作品一覧
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3.8スクウェア・エニックス在籍時、堀井雄二氏のアシスタントとして『ドラゴンクエストVII』以降のシナリオ制作を手掛け、『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』ではディレクターを務めた著者が、ゲーム業界に入る前に執筆した「夏の呼吸」「雨傘」2作品を収録。21歳の時に手掛けた「夏の呼吸」は、1992年の『中央公論新人賞』の最終候補に選ばれた作品。神奈川県の海沿いを舞台に、少年の心の成長を夏の鮮やかな情景とともに紡ぐ。「雨傘」は、1997年の『すばる文学賞』の三次選考通過作品。1990年代前半のIT業界。主人公のもとに、使用者を認識して発病する奇妙なコンピュータウィルスの駆除依頼が舞い込む。家族に対する心情を描きつつ、上質なエンターテインメント作品としても楽しめる。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
効能:疲れた大人への栄養補給または等身大を生きる人への応援歌
瑞々しい少年の生命感が、疲れに作用し、心の冷え性に効果を発揮します。
合わせて「雨傘」を読むことで、宿題を抱えたままの大人の皆さんの明日を晴らすことでしょう。
SNSでは文字数制限もあって薬の説明ぽくしてましたが。
感じたことはここにぎゅっと詰めています。
「夏の呼吸」。毎年当たり前のようにあった夏休みが少しずつ終わり、永遠だと思ってた生活が変わり、眼の前に落としてた視線が少し遠くを見渡すようになってくる年齢のころ。
楽しい、悲しい、不安、希望といった感情を抱えて必死に前へ進む少年の姿が、読んでるだけで体温があがってくる夏の描写 -
Posted by ブクログ
表題作の「夏の呼吸」
少年のいろんな思いがちょっと胸にくる
ネタバレ無いままに書くとなると少し難しい…
少年の気持ちも家族の思いもちょっとわかる
すれ違うものなんだよね…
成長していく上でしか塗り替えられないものもあるし…
ちょうどその羽化の時を見た気分。
2作目の「雨傘」
コンピューターウィルスのお話
と、一つの家族のお話
昔のウィルス、最初見つけた人とかは大変だったんだろうなと…
基本作ってる人は悪意しか無いわけで…
それが商売のためな人もいるのも
理解できるけど
したくないね…
そういう系統のは全くよくわからないなりにも面白かった
そして、合間に家族のお話
自覚しない時と自覚した後とい