母のはなし

母のはなし

473円 (税込)

2pt

「おれの子じゃない。知らない」ハルエの妊娠報告に夫のタケシは言い放った――。優しい両親、きょうだいに囲まれて、楽しい幼少期を過ごしたハルエだったが、金にうるさく自分勝手、超細かい性格の夫との結婚生活は、びっくりすることだらけだった。子供たちが成長し、念願の離婚をしたところでハルエの中で何かがはじけた。娘、妻、母、そして老人となっていく女の一生をおおらかに描く。

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母のはなし のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    著者の他のエッセイでは豪放磊落な母というイメージがあった。本書は、その母を主役にしたエッセイかと思って読み始めたが、なんだか雰囲気が違う。限りなくドキュメンタリーに近い私小説だと感じた。厳しい戦前戦後を生き抜いた母・ハルエだが、結婚相手は無茶苦茶な芸術家。我慢に我慢を重ねた結婚生活の末の離婚を経て、

    0
    2019年09月14日

    Posted by ブクログ

    群ようこの自伝的エッセイ風小説。テーマは群自身の母。
    こんな母親は、にくめないけれでも、まあ肉親は大変だな。

    0
    2018年10月19日

    Posted by ブクログ

    ハルエの若い頃は、苦労もあり、波乱もあり、応援する気持ちで読んだ。老年になってからは、群さんのエッセイを読んでいるようだった。駄目な男を書いたら定評があると解説にあったが、その通りで、笑えた。面白かった。

    0
    2015年05月03日

    Posted by ブクログ

    読んでいて、ハルエの夫に対して怒りがこみ上げ、自由奔放すぎる娘に苛立ち、母親であるハルエに感情移入していた。だが、老いていくにつれ、傍若無人な振る舞いになるハルエが許せなくなる。最初から最後まて不快感抜きには読めない。でも読むのが止まらない。本人が楽しく人生を終えるなら、実の娘としてはそれでもいいか

    0
    2014年10月05日

    Posted by ブクログ

    人の一生を描いた物語は、放物線グラフを描いている気がする。

    上向きの時期があり、短い頂点を迎え、下降線をたどる。
    自分が下降線をたどっている事に気づかない、あるいは認められない人間の感情が、「切ない」「気の毒」「往生際が悪い」「みっともない」と感じさせるドラマになる。

    ハルエの生涯もそうだ。

    0
    2014年09月27日

    Posted by ブクログ

    ここで終わり!?と、こんなストーリーがあるのか…という気持ち。そして解説を読んだら、ハルエは著者の母を描いたものと知りびっくり。

    娘時代のハルエと、結婚してしばらくしてからのハルエの印象が大きく違った。タケシの理不尽さに一生懸命耐えている間に、信じるものが自分しか無くなって人に対する思いやりがなく

    0
    2023年08月25日

    Posted by ブクログ

    著者の作品には小説とエッセイがあるようでこちらは小説であるものの自叙伝的のようで著者の『母のはなし』のようだ。娘から老女になるまでの一生が描かれている。ハルエさんの一生を一緒に過ごしてきたような時代が流れていくさまを感じることができた。波瀾万丈な彼女が老女となり幸福な日々を過ごしていることが想像でき

    0
    2022年04月30日

    Posted by ブクログ

    母親になったあたりからイライラするシーンが多かったけど、子ども時代から描かれていることによって、そういう大人にも色々あって今があるんだなと思えたから面白かった。

    0
    2021年01月27日

    Posted by ブクログ

    母の一生を描いた物語。
    戦前、7人兄弟の4番目に生まれ、父を亡くしたりしたが、兄弟に助けられながらも大きくなった。また、洋裁の腕を発揮しながら家計を助けりもした。
    そんな母が結婚したのが画家である父だったが、急な見合い結婚でもあり、性格を知らないまま一緒になったが、とても苦労させられる人であった。

    0
    2016年12月30日

    Posted by ブクログ

    昭和初期に産まれた女性の一生が淡々と綴られたお話。ちょうど祖母と同じくらいの時代を生きているので、色々祖母の人生とも重ねながら読めて面白かった。娘時代から結婚生活にかけては時代の流れが目まぐるしく変わる中どんな理不尽な環境にもめげず、生活を乗り切る姿がすごいと思った。きっとこれからを生きる私たち世代

    0
    2016年01月06日

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