歴史・時代小説作品一覧
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4.32017年12月、第9回日経小説大賞(選考委員:辻原登、高樹のぶ子、伊集院静)を高い評価で受賞した小説「義と愛と」を改題、作品の舞台となった戦国時代の史実をタイトルにして世に問う本格歴史小説。 本作は戦国時代の有名な武将の戦や権謀術数を巡る物語でもなければ、下克上の物語でもない。主家に仕える重臣たちの内面を通して熾烈な勢力争いを繰り広げる戦国大名家の生身の人間ドラマをあますところなく描ききった点で新しい。大型新人のデビュー作である。 物語は、天文19年(1550年)、九州・豊後(現在の大分県)の戦国大名、大友氏に起こった政変「二階崩れの変」を、時の当主・大友義鑑の腹心、吉弘兄弟を通して描く。 大友家20代当主・義鑑が愛妾の子への世継ぎのため、21歳の長子・義鎮(後にキリシタン大名として名をはせた大友宗麟)を廃嫡せんとし、重臣たちが義鑑派と義鎮派に分裂、熾烈なお家騒動へと発展する。家中での勢力争いに明け暮れる重臣の中で、一途に大友家への「義」を貫いた吉弘鑑理と、その弟で、数奇な運命で出会った姫への「愛」に生きた鑑広を主人公に、激しく移りゆく戦国の世の武将たちの生き様を迫力ある筆致で活写していく。派閥争い、裏切り、暗黙の盟約、論功行賞、誰に仕えるか……それらを「義」と「愛」を貫き、筋を通した兄弟を通して描くことで、現代の組織と人間との関係にも通じる普遍的なドラマに仕上がっている。良質なエンターテイメント作品だが、組織人が読めばビジネス小説の側面も併せ持っているだろう。
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4.3隣国を次々に従え、世界帝国への道をひた走る隋帝国。その矛先は琉球、そして朝鮮半島へと向けられた。倭国に攻めてくるのも時間の問題……。この危機に敢然と立ち向かったのが、厩戸皇子、のちの聖徳太子である。遣隋使となった小野妹子をはじめ、周囲の人びとを巻き込んだ聖徳太子の戦いの行く末は!? 「なぜ隋の煬帝を怒らせる国書を送ったのか」「“聡耳”と言われた理由」「その後半生に政治的空白期があるのはなぜか」「黒駒伝説の真実とは」――聖徳太子をめぐる数々の謎を解き明かしながら、東アジアを舞台に壮大なスケールで描かれる、衝撃の古代史小説。
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4.3傷を持つ二人が夫婦になるが…感動人情小説。 貧しい小作の娘だった志乃は、女郎になるのが嫌で江戸に出て行き、首切り浅右衛門のもとで松助という名の「男」として仕えることになった。剣術の腕も磨いていたが、ある日浅右衛門家にとって大切な死人の肝を、強盗に奪われてしまう。責任を取って浅右衛門のもとを去り、名前を戻し針売りの娘として生きはじめた志乃。そこに、志乃が憧れていた壮太があらわれた。「男」として介錯を仕事としてきた志乃はまともな幸せなど考えていなかったが、お互いの気持ちを確かめて、夫婦になった二人。 しかし、壮太にも隠された過去があった――。志乃が奪われた死人の肝を盗んだのが、壮太達だったのだ。そして、仲間の男だった沖次が凶暴になって、江戸の町を震撼させていたのだ。壮太は、沖次と決着を付けようと出かけていく。それを追って、刀を持った志乃が追いかけていく。果たして決着は!?(第一部 「月明かりの面影」) 第二部では、夫婦のその後と沖次の子供が絡んでいく。(「裏庭の陽だまり」) ささやかな幸せを願う市井の女性が懸命に生きる姿を描いた人情小説。
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4.3この結末、すべて想定外にして予測不能! 戦国時代に起きた、島津義弘、織田信長、真田昌幸など想定外、七つのストーリーを歴史小説界気鋭の作家たちが描く傑作短編集。 歴史に残るような戦国武将は、戦いに勝つべくして勝つのみにあらず。 時として味方は寡勢、敵は数倍という絶体絶命の場面を潜り抜けて来て、世に名を残したのだ。 織田信長、伊達政宗、浅井長政、島津義弘など七人の武将たちの驚愕の逆転の打開策を、当代きっての名手七人が描く、珠玉の短編アンソロジー。
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4.3「魔羅賀平助、ご助勢仕る」――緋色の愛馬を駆って颯爽と戦場に進み出た巨躯の若武者。人呼んで“陣借り平助”。名刀・志津三郎を腰に佩き、赤柄の傘鎗を自在に操る、並はずれた勇者であった。 そもそも安芸国厳島合戦で、毛利元就の陣を借り、無類の戦功を挙げた平助。以後、名だたる合戦で、必ず寡兵・劣勢の陣に加わることを信条とし、さらに士官の野心を微塵も持たぬ彼の名は、瞬く間に戦乱の世に轟いた。 今日もまた合戦に赴く平助。主は織田信長、敵は今川義元、向かうは尾張桶狭間。はたして平助を待ち受けるものは……。時代小説界随一の俊才が放つ、痛快無比の一大戦国ロマン、待望の電子化!
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4.3「本書によって西郷のみならず明治維新の革命の真相を理解できたと思う」(解説より)――作家・常盤新平氏 近代日本の夜明け、明治維新に燦として輝きを放つ西郷隆盛。「西郷は真の政治家でありながら、世に横行する政治家ではない。西郷は詩人の魂をもった理想家であり教育家であった。芸術家になっても、すばらしい業績をのこしていたろう。そしてさらに、西郷は軍人でもなかったのである」と著者が言い切った男の半世紀の足どりを克明に追った伝記小説。名匠が描いた維新史としても読みごたえ十分の力作。 ※本電子書籍は、昭和五十四年四月に刊行された『西郷隆盛』(角川文庫)を底本としました。
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4.3江戸時代に空を飛ぼうとした男がいた! 近江国友の鉄砲鍛冶の一貫斎は旺盛な好奇心から、失敗を重ねながらも反射望遠鏡を日本で最初に作り上げる。 「日本のダ・ヴィンチ」と呼ばれた男、稀代の発明家の生涯。 直木賞作家、山本兼一さんの遺作が文庫で登場。 近江国友村の鉄砲鍛冶である一貫斎は村の訴訟に巻き込まれ江戸に出ることになった。 太平の世に鉄砲の注文は減り、村は景気が悪く寂れた状況にあった。 江戸に出た一貫斎は持ち前の好奇心で交友を広げ、オランダ渡りの新式鉄砲の修繕を依頼される。 見事に鉄砲を直した一貫斎は独自の工夫によって改良型まで作ってしまう。
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4.32017年1月よりテレビ東京系や時代劇専門チャンネルで放送されるアニメ「鬼平」。 その原作となった全12話を集めました。 主人公・長谷川平蔵の奔放な青春時代や、妻・久栄の秘められた過去、 同心・木村忠吾の意外な一面、おまさ、粂八といった密偵たちの来歴など、 主要登場人物のキャラクターが分かる話を集めた鬼平入門に最適の一冊。 【収録作品リスト】 「血頭の丹兵衛」 『鬼平犯科帳(一)』収録 「本所・桜屋敷」 『鬼平犯科帳(一)』収録 「暗剣白梅香」 『鬼平犯科帳(一)』収録 「血 闘」 『鬼平犯科帳(四)』収録 「谷中・いろは茶屋」 『鬼平犯科帳(二)』収録 「盗法秘伝」 『鬼平犯科帳(三)』収録 「瓶割り小僧」 『鬼平犯科帳(二十一)』収録 「大川の隠居」 『鬼平犯科帳(六)』収録 「泥鰌の和助始末」 『鬼平犯科帳(七)』収録 (アニメ第9話「わかれ道」は「泥鰌の和助始末」の前編) 「むかしの男」 『鬼平犯科帳(三)』収録 「あきれた奴」 『鬼平犯科帳(八)』収録 「狐 火」 『鬼平犯科帳(六)』収録
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4.3狙うは家康の首!“新・真田小説”の決定版。 関ヶ原の合戦から十四年――。世に天下の智将と謳われた真田幸村は、徳川に歯向かった咎から紀州九度山村で籠居生活を強いられていた。 かつての名望とは裏腹に素顔はひどく凡庸で、大坂の豊臣家から届いた挙兵を促す密書も重荷でしかない。 そんな“名将”がとある村で出くわしたのが、猿飛佐助だった。 忍びの里に生まれ育ち、忍び衆に入る人生を拒んで里を抜けた切れ者が、偽りの名将にとんでもない企てを持ちかける。 「おいらが策を授けてやる。それで、あんたをホンモノにしてやる。真田幸村の名と命、おいらに担がせちゃあくれねえかい?」 大坂入城を前に、佐助は同郷の霧隠才蔵をはじめとする精鋭を集めだし、“真田幸村に仕える無双の家来衆、真田十勇士”の評判は日に日に高まっていく。 一方の幸村は、大坂城本丸での軍議に並ぶ武将たちと秀吉の側室淀殿を前に、佐助から譲り受けた秘策を申し出る。それは、徳川の大軍を迎え撃つ先陣に自らの出城を築く、無謀とも思える策だった。 狙いはひとつ、家康の首! 真田丸の死闘に始まる大坂夏の陣の火ぶたがついに切られる! 戦国気風が残る世を、十勇士らが縦横無尽に暴れまわる興奮のエンタテインメント。“新・真田小説”の決定版!
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4.3生きることが、それがしの覚悟でござる――。俊英と謳われた豊後・羽根藩(うねはん)の伊吹櫂蔵(いぶきかいぞう)は、狷介さゆえに役目をしくじりお役御免、今や〈襤褸蔵〉(ぼろぞう)と呼ばれる無頼暮らし。ある日、家督を譲った弟が切腹。遺書から借銀を巡る藩の裏切りが原因と知る。前日、何事かを伝えにきた弟を無下に追い返していた櫂蔵は、死の際まで己を苛む。直後、なぜか藩から弟と同じ新田開発奉行並として出仕を促された櫂蔵は、弟の無念を晴らすべく城に上がる決意を固める……。落ちた花を再び咲かすことはできるのか? 『蜩ノ記』(ひぐらしのき)の感動から二年。〈再起〉を描く、羽根藩シリーズ第2弾!
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4.3われらは死花に非ず――昌幸から幸村へ託されたものとは。大河ドラマ「真田丸」でも草刈正雄の好演で話題の戦国武将、真田昌幸。「稀代の謀将」「表裏比興の者」と呼ばれながらも、真田家を守り抜いた、その誇りに満ちた生涯とは。傑作歴史巨編、堂々完結! ――誰も救えぬ温情よりも、何かを救う非情を選べ! 壮絶なる長篠の合戦で二人の兄を失い、真田家を嗣ぐこととなった昌幸。しかし武田家の滅亡を食い止めることができず、天下の情勢も大きく移り変わっていく。その中で昌幸は真田家を守るため、次々と非情な決断を下していくのだが……。「表裏比興の者」と蔑まれながらも、信長、秀吉、家康ら天下人たちと智略をもって渡り合い、理不尽な処遇に矜持をもって戦い抜いた男。その信念はやがて息子・幸村へと受け継がれてゆく。
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4.3明治5年初冬、浅草蔵前の裏長屋の一室に、男が居を定めた。箱館五陵郭で降伏し、新島に終身刑で送られていたものの、思わぬ赦免状で江戸に移った相馬主計(かずえ)。相馬は常陸笠間藩を脱藩して新選組隊士になり、鳥羽伏見戦争後、各地を転戦。土方歳三の戦死後は新選組隊長を名のっていた。先に逝った者たちを想いつつ日々を過ごそうとした主計には、数奇なめぐりあわせが待っていた――。第10回日本エンタテインメント小説大賞を受賞した表題作のほか「近江屋に来た男」「後鳥羽院の密使」「斬馬剣新六郎」「一つ岩柳陰の太刀」「尾張忍び駕籠」を収録。歴史の闇に埋もれた志ある男たちの姿を描き出す気鋭の傑作歴史小説集。
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4.3総発行部数2500万部超! 坂本竜馬の奇蹟の生涯を壮大なスケールで描く、司馬文学の金字塔、遂に電子化! 土佐の郷士の次男坊に生まれながら、ついには維新回天の立役者となった坂本竜馬の奇蹟の生涯を、激動期に生きた多数の青春群像とともに壮大なスケールで描きあげる。司馬遼太郎の永遠のベストセラーが半世紀の時を経て、電子版で新たによみがえる! 第1巻/生まれ落ちたときから背中一面に旋毛がはえていたため、豪気な父は、“千里の駿馬”になるかもしれないと、竜馬と名付けた。が、十二になっても寝小便する。近所の子から「坂本の寝小便ったれ」「坂本の泣き虫」 とからかわれ泣かされて帰ってくる。字を満足に覚えられず、寺子屋の師匠に見捨てられる。そんな竜馬は、十四歳の時に小栗流の道場に通いはじめてから、にわかに顔つきまで変わっていった。竜馬は強い――。幼年時代から、江戸での剣術修業、奥手だった青年時代、人斬り以蔵、桂小五郎との出会いなどを描くシリーズ第1作
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4.3第17回松本清張賞に輝いた本作の主人公は、戦国末期、天正遣欧少年使節団の1人としてローマに派遣された千々石ミゲル。8年後、帰国した彼らを待ち受けていたのはキリスト教の禁教と厳しい弾圧。信仰に殉じた他の3人に対し、ミゲルは棄教という選択をする。なぜ彼は信仰を捨て、生き抜こうとしたのか? その生涯をミゲルの妻、珠の視点から描く。「物語を押しすすめる筆力は素晴らしいものがあるし、後半に四人の使者が交わす会話などは作者の熱気が伝わってきた。生身の人間が見えた気がした」(伊集院静氏の松本賞選評より)。新人離れした練達の筆が冴える、傑作歴史小説。
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4.3野に伏す獣の野性をもって孤剣をみがいた武蔵が、剣の精進、魂の求道を通して、鏡のように澄明な境地へ達する道程を描く、畢生の代表作。若い功名心に燃えて関ケ原の合戦にのぞんだ武蔵(たけぞう)と又八は、敗軍の兵として落ちのびる途中、お甲・朱実母子の世話になる。それから一年、又八の母お杉と許嫁のお通が、二人の安否を気づかっている作州宮本村へ、武蔵は一人で帰ってきた。(吉川英治歴史時代文庫)。
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4.3キノベス1位&大佛次郎賞受賞作! 大佛次郎賞+キノベス第1位の2冠に輝いた、歴史超大作! 寛永14年(1637)、突如として島原を襲った傷寒禍(伝染病)は、一帯の小児らの命を次々に奪い始めた。有家村の庄屋・鬼塚甚右衛門は旧知の医師・外崎恵舟を長崎から呼ぶが、代官所はあろうことかこの医師を追放。これに抗議して少年ら数十名が村外れの教会堂跡に立てこもった。 折しも代官所で火事が発生し、代官所はこれを少年らの仕業と決めつけ討伐に向かうが、逆に少年らの銃撃に遭って九人が死亡、四人が重傷を負った。 松倉家入封以来20年、いっさいの抵抗をしてこなかった旧キリシタンの土地で起こった、それは初めての武装蜂起だった‥‥。 結局は幕藩体制そのものに抗うことになる海民・土豪らの絶望的な戦いがここから始まる。向かう先は破滅にほかならなかったが、それでも彼らが戦うことを選んだのはなぜだったのか? 原稿枚数1200枚! 大部ながら一気に読ませる本作もやはり「飯嶋和一にハズレなし!」である。
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4.3中国で「三国志」を超える壮大な歴史ロマンとして人気の「楊家将」。日本では翻訳すら出ていないこの物語が、作家・北方謙三により新たなる命を吹き込まれ、動き始めた。物語の舞台は10世紀末の中国。小国乱立の時代は終わりを告げ、中原に残るは北漢と宋のみ。楊家は北漢の軍閥だったが、宋に帰順。やがて北漢は滅び、宋が中原を制する。その宋の領土を北から虎視眈々と狙うのが、遼という国。強力な騎馬軍団を擁するこの国は、宋の一部であった燕雲十六州を奪い取り、幼い帝を支える蕭太后の命により、南下の機会を窺っていた。奪われた地を取り戻すのは宋王の悲願――。外様であり、北辺の守りを任されている楊家は、遼との血戦で常に最前線に立たされる。楊家の長で「伝説の英雄」として語り継がれる楊業と七人の息子たちの熱き闘い。苛酷な運命のなかで燦然と光を放った男たちを描き、第38回吉川英治文学賞に輝いた北方『楊家将』、待望の電子化。
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