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囚われの恋
南仏アールズの城が襲撃され、非道な略奪に遭って以来、ジェルヴァーズは領民とともに苦しい日々を過ごしてきた。全てはサマーヴィルの所業。憤る彼は伯父の復讐計画に乗った。英仏から多くの騎士が集まる華々しい武術大会の場で、サマーヴィル家の娘を誘拐し、身代金を要求するというのだ。報復、そして領民のための金――望みはそのふたつ。狙いは英国一の富を受け継ぐキャサリン・サマーヴィルだ。誇り高くもどこか物悲しげで、蜂蜜色の髪が美しい女。この血が騒ぐのは、彼女が憎き敵の娘だからか、それとも……。 -
赤毛の公爵夫人
いわれのない決闘を申し込まれた父親の命を守らなければ!ジュリエットは少年に変装し、身代わりとして会場に向かった。相手はロンドンきっての道楽者と噂のブレイボーン公爵。彼は代理人との決闘を渋ったが、彼女が挑発すると乗ってきた。だが銃弾は、無情にもジュリエットの肩を貫いてしまう――かすり傷を負わせて追い払うつもりだった公爵は、予想外の展開に慌てふためいた。子供が死んだら大問題になる。彼は気を失った少年を屋敷へ連れ帰り、手当することにした。それが街中の噂となり、望まぬ結婚へ導かれるとは思いもせず。 -
恋はイタリアの薫り
会社をくびになって失意の底にいたフランは、立ち寄ったイタリアンカフェ店のオーナーのジオからオフィスマネジャーとして働いてほしいと誘われる。彼女はすぐにその願ってもない申し出を受け入れた。手とり足とり仕事を教わるうちにジオを慕うようになるが、彼は仕事一筋で、恋人などいらないのは明らかだったため、その想いを必死に打ち消そうとする。ところがある日、はるばるミラノから来る祖母のために、二週間だけ恋人のふりをしてほしいとジオに頼まれると、フランは気持ちを抑える自信もないままに承諾してしまい……。 -
身代わり婚約者
★国王がさだめた結婚に抜け道を探す二人。出し抜くつもりが出会いがしらに恋をして…。★時は十六世紀。泣く子も黙る偉大な国王ヘンリー八世から、会ったこともない二人の男女が結婚を命じられた。花婿となるのはサー・ブランドン・キャヴェンディッシュ――王の側近で、華やかな宮廷でも一、二を争う伊達男だ。婚礼の儀は三週間後と決められ、ついに遊び人のブランドンも身動きのとれない状況に陥った。しかも花嫁は大年増の魔女だという。彼は今後の対策を練るために親友を替え玉に仕立てあげ、自分は介添え役になりすまして、花嫁の住む城におもむいた。 -
縛られない関係
豪奢なホテルで催された華やかなパーティに、リセインは恋人のザックとともに出席した。ザックは敏腕法廷弁護士で、力強いオーラを放つ大富豪。リセインは彼と一緒にいるだけで身も心も満たされる。だが、彼を狙って近づいてくる女性は数知れない。その夜も黒髪の美女アレグラが、あからさまに誘いをかけていた。こんな場面に遭遇するたびに、リセインの心はざわつく。わたしとザックは恋人。でも彼は結婚について触れもしない……。半月後、リセインはザックの子を身ごもったことに気づく。同じ日、ザックとアレグラの婚約を報じる記事が新聞に載った。★情熱的な作風で人気のヘレン・ビアンチンが、恋の炎に身を焦がしながらも相手の心に踏み込めないヒロインの心情をあますところなく描いた作品です。ご堪能ください。★ -
孤独を脱ぎ捨てて
★“シングルの誓い”をたてるのは簡単。ただし、運命の男性が現れる前ならば。★知能指数は抜群、恋愛能力はゼロ。人づき合いもまるでだめ。それが私、ドクター・ニコール・マン。仕事に人生を捧げる女。だから愛なんかいらないわ。今も、これからもずっと。アパートメントに現れた設計技師のタイはたしかに魅力的だけど。彼は透き通った青い瞳の奥に、誰も知らない秘密を隠している。そして孤独を愛している。私とまったく同じように。日に焼けたたくましい胸も、くらくらするような笑顔も、決して手には入らないけれど、夢の中なら私のものにできる……。裸のままでベッドにもぐりこみ、翌朝すてきな夢から目覚めると、寝室に本物のタイが立っていた。「朝は苦手なようだね」 -
熱く危険な夜に
★宝石店で事件に巻き込まれたミステリー作家と囮捜査官。互いの素性を知らず激しい恋に落ちるが、二人を引き裂くように新たな危険が迫る…。★囮捜査官のミック・ドーソンは、ある日、 街を行くひとりの女性に強く惹かれるものを感じた。 二週間後、彼女が宝石店に入っていくのを見た彼は、 知り合うきっかけをつかみたくて、あとにつづく。 店内で、ふと異変を感じたときは、遅かった。 強盗だ! 自分の体を盾にして彼女を守ったニックは肩に銃弾を受けた。 その女性デルが彼の看病を申し出たのがきっかけで、 ふたりは、めくるめく歓びの世界に踏み入っていくが……。 -
熱いバレンタイン
クリスタとジャックは幼なじみ。同じ会社で再会してからというもの、一緒にランチをとりながら仲良く話すのが日課になっている。ある日彼に深刻な面持ちで相談を持ちかけられた。聞けば、ジャックが女性名で執筆した小説の刊行が決まり、打ち合わせのためにニューヨークへ来るよう招かれたため、クリスタに作家のふりをして、一緒に来てほしいというのだ。快諾したクリスタだったが、彼の原稿を読み進めるうち、不思議なおののきとともに不安を覚え始めた。こんなセクシーな物を書く人と、同じ部屋で過ごせるのかしら? -
狂おしき復讐
アンジーの愛する妹は、半年前にギリシアで亡くなった。大富豪ニコラウス・キリアクー邸のバルコニーから転落死したのだ。その大富豪がロンドンに暮らすアンジーに会いに来て、悔やみの言葉もそこそこに、妹の遺品のダイヤを返せと迫った。彼女が身につけていたダイヤはキリアクー家に代々伝わる品だからと。罪の意識などかけらもない彼の態度に、アンジーは憤った。妹をもてあそび、死に追いやった男。彼への憎しみが突きあげ、すんなりとダイヤを返す気が失せた。それどころか、彼に地獄の苦しみを味わわせたい。ふと絶妙な方法がひらめいて、彼女はダイヤ返還の条件を提示した。★自分は少しも美しくないと信じ込んでいて、おしゃれにも興味を持たず、ひたすら考古学の研究に打ち込むヒロインの復讐物語。人気作家サラ・モーガンの力作をお楽しみください。★ -
惑いのシーク
アレクサが働く洋品店に男がふらりと入ってきた。ジョヴァンニ!五年前から別居している戸籍上の夫だ。ナポリで彼と恋に落ち、電撃的に結婚した彼女は、あまりに嫉妬深いイタリア人の夫に耐えきれず、新婚早々家を出た。今さら私になんの用があるというのだろう。ところが、ジョヴァンニは意外な事実を打ち明けた。死んだと聞かされていた父親が実は生きていて、中東の国ハラスタンのシークだとわかったという。「一緒にハラスタンへ行ってほしい。僕の妻として」妻失格だとなじったくせに。とうてい従うわけには……。★人気上昇中シャロン・ケンドリックによる、エキゾチックなミニシリーズ〈砂漠の掟〉を連続刊行しています。本作のヒーローはシークのもうひとりの非嫡出子。イタリア人として育った彼はある日突然、自分が王家の人間だと知らされます。!★ -
消せない夜の記憶
実業家の父ジャイルズは商談を成功させるためなら手段を選ばない。若く上品な女性の連れが必要なときは、娘のイブが駆り出される。今夜も豪華なホテルに同行させられたイブは、憂鬱な気分に襲われていた。いつも父親の言いなりになるしかない人生なんて。もうたくさん――その思いが強烈にふくれ上がった次の瞬間、彼女は、こちらに向かって歩いてくる男性に目を奪われた。とっさにその場から逃れ、海に面した裏手のドアをすり抜ける。ところが彼は追ってきて、二人は名前も知らぬままキスを交わした。皮肉なことに、その男性こそ父のビジネス上の敵、アレクセイだった。 -
望まぬ花嫁
まさか、こんなことになるなんて。エリザベスの罪のない嘘がスキャンダルを引き起こし、ウォーリック男爵レイナーを望まぬ結婚に縛りつけてしまった。私はただ、生まれて初めて心惹かれた人をお別れの前にもう少し知りたかっただけなのに……。国王のお膝元ウィンザーを離れてウォーリック城に迎えられ、女主人となっても、妻を見るレイナーの目は冷ややかなままだ。だが、エリザベスは意志の強いクレイバーン家の女だった。くよくよしていても始まらない。彼に心を開かせてみせるわ。 -
愛と復讐の誓い
ジェシカは帰宅途中、背中を撃たれて倒れている男性を見つけた。突然自分の人生に現れた男性のことが気になって、彼女は見ず知らずの彼の看病を続ける。やがて意識を取り戻した彼はローリーと名乗ったが、記憶喪失なのか、理解しがたい言動を繰り返した。それでも、言い知れぬ親近感を覚えたジェシカは、病院から逃げ出したローリーを引き止め、彼を自分の家に泊めたいと提案した。ローリーが瞳に不信感を浮かべると、本気だと示したくて、ジェシカは思わず口づけをした。 -
ボディガードは眠らない
こんなことが二度も起きる確率が、いったいどれだけあるの?深夜、病院の立体駐車場。医師のサーシャは自分の車に座りこみ、警察の現場検証の様子を茫然と眺めていた。二週間前にも、この同じ場所で看護師の遺体を見つけたばかりだった。そして今夜も、やはり看護師が、眉間に銃弾を受け殺害されていた。警察からは前回も捜査に来た刑事が、例の不機嫌そうな顔で、彼女を見おろしている。この人はほほえむことがあるのかしら。サーシャは他人を寄せつけない、彼の孤独な横顔が気になっていた。だが、そんなほのかな思いも彼の一言で吹き飛んだ。「二回とも遺体を発見したのはきみだ。悪いがまた署に来てもらう」まさか、彼はわたしが犯人だと疑っているの?★さまざまなジャンルから厳選した作品をお届けするハーレクイン・スポットライト・プラス。一月は、ビバリー・バートンに加え、人気作家マリー・フェラレーラがロマンティック・サスペンスに挑みます。★ -
聖夜に永遠の愛を誓って
ミリアムは、カリスマ企業家ジェイと熱烈な恋におち、わずか三カ月で結婚した。美しいイタリアの別荘でのハネムーン、テムズ川を見渡せる宮殿のようなペントハウス。“僕はきみを永遠に愛し続けるよ”幸せだった。それなのに……。夫はオフィスで秘書と浮気していたのだ。ミリアムは家を飛び出した。十カ月後、頑として離婚を主張するミリアムに夫はある条件を提示した。「家に戻って夫婦として過ごすこと。当然、ベッドも共にするんだ」 -
はじまりはキス
シャーロットは小児心臓専門医として忙しい日々を送っている。ある日、病院に新しい外科医ジェームズが赴任してきたが、彼は優秀ではあるものの、タブロイド紙の常連だという。握手をかわすと胸がどきどきしたけど、プレイボーイなんてごめんだ。ましてや私はもう男性を愛することはできないのだから。ジェームズは初めて会うシャーロットのセクシーな体に目をみはった。これまで派手な女性たちと浮き名を流してきたものの、誰一人として本気で愛したことはなかった。シャーロットはそうした女性たちとはきっと違うだろう。それでも、いつものとおり誘惑してみれば、きっと面白いことになる。■過去に受けた傷のせいで二度と恋をすることはないと思っていたシャーロット。そんな彼女のかたくなな心が解ける日はくるのでしょうか?「王女の秘密」の関連作です。 -
砂漠の王に愛を捧げ
エフィーはひどく緊張してヘリコプターに乗りこんだ。これから砂漠に向かい、ザカリ王のお世話をしなければならない。王に仕える侍女が失踪したため、急遽彼女が選ばれたのだ。身分の低い召使いのエフィーにとって、これ以上の名誉はない。けれど、ザカリ王は私を気に入ってくださるだろうか?エフィーはザカリ王を初めて見たとき、その朝日のようにまぶしい笑顔にすっかり心を奪われてしまった。何があっても敬愛する王に懸命に尽くし、カリスタの人々の役にたちたい―かつて、アイゲウス王の侍女だった母のように。エフィーの胸元では、母の形見のペンダントが光り輝いていた。■作家競作8部作〈ダイヤモンドの迷宮〉もついに最終話です!伝説のステファニ・ダイヤモンドの秘密がついに明らかに……。C・マリネッリ渾身の情感豊かなロマンスをお楽しみください。 -
愛する人の知らない顔
両親亡きあと過保護な兄に大切に育てられ、アリシアは二十六歳まで、男性経験もなく過ごしてきた。そんなアリシアにもようやく、デートを重ねる相手が現れる。彼の名はリック・ジョーンズ。出会って間もないため詳しい素性はわからず、友人に聞いても誰も彼のことを知らないけれど、とてもハンサムで裕福で思いやりがある、最高の男性だ。純潔を捧げるなら、相手はリックしかいないわ――いつしかアリシアはそう夢見るようになった。リックがある嘘をついていることなど、もちろん知らずに。■〈華麗なる紳士たち:悩める富豪〉五話目の本作は、これまでヒーローたちと敵対してきたアレックスの妹、アリシアの登場です。来月お届けする最終話は、アレックスの物語。描くのは人気ベテラン作家のデイ・ラクレアです。ご期待ください! -
時の魔法にかけられて
健康と美容のスパ、青い海のそばに立つ古城。世界一贅沢な旅行があなたを待っています”アメリカのカンサスに住むサラは、そんな知らせに戸惑った。ヨーロッパの王国で過ごす、夢のような旅に当選したというのだ。最初は半信半疑だったが、友人の強い勧めで、行ってみることにした。だが、そこで学生時代の恋人に会おうとは思ってもみなかった。アレックス! 彼が城の主で、しかも王国のプリンスだったなんて。だけど今さら何の話? 五年前わたしと子供を残して姿を消したくせに。アレックスはサラをエレベーターに押し込むと、豪華な病室へと導いた。「ニコに会ってくれ。君が捨てた息子だよ」養子に出した後ずっと捜していたわが子を前に、サラは突然意識を失った。 -
罪深きイヤリング
親族の経営するファッション関連会社で秘書として働くレオーナは、CEO代理で、一族のシンボルとあがめられるボイドに、幼いころからあこがれていた。だが、一族の末席に連なるだけの彼女には手がとどかない。しかもボイドには父親の選んだ花嫁候補がいた。ある日、彼の家で開かれたパーティで、二人は顔を合わせたが、大事件が持ちあがる。彼女の弟がボイドの義母のイヤリングを盗んだのだ。弟の罪をかぶろうとするレオーナに、ボイドは持ちかけた。「弟を警察に突きだすつもりはない。きみがぼくと結婚するなら」 -
プロポーズは古城で
新鋭のミステリー作家マイケルは、元妻との離婚以来女性不信に陥り、多忙にもかかわらず秘書を雇うことを拒んできた。だが、旧友から秘書候補として紹介されたジェニーをひと目見て、即座に試験採用を決めた。理由の一つは彼女がマイケルの熱心なファンであることだが、それよりも以前ある場所でジェニーを見かけて以来、ずっと気になっていたのだ。マイケルはさっそく彼女を伴い、次作のアイデアを練るため、自邸の城へとむかった。道中で二人の間の緊張が急激に高まり、思わずマイケルはジェニーにキスをしてしまう。それが謎めいた秘書の、最初の仕事にすぎないとも知らずに。 -
悲しい誤解
サブリナは親友ローラとその夫リックの葬儀に参列した。夫妻は生後四カ月の娘を残し、自動車事故で亡くなったのだ。教会でマリオ・マルコリーニの姿を見かけ、サブリナは動揺した。マリオはリックの親友で、大金持ちのプレイボーイとして有名なイタリア人男性だ。ローラとリックの結婚式で会ったときから、サブリナはマリオにひどく誤解されていたのだった。葬儀のあと、彼女はマリオから驚くべき話を持ちかけられる。今すぐ結婚して、亡き夫妻の娘を一緒に育てよう、と。 -
拒絶された億万長者
ライターのイザベルは、作家アニータの取材のためブラジルを訪れた。アニータの自宅に滞在することになり、到着早々ディナーに向かうが、義理の息子だという男性を紹介されて全身が凍りついた。アレジャンドロ。三年前ロンドンで出会ったけれど、夜をともにしたあと、彼は急用だと言ってブラジルに帰国した――必ず戻ってくるという言葉だけを残して。連絡を待ち続けていたのに、故国でほかの女性と結婚していたなんて!声を失う彼女に近づいてきたアレジャンドロと握手をかわし、その顔を見上げたイザベルは再び全身が硬直した。このうえなくハンサムな顔に、ふためと見られない傷跡があったのだ。■ベテラン作家アン・メイザーが描く、情熱的なブラジル人ヒーローとのラブストーリーです。さまざまなトラブルを経て再会した二人。この恋ははたして? -
あの夜に戻れたら
世界中で一番会いたくなかった男性が、いま目の前にいる。モンテベラッテのプリンセス、マリエッタは顔を背けた。ヤニス・マーキデス――辣腕の金融アドバイザーだ。彼に恋をしていたマリエッタは、十六歳のとき、彼の誕生日に純潔を捧げようと彼の寝室に忍びこんだ。だが思わぬ拒絶に遭い、マリエッタはひどく打ちのめされた。それから十三年の月日が経ち、彼女は兄の結婚式で彼と再会、披露宴で二人は付添人の義務としてダンスを踊ることになったのだ。「今夜、僕と愛し合い過去を水に流そう」耳元でヤニスにそうささやかれ、マリエッタの心は揺れ動いた。■1月5日刊『伝説の国のプリンセス』の関連作です。前作のヒーローの妹、マリエッタが初恋の人ヤニスと再会。失われた13年の日々を、二人はどう埋め合わせていくのでしょうか? -
誘惑はギリシアで
ローラは幼い息子を抱え、貧しいながらも妹と二人でパン屋を営み生計を立てていた。ところがある日、ラジオのニュースで聞き覚えのある男の名前を聞いた瞬間、ローラの人生は一変する。コンスタンチン・カランティノス? ギリシアでも指折りの大富豪、そして……私の息子の父親。その彼が私たち親子を尻目に、別の女性と結婚するというの?いてもたってもいられなくなったローラは、カランティノス家のパーティーにウエイトレスとして入りこんだ。だが八年ぶりに会った彼は、ローラに冷たい一瞥をくれただけだった。 -
リヴィエラの憂鬱
「どういうつもり?」巧みに外に連れ出して、突然キスをしかけてくるなんて。しかも人がいる前で、二人の親密さを見せつけるように。ローラは、昨日会ったばかりのラウルの真意がわからなかった。彼の兄のギーに久しぶりに会い、招かれた地中海を望む邸宅。だが彼女を迎えたのは、不機嫌なラウルのまなざしだった。まるでローラが、男を惑わす危険な女だとでも言いたげな。私はただギーの妻の話し相手に、旅の途中で立ち寄っただけなのに。それに離婚調停中の身には、ほかの男性との恋など考えられない。私の背後には、夫の放った追っ手が今にも迫っているのだから……。■物語の舞台はフランスの高級保養地リヴィエラ。抗いきれない恋の行方を、イマージュの人気作家レベッカ・ウインターズが、ドラマティックに描きます。鮮やかな印象を残す南仏の風景も必見です! -
唇にマティーニ
経営コンサルタントのナタリーは、出張で訪れたカリフォルニアのリゾートでジョニーと出会った。地元では有名なバーテンダーで、女性たちのあいだでは“セクシー・ジョニー”なんて噂されている。海とサーフィンを愛し、もちろん女性も大好きな彼は、町ではめずらしいスーツ姿のナタリーに興味を引かれたらしく、“外見はクールだが、内側は金の泡が弾けるシャンパンのよう”などとさらりと彼女を見透かした。そんな人は初めてだった。ナタリーは、彼に惹かれる気持ちに抗おうとする、いつもの冷静な自分を忘れることにした――いまだけは。■ナンシー・ウォレンの名作が誕生しました! 正反対のふたりの恋、そしてジョニーの友人たちの、切なく激しい恋も同時に堪能できる、一冊にふたつのロマンスが詰まった作品を存分にお楽しみください。 -
ペントハウスで愛して
ベラはひとり寂しく、バーのカウンターに座っていた。あしたは妹の結婚式。喜びに浮き足立った家族はみな、きょうがベラの誕生日だということを忘れてしまった。めずらしいことではない。女優志望のしがないウエイトレス。そんな彼女は堅物の家族から浮いていて、物笑いの種なのだ。ブライズメイドになるのに、エスコートのひとりもいない。メニューを見たままため息をつく彼女に、男が声をかけた。きわどい名前のついたカクテルを、ふたりのために注文している。家族とは違うワイルドな雰囲気の彼に、ベラは強く心を惹かれた。きょうはわたしの誕生日。さばけた都会の女を演じてみよう。■結婚式のエスコートも引き受けてくれた彼とめくるめく夜を過ごしたベラですが、夜も明けぬうちに彼は消えてしまい……。一筋縄ではいかないベラの恋の行方は? 女優への夢は? 冴えないヒロインが健気に奮闘し、美しく変身する物語です。 -
舞い戻ったプリンス
カスタルディーニ国で交渉のプロとして知られるフィービは、国王から任された仕事に愕然とした。いま、国王は病をわずらっており、後を継ぐ皇太子の座が不在となっていることに危機感を覚えている。そこで、次期国王として選出するために、八年前に国を出た王子レアンドロを呼び戻してほしいというのだ。レアンドロはかつて、フィービがただ一人愛した男性だ。だが、彼にとってフィービは都合のいい女でしかなく、最後は心をぼろぼろにされ、泣く泣く彼と別れた。そのレアンドロと、もう一度顔を合わせるの?途方もない不安に襲われ、フィービは身を震わせた。■注目作家オリヴィア・ゲイツが描く、地中海の国を舞台にした三部作〈さまよえる王冠〉がスタートします。王位継承権を巡り、思惑と愛情、憎しみが入り乱れる、読み応えのある作品に仕上がっています。 -
希望への旅人
目を開けたとき、男はひどい頭痛をおぼえて見知らぬシェルターのベッドに横たわっていた。だが鏡を見た瞬間、痛みは消え去った。自分の顔に見覚えがなかったのだ。周囲の人々がミッシュと呼ぶこの男は、頭に銃弾の痕があり、見るからに危険そうな顔つきをしている。いったいおれは何者なんだ? 彼は所持品を手がかりにしてある牧場にたどり着いた。雇い入れてくれた支配人レベッカは愛らしい顔に彼への信頼を浮かべている。しかし彼には──ブーツの中に拳銃と札束を隠し持っていた男には、彼女に惹かれる資格さえなくて……。 -
危険な逃避行
一族の会社にとって重要な新製品のキャンペーンのため、アリソンはモデルとして2週間の撮影旅行に行くことになった。そこに父が勝手に雇ったボディガードのレイフが同行すると知り、自立心旺盛な彼女はとっさに反発心を覚えた。最近、深夜の不気味な電話に悩まされているのは確かだけれど、24時間ずっと知らない男性に見張られるなんて、たまらないわ!だが社運を懸けた企画を成功に導かなければならない責任もある。やむなく同意した彼女に、レイフは有無を言わさぬ調子で言った。「きみには僕の命令に従ってもらう。すべての命令に」 -
本気で愛して
旅先で、しかも名前しか知らない人と一夜を共にするなんて!我に返ったゾーイは自分の行いに愕然とした。隣では昨日出会ったばかりのエイダンが静かな寝息をたてている。乱れた金髪と小麦色の肌が罪深いほどセクシーな彼は静かな海辺の町に住む、都会のせわしさとは無縁の自由人。すばらしい夜だったけど、二度と彼に会うことはないわ。パニックに陥ったゾーイはその場を逃げ出し、街へ飛んで帰った。だが数日後、あるパーティで思いがけず彼に再会してしまう。困惑してキッチンへ逃げこんだ彼女をエイダンが追ってきて……。 -
百通りの愛し方
飛行機事故に遭ったダニーは乗客を助けた女性として有名になった。怪我のため自宅療養していたある日、見知らぬ男が訪ねてきた。ランドと名乗るその男はモナコの大富豪クリーブの使いで、彼に顔を見せるためにモナコに来てほしいと言う。クリーブは両親を別れさせた冷酷な祖父で、会ったこともない。たちまち怒りがこみあげ、ダニーはすぐさま追い返そうとした。だがランドは唯一の肉親にチャンスを与えるよう懇願してきた。彼のやさしさや、誘うようなほほえみはきっと仕事のためだろう。警戒しながらも、ダニーは根負けしてモナコへ旅立った。 -
砂漠の夜は芳しく
ケイシーはアカバン王国の国際空港に降り立った。都会の真ん中の近代的な空港にはおよそ似つかわしくない、サファリスーツと砂よけフラップのついた帽子という格好で。出張の目的地はアカバン内陸部の砂漠地帯だったのに、飛行機に乗る直前になって、首都への変更を告げられたのだ。彼女の会社のオーナーであるアカバン国王じきじきの命令らしい。期待に添えない者は容赦なくくびにすることで有名な彼は、急遽ケイシーと面会し、テストをするつもりだという。スーツもハイヒールもないのに、彼の前で能力を証明できるかしら?とほうにくれる彼女を、ガラスのむこうから見つめる男がいた。■今月はハーレクイン・ロマンスでもスーザン・スティーヴンスのホットな世界をお楽しみいただけます。心に傷を負った億万長者とオペラ歌手の物語「恋に落ちた歌姫」を併せてご堪能ください。 -
モリーの明日
パリ仕込みで、コルドンブルー並みの腕を持つモリーはやはり腕のいいコックのベスと、テイクアウト料理販売業を始める。“電話でディナー・パーティーを”という店のすばらしい料理内容と、料金を出せば出張給仕もするという形式は口コミだけで広く知られ、今では固定客もついている。働きづめの二年間だったが、モリーとベスには苦い経験があり男性に頼らず、恋もしないで過ごしてきた。ベスの夫は蒸発し、独身と思っていたモリーの恋人には妻子がいた。今度こそ、将来を分かち合える相手と恋がしたい。そんな思いのモリーは、バカンス先ですてきな男性と出会うが……。■セクシーな恋を鮮やかに描くE・ダーシーの最新刊『ルール破りの恋』は現在、ハーレクインロマンスより好評発売中です。どうぞお見逃しなく! -
七度狐 落語シリーズ2
落語と無縁だった間宮緑も職場に定着し、牧大路編集長の透徹した洞察力に舌を巻きつつ落語編集道を驀進中。夏のある日、緑は春華亭古秋一門会の取材を命じられ、静岡の杵槌村を訪れる。この会は、引退を表明している当代古秋が七代目を指名する、落語界の一大関心事だ。開始直前、折からの豪雨に鎖され陸の孤島と化した村に見立て殺人が突発。警察も近寄れない状況にあっては、名探偵の顔を持つ牧も電話の向こうで苛立ちを募らせるばかり。やがて肝腎の後継者候補が一人ずつ見立て殺人の犠牲に……。犯人捜しと名跡の行方、宿悪の累が相俟って終局を迎えたそのとき、全ての謎が解ける!あらゆる事象が真相に奉仕する全き本格のテイスト、著者初長編の傑作ミステリ。 -
ガーデン
燃える火に夜と書いて、カヤ。赤い髪に華奢な躯、大きな眸をした捉えどころのない娘。行く夏の海で火夜に逢った真波は、何の違和感もなく一緒に住むようになっていた。その火夜が不意に姿を消してしまう。そして二週間、真波の許へ火夜と同じエナメルを塗った小指が届く。動顛した真波は同じマンション内の今泉文吾探偵事務所を訪ね、火夜を捜してほしいと依頼するのだが……。謎めいた娘を求めて、植物園と見紛うばかりの庭苑に足を踏み入れた探偵。血を欲するかのように幾たりもの死を招き寄せる庭で、今泉が見出したものは? 悲痛な真相が惻々と胸に迫る、本格ミステリの傑作。 -
スター・ウォーズ解体新書
「本書を全世界の『スター・ウォーズ』ファンに捧ぐ。常にフォースとともにあらんことを――。」アメリカのスター・ウォーズ研究施設「マサチューセッツ“スター・ウォーズ”ラボラトリー(MSL)」が、98年の『特別編』公開を期に発表した衝撃のレポート。1977年の第1作『新たなる希望』以来、『スター・ウォーズ』をより深く理解するためにさまざまな断面で物語を解体し、まとめ上げた報告書の集大成が本書である。「キャラクター徹底解析」「スター・ウォーズの謎」「新3部作の秘密」の3章で構成されたスター・ウォーズ研究のバイブルともいうべき名著は、ファン必読! この1冊でスター・ウォーズの世界をより深く、より楽しく理解することができます。 -
海鳴の花嫁 玻璃暗涙
亥国(いこく)の第一公主巴璃(はり)は、幼い頃母親とも離れ離れにさせられ、嫌々神に仕える巫女(みこ)になった。そんな彼女の寂しい心を唯一慰めてくれたのは第三公子の海鵬(かいほう)。彼への思いを募らせる巴璃だが、結ばれると相手を滅ぼすという予言が重くのしかかる。一方、第二公子の紫陽(しよう)は異国で暮らす妻子を捨て、初恋の相手との愛を成就させてしまう。運命に翻弄される二つの愛の形。衝撃的な結末は!? -
鳳挙の花嫁 朱明探求
綏の後宮に仕える舞姫・朱桃は、同盟国である閃の次期王、巴翔鳳の器を見極めるという勅命を受ける。閃へと赴き、翔鳳とその従兄弟の稜伽と出会い、蛮族と蔑まれていた彼らと心を通わしていく朱桃。三人の運命が時代の激流に呑み込まれていくなか、「お前一人くらい、いつでも背負ってやる」という翔鳳の言葉に朱桃の想いは募るのだが……。国と舞への誇りと情熱が交錯する果てに選んだ道は!? -
時迷宮 ヨコハマ居留地五十八番地
開港後、急速に発展し西洋の雰囲気を醸し出す横浜居留地で、深川芭介は西洋骨董店「時韻堂」を営み、怪しいと思いつつ港で働くカンカン虫の貫太郎が持ち込む出所不明の品々を鑑定してあげていた。が、ある日、貫太郎が死んだ。その死に不審を抱く芭介は!? 行方不明の少女の怨念が事件解決へ導く!! 開港一五〇周年の横浜、その開港前後を舞台に、地元で生まれ育った著者が思いをこめて描いた意欲作! -
110番は甘い鼓動
交番の勤務を無事に終え、念願の刑事課に配属された伊藤和久・24歳。ところが高石警察署の面々は、お人好しの和久が来たことに不安を隠せない様子で――。やがて、管内で謎の空き巣事件が相次いで起こりはじめる。花屋を営む剣持薫は、多忙な和久になかなか会えず、思わぬ場所でいきなり彼を押し倒した。「お預けの連続で、おかしくなりそうだよ」薫の熱っぽい声が和久の耳朶をくすぐり……。 -
回転スシ世界一周
米は野菜? インターネットでスシ修行? オシボリで顔拭きは世界共通? ジョン・レノン・ロールって何? 日本のスシは世界でどのように食べられているのか――あくなき探求心をパスポートにして、回りに回ったパリ、ロンドン、アムステルダム、N.Y、L.A。満腹、眼福、感服の「目からウロコ」世界一周スシの旅。 -
ゆらぎの森のシエラ
塩の霧に閉ざされて立ち枯れする森と、凶暴化した異形の動植物に囲まれた地キヌーヌ。化け物に姿を変えられ、図らずも殺人に手を染めた青年・金目(キンメ)は、彼を騎士と呼び慕う不思議な少女・シエラとの出会いによって自我を取り戻す。彼女の周囲からは霧は遠ざけられ、草原は穏やかな風と陽光に満ち溢れるのだった。金目は己を化け物に変えた主人パナードへの復讐を誓うが、理想郷を目指すパナードの執念の前に苦戦を強いられる。そして急速に成長するシエラの身体は、世界の原理そのものと繋がり始める。清新な抒情と稀有の想像力に彩られた、著者の初長編にしてSFファンタジーの傑作。 -
殴られる女 殴る男
男からの暴力で彼女たちは何を得て、何を失ったのか、男が殴った理由を理解したのか、そしてどのように消化していったのか…… 女性の3人に1人が男性から暴力を受けているいま、自らも体験者である著者が、決して語られることのなかった彼女たちの心の奥底の叫びに迫ったルポルタージュ。 -
紺碧の艦隊
昭和18年4月18日。ラバウルを発ち最前線視察と激励に赴く途中、敵P38が接近。一発の敵弾が彼に命中、意識は途切れた…。照和の時代に生まれ変わった彼=高野五十六は、二度と同じ過ちを繰り返さぬ為に精鋭集団「紺碧会」を結成する…。 -
寂しき婚礼
★結婚が苦しみしかもたらさないのなら、一生夫を拒み続ければいいのだ。★エレナは親が決めた結婚相手から逃れるため、出会った当初から惹かれていたキットの元を訪ね、駆け落ち同然で結ばれた。ところが式を挙げた直後、夫が忽然と姿を消してしまう。おかげで、ひとり屋敷にとり残されたエレナには捨てられた花嫁という、ありがたくない呼び名がついた。口さがない人々の中傷は無視すればいい……そう思っていたエレナだが、夫が大陸でオペラ歌手と恋仲になっているという噂が耳に入る。もういつまでもめそめそと泣き暮らすわけにはいかなかった。 -
臆病な女神
アイアンサは心の扉を閉ざして生きている。彼女の唯一のやすらぎは絵を描くこと――絵筆を取って風景画を描いているときだけ、忌まわしい過去の記憶を忘れられるからだ。今日も雪が降りしきるなか、彼女は外へ出かけていった。だが突風にあおられ、足を滑らせて、斜面を転がり落ちた。気がつくと、大柄な紳士が馬上からアイアンサを眺めている。「断じて危険な者ではありません」紳士は穏やかに言い、雪まみれのアイアンサに手を貸そうとした。次の瞬間、彼女はピストルに手を伸ばし、紳士の心臓に狙いを定めた。彼の眉が上がり、二人の間の空気がぴんと張りつめた。★独特の流麗な筆致でスリリングな世界を描くパトリシア・F・ローエル。RITA賞ファイナリストの彼女が今回送り出すのは、自分の中の闇と闘うヒロインが再生していく物語。彼女を見守るヒーローの辛抱強さに乾杯です。★ -
婚約のゆくえ
温泉保養地バースを訪れたアビーはあるパーティーで、祖父の名付け子のバートと再会した。数年前、アビーは彼にプロポーズされたが、断った過去がある。バートが祖父を喜ばせるためだけに求婚したとわかっていたからだ。お祖父さまはバートがここに滞在しているのを知って、私に温泉を勧めたにちがいない。まだ諦めてなかったんだわ!その手には乗らないとばかり、アビーはつとめて冷ややかにバートに接した。ところが、彼に同行していた妹がアビーになつき、どうしても一緒にピクニックに行きたいと言いだして……。★英国貴族たちの地方での過ごしかたはたいへん優雅なものでした。紳士は野外へ狩猟や魚釣りに出かけ、淑女はおおいに寝坊して遅い朝食をとり、庭園をぶらぶら散歩して過ごします。彼らにとって、馬車で遠出するピクニックは、ロマンチックな出会いを提供する貴重な場でもありました。★ -
ダイアナの秘密
外務省に勤める夫が何者かに刺殺され、残されたダイアナは恐怖のどん底に突き落とされた。事情を知る夫の友人ヴィンセントが不憫に思い、援助の手を差し伸べてくれた。ダイアナの身辺に異変が起こり始めたのは、その直後だ。いつも誰かにつけ狙われているような気がする。それだけではない、闇から薄気味悪い声が語りかける。誰が?いったい何のために?ダイアナは見えない影におびえ、ヴィンセントにすがるほかなかった……。★RITA賞ファイナリストのパトリシア・ローエルの作品をお送りします。サスペンスタッチのじりじりするような展開が独特の世界を生みだしています。★ -
レディ・サラの冒険
サラ・ハンターは理想の花嫁候補として社交界でもてはやされている。しかし彼女には別の顔があった。今夜も寝室の窓から抜け出し、男装姿でロンドンの裏通りをひた走る。ある筋からの依頼により失踪した子どもたちの行方を捜しているのだ。ついに手がかりとなる人物の尾行を始めたとき、イーサンという男にじゃまをされた。それ以来、行く先々で彼とでくわす。不審に思ったサラは、逆にイーサンの周辺を探ろうと思いつく。霧雨の中、“夜のレディ”の追跡が始まった。★本作のヒロイン、サラは仲間のレディ三人で水曜同盟というクラブを作り、活動の拠点にしています。一方、イーサンは“アルセーシアの悪魔”の異名をもつ謎の多い男。二人の道が交錯し、魂が呼応しあって……。本作で日本デビューの作家がヒストリカル仕立てのミステリーをお届けします。★ -
結ばれた真実
キャサリンは監禁状態から自分を救ってくれたクリスチャン・デュモンの城に身を寄せていた。城の練武場では騎士たちが剣の稽古に励んでいる。そして六人のうら若い令嬢が息をひそめてその様子を見守っている。令嬢たちは城主の弟であるジェフリーの花嫁候補に名乗りを上げようと、精いっぱい着飾っていた。だが、キャサリンは独り、気持ちが沈んでいた。大好きなジェフリーが結婚してしまう……。それだけではない、彼の顔を見るのもこれが最後かもしれない。そう思うと、寂しくてしかたなかったのだ。★12世紀末、イングランドは現在のノルマンディー地方の領地を巡ってフランスと激しく対立していました。本作のヒロイン、キャサリンもその時代の波にのまれた犠牲者でした。★ -
遠い夢の秘宝
ニューヨークの新聞記者ミーガンは、偽りの履歴書を手にイギリスへ渡り、ある公爵家の使用人の面接に臨んだ。目的はただひとつ――10年前に愛する兄を殺した次期公爵のテオ・モアランドに近づき、証拠を握って罪を償わせること。薔薇の咲き乱れる庭でミーガンが公爵夫人の質問に答えていると、不意にひとりの男性が現れた。豊かな黒髪、日に焼けた肌、官能的な曲線を描く唇。明るいブルーの瞳にとらえられ、ミーガンの心に不可思議な感覚が湧き起こった。だが公爵夫人が発した言葉に、彼女は衝撃を受けた。「これが長男のテオよ」
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