
    3.5
    姉さんが私を拾ってくれたのは、二月の、わりと暖かい日だった─大学を辞め、憧れのミカド姉さんの喫茶店に住み込みで働くまりも。いつしか向かいのアパートの窓を覗く事が日課となった彼女が見つけた「窓の向こう側」の世界とは?芥川賞作家のデビュー作/第四二回文藝賞受賞作。書き下ろし短篇を併録。
  • 家族場面
    3.5
    気がつけば、おれは石川五右衛門だった…。神出鬼没に時空を飛ぶ作家一家。読者を物語のブラックホールに突き落とし、ねじれた迷宮へと誘う表題作。被害者の遺族が死刑囚の刑を執行するという狂気の設定で、獄中で執筆し続けた囚人作家の断末魔を描く『天の一角』。長年の忍従に暴発した作家夫人の怒濤の糾弾を活写する法廷劇『妻の惑星』等、表現への熱い慟哭が刻まれた傑作7編。
  • 神様は勝たせない
    3.5
    彼らは苦しくてもピッチに立つと決めた――『私を知らないで』の著者による新たな傑作 中学サッカーの首都圏大会、県予選の準々決勝。 2点ビハインドから追いついて迎えたPK戦。 各チーム二人ずつ蹴り終え、0-2でリードされた状況に、 キャプテンでゴールキーパーの潮崎隆弘は試合を諦めかけていた。 そんな絶望的な状況下で、点取り屋の阪堂隼人、 司令塔の鈴木望、マネージャーの広瀬はるならは、 自らの弱さ、葛藤と向き合っていく―― 繊細な中学生たちの揺れ動く心情とともに運命の試合が、いま決着する。/掲出の書影は底本のものです
  • カツラ美容室別室
    3.5
    こんな感じは、恋の始まりに似ている。しかし、きっと、実際は違う……引っ越し当日、破天荒な友人に誘われて、髪を切ることになった27歳の会社員のオレ。カツラをかぶる桂さんが店長をする美容室で、オレは同い年の長身の美容師エリと出会う。はたしてオレとエリの関係は、どこに向かうのか?恋と友情の微妙な放物線を描く話題作!
  • 体育座りで、空を見上げて
    値引きあり
    3.5
    不良の影に怯えながらも、中学校に入学した和光妙子。はじめて同級生に異性を感じた一年生。チェッカーズに夢中になり、恋の話に大騒ぎした二年生。自分の感情を持て余し、親に当たり散らした三年生。そしてやがて来る高校受験……。誰にもある、特別な三年間を瑞々しい筆致で綴り、読者を瞬時に思春期へと引き戻す、おかしくも美しい感動作。
  • 日の砦
    3.5
    郊外に家を構え、還暦を過ぎて会社も勤め上げた父親、結婚を控えた恋人のいる息子、母親の誕生日に携帯電話をプレゼントする娘、老朽化した家屋の建て替えを娘と相談する母親……。人生の区切りを迎えてようやく訪れた家族の穏やかな日常にしのびよる、言いしれぬ不安の影を精緻に描き出した連作短篇集。(講談社文庫)
  • セラフィムの夜(小学館文庫)
    3.5
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 天使のような容貌と肉体を持ちながら生まれつき生理がない人妻・涼子は、大学の後輩の大島に好意を寄せられ、凌辱されてしまう。さらに、病院へ赴いた涼子は、自らの性の驚くべき真実を知る。異常なまでにつきまとう男を殺めた涼子は、彼の腹違いのヤクザの兄・山本に助けを求めた。二人は山本の故郷である韓国へと向かう。そして、山本には恐るべき殺し屋が襲いかかった。「性」と「国籍」。二人の存在の証をかけた逃避行の結末は? ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 真夜中の五分前―five minutes to tomorrow side-A―
    3.5
    1~2巻440~484円 (税込)
    少し遅れた時計を好んで使った恋人が、六年前に死んだ。いま、小さな広告代理店に勤める僕の時間は、あの日からずっと五分ズレたままだ。そんな僕の前に突然現れた、一卵性双生児のかすみ。彼女が秘密の恋を打ち明けたとき、現実は思いもよらぬ世界へ僕を押しやった。洒落た語りも魅力的な、side-Aから始まる新感覚の恋愛小説。偶然の出会いが運命の環を廻し、愛の奇蹟を奏で出す。
  • かがやく月の宮
    3.5
    1巻1,408円 (税込)
    かの有名な竹から産まれたという逸話も、五人の公達の尋常ならざる貢物も、すべて竹取翁の仕掛けた罠だった――? 翁の術中にはまった帝は禁裏を抜け出し、竹取館へ向かう。愛しのかぐや姫と邂逅を果たした帝は、しかし、病に伏してしまった。天照大御神の末裔は一体、何を見たのか。姫が昇天する夜、月が真実を照らし出す。
  • 裁きの家
    3.5
    憩いの場でも許し合う場でもなく、エゴの衝突する裁きの場――現代の家庭とは何か。北都札幌を舞台に兄弟二人組の夫婦とその家族の内に渦巻く愛憎織りなす人間模様。愛の絆を喪失した現代人の孤独な内奥と原罪をつき、家庭のあり方を問いかける話題作。
  • 低温火傷I たとえすでに誰かのものでも
    値引きあり
    3.5
    1~3巻218~238円 (税込)
    音大受験に失敗して生きる意味を見失った音海は、妻子ある男との恋に逃げ道を求めていた。暴力を振るう父、従順な母、死んでしまった兄……家族は誰も助けてくれない。ある日、男との逢瀬から戻った音海は兄の仏壇に供えられた花に気付く。その花には、兄の死と家族に関する秘密が隠されていた。全三話シリーズ第一弾。
  • 話虫干
    3.5
    1巻1,606円 (税込)
    とある町の図書館に出没する話虫。漱石「こころ」のなかに入り込み名作はメチャクチャに。架空の物語世界を舞台に図書館員たちの活躍が始まる。
  • 二十歳のあとさき
    3.5
    哀しいほど純情な少年たちの青春群像。オリンピックを控え、急激に変貌を遂げていく東京。下町の古本屋で働く7人の少年たちが、勉強会を始めた。夢は独立開業。その資金のため共同で積み立て貯金を開始したが、青春期特有の人間関係の難しさに悩む。少年から大人へと脱皮するとき、誰もが味わうほろ苦い体験を優しい筆致で描く自伝的青春小説。(講談社文庫)
  • 佃島ふたり書房
    3.5
    佃の渡しが消えた東京五輪の年、男は佃島の古書店「ふたり書房」を立ち去った。大逆事件の明治末から高度成長で大変貌をとげる昭和39年まで移ろいゆく東京の下町を背景に庶民の哀歓を描く感動長篇。生年月日がまったく同じ2人の少年が奉公先で知り合い、男の友情を育んでいく。第108回直木賞受賞作品。(講談社文庫)
  • 腹の蟲
    3.5
    1巻1,672円 (税込)
    「家族なんて、よっぽど注意をしておかないと、すぐに壊れてしまうんだぞ」。かつて「息子」だった男は、やがて「父」となり、いま人生の後半に差し掛かっている。人間の成長と連環、生きていくということの根源を、丹誠を尽くした文体で描きだす、純文学。書き下ろし作品。
  • 無明の蝶
    3.5
    古書店を舞台に、不思議な人生模様を描く。蔵書を金額で値踏みし、故人の人生の裏まで見すかす古書店主の回りには、棟方志功の肉筆やら暇つぶしの猫、ホモと奇妙な人ばかり。直木賞作家の書き下ろし小説集。(講談社文庫)
  • 試みの岸
    3.5
    馬喰・十吉は、海への憧れを一艘の貨物船に託した。一族の悲劇はそこに始まる。甥の余一は、崖から落ちる十吉の愛馬アオに変身し、港町で従姉・佐枝子が自死したという噂を耳にした。駿河湾西岸地方を舞台に、運命に試される純粋な人間の行為を「光と影」の綾なす世界に、鮮やかに刻印する3部作。
  • 朧月市役所妖怪課 河童コロッケ
    3.5
    希望を胸に自治体アシスタントとなった宵原秀也は、赴任先の朧月市役所で、怪しい部署に配属となった。妖怪課――町に跋扈する妖怪と市民とのトラブル処理が仕事らしいが!? 汗と涙の青春妖怪お仕事エンタ、開幕!
  • 夫の火遊び
    3.5
    『桜ハウス』と名づけた家でハウスシェアをしていた女たち。蝶子36歳・遠望子31歳・綾音26歳・真咲21歳。あれから十数年の月日が経ち……。今明かされる真咲の離婚の真相。婚約破棄を繰り返していた綾音が、選んだ男。遠望子のもとを訪れた女の目的は? そして、蝶子に新しい男が!? 一生懸命に生きるからこそ、どこかコミカルになってしまう30~40代の女たち4人を小気味よく描く傑作連作集。
  • 夜

    3.5
    「また、来るよ」そう言い残して父は女を作って家を出て行った。父親の「男」としての一面を垣間見て、戸惑いを覚える加那子だったが、次第にその存在は遠くなっていった。そんなある日、父危篤の報せが届き――(「暮色」)。女の視点から男を捉え、浮気、略奪、同性愛などの様々な愛の形に秘められた、男の存在の曖昧さを浮き彫りにした、著者の新境地。男と女の不条理を描く五つの物語。
  • ベリーショート
    3.5
    放課後の教室、休み時間のおしゃべり、川沿いの通学路――「昨日、私は一年と三か月ぶりに学校へいった」。片想い、ともだち、いじめ――切なくて心が痛くなる。17歳。「大した悩みがあるわけじゃないのに、生きてるって大変なことだって、この頃思う」。ピュアで多感な高校生のリアルな日々を、小さな物語に紡ぎだした26篇。甘酸っぱいベリーの味がするショート集。
  • なんて遠い海
    3.5
    男から与えられる愛では満たされないことに気づいてしまった女、婚約者がいながら別の男に惹かれてゆく女、平穏な結婚生活の中でひと夏の記憶を辿る女……。ささやかだけど穏やかな幸福に包まれていても、どこか満たされない。心の奥底にひりつくような渇きを抱えて生きる女の日常に小さなさざ波をたてるのは、それもやはり“愛”。よせては返す波にも似て、果てなき海にまどう九つの愛のかたち。
  • 河口へ(小学館文庫)
    3.5
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 自らの体験をもとに建設現場で働く外国人労働者の姿を骨太にしてユーモラスに描く表題作のほか、「入水の夏」「待ち針」「菩薩」「ありふれた一日」の短編を収録しました。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 夕暮まで
    3.5
    若い男女のパーティに、幾人かの中年男が招かれる。その一人佐々は会場で22歳の杉子をホテルへ誘う。処女だという彼女は、決して脚を開かせない代りに、オリーブオイルを滴らせた股間の交接、フェラチオ、クニリングスは少しも厭わない。こうして中年男と若い娘の奇妙な愛は展開していく。しかし事の結末は呆気なくおとずれる。人間の性の秘密を細密に描き上げた一幅の騙し絵(トロンプ・ルイ)。野間文芸賞受賞。
  • コマ大数学科特別集中講座
    3.5
    たけしさん、映画を因数分解してるって、どんなことをするんですか?「違う道を選ぶなら数学家になりたかった」という世界の奇才・ビートたけしと、番組の数学解説者の竹内薫とが、数学的思考についてやさしく説いた数学書。アキレスと亀のパラドックス、ルイス・キャロルの図形パラドックス、掛谷問題など、数式を使わないで解く、数学クイズも満載! ! ・たけし映画はデルタ関数だ・芸大教授たけしの数学的講義・0と1の間に横たわる概念のギャップ・数学から表現を学ぶ・たけし・竹内、数学の難問に挑戦する……ほか※本書は2006年12月に出版された同タイトルの単行本の原稿に、2011年10月に出版された『THE PARADOX』の原稿を一部加え、加筆修正し、出版された新書を電子書籍化したものです。

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  • 椋鳥日記
    3.5
    ライラックの蕾は膨らんでいても外套を着ている人が多い4月末のロンドンに着いた主人公は、赤い2階バスも通る道に面した家に落ち着く。朝早くの馬の蹄の音、酒屋の夫婦、なぜか懐かしい不思議な人物たち。娘や秋山君との外出。さりげない日常の一齣を取りあげ、巧まざるユーモアとペーソスで人生の陰翳を捉え直す、純乎たる感性と知性。ロンドンの街中の“小沼文学の世界”。平林たい子賞受賞。
  • あめりか物語
    3.5
    明治36年荷風24歳から明治40年28歳まで4年間のアメリカ見聞記を24篇の小説に収める。渡航中の情景を描いた「船房夜話」、癲狂院に収容された日本人出稼ぎ労働者の無惨な話「牧場の道」など。異国の風物に対峙した荷風の孤独感、鋭い感性と批評精神溢れる新鮮な感慨は、閉塞した時代に憧憬と衝撃を与えた。『ふらんす物語』と併称される初期代表作。
  • 海の時計(上)
    値引きあり
    3.5
    1~2巻313~438円 (税込)
    恋人と別れたばかりの水穂は、祖母の徳子と地方都市で2人暮らしをしている。彼女の家族は、他に母と姉。離婚後、恋に生きる母・伊沙子は恋人を追って伊豆へ。姉の加穂は東京で、今は夫と別居中だ。女だけの4人家族の人生模様と恋愛観を、札幌の四季の流れにのせて描く、大河長編。読みはじめたら止まらない、藤堂流感動人間ドラマの真骨頂!
  • プワゾン
    値引きあり
    3.5
    25歳の恋愛を最後に、ここ10年近く恋をしていなかった。恋は世の多くの女たちが言うほどに素晴らしいものではなく、結婚にしても、ある種のややこしい契約としか考えられない。恋をしなくても、人生の愉しみはたくさんある。むしろ恋への関心を排除してしまったとき、もっと生き易くなる――。さまざまな愛のかたち、結婚を考える傑作小説集。
  • ふたつの季節
    3.5
    製薬会社を辞め、カリフォルニア留学した多希。29歳での進路変更は勇気のいるものだったが、“自分との闘いに勝つ”決意のもと、米国トップクラスの過酷な授業に向かう。ところがそんな日々に「留学生くずれ」、8歳下の領と出会い……。異国での孤独と不安。プライドと焦燥。繊細に折り重なる男女の心理を巧みに描く、青春恋愛小説。
  • 私のいない高校
    3.5
    1巻1,672円 (税込)
    鬼才が放つあまりにも前衛すぎる学園小説。カナダからの留学生を受け入れた、とある高校での数ヶ月の出来事――。普通すぎるのに普通じゃない、物語という概念を徹底的に排除した、「主人公のいない小説」 (講談社文庫)
  • 癌だましい
    3.5
    生きることは食べること――治療を一切受けず、食べる欲求だけで病気に立向かう主人公の壮絶な生き方。自ら末期癌と闘いつつ、最期まで創作を続けた著者の作品集。第112回(2011年)文學界新人賞受賞作。食道癌を患う中年女性の食への執着を壮絶に描いた表題作と、受賞後に自ら癌で死去する直前まで推敲していた絶筆「癌ふるい」を収録。凄まじいエネルギーが読む者を圧倒する、新たなる闘病小説の誕生。
  • 人生オークション
    3.5
    捨てるって、気持ちいい! 『三千円の使いかた』の著者による、 部屋が片づく、心が軽くなる、"デトックス小説"! 【内容紹介】 不倫の果てに刃傷沙汰を起こして謹慎中のりり子叔母さんと、就活に失敗してアルバイトをする私。 一族の厄介者の二人は、叔母さんのおんぼろアパートの部屋にあふれるブランドのバッグから靴や銀食器、 着物までをせっせとネットオークションにかけていく――。 【担当編集より】 今、私の部屋は奇跡的にきれいです。 部屋に「いらないもの」が溢れている。 「片づけなきゃ」と分かっているのに、動き出せない――。 本作はまさに、そんな私のための物語でした。 読めば、明日がきっとより素敵なものに変わる。 優しく、軽やかに背中を押してくれる一冊です!(編集T)
  • 本をめぐる物語 一冊の扉
    3.5
    今旬の作家の「本の物語」。新たな一歩を踏み出す8編。新しい扉を開くとき、本があなたのそばにいます。執筆陣は、中田永一、宮下奈都、原田マハ、小手鞠るい、朱野帰子、沢木まひろ、小路幸也、宮木あや子。
  • 普及版 世界文学全集 第1期
    3.5
    1~2巻440円 (税込)
    悪の大統領フセイドーンや輝く顎の闘魂の神・アントニーが登場する「オデュッセイア」。思いもかけぬ次第で資産家となったごろつき男が始めた新事業、超デラックス結婚式場「水滸伝」の話。女子大生の卒業論文から読む「シェイクスピア傑作選」。世界の名著を大胆華麗にパスティーシュ。爆笑のうちに教養が身につく今世紀最後・最大の文学全集。
  • 憂鬱なハスビーン
    3.5
    東大卒、有名企業に就職し、弁護士の夫を持つ29歳の私。結婚して仕事は辞めたけれど、優しい夫と安定した生活がある。なのになぜこんなに腹が立つんだろう? ある日再会した、かつて神童と呼ばれた同級生。その話に動揺した私は、まだ自分に何かを期待しているのだろうか。(講談社文庫)
  • 「とうさんは、大丈夫」
    3.5
    1巻1,353円 (税込)
    児童相談所に勤め、温かい家庭を持つ主人公、澤村。父として家族の柱となり、児童福祉司として他の家庭を救うなか、突如事件は訪れた――。妻の声も子どもの声も、もう心には届かない。正しく生きてきたやさしい男の人生は、ひとつのできごとに殺された。果たして最後に彼を救うのは、叫びか、ささやきか、誰の声なのか。
  • 鳴くかウグイス~小林家の受験騒動記~
    3.5
    小林真由美(こばやしまゆみ)は家計に子育てにてんてこまいの毎日。夫の給料は半減し、長女は勉強嫌いで遊んでばかり。そんな折、長男の隆也(たかや)が中学模試を受け、予想外の好成績を収める。難関私立も夢ではない状況に、真由美は奮然と立ち上がる! 学習塾で繰り広げられるユニークな勉強法や心に染み入る温かな家族の絆など、お受験に関わった人もそうでない人も楽しめる爽快長編!
  • フィルム
    3.5
    30年間も音信のなかったあの人の訃報は縁もゆかりもないはずの山梨・勝沼の老人ホームから届いた。顔も知らない父親の残したわずかな遺品のなかから見つけた1本のフィルムには、何が写っているのか? 我々の暮らす街の片隅で仕事をし恋をする人々の切なさや喜びをこまやかに描いた、初めての短編小説集。(講談社文庫)
  • ラスト・ワルツ
    3.5
    12年前。18歳で上京したぼくは、10歳年上の花菜子さんと出会った。三つになる息子と二人住まいの彼女と、ぼくは少しのあいだだけ一緒に暮らしていた。そんなある晩、花菜子さんは犬の首輪をつけて帰ってきた。それはある男と他人のままつながっている証だった。そして12年ぶりの再会。ぼくと、花菜子さんは、他人のままつながることができるのか。人を愛することの苦しみと悲しみを描いた、恋愛小説の傑作!
  • 次に行く国、次にする恋
    3.5
    買物めあてのパリで弾みの恋。迷っていた結婚に決着をつけたN.Y。留学先のロンドンで苦い失恋――。少々の嘘も裏切りも遠い旅先ならば許される。そんな解放感にそそられて、恋愛の似合う世界の都市で生まれて消えた、ロマンチックな危うい恋を描いたトラベル小説7編。さらに、初めてのキスのときめき、幸福な朝の快楽などをテーマにした恋愛小説4編。
  • 死に花
    3.5
    「葬式は人生最後の花道、最後のイベントだ」――そう言って自らの葬式の総合演出・プロデュースに取り組んでいた源田金蔵が急死した。菊島真ら五人の老人ホームの仲間が見守るなか、つつがなく葬式は進行しているかに見えたが、火葬の際に奇妙な事件が発生した。北多摩署の捜査から意外な真実が判明し、大きな衝撃を受ける菊島たち。「老い先はわずかだ。死に花を咲かせよう」と一念発起し、彼らは人生最後の大バクチに出ることを決意するが……。「老い」の概念を根底から覆す、痛快エンターテインメント小説!
  • ココナッツ
    3.5
    実乃に中学二年の夏休みがやって来た。特に変わったこともない静かな町で、便利屋の父親を手伝っていたそんな時、実乃が密かに心を寄せる永春さんの同級生、ロック歌手の黒木洋介のコンサートが開かれることになるが……。何かすばらしいことがあるかも知れない。そんな少女の季節を描いた、清々しくほろ苦い青春物語。
  • 金曜日にきみは行かない
    3.5
    天才ロックシンガー白石ありすの記事を依頼された音楽ライターの〈きみ〉。だが、インタビューは散々だった。ありすが全く口を開こうとしなかったからだ。それでも〈きみ〉は十個の質問に対する、ありすの十通りの沈黙を書き分け、編集部にファックスする。そこに、ありすから「助けて」と電話が入る。東京湾岸のスタジオを抜け出し、紅葉の足尾へ、新宿歌舞伎町の街路へ、ふたりの逃避行が始まる。境界線を失踪する、ありすと有子。時間の迷路を旅する、きみとぼく。〈分身〉をめぐるネバーエンディング・ストーリー。
  • バンク! コンプライアンス部内部犯罪調査室
    3.5
    全国に数多くの支店をもつメガバンク、東協名和銀行。新入社員の有村麻美が配属されたのは、表沙汰にはならない数々の不正を追究する 「コンプライアンス部内部犯罪調査室」。そこには、仕事はできるもののファッションセンスが壊滅的な八代主任や、頼りなさそうな中尾課長など、クセ者ばかりが揃っていた。 前途に不安を覚える有村だが、普通の企業では考えられないような事件が次々と起こり、激務の奔流に呑み込まれていくのだった――。 元銀行員の著者がリアルに炙り出す、銀行内部の驚くべき実情。銀行って……こんなに生臭いものなの……!?
  • ソウルズ
    3.5
    音楽だけでは食べてゆけないフォルクローレ・デュオの僕ら。クリスマスイブにコンサートの仕事が入った。場所は浜松の病院。ギターとケーナとチャランゴと、浜松ならばうなぎくらい出るのではないかという小さな下心とともに会場へ向かうと、そこには思わぬ観客たちが待っていた……。たとえすれちがっても、人は何かでつながっている。魂が、様々な色彩であなたを包む珠玉の短編集。
  • 野望のラビリンス
    3.5
    フランス国籍を持ち、パリに住む邦人探偵・鈴切信吾。ある日、彼のもとへ奇妙な依頼が舞いこんだ――「猫を探して頂きたいのです」。だが彼を待っていたのは猫を預かったまま失踪した男の死体であった。一体誰が、何のために? 男の過去を手繰る他はなかった。やがて鈴切は第二の殺人事件の渦中に巻きこまれ、パリの裏街に潜む深遠なる情念の迷宮に迷い込む――。爛熟の都を舞台に綴る本格ハードボイルド。気鋭の冒険作家による記念碑的デビュー作。
  • 迷走人事
    3.5
    1巻880円 (税込)
    大手アパレルメーカーで広報主任を務める竹中麻希は、ワンマンで鳴らす創業社長の健康不安を耳にする。後継者は、息子の専務か、片腕として支えてきた副社長か。ワンマン社長の指名に反して専務は社長就任を固辞、副社長の社長昇格で一件落着と思われたが…。一方、専務と不倫関係にある麻希は、営業部のエースからの求愛に心が揺れ始める。働く女性の視点から、会社組織、業界の問題点を浮き彫りにした力作。
  • 無印OL物語
    3.5
    きれいで立派な本社ビルに憧れて就職したのに、倉庫裏の“地獄の営業部”に配置された私。小さな出版社で、ドジな先輩、後輩に悩まされている私。チャッカリと「結婚」に逃げ込んでしまった私の同僚――でも私だって負けてはいない。「職場」という「人間関係」を糧にたくましい「成長」をみせるOLたちの日常を描いた、くやしくっておかしい12の物語。多くの「共感と元気」を呼ぶ本として超ロングセラー中の無印シリーズ!
  • 無印親子物語
    3.5
    ひとり暮しを敢行した私を引き戻そうと、あの手この手を使う古狸母。家では厳格、無愛想、外では裸踊りまでする破廉恥父。いつまでももてる美人母etc――。切っても切れない親子の縁を運命としてあきらめるか、反発するのか。親子愛の名の下で、くり拡げられるなんでもありの、家族ストーリー。おかしくってやがてホロリとさせられる、人気シリーズ第六弾!
  • 無印おまじない物語
    3.5
    子どもの首には不釣合な地味で重い水晶玉。明るい未来を招く不恰好な幸せ体操。懸賞品を射止めるために、必ずしなければならないある行為――。しようもないガラクタに望みをたくし、陳腐な思い込みをふりかざし、人よりも多くの幸せをつかもうとする女たちの、おかしくて、少し哀しい物語。
  • 濁流(上) 企業社会・悪の連鎖
    3.5
    1~2巻594~638円 (税込)
    経済誌『帝都経済』のオーナー兼主幹の杉野良治(スギリョー)は、大物政治家とのつながりを背景に、財界を牛耳る大物フィクサー。企業の弱みにつけ込んでは、広告料などの名目で巨額のカネを集める。記事攻撃を恐れ、唯々諾々とカネを出す大企業、財界人たち。杉野から婿に、と期待されている若手幹部・田宮大二郎は、『帝都経済』をいつか一流誌に、との志を抱くが、その思いも虚しく、杉野の傍若無人ぶりはとどまることを知らなかった。日本の政財官界に澱む悪の連鎖を白日の下に曝し、企業社会の暗部を克明に描いて話題を呼んだ、長編経済小説の傑作。
  • 四十雀の恋もステキ
    3.5
    四十過ぎて恋をするのはむずかしい。まず、誰かにときめくのがむずかしい。いや、めくるめくときめきを覚えているのが、むずかしいのだ。重要なのは、若さよりも女力と記憶力。シワのないデブか、シワのあるスリムか。はたまた同窓会で恋人を見つけられるか。三重四重の壁を乗り越え、四十からの恋の道は、まだまだ続く。恋愛の達人が贈る愛と笑いにあふれたステキな恋愛実践録。
  • ケータイ
    3.5
    「いたいっ! いたいよー! やだ、死にたくなーい!」16歳の高校生・関口葉月のケータイに真夜中かかってきた電話は、ナイフで刺し殺される同級生の大絶叫! 女子中高生に標的を絞り、断末魔の叫び声を携帯電話越しに他人に聞かせて喜ぶ史上最悪の行為に耽る謎の連続猟奇殺人者。日本中のケータイっ子たちを恐怖のどん底に突き落とした悪魔が、ついに自分の近くまでやってきた! 葉月は親友の千春に助けを求めるが、次の生け贄はすでに葉月と定められていた!
  • きれいなお城の怖い話
    3.5
    狂気、殺人、拷問、毒薬、悪魔、サディスト……きれいなお城には、恐怖がいっぱい。みずからの欲望と快楽のはてに、血塗られた歴史を作り上げた十人の悪女・怪人の姿を浮き彫りにする。六〇〇人の娘を殺した伯爵夫人エリザベート・バートリ、倒錯の愛に生きたサド侯爵、美少年を誘拐し、肉体をむさぼり、あげくのはてに惨殺した同性愛者ジル・ド・レなど、美しくもおぞましい中世残酷物語。
  • iレディ
    3.5
    鬼の営業部長と恐れられる今泉謙作がハマった趣味はインターネット上でいい女を演じること! 姿も声も隠したサイバー世界で23歳の美人秘書「松本リカ」になりきる快感を覚えた彼は、ホームページに集うネクラな男たちを毎日からかって楽しんでいた。だがある日、今泉の頭の中で松本リカが突然暴れ出した! 主から独立した人格を主張しだし、なんと彼の息子の慎太郎に恋をしてしまったのだ! 今泉はリカの暴走を必死に止めようとするが、思いもよらぬ結末が!
  • 永遠
    3.5
    短大で英語講師を務める由樹は、衆議院議員の柏井淳と逢瀬を重ねていた。しかし、由樹の目前にある男が現れ、彼女の過去の記憶を揺り起こすことになる――。著者の新境地となる恋愛サスペンス長編。
  • ベッドの思惑
    3.5
    恋も仕事もキャリアを積んだ、あかり31歳。ワンルームマンションで念願の一人暮らしを始めた。お気に入りのベッドを買って、バスルームで身体を磨き、妄想と希望は膨らむばかり。年下の文夫、同僚の梅本、オッサン角田など、言い寄る男は多彩だが、なぜか結婚にはいたらない。ソノ気になる相手は、いつ現れるのか。人生を楽しく優雅に過ごす女達の夢と本音をユーモアに包んで描く長編恋愛小説。
  • 誰にも書ける一冊の本
    3.5
    疎遠(そえん)だった父の死に際して故郷に帰った「私」に手渡されたのは、父が遺(のこ)した原稿用紙の束。気が乗らぬまま読み進めるうちに、過去にまつわるいくつかの謎が浮かび上がる。果たしてこれは、父の人生に本当にあったことなのだろうか? 次第に引き込まれるうち、父と子の距離は、少しずつ埋まっていく――。父親の死を通して名手が鋭く描き出す、生きる意味と、親子の絆(きずな)。
  • 五つの鍵の物語
    3.5
    とある場所にひっそりと佇む“五つの鍵の博物館”。収蔵されているのは、曰くありげな鍵が描かれた5枚の絵。見るものを選ぶその不思議な絵が語りはじめる――。幻のルイ16世の鍵を求めて訪れた館で出会う意外な鍵(『十七世の鍵』)。「眠り男が、やってくる。そのときまで保管されたし」。不思議な手紙と同封されていた銀色に光る小さな鍵(『眠りの鍵』)。ほか全5編の鍵をめぐる物語。
  • 教授と少女と錬金術師
    3.5
    【第37回すばる文学賞受賞作!】薬学部の学生・久野は、育毛と油脂の関連を研究する江藤教授に助手を任命され、かつての教え子である永田は乾性油によって人を魅了する光り輝く艶を頭部に作り出すことができた。久野は、永田の勤め先の塾で不思議な力を持つ女子中学生の荻と出会う……。常軌を逸したエネルギーで全選考委員を圧倒し困惑させた、すばる文学賞史上、最大の問題作。「毛」をめぐり、不思議な力を持つ少女と錬金術師が暗躍する、髪と神の支離滅裂で命がけの戦いがはじまる。
  • 劇場版TIGER&BUNNY-The Beginning- vol.1
    3.5
    TIGER & BUNNY劇場版第1弾「The Beginning」の前半部分を収録。ノベライズを手がけたのは、TVシリーズの脚本も担当している高橋悠也氏。虎徹とバーナビー、二人の一人称で交互に描かれており、劇場版をより深く楽しめる完全小説版! さらに米たにヨシトモ監督のインタビューも収録。
  • 千一夜の館の殺人
    3.5
    数理情報工学の天才、久珠場博士が死去。遺産は100億円にも上るという。遺産は子供3人が相続し、最新の研究成果を収めたディスクが、博士の恩人の子孫に遺されることに。遺書開示の立会弁護士・森江春策の助手・新島ともかは、ある奇縁から、遺族への潜入捜査を開始する。そこには連続殺人の惨劇が待ち受けていた……。凝りに凝ったプロットが光る、本格推理の傑作。
  • ありふれた魔法
    3.5
    城南銀行五反田支店の次長・秋野智之は、部下の森村茜が担当する顧客に謝罪するため、顧客の別荘がある箱根に茜とともに向かう。その帰り、ふとしたきっかけで涙を見せた茜に、智之は胸がつまるような息苦しさを覚える。次第にお互いの距離が近づいていく二人だが……。妻子ある銀行員を主人公に、リアリズムの名手が描く、心を深く打つ恋とその人生の行方……。
  • 残酷号事件 the cruel tale of ZANKOKU-GO
    3.5
    残酷号と呼ばれる謎の怪人が戦火の絶えぬ世界に降り立つ。無敵の力をふるい暴虐の軍と闘うその正体は、心を喪失したひとりの少年、義賊ロザンは少年を救おうとするが、その前に立ちはだかるのは、怪人を生み出した元凶―邪の極ともいえる敵だった。歪んだ世が悪を生むのか、人の性が悪ゆえに世が歪むのか。なくした心を探し求める残酷号に未来はあるか。
  • 鉄騎兵、跳んだ
    3.5
    オール讀物新人賞を受賞した佐々木譲さんのデビュー作『鉄騎兵、跳んだ』。モトクロスに青春を懸ける青年、貞二の挫折、恋、多感な時期の葛藤を描き、当時の選考委員にも絶賛された瑞々しい作品です。他にも『246グランプリ』『パッシング・ポイント』『ロウアウト』など全5編を収録。これが佐々木譲の原点だ!

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