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風呂の湯は半分まで――。贅沢を厭い徹底した実利思考と天賦の才で財を成すも、天下国家のために奔走し、借金だけが残った。腹心の裏切り行為は素知らぬ顔でやり過ごし、悪口は“有名税”と笑って済ませた。仏壇には関係した女の名が記された短冊を70以上並べ、終生色恋に執心。並外れた才覚と精力で金を操り人を動かした、日本の首領の素顔。
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Posted by ブクログ
一人の男の生き方として、興味深いモデルを記述している。公的には、無私の精神で奉仕する。一方で、私生活では女性にだらしなく、家庭を顧みない。 p.23 「「学問のある者は学問をもって世の中に奉仕する、多少でも金のある者は金で奉仕する、それが私の主義だから」」 p.35 「学校で勉強するより、世の...続きを読む中に出て、いろんな生きた勉強をするほうが、ずっとおもしろいわ」 p.50 「知恵と力は精を出すほど出てくるもんや。金は生かして使わなあかん。しんだら一銭も持っていけへん。」 pp.54-5 「笹川良一は、金儲けが目的で金儲けを始めたのではなかった。金儲けはあくまでも手段であり、ツールだった。」 p.98 「人を頼るものではない、という教訓を笹川は身に沁みて学んだ。」 p.164 「戦後初になる第二十二回総選挙(昭和二十一年四月十日)で勝利した鳩山一郎の日本自由党を支えた資金源は、[...]上海から児玉誉士夫が持ち帰った海軍の隠し財産だった。」
枝葉末節では同意できない部分もあるが笹川氏が戦後日本最大の社会事業家の1人であったことを疑うことはできない。 「バクチの金で」云々という批判は社会的/肉体的不遇をかこつ人々の苦悩を救えない。 溺れてる人を目の前にして水難防止策を協議するよりも一つの浮き輪を投げた方が余程役に立つのである。(尤も水難防...続きを読む止策を議論してはいけないということではない)
笹川良一、名前は知っていたが素性を知らなかった。この時代福祉活動に目を向けていた先見性とエネルギー、昭和の傑物ですね。
日本のフィクサーといわれた男。笹川良一の伝記です。川端康成をして『この男の事は私には書けない』と言わしめただけあって、一概に『悪』とはいいがたい人間像が浮かびあがってきます。 日本のフィクサーと呼ばれた男、笹川良一。ノーベル文学賞を受賞した作家の川端康成をして『この男のことは私にはかけない』と言わ...続きを読むしめた男。そんな男の伝記です。僕は以前、彼が巣鴨プリズンに収監されていたときに書き残していた手記をまとめた『巣鴨日記』を読んで以来、彼の人生に興味を持っていました。 この本を一読してわかったことはこの人はひとつの枠にはくくりきれないです。良気につけ悪しきにつけ、それだけのスケールを持ったまさに『怪物』です。相場師。右翼団体のトップ。競艇会のドン。そして、多額の慈善活動と、夜は夜で女性と流した浮名は数知れず…。そして、数百億あるといわれた彼の財産は、彼の死後、生前に国事に奔走してなくなったばかりか、莫大な借金があったそうです。 で、僕は彼が戦犯として巣鴨に収監されたときに『上半身は人格者、下半身のことは問わないでくれ』ということを尋問の際に米兵に行ったそうですが、ここで思わず僕は尋問している米兵同様、読んでいて爆笑してしまいました。でも、こういう人は昭和の時代でいなくなって、現在では決して出でこないだろうなぁなどと、そんなことも思ってしまいました。 そして『英雄、色好む』の故事どおり彼も数々の女性と関係があり、生涯を通して現役で東京と大阪にそれぞれ『妻』がいて、彼女たちの間を往復したんですとさ。ここのくだりは、男として尊敬の念すら感じました。総じて感じたことは、僕はこの男のことを何も知らなかった。ということ。単純な『悪』とは彼の存在をくくれないな、ということ。矛盾に満ちた人間ながらその是非を問わず、自分の信念を貫いたのだ。そういうことだけは、おぼろげながらわかってきました。 学校の教科書の歴史には絶対出てくる人間じゃありませんが、彼の生きた証は、確実にいまも息づいているのだ。そんなことを感じます。
『大山倍達との日々』真樹日佐夫(著)に次の様な記載がある。-- 笹川良一全空連会長が直接大山倍達に会って説得したいとのことで、会合の場として料亭を指定した。 技術部長として大山を遇する用意がある、といった話が持ち出され、1億円を提供するという話ががあった。大山は「 講道館と武徳会の2つがあった頃、日...続きを読む本柔道が一番レベルアップしたのと同じ様に、空手の世界に於いても、幾つかの流派が存続し合った方がプラスであろうと----」と答えたと。 笹川は「この話はこれまでだ。お互い裃は脱ぎ捨てようではないか」と応じたと。--- 笹川良一という人間について、あまり知らなかったので読んでみたが、いゃー傑物であり、とてつもなく度量の広い人間であると分かった。特に第二次大戦後、巣鴨プリズンで東条英機に天皇処刑の防壁となるように、また自衛戦争であると主張しろと諭したり。A級、B級、C級戦犯の刑死、獄死した人達への慰霊・法要・遺族への生活支援に邁進していったそうだ。戦前・戦後とも一貫した姿勢は賞賛に値すると思う。 「戦争中は戦死者を始め遺家族は勿論将兵を優遇し、戦いすめば冷遇する。ーこれは即ち忘恩の徒である。死んだ人には特にそれは怪しからん。敗戦国日本も慰霊祭を盛大にやれ。なんの気兼ねがいるか」(P303)
箕面の滝道の入り口に笹川が母親を背をって道を歩く像がある。箕面市にゆかりがあるのだろうと思い手に取った。以前から巣鴨プリズン、児玉誉士夫、日本船舶振興会・・部分的には聞こえてたきた。この人物は何を残してきたのか、、最後までわからなかった。
単行本が出た時に気になっていたので、100円の文庫で購入。結論としては、単行本で買わなくて良かったという印象。 私の世代にとっては、火の用心、一日一善のおじいちゃんだが、本書で書かれていることもそれを越えるようなことはなかった。スキャンダラスなことを期待していたが、そういうことはほとんどなく、ミス...続きを読むテリアスな面も感じられなかった。 (108)
評伝としては、もう少し突っ込んだ感じのものを期待していたが、ちょっとふわっとした感じにとどまるものであった。
人間笹川良一を簡単に知るには良い本かと思います。 三男の回想が随所に登場するのは、多少のヨイショが感じられます…
なんとなくの、イメージしかない笹川良一の本。 子供の頃みたCMといつの間にか持っていた昭和の黒幕というイメージしか持っていなかったので本屋で見かけて思わず購入しました。 読んだ感想としては混沌とし、思想や文化、社会システムが大きく変わる時に必要な人で信念がブレなかったんだなと。 要約は巻末の解説の方...続きを読むが素晴らしくわかりやすく纏めてくれていました。 この解説を読むだけで本編を読んだ気になれそうな素晴らしい解説でした。
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