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何歳まで生きれば“ほどほどに”生きたことになるのか? 長寿をもてはやし抗加齢に踊る一方で、日本人は平均で男6.1年、女7.6年間の寝たきり生活を送る。多くの人にとって長生きは苦しい。人の寿命は不公平である。だが「寿命を大切に生きる」ことは単なる長寿とはちがうはずだ。どうすれば満足な死を得られるか。元気なうちにさがしておく「死ぬのにうってつけの時」とは何か。数々の老人の死を看取ってきた現役医師による“死に時”のすすめ。
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Posted by ブクログ
久坂部 羊さんの小説、新書を最近読んでいるが、この本は2006年に出版された本です。 書かれたこの時は、51歳でした。 高齢者医療にずっと携われてきて、人間の死、特に高齢者の死に多く関われてきての執筆活動です。 1955年生まれなので、私より6歳下で、70歳だと思います。 興味があったのは、51歳の...続きを読む時の執筆内容と現在の執筆内容との違いについてですが、主張されている本筋はまったく変わっていませんでした。 今回この本を読んでよかったのは、9月20日に76歳になる自分自身のしっかりとした「死生観」「諦観」を確立しなければならないと思ったことです。 内容ですが、 第1章 長生きは苦しいらしい 第2章 現代の「不老不死」考 第3章 長寿の危険に備えていますか 第4章 老後の安住の地はあるのか 第5章 敬老精神の復活はかのうか 第6章 健康な老人にも必要な安楽死 第7章 死をサポートする医療 第8章 死に時のすすめ がんを受け入れて死んだ医師 死の達人・富士正晴氏の場合 死を拒否する人の苦しみ 現代のメメント・モリ 病院へ行かないという選択 寿命を大切にするということ 死に時のすすめ おわりに でした。 介護保険制度が出来、日本の医療費は鰻登り。 資本主義制度が基本の世の中、節度ある経済活動が必要です。 国として、堂々としっかりとした「死生観」「諦観」を養う教育が求められるでしょう。 しっかりとした「死生観」「諦観」を身につけていない人間の欲望に起因する諸行動から派生する医療経済活動、薬屋もマスゴミも健康産業屋さんもエエ加減にしなくてはなりません。 高給厚生労働官僚が天下っている業界に向かって規制することは不可能でしょう。 騙す方も悪いですが、騙されないようしっかり勉強する必要があるということです。 原因があって結果です。 まぁとにかく、自分自身は残りの人生、しっかりとした「死生観」「諦観」を養い、般若心経の極意に従って、その時を迎える準備に勤しむことにいたします(感謝)。
医者は消極的にでも安楽死に手を染めることができない、というのはどうかなと思う。入院してしまうと自然死できなくなるなんて。
日本人の平均寿命が世界第一位であることは有名ですが、平均で男性は六年、女性は七年、最後は要介護状態になるという数字が出ているそうです。私の父方の祖母もパーキンソン病を何年も患い、胃ろうでした。最後の数年は精神的にも不安定だったことが母の日記から読み取れます。死ぬ時期や死ぬ要因は自分で選べないことがほ...続きを読むとんどだと思いますが、延命治療は残される人たちの思いのために施されるべきではない、という一文を憶えておこうと思いました。
人の、少なくとも俺の生き方にまで影響しそうな本。残されたリソース(金、時間)をどう使っていくか。死ぬ事、老いる事を避けるより、日々を大事に生きていこう。ジタバタするなよ!
長生きはそんなにいいことばかりじゃないよと、悲惨な事例や老人の嘆きがこれでもかというほど紹介される。著者は、老人医療に携わる現役の医師だ。医者の口から、「医療によって無理矢理生かされることは、本人のためにならない」という言葉が聞かれようとは。 アンチエイジングや「スーパー老人」報道に批判的なことな...続きを読むど、著者は現代の欲望肯定主義や、若さを追い求める風潮に違和感を持っている。医師として多くの老人、多くの死を看てきたことも大きいだろうが、同時に、父親が仏教や道教に造詣が深いことや本書でも兼好や良寛を引いていることからして、著者自身が東洋的な死生観に共感を持つ素地があるんだろうという気もする。その意味で、少なくとも我が日本では、本書のような考え方が庶民の間に復活することは、存外たやすいのではあるまいか。 医師の中で著者のような考え方を持つ者がどれくらいの割合でいるのかは、知らない。だがゆくゆくは多数派になるんじゃないか。そうなってほしい。著者のような医師となら、治療方針についてスムーズに相互理解が図れる気がする。自分の「死に時」を看てもらいたいと思うのだ。
同感。最近はなかなか簡単に死ねない。 医者は病気を治療することに一生懸命になりすぎて「死」に対しては考えられてこなかった。 PPKがいかに難しいことか思い知らされる。 本人の意思ではなく周りの自己満足で無駄な引き伸ばしをされるほど辛いものはない。 末期になるまで症状がなく手遅れでパッと逝きたい。
久しぶりの久坂部羊さんです。2003年「廃用身」でデビューされたお医者さん。衝撃でした!今回は「日本人の死に時」(そんなに長生きしたいですか)2007.1発行です。タイトルは過激ですが、いつもながらの歯に衣着せぬ書き方に誠実さと読者(患者)への思いやりを感じます!いきなり、初体験の長生きは苦しいらし...続きを読むい から始まります(^-^)老眼、ハゲ、白髪、しわ、シミ、入れ歯、口が臭い、耳が遠い、腰が曲がる、もの忘れはまだ序の口、排泄機能の低下、筋力の低下(何もできなくなる)、不眠(眠るにも体力がいる)等と。(続)
当たり前のことがセンセーショナルになる瞬間。 これを読んで、認知症である祖父の世話をしている知人が神に思えた。一瞬。
高齢の母がコロナに罹って入院し、医師から万が一の時に延命治療を望むかと聞かれた。3年前に脳梗塞を患い、左手足が不自由ではあるが、週3回のリハビリには通っているし、ヘルパーさんの助けを借りながらも1人暮らしができていた。「私は100歳まで生きる」と日頃から話す母だったので、母と万が一のことなど話したこ...続きを読むともない。とはいえ、いずれ確実にその日は訪れる。 老い、その先の死についてさまざまな事例を示してくれた。死に時を自分で決めて、悔いのないように生きるという考え方は参考にしたい。
この手の本は初めて手に取る。知識ゼロ状態で読むには、ちょうどいい本だった。 ・死生観は、これまでは先に持つことで今を一生懸命生きれるという使い方だったが、本当の言葉そのままに「どのように死ぬか」という視点でも押さえておくべきだなと思った。いわゆる終活。 ・なるべく長く生きたいと思っていたが、健康寿...続きを読む命を長くしたい、ということなんだな、と自己理解が高まった。ある意味甘かったなあ。 --- ・長寿は反対、天寿なら良い。健康寿命までを人生と捉えてそれまでにやりたいことはやっておけ、それ以降は抗わず死んでいけ。という論。 ・なぜならただ生き延びるだけの生き方は、本当に悲惨だから。精神的、体力的、社会的に、辛いよ。という見地から。看取りをやってきた医者からの提言。
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日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか
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