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少女の想像の中の奇妙なセックス、女の自由をいまも奪う幻の手首の紐、母の乳房から情欲を吸いだす貪欲な嬰児と、はるか千年を越えて女を口説く男たち。やがて洪水は現実から非現実へとあふれだし、「それ」を宿す人々を呑み込んでいく……。水/土/空気/火の四つの元素、そして世界の名をもつ魅惑的な物語がときはなつ生命の迸りと、愛し、産み、老いていく女たちの愛おしい人生。
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Posted by ブクログ
書かれてからそんなに経ってないはずなのに、昔からある物語のような気がしました。 伊勢物語をモチーフにした短編もありましたが、それのせいだけではないような。 なめらかで熱くて甘苦しい、情念とか、人間の業をふつふつと感じます。でも描写は淡々としていて、そこがとても好きです。
5篇の短編からなるこれは、どのタイトルもラテン語である。水、土、空気、火、世界。 全ての短編に性と生と死を感じた。それと、人称の使い方がおもろしろかった。アクアでは、水面と汀という2人の少女が登場する。地の文は水面主観で語られるが、その際水面は汀と呼び捨てで呼んでいる。しかし、会話文になると田中さん...続きを読む、と姓呼びになり距離を感じられる。この2人と同じ生まれの少女が行方不明になり、全裸で死体となり発見される。この少女はいつもどこか2人の少女の中をさまよう。
現代では、古典に近いような言葉が溢れて、その世界観がいい。 普段は胸の奥にしまってあるけれど、時折噴き出してくる何か、それは善悪ではカバーしきれない何か根源的なもの。それ補思い出させてくれる。 ちょっと怖いけどね。
淡々と現実を語るようで現実離れしていて、この足は地についているのか本当に不思議な気持ちになる。川上さんの物語には、優しいようなすこし怖いような形容できない複雑な気持ちが詰まっていて、わたしはそれを一生うまく言い表せないんだけどずっと読んでいたいなあ。terraが好きです。無理に悲しまずに淡々と過ぎて...続きを読む、切なさが残る。それを噛みしめて本を閉じ眠りたい。
うわ〜〜〜、全然理解ができなかった笑 ずっと陰鬱な雰囲気だっけど、読むんじゃなかったとかネガティブな感想は持っていません。 レビューを拝見して思いましたが、内容を完全に理解しない楽しみ方もあるのかも…。 自分の感じ方として、音楽で例えると歌詞が良いと思う曲、メロディが良いと思う曲でいうならこの本は...続きを読む後者なんじゃないかな。 そう考えると妙に腑に落ちる一冊です。 難しい本だったから私には良いとか悪いとか言えるレベルではないですが、いつか再読したら必ず新しい感想が出てきそうな物語だと思います。
女の人生の四季と、その折々の性についての短編集。序盤の3遍はわりと読みやすいけれど、最後の2篇はとっつきにくいかな。段々と神話じみてくるというか、古典文学や遠野物語に近い雰囲気があると思う。私の年齢からして、始めのaquaが少し理解できるかなという程度。人生の夏〜冬にかけてはこんなもんなのかなと想像...続きを読むすることしかできないけど、いつか肌感覚としてわかる日が来るのだろうか。 3編目のairを読んで、女の人って子どもを産むと子どもが全てになりがちだなと思う。尊敬できる女性達が、子どものサッカー教室や中学受験についておもむろに話し合い始めると、途端にばかみたいと思ってしまうのはなぜだろう。所帯染みた感じがいやなのか、単なるモテない私のひがみなのか。こちらの小説を読んで、子どもを愛するのは母性愛ではなく、単に愛であると言い切った潔さというか痛快さというか。私は母性なんてクソ食らえと思っているので、自分にも動物になって恋愛し子どもを産み落とす日が来れば最高に面白いのにな〜、と期待しておくことにする。
なまめかしいタイトルから、想像していたものと少し違った(それはそれでよいが)。重い、この時期重いのは辛く、星三つになった。 生(母性も)と性と死を描いてある。話を追うごとに難解になってゆく。 二つ目の「terra」。また私は川上さんの世界に引きずられてゆく。沢田と対話しているのは、女友達と思っていた...続きを読むら違った。最後に謎が明かされる。死の無念さをこんなにも淡々と語って、いや淡々だから余計にやるせない。 「死んじゃったな、麻美」 「つまらないなあ、死ぬと」 あなたが巻いてくれなくなったので、最後に自分で巻いてみた左手首の紐を確かめようとしたけれど、もう体がないので、できない。 土に還って二酸化炭素や窒素に分解されて記憶もすっかりなくなって、それからまた何かのかたちをとるかもしれない。でもずいぶんと先のことだ。 数日尾を引いた。心で号泣した。著者の好きな短編の中でもかなり上位だ。また川上さんにやられた。 希しくも、これを読んでいたとき、(私の)スマホの通知音が僅かに響いた。好きな俳優さんの訃報を知った。 二つが繋がり離れられないお話となってしまった。 最後の二つはまだまだ私には難解すぎて、何度も読み返すが今一つ付いてゆけなかった、もどかしい。 そう簡単に読み解ける一品じゃないですよね。 いつも思うが、言葉にならない思いが言語化されている。そういうところ、心奪われる。
川上弘美さんの小説は、2種類に分かれると勝手に思っている。 静かながら美しいストーリー展開がある「センセイの鞄」系と、奇妙でいい意味で気持ち悪い「蛇を踏む」系。 この小説は短編集なのだけど、前半は「センセイの鞄」系で後半になるにつれて「蛇を踏む」系になっていく印象。 一番最後の「mundus」はラテ...続きを読むン語で「世界」という意味らしいけど、はっきり言って常人には訳がわからない。ストーリーの説明をしろと言われても難しい。けど、読んでいて奇妙に心地よい。 全体的に、とても哀しい。 そして、そこはかとない色香がある。 なんとも感想が難しい小説だった。 奇妙な世界に引きずり込まれたい人にはおすすめ。
死んだとたんにぽっかりと隙間ができるのではなく、何年もしてからはじめて隙間や穴になる。その時が、いちばんいやだ。悲しいとか、くやしいとか、むなしいとか、そういうものではない、ただ何もないような、そんな隙間になるのがいやでこわい。 (P.155)
5編からなる短編集。 川上弘美は好きな作家なのだが、本書とはあまり相性が良くなかったようだ。 母と子の愛憎をコミカルに描いた「aer」は面白かったのだが、それ以外は今一つ。 まぁ、そんなこともあるよね。
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