無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
ずいぶん『三国志』について書いてきた。だが、そこに登場するひとりを選んで、大きな構想に移植するのは、これが最初であり、最後となろう。そのひとりとは、諸葛亮以外に考えられなかった――(日本経済新聞連載開始にあたっての「作者の言葉」より)
大河小説『三国志』全12巻完結からはや10年。この「作者の言葉」に、宮城谷作品ファンのみならず、日本中の歴史小説愛好家が期待をふくらませているに違いない。
「三国志」にはあまたの個性的な名将、名臣が登場するが、日本で最も名を知られるのが諸葛亮(孔明)であろう。冒頭の「作者の言葉」はこう続いている。
――かれの人気は、おそらく劉備や関羽などをしのいでおり、たぶんどれほど時代がかわっても、最高でありつづけるにちがいない。通俗小説である『三国志演義』が、諸葛亮を万能人間、いわば超人にまつりあげてしまったせいでもあるが、そういう虚の部分ををいでも、多くの人々の憧憬になりうる人物である――
「三顧の礼」「水魚の交わり」「出師表」「泣いて馬謖を斬る」「死せる諸葛、生ける仲達を走らす」といった名言・名句はそのままに、諸葛亮の実像に迫ろうとするこの作品の冒頭はこのように始まる。
――春を迎えて八歳になった。かれは景観から音楽を感じるという感性を備えている――
乱世に生きながら清新さ、誠実さを失わない、今まで見たことのない諸葛亮がここにいる。
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ 2024年03月23日
中国後漢〜三国時代。世は乱れ、群雄が割拠し覇を競っていた。
これは、群雄の1人、劉備に仕えて蜀漢建国に尽力し、三国鼎立実現の立役者となった諸葛亮の生涯を描いた伝記ロマン作品である。
なお上巻で描かれるのは、父と兄に薫陶を受けた8歳頃から劉備の軍師として主君の益州入りを整える 30 歳頃...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月30日
下巻を先に読んじゃったんだけど,上巻の前2/3が読み易いのは・・・~郡丞の父の元で次男に生まれた亮は,実母が死に実父が死んで,叔父に引き取られ,叔父が袁術によって豫章郡太守に任じられて同行し,大過なく1年を過ごして野に下り,荊州に非難して,荒野を開いて殖産で財を築き,亮を塾に通わせて,生涯の友と名士...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月04日
諸葛亮孔明の一生を描く。 まず、少年期から始まるが、母が早くに亡くなり、次いで父親が死んだ後、叔父の諸葛玄とともに東へ西へとさすらい、荊州で腰を落ち着け、隆中へ。その後に荊州動乱、劉表の死後の混乱期に劉備に三顧の礼で出廬する。
その後の益州の動乱も始まり、その対応が下巻の始まり。 さて。
今まで三国...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月05日
大好きな三国志、その中でも1番の推しは諸葛亮孔明。その推しの本となれば読むのは当たり前。
内容的には大好きな吉川英治の三国志(三国志演義ベース)ほどの天才軍師感はなく、より現実的(正史ベース)なのかも。そういう意味では劉備の人間力も少し弱く感じてしまう。でも私は人間離れした孔明さまと人間味のある劉備...続きを読む
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。