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妄想LOVE?!
「俺」は、「お前」が作り上げる妄想の世界に生きている。彼女の恋人と顔も体もそっくりで、もちろん誰もが惚れ惚れするほどのいい男。 ここでの彼の使命は、冷たくなった恋人の代わりに彼女を強烈に愛してやること。完璧な男として登場する彼にとってそれはたやすいご用だが、奴の身代わりでしかないくせに彼女を死ぬほど愛してしまった。愛を失った哀れな女の心の中の思い出に合わせ、やさしい恋人を演じてやるうちに、もう彼女を手放せなくなる。 それにしても現実の世界にいる奴は、どうしてお前を愛してやれなかったのだろう。妄想の世界で二人はこんなに愛し合えるのに、なぜ奴は突然お前を突きはなしたのか。この世界にお前を引き留めるためならなんだってする。何があってもお前を守ってやる。 彼は、最後までやさしい男だった。 -
大追跡
巨匠クライブ・カッスラー、最後の単独執筆長編! 20世紀初頭を舞台に、当時の最新メカ総登場で、全米を股にかけた追跡劇がはじまる。 探偵 アイザック・ベル、最強最悪の強盗殺人犯に挑む! 20世紀初頭のアメリカ。西部一帯の銀行で、冷酷無比な強盗殺人事件が頻発していた。犯人につながる証拠はない。政府の要請を受けた“ヴァン・ドーン探偵社”は、通称“強盗処刑人”の逮捕にエースのアイザック・ベルを差し向けた。捜査を開始して早々、ベルのもとに正体不明の美女が現われ、ソルトレイクシティではまたもや銀行が襲われる。捜査は難航した。しかし、ベルは同僚とともに新しく手に入れたわずかな証拠から犯人の拠点をサンフランシスコと断定。犯人を罠に掛けるべく新聞に偽の情報を流すのだが―。 -
鬼の棲む場所
城所恒夫は母を知らない。 未婚で恒夫を産んだ母は、元ボクサーの父と結婚した1年後に、4歳の恒夫を残して消えたのだ。 以後、血の繋がらない父が男手ひとつで育ててくれた。 ある雪の夜、19歳の恒夫は新宿でトレーナーの田沼八郎に出会い、プロボクサーを目指すことに。一方で、恒夫は恋人の中井信子とは別に、一緒に暮らしていた養父の愛人清子とも体の関係を持ってしまっていた。 デビュー戦、新人王戦と勝ち進む恒夫だったが、複雑な人間関係の陥穽の渦に巻き込まれていく。 エキサイティングなファイトシーンがストーリーと絡み合う、会心の長篇ハード・サスペンス。 -
大破壊
西部の鉄道で残忍な破壊工作を繰り返す“壊し屋”を探偵アイザック・ベルが追う。〈アイザック・ベル〉シリーズ第2弾! 1907年、高速軌道の開通を急ぐサザン・パシフィック鉄道の建設現場で事故が多発し、多くの死傷者が出ていた。過激派や無政府主義者の破壊工作を疑う社長のヘネシーは全米随一の探偵社“ヴァン・ドーン”に調査を依頼。渡りの労働者の間で囁かれる正体不明の男、通称“壊し屋”の存在が浮かび上がる。捜査を指揮するのは探偵社のエース、アイザック・ベル。全米を駆けまわるベルと“壊し屋”の熾烈な戦いが始まった―。冒険小説の巨人が時代への思い入れをたっぷりに描き出すアクション巨編。 -
天使のいる廃墟
住人たちが逃げ出し、二度と戻ってこなかったため廃墟になった村、パライソ・アルト。そこを訪れるのは、人生を諦め、命を絶とうと決めた人に限られる。逆立ちで現れた、うなじにコウモリのタトゥーがある少女。車に積んだ札束を燃やしたいと言う大物銀行家のような男。口を利かず、横笛の音色で受け答えする男。廃墟に住む「天使」は、彼らになぜパライソ・アルトにやってきたのか尋ね、生い立ちに耳を傾け、「向こう」への旅立ちを見送る。生と死、日常と非日常の狭間にたゆたう不思議な場所と、幻のような来訪者たち。詩人としても高く評価されているスペインの作家が贈る、美しく奇妙で、どこかあたたかな物語。 -
誇りと偏見
誤解・妨害・障害を超えて恋を成就させる過程を丁寧に描き、 現在でも映画化・ドラマ化が引きもきらない人気作品。 『ブリジット・ジョーンズの日記』の元ネタとなった作品としても有名。 中流階級の次女エリザベスと、上流階級の紳士・ダーシー。 格の違いによるプライドと偏見が邪魔をして、 出会ったときにはお互いに反目しあった2人だが、 エリザベスの知性と快活さにダーシーは惹かれていく。 ■主な登場人物 ●ベネット家 ・ベネット氏(ハーフォードシァの地所邸宅ロングボード・ハウスの主) ・妻ベネット夫人 ・長女ジェーン(二十二歳。ベネット嬢) ・次女エリザベス(リジ―、エライザとも呼ばれる。二十歳。この小説の主人公) ・三女メァリー(読書好き。知識、芸事が自慢) ・四女キャサリン(キティ―とも呼ばれる。十七、八歳) ・五女リディア(十五、六歳) ●ルーカス家 ・サー・ウィリアム・ルーカス(受勲士(ナイト)、ルーカス・ロッジの主) ・妻ルーカス令夫人 ・長女シャーロット(二十七歳。ルーカス嬢。エリザベス・ベネットの親友) ・次女マライア その他、息子、娘が数人。 ●ビングリー家 ・チャールス・ビングリー(二十二歳。地所邸宅ネザフィールドの借り主。遺産十万ポンドを所有) ・ハース氏とルイーザ・ハースト夫人(ビングリーの姉夫婦) ・キャロライン・ビングリー(ビングリー嬢。ビングリーの妹。二万ポンドの持参金を持つ) ●ダーシー家 ・フィッツウィリアム・ダーシー(二十八歳。ダービシァのペンバリー荘園の主、年収一万ポンド。母(故人)は伯爵(故人)の上娘) ・ジョージアナ(十六歳。ダーシー嬢。ダーシーの妹) ・レノルズ夫人(ペンバリー荘園の女中頭) ・アンズリー夫人(ジョージアナの付添人) ・ヤング夫人(ジョージアナの元家庭教師兼付添人) ●デ・バーグ家 ・キャサリン・デ・バーグ令夫人(キャサリン令夫人。ロージンズ荘園の主。伯爵の下娘でアーシーの母方の叔母) ・アン・デ・バーグ(デ・バーグ嬢。キャサリン令夫人の娘。ダーシーの従妹) ・フィッツウィリアム大佐(現在の伯爵次男。三十〇歳くらい。キャサリン令夫人の甥。ダーシー、ジョージア、アンの従兄) ●コリンズ家 ・ウィリアム・コリンズ氏(二十五歳。ケント州ハンスフォードの牧師。ベネット氏の従弟、ロングボーンの後継者) ●著者 ジェーン・オースティン ●翻訳 パーカー敬子 -
P+D BOOKS 子育てごっこ
子育てと教育を問い直す直木賞受賞の話題作。 東北の寒村で小学校教師をしている夫妻が、ひょんなことから学校に通ったことのない少女・吏華を預かることになった。吏華は5歳のころより老画家に連れられて、住まいを転々としていたのだ。 厳格な<男先生>と社会常識のかけらも身につけていない吏華、その間に立って右往左往する<女先生>の波乱の日々が始まる――。 子育てとは、教育とは何かを問う問題作で、1976年に第41回文學界新人賞、第76回直木賞を受賞。1979年には映画化され大きな反響を呼んだ。 より事実をなぞっているといわれる姉妹作「親もどき〈小説・きだみのる〉」を同時収録。 -
P+D BOOKS 北の河
戦争ですべてを失った母の絶望と孤独。 昭和20年、すでに夫を喪い、家も戦火に焼かれてしまった母子が、遠縁を頼って東北の寒村に身を寄せる。だが、そこは安住の地ではなかった。 頼るべき知己もおらず、終戦後は都会に戻るという希望も断ち切られ、迫りくる厳しい冬を前に、母は自ら死を選ぶ……。ノンフィクション作品のような感情を抑えた筆致が、かえって読む人の想像を掻き立てる。 第54回芥川賞に輝いた表題作のほか、やはり身近な人の死をテーマにした「夏の日の影」「霧の湧く谷」、大学の二部に通う学生たちの葛藤を描いた「浅い眠りの夜」の三篇を収録。 -
森へ行きましょう
川上弘美さんの恋愛と結婚を描いた長編小説。一気読み必至の傑作です。 主人公は1966年ひのえうまの同じ日に生まれた留津とルツ。このパラレルワールドに生きるふたりの女性は、いたかもしれないもうひとりの「自分」。それは読者のあなたのもうひとりの「自分」かもしれませんし、留津とルツの恋人や夫も読者のあなたのもうひとりの「自分」かもしれません。 主人公の2人のように「いつかは通る道」を見失った世代の女性たちのゆくてには無数の岐路があり、選択がなされます。選ぶ。判断する。突き進む。後悔する。また選ぶ。進学、就職、仕事か結婚か、子供を生むか……そのとき、選んだ道のすぐそばを歩いているのは、誰なのか。少女から50歳を迎えるまでの恋愛と結婚が、留津とルツの人生にもたらしたものとは、はたして―― 道は何本にも分かれて、つながっていて、いつの間にか迷って、帰れなくなって……だからこそ「人生という森は深く、愉悦に満ちている」。 -
チャップリン暗殺指令
5・15事件当日、来日中のチャップリンはなぜ命を狙われたのか? 「超高速!参勤交代」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した著者による傑作歴史サスペンス 1932(昭和七)年、青年将校たちが中心となり、犬養首相暗殺などクーデターを計画していた。 陸軍士官候補生の青年、津島新吉は、帝国ホテルに滞在しているチャップリンの殺害を命じられるが――。 世界の喜劇王はなぜ命を狙われたのか? 5・15事件の裏で起きていたもう一つの重大事件とは。 傑作歴史サスペンス。 ※この電子書籍は2017年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
奈緒と私の楽園
何たることだろうか。 私は確実に退行しているのだった。 (中略) 奈緒が童話を読み、女の豊かさの象徴とも言える大きな乳房で 私のモノを愛撫するようになってから、自分はさらに退行していった。 ――本文より 音楽プロデューサーの塩原達也はバツイチ独身の五十歳。 良き友人となった前妻と、セックスを愉しむ関係の人妻の愛人がいたが、 ある日、「母親の行方を探している」と奈緒という女性が突然訪ねてくる。 二十九歳の彼女と出会い、急速に惹かれていく塩原。やがて関係を迫る彼に対し、 奈緒が望む性愛の形は変わったものだったが、徐々に甘美な毒にとらわれていく――。 “禁断の純愛小説”問題作が文庫化! 解説 村山由佳 ※この電子書籍は2017年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
風に恋う
かつては全国大会金賞、マスコミにも頻繁に取り上げられた、名門高校吹奏楽部。 幼馴染の基(もとき)と玲於奈(れおな)は入部したものの、現在の部にかつての 栄光は見る影もない。 そこへ、黄金時代の部長だったレジェンド・瑛太郎がコーチとして戻ってきて、 あろうことか3年生たちを差し置いて、1年の基を部長に指名する。 選抜オーディション、受験との両立。嫉妬とプライド渦巻く部で 孤立する新入生男子の部長は果たして、全国大会開催地・名古屋国際へ 行くことができるのかー― かつての輝きを懐かしむすべての大人たち、 部活動に青春をささげるすべての中高生の胸に、 リアルな言葉が突き刺さる王道青春エンタメ小説! 人気作を連発する額賀澪が、松本清張賞受賞作『屋上のウインドノーツ』 から10作目に原点である吹奏楽を舞台に挑んだ渾身の大感動エンタメ! 解説・あさのあつこ ※この電子書籍は2018年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
呪われた町
モダン・ホラーを生み出したスティーヴン・キングのデビュー第2作。 恐怖の帝王のすべてはここから始まった。伝説の名作が装いを新たに復活! 「友達にも恋人にもならない。死と恐怖の王たる吸血鬼。その偉大なる碑」――小野不由美 荒れ果てた屋敷が丘の頂から見下ろす町、セイラムズ・ロット。そこに幼い頃住んでいた小説家ベンが帰ってきた。町は平穏に見えたが、ある夜、ベンは丘の上の屋敷に灯が点っているのを見る。あの屋敷を買った者がいるのだ。そしてある日、幼い少年が忽然と姿を消した……。 デビュー長編『キャリー』を刊行し、ベストセラー作家となったキングが、専業作家として初めて書き上げた作品が本書。吸血鬼譚を現代に甦らせ、現代ホラーに巨大な影響を及ぼした。「モダン・ホラー」を生み出した普及の名作。 ※この電子書籍は2011年11月に集英社文庫より刊行のものを、文春文庫より刊行した新装版の文庫を底本としています。 -
妖怪絵草紙と怪談で楽しく学ぶ!「くずし字」 読解のポイント
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ★ 浮世絵や絵草紙を題材に 、 古文書の読み解きをステップアップ! ★ 「見分け方のポイント」に続く第2弾! ★ 豊富な資料を基に、 必須文字や攻略方程式など 読みこなしのコツを徹底解説 ・ 今昔百鬼拾遺 ・ 和漢百物語 ・ 変化物春遊 …その他 ◆◇◆ 著者からのコメント ◆◇◆ 最初に目にしたくずし字文は、 のたうった記号が連続する暗号にしか 思えなかった。その後、くずし字の書体を 頭につめ込んで再トライすると、 記号の一部が文字と化して浮き上がって見えた。 さらに粘って読み解きを進めると、 判読不能だった箇所が前後の関係から 類推できるようになり、ついには全体が 意味をもつ言葉の連なり=文章として 眼前に横たわっていた。 初めてくずし字文が読めた瞬間だった。 この達成感と爽快感を多くの方に 味わってもらいたいと願い、この本をまとめた。 本書は妖怪や怪談物をテキストに用いた、 初心者のためのくずし字攻略本だ。 無味乾燥な文章より、妖怪系ならワクワクしながら 取り組んでもらえるのではないか。 それが企画趣旨である。 素材に選んだのは江戸時代に書かれた浮世絵や 絵草紙(絵入りの読み物)が中心で、 庶民が親しんでいた娯楽性の高いものばかり。 読解がしやすく入門には打ってつけといえる。 この本は初心者を対象にしている。 妖怪たちを応援団に、 くずし字ワールドに分け入っていこう。 学びの旅は刺激的で、 きっと楽しいものになるはずだ。 山本 明 ◆◇◆ 主な目次 ◆◇◆ ★ 第一章 コツさえつかめば意外に簡単 くずし字攻略の必勝方程式 * Check1 現代文とは異なるくずし字のトリセツ * Check2 ひとつの音に何通りもの異体仮名が存在 ・・・など全3Check ◎ 妖怪大爆発 in EDO 史上空前の物の怪ブーム到来 ★ 第二章 読解力レベルアップ講座 『今昔百鬼拾遺』でスキルを磨く * 『今昔百鬼拾遺』より『芭蕉精』 * 『今昔百鬼拾遺』より『彭侯』 * 『今昔百鬼拾遺』より『小雨坊』 ・・・など全10項目 ◎ 妖怪&怪談コラム ともに異界の住人ながら 出没する時間帯も違う幽霊と妖怪 ★ 第三章 上達のための「千本ノック」 様々な絵草紙で場数を踏む * 『和漢百物語』より『宮本無三四』 * 『和漢百物語』より『頓欲の婆々』 * 『和漢百物語』より『田原藤太秀郷』 ・・・など全13項目 ◎ 妖怪&怪談コラム 江戸時代の後期に大人気 豆腐小僧は元祖癒し系ゆるキャラ… ★ 第四章 読みこなせれば初心者返上 くずし字上級へのアプローチ * 『変化物春遊』① * 『変化物春遊』② * 『変化物春遊』③ ・・・など全11項目 ◎ 妖怪&怪談コラム 反骨の浮世絵師・歌川国芳 天保の改革を妖怪画で痛烈に風刺 ◎ 巻末付録 江戸時代の代表的な字体を網羅 「48音くずし字一覧」 ◎ 妖怪&怪談コラム 国会図書館、都立中央図書館で 読み解き用の素材をネット検索 ◆◇◆ 監修者&著者プロフィール ◆◇◆ 監修者: 齋藤 均 (さいとう ひとし) くずし字への理解を深めるために開いた You Tube動画「くずし字を解読しましょう!」が 大人気講座となり、もっか14万ビューを数える。 著者: 山本 明 (やまもと あきら) 歴史関連を中心に執筆活動を続け、著書多数。 平成26年、『地図と写真から見える! 古事記・日本書紀』(西東社)で 「古事記出版大賞」を受賞した。 -
泣き終わったらごはんにしよう
最高の調味料は、“優しさ”と“思いやり”。 中原温人は社会人四年目の少女マンガ編集者。恋人のたんぽぽさんと、美味しい食事をするのが一番の楽しみ。そんな彼が作る料理は、人の心の綻びを癒してくれる。そこには「優しさと思いやり」が詰まっているから――。 心の空腹も満たす美味しい八皿、どうぞ召し上がれ。 ●第一話 肉じゃがよりも優しく ある日突然温人の家を訪れた姉・木の実。仕事のトラブルに落ち込み、号泣している。見かねた温人は、姉に肉じゃがを供する。時間をかけてじっくり煮込んだ、甘く蕩けるような味わいに、木の実は自分を省みるのだった。 ●第二話 きのこパスタは戦わない 人気マンガ家・卯月りおんの原稿が上がらないという。編集部に不満を覚え、一方的に絶縁宣言したのだ。助けを求められた元担当の温人は、食材を携え卯月の仕事場に赴く。 ●第三話 山形のだしエクスプレス 温人の友人・琉惺は、家柄も外見もパーフェクトなイケメン。そんな彼が、同僚女性に恋をした。だが温人が話を聞くと、琉惺の恋愛ベタが発覚し……。 登場レシピは卵焼き、ホットチョコレート、卵リゾット、カレー、親子丼など。大切な人に美味しいごはんを作ってあげたくなる。心温まる全八編。 -
氷と蜜
本邦初!究極の“かき氷グルメ”小説! 三年前、陶子は奈良の氷のお祭りで母とともに「日進月歩」というかき氷を食べた。初めての味に感激したが、母の笑顔を見るのはその日が最後となってしまった。それ以降「日進月歩」と削り手の炎炎老師を追い求める陶子は、「氷の月光伯」という異名まで持つ有名かき氷マニアの恋人・一輝と二人で氷を食べ歩いていた。しかし些細なすれ違いをきっかけに失恋、氷への熱も冷めかけてる。 そんな折、脱サラして亡き母の喫茶店を受け継ぎ、コーヒーとサンドイッチの店「タカサキコーヒー」を切り盛りする父・大輔が、相談もなく氷削機を買ってきた。かき氷のコンテストに出るという。 母が体調を崩したのはかき氷のせいだと思っている妹の沙羅は父に反発する。陶子も乗り気ではなかったが、大学でかき氷サークルに所属する友人・瑞希に巻き込まれ、大輔のかき氷作りに参加することになった。コンテストに出せるレベルの味を見つけるため、陶子たちは大阪中のかき氷を食べ歩くが……。
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