作品一覧

  • ただしくないひと、桜井さん(新潮文庫)
    3.6
    1巻605円 (税込)
    悪いと思いながら少女は母を蹴る。性欲のまま早熟な体を安売りする。死病に冒された女は夫ではない男に身を任せ、夫は当てつけのように女を買う。貞淑な祖母は孫を見捨て、清らかなはずの女は「一番愛している」からと悦楽に溺れていく。口には出せないたくさんの秘密。それは他人の痛みに手を差し伸べる“桜井さん”の中にもあった。R-18文学賞読者賞作を含む、日常への裏切りに満ちた連作集。(解説・彩瀬まる)
  • この血の流れ着くところ
    3.5
    1巻1,496円 (税込)
    母のようにだけはなるまい、と心に決めて生きてきた。なのに、気付けば母と同じことをしている自分がいる。この娘も、母や私のようになってしまうのだろうか――。貧困、いじめ、シェアハウス、シングルマザー、そして信仰。我が子の幸せを願うとは、いかなることか? 世の毒親物とは一線を画し、ここに母娘小説は極限を見る。

ユーザーレビュー

  • この血の流れ着くところ

    Posted by ブクログ

    ただしくないひと、桜井さんがもう衝撃的すぎて…こちらの作品出てるの知らなくて見つけてすぐに読みした。
    圧巻、の一言。すごいな滝田さん…何を見て何を経験して生きてこられたんだろう。
    新興宗教、小児性愛、虐待、売春、DV、シェルター、目眩する。思わず憎悪してしまうあらゆるものがぎゅっぎゅっと詰まっているのに、目が離せない。ページをめぐる手が止まらない。すごい作品を読んだなぁ。。。次作も楽しみです。

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    2020年08月01日
  • ただしくないひと、桜井さん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    就活のために買ったけどそんなこと抜きでおもしろかった本。そういう本じゃないんだけど結構エッチな描写でてきておいおいまじかよってなった
    表面で見るとよろしくないとされるであろうことをしてる人も出てくるんだけど、そういう人たちにも共感してしまうし各々の心情を慮ると勝手に切ないきもちになる
    人って無意識に自分にも他人に対しても社会的に暗に示されている「正しさ」を求めてしまってるけど、でも色々な経験を積んで「ただしくない」=悪、ではないということに徐々に気づいていくものなんだなあ、と思った
    主人公の桜井さんのかげがうすい。平凡な感じ。けれどそれがまた正しいと正しくないを我々に考えさせるいいきっかけにな

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    2021年01月23日
  • ただしくないひと、桜井さん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ただしくないひと、ばかりが出てきた。
    でも「ただしいひと」なんて存在するのか。
    そもそも「ただしい」ってなんだろう、誰のものさしではかっているんだろう…
    自分が選んだことならば、それはその人にとってただしい。それで良いんじゃないかな。

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    2020年06月05日
  • ただしくないひと、桜井さん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    本屋さんでちょっと気になり購入。「ただしくない」というのは、犯罪ではないけど「不道徳」というような意味かと思う。いわゆる「いけない関係」のいろいろが出てくる。潔癖症の人にとっては不愉快な話かもしれないが、人間というものの弱さを突いている気がしてなるほどと思った。弱い人間が、弱いながらも頑張って生きている姿に共感を覚えた。

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    2020年05月10日
  • ただしくないひと、桜井さん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    短編集。学童に勉強を教えるボランティア活動で知り合った丸山さんと桜井さんとの関係に関する連作が表題だと思うが、嫁に嫌われて孫と会えずにいるおばあちゃんと若い男と付き合う「いくつになっても私には、」がよかった。おばあちゃんが若い男とラブホに行く場面にちょっと衝撃を受けた。

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    2021年07月13日

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