幻冬舎作品一覧

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  • イチローの脳を科学する なぜ彼だけがあれほど打てるのか
    3.0
    2007年、大リーグ入団以来7年連続で「200安打100得点30盗塁以上」を達成し、ゴールドグラブ賞を受賞したイチロー。世界最高の選手である彼のプレーを制御する脳は、いったいどうなっているのか?卓抜したセンスを持ちながらも「努力の人」であるイチローに、彼の脳はどう応えているのか?イチローの少年時代から現在までの行動と活躍を追いながら、人間の脳の働きと発達のメカニズムが自然にわかる、もっともやさしい脳科学の本。
  • 自分に適した仕事がないと思ったら読む本 落ちこぼれの就職・転職術
    3.4
    富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなる時代。年収二百万円以下の給与所得者は、すでに一千万人を超えた。拡大する賃金格差は、能力でも労働時間でもなく、単に「入った企業の差」である。こんな世の中だから、仕事にやる気がでなくてあたりまえ。しかし働くよりほかに道はない。格差社会のなかで「就職」をどうとらえ、どう活かすべきなのか? マニュアル的発想に頼らない、親子で考える就職哲学。
  • 日本の10大新宗教
    3.3
    多くの日本人は新宗教をずっと脅威と好奇の眼差しで見てきた。しかし、そもそも新宗教とはいかなる存在なのか。「宗教」の概念が初めてできた明治以後それがいつどう成立したか案外、知られていない。超巨大組織・創価学会に次ぐ教団はどこか、新宗教は高校野球をどう利用してきたか、などの疑問に答えつつ、代表的教団の教祖誕生から死と組織分裂、社会問題化した事件と弾圧までの物語をひもときながら、日本人の精神と宗教観を浮かび上がらせた画期的な書。
  • あなたが年収1000万円稼げない理由。 給料氷河期を勝ち残るキャリア・デザイン
    3.6
    年収“急降下”時代が到来した。「1000万円稼げなくても800万円で満足」と、もしあなたが思ったら危険信号。300万円以下へ転落の可能性はアップする。本書では、あなたを1000万円から遠ざけている8つのポイントを紹介。「『キミにしか頼めない』と言われたことがない」「不満な人事異動にも抗議しない」「給料・賞与の増減が気になる」など、当てはまったら年収負け組に! 逆転と救済のキャリア術。
  • 考えないヒント アイデアはこうして生まれる
    3.9
    いつも一つのことだけに集中する、すぐビジネスに結びつける、締切は必ず守る、思いついたことは必ずメモする、オンとオフはしっかり分ける……では、突き抜けたアイデアは生まれない。ガチガチ頭で考えることをやめれば、ひらめきは必ずやってくる。数々の人気テレビ番組を手がけ、スランプ知らず、ストレス知らずで「アイデア」を仕事にしてきたクリエイターが、20年のキャリアをとおして確信した、逆転の発想法。
  • バカとは何か
    3.7
    私は他人からバカ呼ばわりされることに恐怖を感じる。私はそういう人間だ。しかし昨今、街中、社内、テレビの中に、目に余るバカが激増している。理由は何だ? なぜバカは自分のバカに無自覚なのか??バカが気になって仕方ない著者が始めたバカの研究。精神医学、心理学、認知科学的見地から、その諸症状をあぶり出し、処方箋を教示。リコウとバカの格差によってコミュニケーション不全が拡大する今こそ知りたい、バカの治療法。
  • 続ける力 仕事・勉強で成功する王道
    3.7
    すべての成功は「続ける力」から生まれる。そして「続ける力」はだれもが持っている。あなたがこれまで飽きっぽく、思うように成果を上げられなかったのは、その力を引き出す方法を知らなかっただけなのだ。著者は長年にわたる受験指導の経験から、最難関といわれる司法試験であっても、成否を分けるのは「頭のよさ」ではなく「続ける力」だと確信する。本書では、よい習慣のつくり方、やる気の維持法など、豊富な経験から培われた「続ける力」を発揮するコツを伝授!
  • 牛丼一杯の儲けは9円 「利益」と「仕入れ」の仁義なき経済学
    3.7
    牛丼屋は安さの限界を追求する。よって並盛り一杯350円の儲けは、およそ9円。だが、利益を伸ばす余地はまだある。材料費が10円下がれば、同じ値段でも儲けは倍になるのだ。かように、どんな業種も仕入れの工夫でさらに利幅を増やすことができる。いってみれば、仕入れほど、売り手と買い手が激しい価格交渉を繰り返し、互いの知恵を戦わせる分野もない。仕入れがわかれば、モノの値段と利益の本質が見える!
  • 世界一身近な世界経済入門
    3.2
    これまで新興国は、先進国の生産・輸出拠点となることで、段階的な成長を遂げてきた。しかし、経済のグローバル化が進んだ今、BRICsをはじめとする新興国は一気に先進国にキャッチアップ。人口30億を抱え、食料や石油を猛烈な勢いで消費する巨大マーケットが誕生した。本書では生活必需品の値上げなどの身近な経済現象から、新興国の台頭がもたらす世界経済の地殻変動を解説。ポストBRICs、産油国の勢力図、環境ビジネス……世界経済のトレンドはこの1冊でわかる!
  • 会社の品格
    3.9
    不祥事が多発する中、会社の「品格」が問われている。法令遵守や企業統治を掲げてルール整備する企業も多いが、会社とは、まず「社員」である。会社のことを一番よく知っている社員が、自らの目線で企業体質を見抜くべきなのだ。本書では、「組織」「上司」「仕事」「処遇」という、社員の4つの視点から、会社を評価する。社員を大事にしない会社は必ず滅ぶ。あなたの会社はどうだ?
  • SとM
    3.9
    娼婦に肛門性交を強いて国を追い出された作家マルキ・ド・サド、被虐趣味に溢れた小説を書き一躍有名になったザッヘル・マゾッホ。彼らの嗜好を基に命名された「サディスム」「マゾヒスム」が浸透したのは十九世紀だが、そもそも精神的・肉体的な苦痛を介して人が神に近づくキリスト教に、SM文化の源流はあったのだ。鞭とイエスはどんな関係があるのか? そして、SMが輸入されることもなく日本で独自の発展を遂げたのはなぜか? 縦横無尽に欲望を比較する画期的な文明論。
  • 日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか
    4.2
    何歳まで生きれば“ほどほどに”生きたことになるのか? 長寿をもてはやし抗加齢に踊る一方で、日本人は平均で男6.1年、女7.6年間の寝たきり生活を送る。多くの人にとって長生きは苦しい。人の寿命は不公平である。だが「寿命を大切に生きる」ことは単なる長寿とはちがうはずだ。どうすれば満足な死を得られるか。元気なうちにさがしておく「死ぬのにうってつけの時」とは何か。数々の老人の死を看取ってきた現役医師による“死に時”のすすめ。
  • 死にたくないが、生きたくもない。
    4.0
    人生、終盤にさしかかれば、心身にガタがくるのは自然の定め。しかし、いまや六十になっても、なかなか「老人」とは認めてもらえず、やれ「生涯現役」だ、「アンチエイジング」だと、世間は喧しい。もう一花咲かせる気力や体力はもちろんないが、残り時間は、なるべく不幸せでなく埋めていきたい――そんなささやかな願いはどうしたらかなえられるのか? 自らの老いの真情を吐露しつつ問う、枯れるように死んでいくための哲学。
  • マネーロンダリング入門 国際金融詐欺からテロ資金まで
    4.0
    マネーロンダリング(資金洗浄)とは、テロ資金や麻薬・武器密売・人身売買などの犯罪で得た収益を、海外の複数の金融機関を使って隠匿する行為をいう。本書ではカシオ詐欺事件、五菱会事件、ライブドア事件などの具体的な事例をもとに、初心者にもマネロンの現場が体験できるよう案内した。専門知識はなにひとつ必要ない。グローバル化、大衆化したマネロンによって、いまや世界の仕組みが変わりつつあることを読者は知るだろう。
  • 大学病院のウラは墓場 医学部が患者を殺す
    3.8
    心臓外科医が患者を四人連続死なせたがそれを「トレーニング」とうそぶいた(東京医大)、未熟な医師がマニュアルを見ながらの内視鏡手術で死なせた(慈恵医大青戸)、人工心肺の操作ミスで死なせたあとカルテを改竄(東京女子医大)……なぜ医療の最高峰ともいうべき大学病院は事故を繰り返し、患者の期待に応えられないのか。その驚くべき実態と医師たちのホンネに迫り、医者と患者の間に立ちはだかる本質的な壁を浮き彫りにした。
  • 不安症を治す 対人不安・パフォーマンス恐怖にもう苦しまない
    4.3
    人前に出ると不安で息苦しい。人が恐くて学校や会社にも行くのもイヤ――そんなあなた、ただの「内気」ではなく「社会不安障害」という病気かもしれません。本書では、うつ、アルコール依存症に次いで多い精神疾患といわれる社会不安障害を中心に、不安を主症状とする心のトラブルをやさしく解説。薬とのつきあい方から、偏った思いこみの修正、緊張を和らげるトレーニングまで、現代人に日々押し寄せる「不安」への対処法を教えます。
  • 最後の大奥 天璋院篤姫と和宮
    3.1
    密命を胸に秘めつつ十三代将軍家定に嫁いだ薩摩藩主の養女篤姫、武家の権力に屈して十四代将軍家茂の正室となった皇女和宮。変革期の動乱の最中、生い立ちと立場の違いから対立していた嫁姑が、暗躍する幕末志士の陰で手を取り「徳川」というお家存続のためにたちあがった――。江戸城下での戦いを回避し、無血で倒幕軍に城を明け渡した、武家の女の生きざまとは。江戸城大奥に生きた最後の女性を通じてひもとく、明治維新の裏表。
  • イヌネコにしか心を開けない人たち
    3.0
    「人間は見返りを求めるけれど、この子だけは無償の愛を私に注いでくれる」――もはやペットなしでは生きられない現代人。いい大人がなぜ恥ずかしげもなく溺愛ぶりをさらしてしまうのか?なぜもっと人間には優しくできないのか? 動物愛護運動はなぜ暴走するのか?イヌ一匹・ネコ五匹と暮らす著者が自らのペット偏愛歴を初告白。「人間よりペットを愛してしまう心理」を自己分析しながら、ペットブームの語られざる一面に光をあてる!
  • 悪名の棺 笹川良一伝
    3.5
    風呂の湯は半分まで――。贅沢を厭い徹底した実利思考と天賦の才で財を成すも、天下国家のために奔走し、借金だけが残った。腹心の裏切り行為は素知らぬ顔でやり過ごし、悪口は“有名税”と笑って済ませた。仏壇には関係した女の名が記された短冊を70以上並べ、終生色恋に執心。並外れた才覚と精力で金を操り人を動かした、日本の首領の素顔。
  • 修羅の群れ 稲川聖城伝(上)
    -
    昭和8年、風雲急を告げる時代の横浜で、19歳の稲川角二は任侠に生きる決意をする。厳しい博徒修業の末、数々の出入りで名をあげた男は、その才覚を買われ35歳で熱海に一家を構える。そこにはモロッコの辰をはじめ、彼の器量と人柄に惚れた若者たちが集っていた……。のちの稲川会総裁・稲川聖城の人生を実名で描いた長編ドキュメンタリー小説。
  • 実録・広島やくざ戦争(上)
    5.0
    戦後の混乱期、新旧やくざが抗争をくり広げ混迷を極めていた広島に関西の二大勢力「山口組」「本多会」が進出。兄弟の盃を交わした者同士でも闘争を余儀なくされた仁義なき街で、ひとりの男が頭角を現してきた。彼の名は山田久――。いまに続く「共政会」の草創期を支えた男の、血で血を洗う抗争の日々を実名で描いた長編ドキュメンタリー小説。
  • 厳格に訊け!
    完結
    4.0
    「悩んどるな、悩んどるな、人として。人はみな悩んでるタール人」こうつぶやきながらどこからともなく現れ、恋愛や性、大人との葛藤などの若者の悩みや人生相談に、たちどころに答えるアドバイ宗開祖・村田厳格。強烈なカリスマ坊主は、いかにして自ら苦悩し新たなる悟りを開くか。いま読んでこそ面白い、「ゴー宣」開始直前の傑作ギャグ漫画。
  • 白銀を踏み荒らせ
    3.4
    日本人選手を妨害するのは誰だ!? 栄光とは無縁の日本アルペンスキー界だったが、天才・石野兄弟の出現で表彰台を狙えるところまでやってきた。しかし兄の石野ケビンが競技中に事故死。弟マークはそのショックからスランプに陥った。メンタルコーチに雇われた元柔道金メダリスト望月篠子は、マークの不安を取り去るため、ケビンの事故の真相を調べるが……。アルペンスキー界の底知れぬ闇にメンタルコーチ望月篠子が挑む。スポーツミステリーの傑作。
  • 鬼子母神
    3.2
    保健センターに勤める保健婦の工藤公恵は、渡井敦子という若い母親からの異常な電話を受けた。ただならぬ様子を察して駆けつけた公恵が目にしたのは、敦子の三歳になる長女・弥音が血まみれとなった姿だった。幼児虐待――そう直感し、渡井母子を注意深く見守り続けるが、事態は意外な方向へ……。平凡な家庭に潜む地獄図を描く衝撃作。 しかしながら、これは今、起きている現実だ! 新進気鋭の作家、渾身の物語。
  • 因果鉄道の旅
    3.3
    下品、野卑、矮小、間抜け、暴力的、自分勝手、過剰な自意識と無意識……人間(おもに無名人)の、あらゆる愚かさを冷徹な観察眼で濃厚に描き、笑ってはならぬと思いながらも笑ってしまう究極のエンタテインメント。「中年愛への原体験」「内田研究とビッグバン」「尹松淑さんのこと」他、名作多数を含む現代日本の「旧約聖書」、珠玉の人間紀行。
  • 封印サイトは詩的私的手記 I Say Essay Everyday
    4.0
    これは読んではいけない本なのだ。すでに読んでいる人には何を言っても無駄だが、どうして無視できないのか、よく考えてほしい。あなたはとことん森博嗣が好きな人なのか? あるいはどうにも許せないアンチ森なのか?--おなじみの強烈なパンチで始まる超大作エッセイシリーズ第三弾。古谷兎丸氏によるオリジナルマンガ「あみと森くん」つき!
  • すべてがEになる I Say Essay Everyday
    4.1
    これは小さな革命かもしれないし、単に遅れて届いた郵便を、ポストの片隅に見つけただけかもしれない--二〇〇〇年、本書の登場は、ちょっとした事件だった。「F」ならぬ「E」とは何か? 速筆で知られる著者が構想と執筆にきっかり一年をかけた超大作エッセィ「思考と行動」第一弾。山下和美氏による天才・柳沢教授との夢の競演マンガつき。
  • 渚の旅人 かもめの熱い吐息
    4.0
    福島県相馬市、福島県いわき市、宮城県女川町、宮城県石巻市――2011年3月11日の東日本大震災前に著者が旅した東北。そこで出会ったのは住民達の優しさだった。彼らの穏やかで丁寧な暮らしぶりとともに、震災後の今だからこそ伝えたい、そして取り戻さなければならない美しい風景やおいしい特産物など、東日本の魅力を書き綴った旅エッセイ。
  • 実録・新宿ヤクザ伝 阿形充規とその時代
    -
    新宿の他に生きる場所はない――。名家の血筋に生まれながら、新宿・二幸裏で一番の不良少年となった阿形充規。彼は愚連隊・青龍会を率いて肩で風を切り、数々の歴史的事件の当事者になってゆく。やがて住吉一家日野六代目を継承するまでの彼の道行きは、時代の激動と共にあった……。血の滾りに己の全てを捧げ、命を燃やした男たちの傑作血風録。
  • 悪党たちは千里を走る
    3.8
    「真面目に生きても無駄だ」。しょぼい騙しを繰り返し、糊口を凌ぐ詐欺師コンビの高杉と園部。仕事先で知り合った美人同業者と手を組み、豪邸の飼い犬を誘拐しようと企てる。誰も傷つけず安全に大金を手に入れるはずが、計画はどんどん軌道をはずれ、思わぬ事態へと向かってしまう――。スピーディな展開と緻密な仕掛け。ユーモアミステリの傑作。
  • わが人生の時の会話
    5.0
    「相手が誰であろうと、人間同志の出会いは、善きにつけ悪しきにつけ人生における糧であり、人生の彩りでもあります」(『あとがき』より)。人は他者との関わりなしには生きていけない。弟・裕次郎との「最後の会話」をはじめとする、39の邂逅を、時に賑やかに、時に静かに交わされる会話を織り込みながら綴る感動の人生論的エッセイ。
  • 少女は夏に閉ざされる
    3.6
    高校最後の夏休み。「ある理由」から、帰省せずに女子寮に残った渡辺七瀬は「死んだ女生徒・清水繭の幽霊」の噂を耳にする。一方、双子の日向と美夜子は、男性教師・神崎が女性を撲殺する瞬間を目撃。七瀬の親友・久美、破滅願望の強い海を含めた居残り組の5人は、狂気に満ちた神崎に襲われ、寮の中に閉じ込められてしまう。そのとき繭の親友と名乗るあかりが寮に現れ――。叙情的かつスリリングな、青春群像ミステリ。
  • 殺気!
    3.4
    このざわめきは事件の予兆!? 12歳で何者かに拉致監禁された経験をもつ女子大生のましろは、他人の「殺気」を感じ取る特殊能力が自分にあると最近分かってきた。しかし、その起因を探るうち、事件当時の不可解な謎に突き当たってしまう。一方、街では女児誘拐事件が発生。ましろは友人らと解決に立ち上がるが……。忘れたい過去と消えない欲望が交錯する傑作ミステリー。
  • 夜を賭けて
    4.0
    かつてアジア最大の兵器工場であった大阪造兵廠跡で、生活のために屑鉄を掘り起こしていたアパッチたちは警官隊との死闘の末に壊滅――長崎の大村収容所に収監された金義夫を待ち受けていたのは……。「現代アジア最高の作家の一人」と各界から評される梁石日は本書で戦後五○年を総括するピカレスクロマンの最高傑作を完成した。直木賞候補作。
  • 彼女のため生まれた
    3.5
    母親を高校の同級生・渡部に殺されたライターの銀次郎。犯行後自殺した犯人の遺書には、高校の頃、銀次郎が原因で自殺した女生徒の恨みを晴らすためと書かれていた。なぜ母は殺されたのか。母の死の真相と身に覚えのない汚名を晴らすため、奔走する彼を次々と襲う衝撃の真実。どんでん返しの連続に、一時も目が離せない傑作ミステリ!
  • 死者の鼓動
    3.5
    医師の神崎秀一郎の娘で、重い心筋症をわずらった玲香に、脳死と判定された少女・社洋子の心臓が移植される。その後、手術関係者の間で不審な死が相次ぎ、秀一郎に社洋子と名乗る者から電話がかかってくる。電話の相手は誰なのか、そしてその目的は――。臓器移植という難問に果敢に挑戦する人々の葛藤と奮闘を描いた医療ヒューマンミステリ。
  • ガラスの巨塔
    3.3
    巨大公共放送局で三流部署ディレクターから名実ともにNo.1プロデューサーにのし上がった男がいた。手掛けた「チャレンジX」は視聴率20%超の国民的番組となり、特別職に誰よりも早く抜擢される。しかし、天皇と呼ばれる会長が失権すると事態は一転し……。組織内部に渦巻く野望と嫉妬を、元NHK看板プロデューサーが描ききった問題小説。
  • スコッチ・ゲーム
    3.4
    高校三年の冬、学園の女子寮に戻った高瀬千帆は、ルームメイトで同性の恋人・恵の惨死を知る。容疑者は恵と噂があった教師・惟道。だが彼は「酒の瓶を持って河原へ向かう男を尾行していた」と奇妙なアリバイを主張。二日後、隣室の生徒が殺される。再び惟道は同じアリバイを。二年後、匠千暁が千帆の郷里で事件を鮮やかに解く本格ミステリ。
  • 東海道でしょう!
    無料あり
    3.3
    かたや体重0.1t、こなた日常歩数400歩。出不精で不健康な書評家2人が、なぜか東海道五十三次を歩くことに。吉原宿では猛烈な暴風雨に全身ずぶ濡れ、舞坂宿の真夏の国道では暑さに意識朦朧、凍える鈴鹿峠で雪に見舞われ、濃霧の箱根峠であわや遭難!? 日本橋~三条大橋までの492kmを1年半かけ全17回で踏破した、汗と笑いと涙の道中記。
  • 世界よ踊れ 歌って蹴って! 28ヶ国珍遊日記 南米・ジパング・北米篇
    4.3
    「ワールドツアー」の下見に出かけた世界一周の旅も、折り返しに突入したナオト。溢れる情熱と行動力はヒートアップ。コロンビア、キューバ、ジャマイカ……各地で一流アーティストと絡み、ライブにレコーディング、危うくデビューしかけたことも!? 世界の音楽を体感し、ナオト・インティライミの原点となった旅の記録、笑いと感動の完結篇。
  • 世界一周デート 怒濤のアジア・アフリカ編
    4.0
    今や旅行作家として広く知られる吉田友和にも旅の初心者時代があった!? 付き合いはじめて一か月で結婚を決め、新婚旅行と称して出かけた約二年間の世界一周旅行。その軌跡を涙と笑いで綴った傑作エッセイ。東南アジアに始まり、中国、チベット、インドを経てアフリカ大陸へ。人気旅行家夫婦の旅の原点の記録。大幅な加筆とともに初の文庫化!
  • 烙印
    3.4
    東京の公園で男が絞殺された。身元を調べるうちに、被害者の地元・兵庫県養父市でも数日前に白骨体が発掘されていたことがわかる。発見場所も殺害時期も異なる二つの遺体――。だが、警視庁捜査一課の戸田刑事は、事件の関連性を疑い始める。そして捜査を進めるうちに、ひとりの新進気鋭のカメラマン鈴木太郎に辿り着く。執念の刑事・戸田と、己の宿命に抗おうとする男の壮絶な闘いが幕を開ける。
  • 渇水都市
    3.0
    フランス資本の多国籍企業ウォーター・エンバイロンメント社(WE社)が水資源を牛耳る北東京市。深刻な水不足でテロが頻発する中、貧しい市民に十分な水が供給されず、しかも幼児に謎の病が蔓延し、水道水を飲んだことが原因だという噂が広がっていた。その原因究明を命じられたWE社の社員・海原剛士は、調査に訪れたダムで突如発生した高波に呑み込まれ、地底に広がる自然豊かな「水の国」にたどり着く。そこで剛士は衝撃の事実を知らされる……。
  • 空とセイとぼくと
    4.0
    父親を亡くし、犬のセイとホームレス生活をしていた零。ある日、病気になったセイの治療費を捻出するためホストになるが、読み書きもできない零は失敗ばかり。だが、その犬並みの嗅覚を使って、次第に頭角を現し始め……。犬と二人きりで育った少年が、犬との絆を守りながら成長する姿を、ユーモアとリアリティ溢れる筆致で描いた傑作青春小説。
  • みなさん、さようなら
    3.9
    2013年1月26日、映画公開! 小学校の卒業式で起きたとある事件をきっかけに、団地から出られなくなった少年・渡会悟。彼はそこで一生を過ごす決意をする。だが月日が経ち、同級生は減り、最愛の恋人も彼の前から去ろうとしていた。限られた世界で生きようとした少年が、孤独と葛藤の中で伸びやかに成長する姿を描く、青春小説に革命を起こした鮮烈なるデビュー作。
  • 魔法使いクラブ
    4.0
    「朝、黄色い車を三台見たから、今日はいいことがあるかもしれない」。魔女になりたい十歳の結仁は、葵と史人と毎日魔法の練習をしている。三人でいると一番元気なのに、なぜかクラスでは上手にしゃべることができない。さらにある日、七夕に書いた願い事を嘲られ孤立を深めていく……。繊細で透徹した視点で描く、揺れ動く少女の心と自立の物語。
  • 花に背いて 直江兼続とその妻
    3.0
    豊臣秀吉から直臣にと望まれ、石田三成からは無二の親友と頼られた上杉家の執政、直江兼続。裏切りと謀略がうずまく戦国の世に、利を捨て義に生きた上杉景勝と兼続は、義を踏みにじって恥じない徳川家康の挑戦を受けて立つ。誇り高き男たちを支えた妻たちもまた、家の存続をかけてたたかった。兼続の賢妻お船の目を通して描く感動の歴史小説。
  • 黄金のロザリオ 伊達政宗の見果てぬ夢
    4.0
    自分を毒殺しようとした母の代わりに弟を殺したと言われる伊達政宗。だが、母子の確執は本当にあったのか? そして、キリシタン禁令の折、一大名の立場であえてローマへ使節を送った政宗の真の目的とは――? 天下取りの大望を追いつづけた主従を縦糸に、母・妻・娘ら周囲の女性たちを横糸に配して新たな政宗像を織りなした新・伊達物語。
  • 東洲しゃらくさし
    3.0
    江戸へ下ると決めた上方の人気戯作者・並木五兵衛。道具方の彦三は、五兵衛から「一足先に行って様子を報せてほしい」と頼まれる。江戸へ向かい、蔦屋重三郎のもとに身を寄せる彦三。まず彦三に己を描かせた蔦屋は、顔の癖を容赦なくとらえた絵に息を呑む。これは……! 彦三の絵を大きく仕掛ける肚を決めた蔦屋。一方、彦三からろくな報せのないまま江戸へ向かった五兵衛には、思わぬ挫折が待っていた――。
  • 白い手の残像
    -
    最大手のデベロッパーが倒産した日、新聞記者・広瀬と謎の老人・山室は、料亭の経営者が墜落死した現場に遭遇する。死は自殺と断定されるも、不審を抱いた二人が真相を追い始めると、料亭とデベロッパー、大手銀行の黒い関係が浮かぶ……策謀渦巻く金融界の裏側を抉り出したノンストップミステリ! 第1回ダイヤモンド経済小説大賞・優秀賞作品。
  • 死刑基準
    3.5
    弁護士・大伴の妻が自宅で強姦され刃物によって殺害された。やがて逮捕されたのは、粗暴犯の前科をもつ男。強姦は認めたものの殺人は頑強に否認する。しかし検察は「死刑」を求刑。虚言か冤罪か。大伴の親友でありながら被告の弁護につくことになった新人弁護士・水戸が法廷で見た真実とは……。我々は何を根拠に命を裁けばいいのか? 人が人を裁くことの意味を問う、現役弁護士が放つ衝撃のリーガル・サスペンス。
  • カリスマ(上)
    3.8
    1~3巻757~836円 (税込)
    妻の病を治したい、子供を一流中学に入学させたい……。人の弱みにつけこむ勧誘方法で、「神の郷」は設立から十年、二千人の教徒を有する宗教法人に成長した。教祖の神郷宝仙は、金銭欲や性欲などあらゆる欲望の滅失を説く一方、自身は三百五十億の金を教徒から毟り取り、六百人の女性教徒と関係を持つ。金や情欲に溺れる神郷の過去に何があったのか?
  • キャロリング
    3.9
    クリスマスに倒産が決まった子供服メーカーの社員・大和俊介。同僚で元恋人の柊子に秘かな思いを残していた。そんな二人を頼ってきたのは、会社に併設された学童に通う小学生の航平。両親の離婚を止めたいという航平の願いを叶えるため、彼らは別居中の航平の父親を訪ねることに――。逆境でもたらされる、ささやかな奇跡の連鎖を描く感動の物語。
  • 龍の髭 小烏神社奇譚
    4.0
    江戸の人々を悩ませる不眠と悪夢の元凶だった鵺を退治した竜晴達。だが「これで終わりと思うな」という鵺の言葉通り、再び蜃気楼が現れ、それと共に小烏丸が姿を消す。小烏丸を捜す旅に出た竜晴と泰山は、旅先で平家一門を診ている泰山そっくりの医者に遭遇する。泰山は治療を手伝い、竜晴は中宮御所で一人の女性に出会うが……。シリーズ第八弾!
  • 江戸美人捕物帳 入舟長屋のおみわ
    3.4
    北森下町にある長屋の大家の娘・お美羽は容姿端麗でしっかり者だが、勝ち気すぎる性格もあって二十一歳で独り身。父親に代わり、店賃を取り立てて、住人の世話をしている。ある日、小間物屋の悪い噂を耳にした。白黒つけなければ気がすまないお美羽は、密かに恋心を寄せる浪人の山際と手を組み、真相を探っていくが……。痛快な時代ミステリー!
  • 夜のセレブリティ
    -
    富裕層や芸能人が夜な夜な集う、西麻布の会 員制バー〈X〉。そこで働く紬季は、謎の人 脈をもつ港区女子・亜里砂、陰のある俳優・ 鏑木らと出会い、セレブたちの夜の世界に引 き摺り込まれていく。「セックスを見せあう のは、信頼関係を築くのに実に有効な手段な んだよ」。色と欲にまみれた上流階級の獣た ち。今夜も酒池肉林の狂宴が幕を開ける――。
  • 梔子の木 小烏神社奇譚
    3.0
    江戸に急増する不眠と悪夢。漢方の薬が品薄のため、医者の泰山は代替品として梔子の実を処方していた。そんな時、美しい少年が患者にお札を配り歩いているという噂を聞きつける。竜晴は薬種問屋の三河屋でその札を見せてもらうことに。札に呪法がかかっていることを一目で見抜いた竜晴は少年を探そうとするが、数日後、泰山が行方不明となり......。
  • 市松師匠幕末ろまん 黒髪
    4.2
    駕籠屋「瓢屋」の三女であるおりんには三味線で身を立てるという密かな夢があった。そのために師事する市松師匠は腕前はもちろん、その名の通り人形のように白く整った顔をした絶世の美女で、おりんの憧れの的。だが、ある日の稽古帰り、忘れ物を取りに稽古場へ戻ったおりんは想像だにしない事態を目にする......。謎が謎を呼ぶシリーズ第一弾!!
  • 吾亦紅 小烏神社奇譚
    3.0
    氏子の発案で、小烏神社で「虫聞きの会」を開くことに。鈴虫や蟋蟀 の声を聞きながら皆でお月見を楽しんでいたが、医者の泰山が気になることを口にする。江戸で不眠に苦しむ患者が増えているというのだ。数日後、以前泰山に命を救われた元芸子が竜晴を訪れ、ある扇子を手に入れてから、毎晩同じ悪夢を見ると訴えるが。流行り病か、それとも怪異か。
  • 猫戯らし 小烏神社奇譚
    3.3
    本草学者の泰山が、木天蓼を抱えて竜晴を訪れる。天日干ししたいが、家に猫がいるため小烏神社の縁側を借りたいという。快諾した竜晴だったが、その匂いに誘われるかのように、猫にまつわる相談事が舞い込む。かつて猫を斬った名刀を検めて欲しいというのだ。さらに江戸の墓を荒らしているものがいるとの噂が耳に入り......。人気シリーズ第五弾。
  • 嘘だらけでも、恋は恋。
    4.0
    温泉宿に逗留中の元ヤクザ・崎谷の前に突然下着姿で現れた場末のホステス・カンナ。元カレに攫われて犯されそうになり、逃げてきたという。女嫌いだったはずの崎谷は、彼女の魂をさらけ出すようなセックスに溺れていく。しかし、カンナの悪評や言動に不信感を覚え始め――。人間関係はなにもない。知っているのはセックスだけ。刹那的官能ダークロマン。
  • 全告白 後妻業の女 筧千佐子の正体
    3.8
    夫や交際相手11人の死亡で数億円の遺産を手にした筧千佐子。なぜ男たちはごく普通のオバちゃん然とした彼女の虜になってしまったのか?その秘密を探ろうと23度もの面会を重ねた著者は、彼女の体に染みついた“業”を身をもって思い知ることになる――。語ったこと、そして頑なに語らなかったことから、知られざる千佐子の闇を白日の下に晒す。
  • 狐の眉刷毛 小烏神社奇譚
    3.0
    小烏神社の氏子である花枝の元に、文が届く。美しさを見初められ大奥入りした、かつての親友お蘭からだった。久し振りの再会に胸を弾ませながら大奥を訪ねた花枝は、そこで思いもよらぬ申し出を受ける。後日、憔悴しきった花枝はお蘭が「誰かに呪われている」と竜晴に訴えるが......。宮司と本草学者が活躍する、草木にまつわる人気シリーズ第四弾。
  • かえり花 お江戸甘味処 谷中はつねや
    3.3
    「つくっても売れ残るだけだから」嘉永三年の早春、谷中・感応寺の門前町の一角に見世びらきして二月、「甘味処 はつねや」の門出は大雪で挫かれた上、前途多難。おかみのおはつは近くの老舗・伊勢屋に意地悪され亭主の音松は苦笑いするばかりだった。食べるのが惜しくなる音松の菓子と若い夫婦の奮闘、仲間の人情で多幸感に包まれる時代小説。
  • ESP
    3.4
    国家が存在を秘匿する超能力者養成機関・ 悠世学園。全国から集められた子どもたちが 日々訓練していた。ある日、一人の平凡な男子 生徒・左木陽佑が瞬間移動の実技訓練中〈あ る力〉を暴発、ペアを組んだ女子・高馬さくらと ともに行方不明に。だが、これは国家を揺るがす 大事件の前兆にすぎなかった。抑え込まれた “何か”が二人の行く先々で動き出す。
  • マンマ・ミーア! スペイン、イタリア、モロッコ安宿巡礼記
    -
    家なし、金なし、男なし。人生落ち気味の中年ライター、母の死を機に〝住み込み暮らし〟の旅に出る。劣悪すぎる環境にブチ切れながらも、ともに過ごした相棒は生涯の友に。気づけば悩みも吹っ切れた! 情熱的な女だらけのスペイン巡礼宿から、時給100円のモロッコ安ホテル、果てはスラング飛び交うナポリの宿まで。前向き度120%旅エッセイ。
  • 実話芸人
    4.5
    「SM女王様の奴隷に弟子入り」「地縛霊の前でネタ披露」「後期高齢者しかいないソープランドへ突撃」「強面のカリスマ彫師に刺青を入れてもらう」「会ったこともない人の葬儀に参列」……。著者が全国津々浦々の噂のスポットに赴き、体を張って体験してきた壮絶実話が満載。世にも稀なる“実話芸人”による、テレビじゃできない爆笑必至の30本!
  • 墨の香
    4.3
    1巻763円 (税込)
    突然、理由もなく嫁ぎ先から離縁された女流書家の岡島雪江は心機一転、筆法指南所(書道教室)を始める。しかし大酒飲みの師匠・巻菱湖や、かまびすしい弟子の武家娘たち、奥右筆の弟・新之丞に振り回される日々。そんなある日、元夫の章一郎が「ある事件」に巻き込まれたことを知り――。江戸時代に生きる「書家」とその師弟愛を描いた、感動作。
  • 消された文書
    4.0
    警察官の姉が東シナ海の訓練で行方不明となって五年、防衛上の機密を理由に当局が真相を明らかにしないなか、新聞記者の山本秋奈はキャリア官僚の堀口とともに謎を追う。折しも沖縄ではオスプレイの墜落、県警本部長狙撃など事件が続発。一見無関係なこれらは、ある重大な国際問題と繋がっていた。圧倒的リアリティで日本の今を描く情報小説。
  • ヒクイドリ 警察庁図書館
    4.0
    交番連続放火事件、発生。が、犯人の目処は立たず。警察庁の諜報機関アサヒに「犯人は警官で、かつ警察内部で暗躍するスパイ組織」との情報が届き、アサヒはスパイ確保に動き出す。と同時に警察庁長官直轄の秘密警察“図書館”も始動。元警察官僚の著者が放つ、組織の階層の生態と権力闘争を克明に描いた警察小説にして本格ミステリの傑作!
  • 東京二十三区女
    3.7
    ライターの原田璃々子は、二十三区のルポを書くため、いわくつきの場所を巡っていた。自殺の名所と呼ばれる団地、怨念渦巻く縁切り神社、心霊写真が撮れた埋立地、事故が多発する刑場跡……。後ろ暗い東京の噂を取材する璃々子だったが、本当の目的は、同行する民俗学講師・島野の秘密を探ることだった。心霊より人の心が怖い、裏東京散歩ミステリ。
  • 殺人鬼にまつわる備忘録
    3.6
    見覚えのない部屋で目覚めた田村二吉。目の前に置かれたノートには、「記憶が数十分しかもたない」「今、自分は殺人鬼と戦っている」と記されていた。近所の老人や元恋人を名乗る女性が現れるも、信じられるのはノートだけ。過去の自分からの助言を手掛かりに、記憶がもたない男は殺人鬼を捕まえられるのか。衝撃のラストに二度騙されるミステリー。
  • 東芝の悲劇
    4.6
    粉飾決算、原子力事業の失敗、遂には看板の半導体事業も放出――超名門企業・東芝はなぜ崩壊したのか?20年に及ぶ取材から浮彫りになったのは、権力に固執し責任をとらず決断もできない、歴代トップの無様な姿だ。東芝で起きたことは、今も日本の政・官、そしてあなたの会社でも起きている。全組織人必読、衝撃のヒューマンドキュメント。
  • 謎解き広報課
    3.7
    田舎の町役場に就職した都会育ちの新藤結子。やる気も地元愛もゼロの彼女に任されたのは、毒舌上司・伊達との広報紙作りだった。防災団員、ゲームの聖地、伝統の祭り……。伊達の愛の鞭(?)を受けながら渋々取材を始めるが、できるだけラクをしたいのに、なぜか行く先々で事件に巻き込まれることに。新米公務員が奔走する痛快お仕事ミステリー。
  • サムライ・ダイアリー 鸚鵡籠中記異聞
    4.0
    元禄の世の風俗や世情を記した日記『鸚鵡籠中記』で知られる尾張の御畳奉行・朝日文左衛門の素顔は、密かに私事を書き留めた「秘本」の中にあった――。酒好きで、女好きで、噂話好き。武士としての志を立てるも、怠け者ゆえに、時に欲に溺れ、時に修羅場も経験するダメ男。あまりに不器用だけれども、どこか愛さずにはいられない男の一代記。
  • 不倫純愛 一線越えの代償
    3.3
    四十歳の香澄はドラマの人気脚本家。結婚十年を経て夫への愛情を見失う私生活を送るなか、二十七歳のダンサーと出会う。隆起した胸筋、割れた腹筋、しなやかな指先――夫にはない肉体美に魅せられて、一線を越える香澄。愛欲に溺れて女の喜びを初めて知るが、嫉妬に狂う夫の激しい抵抗にも遭い、仕事も金も失う……。エロス・ノワールの到達点!
  • 1981年のスワンソング
    3.8
    一九八一年にタイムスリップしてしまった俊介。レコード会社の女性ディレクターに頼まれ、売れないデュオに未来のヒット曲を提供する。「歴史を変えていいのか」と躊躇はあるが、背に腹は替えられない。リリースされた「世界に一つだけの花」「赤いスイートピー」は次々に大ヒットし、俊介は過去で生きる決心をするが……。掟破りの痛快エンタメ!
  • ゼロデイ 警視庁公安第五課
    4.4
    警視庁の犯罪情報管理システムが、何者かに破壊される。さらに、同一犯らしき人物から大手企業幹部たちに脅迫状が届く。姿見せぬ犯人に捜査が混乱する中、公安部の寒川警部補は新米エリート刑事の丹野と組むことに。自らの足と勘に頼る寒川の捜査方法に、反発する丹野だったが……。世代もキャリアも異なる二人が、巨悪に挑む緊迫のミステリー。
  • 禁忌
    5.0
    元刑事で今は人材派遣会社の調査員として働く星村真一はある日、厄介な交渉役を頼まれた。銀座のクラブへ派遣した女が自殺し、クラブ側から損害賠償を要求されているという。早速、自殺の真相を探る星村だが、接触したホステスが何者かに射殺され、自身も襲われてしまう――。何故、女は非業の死を遂げたのか?人間の欲と業を炙り出した傑作長篇。
  • 狂信者
    3.0
    フリーライターの堤慎平は、取材で知り合ったユアサ投資顧問社長の湯浅晃一郎に見込まれ、強く入社を勧められる。当初は一千万円、働き次第で五千万円という年収に魅せられ、慎平は入社を決意するが、湯浅の年金基金の運用実態に疑念を持つ慎平の恋人で新聞記者の国本美保は猛反対。やがて本格的に取材を始めた美保は驚くべき真相を突き止める。
  • 人生ほの字組
    4.3
    EXILEの大ファンだと話しかけてくるタクシー運転手さんに、自分のことを気づかれない切なさ(汗)。人生を学んだマンガ道。そして、かつらが飛んでも踊り続ける小林直己の真面目さやELLYの規格外のスケール等、EXILE TRIBEメンバーの秘話も満載。過激な日常をそっくりパックした、EXILE NAOTOの文才光る爆笑フォトエッセイ。
  • 暗殺請負人 刺客大名
    -
    図らずも三十二万石山羽藩の後嗣となった鹿之介は、隣藩の婿・立石家良に家臣を殺された。義妹の女忍・るいを従え、その仇討ちに乗り出すが、家良のもとには諸藩から恐れられる凄腕の剣客陣が集結。山羽藩の改易を目論む大老・榊意忠が家良の後ろ盾となっていた。凄惨を極める攻防の結末とは? 予断を許さぬサバイバル・ドラマ、待望の第三弾!
  • 御用船帰還せず
    4.0
    江戸中期、勘定奉行の荻原重秀が財政立て直しに辣腕を振るった陰に、四人の猛者がいた。金の採掘量減少を受け、重秀が金の含有率を下げる御法度の貨幣改鋳を行うと、四人は十万両分の金を積む御用船を強奪。それは金の枯渇感を煽るための重秀公認の裏工作だったが……。日の目を見ることのない者が暗澹たる時代に光を灯す歴史エンタテインメント。
  • 88ヶ国ふたり乗り自転車旅 中近東・アフリカ・アジア・ふたたび南米篇
    -
    5年前に始めたタンデム自転車旅も後半戦に突入。トルコやシリアを回り、居心地がよくてずるずると5週間も滞在したエジプトのサファリホテルをあとにするといざアフリカ大陸へ。キリンの親子が悠々と歩くサバンナや、まるでおとぎの国のようなマラウイなど、野宿の日々を重ね走り続ける。地球2周半、10年に及ぶハネムーン旅の記録[完結編]。
  • 竜の道 昇龍篇
    4.6
    巨額詐欺事件を首謀した竜一は50億の金を残し、ブラジルに潜伏した後、整形手術を施し東京に舞い戻った。一方、官僚となった竜二は、その金を150億もの資産にし、兄を待つ。狙いは、少年期の二人を地獄に陥れた巨大企業を叩き潰すこと。バブル前夜のその夏、金と才覚を生かす兄弟の熾烈な復讐が始まる。著者の絶筆作にして、極上エンターテイメント。
  • テンペスタ 最後の七日間
    3.0
    東京で美術の非常勤講師を務める賢一は、田舎に住む弟の依頼で一人娘を一週間預かることに。 駅で待っていたのは、小学四年生の美少女・ミドリ。毒舌全開、自由奔放なミドリに圧倒されながらも刺激を受ける賢一。 徐々に距離を縮める二人に、刻々と予想外の出来事が忍びより――。 二人の掛け合いと怒濤の展開に目が離せない一気読みミステリー。
  • もしも俺たちが天使なら
    3.9
    セレブからしか金を獲らない詐欺師・谷川涼一。“ヒモ歴”更新中だが喧嘩は負け知らずの松岡捷。 不始末で警察を追われた元刑事・染井義信。はみだし者三人の前に美しい娘が現れ、「変な男に実家が乗っ取られそう」と助けを求めてきた。 彼女は何者? 怪しい男の背後で動く組織とは? 最高にクールでタフな男たちの、友情と闘いのクライムノベル。
  • 紛争解決人 伊勢崎賢治・世界の果てでテロリストと闘う
    5.0
    インドの世界最大スラムで市民運動に目覚めた伊勢崎賢治は国際NGO職員として西アフリカ・シエラレオネに赴き、インフラ整備に尽力。その後十年にわたってアフリカの開発援助に携わる。二〇〇〇年代には東チモールやアフガニスタンなどで武装解除を指揮。矛盾と危険が渦巻く現場に命を賭す男の目に映るものとは。迫真の人物ノンフィクション。
  • 孤高のメス 死の淵よりの声
    4.0
    練達の外科医・当麻鉄彦のもとに末期癌の患者が訪れる。苦慮の末、選択した抗癌剤が劇的に効き、患者はめざましい回復を見せるが、折しもその頃、日本癌治療学会では、癌と戦うなと唱えて一躍時の人となった菅元樹の発言をめぐり、シンポジウムが紛糾するのだった――。患者の為の真の医療とは何かを問う、シリーズ最新刊。
  • 妖しい関係
    4.3
    「死んだら会いに来るよ」。そう言い残して、若くして死んでしまった、年上の女性。合図は話しながら耳をかくことだという(「猫のしっぽ」)。かつて気まずい別れ方をした女性から送られていた、鞄。苦労してナンバー式の錠を開けると、中には褐色のかたまりが……(「鞄の中」)。男と女の関係は、妖しく不思議で、時に切ない。十三の傑作短篇集。
  • 片見里、二代目坊主と草食男子の不器用リベンジ
    4.0
    徳弥は父の急逝で若くして住職となった合コン好きの不良坊主。彼の元に、小六のとき一瞬だけ同級生だったフリーターの一時が訪ねてきた。父の遺骨を引き取るためだ。再会した二人は、かつてのマドンナ・美和の自殺にある男が絡んでいたことを知り、仕返しを企てるが……。爽快でちょっと泣ける男の純情物語。(『片見里なまぐさグッジョブ』を改題)
  • そして奔流へ 新・病葉流れて
    5.0
    好景気に背を向けて、会社を辞めた梨田雅之。金も、女も、ヒリつくような充足感も手に入れる――滾る思いを抱える梨田は、ある男に導かれるようにして魑魅魍魎が蠢く株の世界に飛び込んでいく。動かす金は億単位。負ければ地獄の修羅街道の果てに病葉はどこに辿り着くのか? 著者急逝のため惜しまれつつも最終巻となった自伝的賭博小説の傑作!
  • 心霊コンサルタント 青山群青の憂愁
    3.5
    次々起きる怪奇現象を解決してもらうため、貧乏女子大生・花は、心霊コンサルタント・群青を紹介される。長髪に藍染めの袴姿、ブルーのカラコンをした群青は、超感じ悪いけど、腕は確か。洗面台一杯の鶏の頭、血染めのライブ会場などの謎を“降霊”して次々解決! しかしその陰を帯びた瞳に、花は何か哀しい秘密があることを感じていた――。
  • 海に降る
    4.0
    深海には美しい雪が降るんだ――。幼い頃に別れた父の言葉に導かれ、潜水調査船のパイロットを目指す深雪。ところが閉所恐怖症になり、叶いかけた夢は遠のいてしまう。失意に沈む深雪の前に現れたのは、謎の深海生物〈白い糸〉を追う男・高峰だった。反発しあう二人だが、運命はいつしか彼らを大冒険へといざない……。壮大かつ爽快な傑作長編。
  • 改貌屋 天才美容外科医・柊貴之の事件カルテ
    3.8
    「妻の顔を、死んだ前妻の顔に変えてほしい」。金さえ積めばどんな手術でも引き受ける天才美容外科医・柊貴之に舞い込んだ奇妙な依頼。麻酔科医の明日香は反発を覚えるが、彼の完璧な手技に圧倒されてしまう。さらに四年前に起こった連続殺人事件に柊が関係していると知り、明日香は不信を深めるのだが――。現役医師作家が放つ、新感覚医療ミステリ。
  • ハタラクオトメ
    3.6
    会社には「男」という謎の生き物がいる――。時計メーカーに入社して五年が過ぎた北島真也子は、女性だけのプロジェクトチームのリーダーに。消費者目線に立って新製品を開発せよとのお達しだが、企画を判断するお偉方は全員男。躍起になっているのは、自慢とメンツと派閥争い……。真也子は無事にミッションを完遂できるのか? 痛快OL小説!
  • 盗まれた顔
    3.6
    手配犯の顔を脳に焼き付け、雑踏で探す見当たり捜査。記憶、視力、直感だけが頼りの任務に就く警視庁の白戸は無逮捕が続き、刑事としての自信、存在意義を見失いかけていた。そんな時、見つけたのが死んだはずの元刑事。白戸が追い始めると元刑事にまつわる陰謀が露見する……。超デジタル時代に究極のアナログ捜査を貫く刑事を描く迫真の警察小説。
  • ジューン・ブラッド
    3.0
    組織の抗争で命じられた組長暗殺に失敗した梶沼武。敵対組織はもちろん、口封じのためか身内からも命を狙われることに。デリヘル嬢の里奈を人質に逃亡を図る梶沼だが、そこに、逃走用の車を強奪するために押し入った家の高校生・健吾も加わって……。警察の包囲網をかいくぐり、血飛沫を浴びながら逃げ続ける三人に、最凶の殺し屋・八神が迫る!!
  • 告発者
    3.6
    権謀術数が渦巻く出世争い。欲望、嫉妬、裏切りが引き起こす情報操作――メガバンクが生み出した「合併」の弊害に悩まされる広報部員・裕也のもとに、写真週刊誌が頭取のスキャンダルを入手したという情報が入る。事実確認に追われる彼が掴んだ驚愕の真相とは?密告者の狙いとは?銀行を知り尽くした著者だからこそ物し得た超リアル企業小説。
  • シナリオ仁義なき戦い 仁義なき戦い 広島死闘篇  代理戦争  頂上作戦
    3.3
    昭和22年、復員後ぶらぶらしていた広能昌三(菅原文太)は闇市で暴れる男を射殺、刑務所送りになったことから暴力社会に身を置く。以来20年、血で血を洗う、広島ヤクザ抗争の火蓋が切って落とされた。暗殺、裏切り、復讐、非業の死、力の均衡のみならず、暴力の抒情、男女の愚かしさまでを活写し、戦後日本の現実と人間を描ききったアウトロー映画の傑作。 ※閲覧する環境によっては、収録画像に網がかかったように表示される場合があります。予めご了承ください。

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