鬱病を経験すると、色彩豊かな世界が灰色に見えます。
「休め」と言われても休み方もうまくわからなくて、美しい風景を見ても何も感じない、ご飯が美味しくない。自信もなく、達成感もうまく感じられず、今日を生きるだけで精一杯なのに明日のことなんて考えられなくて、次第に絶望が押し寄せるようにやってきます。
そ
...続きを読むんな自分を救えるのは、抗うつ薬でも周囲のだれかに寄りかかることでもなく、自分だけです。
そのためには、鬱病というフィルターを通して見ている世界、そして自分を知ることがたいせつで、この本には当事者の声がたくさん収録されています。
この本を読んでから、「この症状で苦しんでいる人は他にもいて、自分が悪いわけじゃなかったんだ。」と思えるようになりました。
病気に向き合うことは怖いけれど、苦しいことは苦しいと割り切って、できることに少しずつ取り組んでゆくことが、寛解へのいちばんの近道へなると信じています。