黄土高原の小国曲沃(きょくよく)の君主は、器宇壮大で、野心的な称(しょう)であった。周王室が弱体化し、東方に斉が、南方に楚が力を伸ばし、天下の経営が変化する中で、したたかな称は本国翼(よく)を滅ぼして、晋を統一したが……。広漠たる大地にくり広げられる激しい戦闘、消長する幾多の国々。躍動感溢れる長編歴史小説全3巻。
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Posted by ブクログ 2011年02月23日
上中下の全3巻。上巻では主に重耳の祖父・称の話から始まる。曲沃の主君である称が、晋の首都・翼を滅ぼし、念願の晋統一を成し遂げるまで。このとき重耳はまだ若く、出番が少ない。さて、中巻を読むとします。
Posted by ブクログ 2010年05月09日
春秋時代の晋の公子・重耳、後の覇王・晋の文公の若かりし頃を描く、宮城谷作品の代表格。重耳の人徳に焦点が当てられ、公子として流浪の日々を過ごした時期に周囲にどのように支えられ、覇者・文公が誕生していったのかが描かれている。
Posted by ブクログ 2009年11月07日
古代中国を舞台とする宮城谷昌光作品はどれを読んでも主人公に引き込まれす。この作品の主人公は中国春秋時代の覇者(春秋五覇といわれる)のひとりである晋の文公。内乱によっていったんは国を追われた重耳が苦難の末に帰国して春秋時代隋一の名君となるまでの物語。文庫本では3巻セットです。少しずつ時間をかけて読みた...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年03月30日
「砂と星の国 晋」
ロマンチストな表現にどれだけ明るくて素敵な国なのだろうとの想像を裏切り、
その誕生から成長まで血にまみれている、なかなかハードな国。
重耳というタイトルなのに重耳の祖父、称の国力増強から物語が始まるところに宮城谷さんらしさを感じる。
食前酒、前菜、パン・・・とメインを待っている...続きを読む