歴史・時代 - ハッピー作品一覧

  • 風巻【しまき】 伊豆春嵐譜
    3.5
    明治7年、伊豆入間村。村の漁師・達吉は嵐の海から異人を救った。匿えばお咎めを受けると承知しながら、達吉は彼を助けることを決意する。異国と日本がまだ分断された時代、心触れ合わせた人々の清廉な姿。〈ニール号沈没〉の史実から紡がれた渾身の歴史小説。
  • 恋する女帝
    4.0
    奈良の都、最大の醜聞 女帝×「日本三悪人」道鏡――許されぬ恋の真相は? 天平文化華やかなりし世に即位する孝謙天皇(のちに称徳天皇として重祚)は、「奈良の大仏」造立で知られる父・聖武天皇の後継者として、21歳で史上唯一の女性皇太子となった。皇位継承後、近臣・藤原仲麻呂に支えられ治世は安定しているかと思われたが……。 平城京が騒然とした皇室スキャンダルと、天智天皇以降の皇統の謎を解き明かす、中山義秀文学賞受賞第一作。 「女帝はみな、わが腹を痛めた子への橋渡しとして、帝の役目を果たしてきた。しかし、朕は違う。朕は朕のために玉座につく。この国で初めておのれのための女帝となる」(本文より) 【目次】 序章 神託 一章 うるわしの姫天皇 二章 弓削から来た禅師 三章 奴を王と呼ぶとも 四章 大枝の里の刺客ども 五章 東の国の空の下
  • 愚道一休
    3.7
    「立派なお坊さんになるのですよ」 母の願いを受けて、安国寺で修行する幼い千菊丸だが、禅寺は腐敗しきっていた。怠惰、折檻、嫉妬、暴力。ひたすら四書五経を学び、よい漢詩を作らんとすることをよすがとする彼の前に将軍寵臣の赤松越後守が現れ、その威光により、一気に周囲の扱いが変わっていく。しかし、赤松は帝の血をひく千菊丸を利用せんとしていることは明らかだった。 建仁寺で周建と名を改め、詩僧として五山の頂点が見えたのにも拘わらず、檄文を残して五山から飛び出して民衆の中に身を投げる。本当の救いとは、人間とは、無とは何なのか。腐敗しきった禅を憎み、己と同じく禅を究めんとする養叟と出会い、その姿に憧れと反発を同時に抱えながら、修行の道なき道をゆくのだった。己の中に流れる南朝と北朝の血、母の野望、数多の死、飢餓……風狂一休の生そのものが、愚かでひたすら美しい歴史小説の傑作。
  • 火山に馳す 浅間大変秘抄
    4.0
    天明の浅間焼け(大噴火)で土石流に襲われた鎌原村。村人の8割が死に、高台の観音堂に避難した者など93人だけが生き残った。現地に派遣された幕府勘定吟味役の根岸九郎左衛門は、残された村人を組み合わせて家族を作り直し、故郷を再建しようとするも、住民達の心の傷は大きく難航していた。出世頭の若き代官・原田清右衛門が進言するとおり、廃村と移住を選択すべきなのか、根岸は苦悩する。さらに幕府側にも不穏な動きが――。「故郷」と「生きる意味」を問い直す物語。
  • たわけ本屋一代記 蔦屋重三郎
    3.0
    遊廓街・吉原で育ち、小さな貸本屋を開業……。やがて歌麿、北斎、写楽、曲亭馬琴、十返舎一九らを発掘し超人気作家に育て上げる。文化の担い手を「武士や豪商」などの富裕層から「庶民」へとひっくり返し、幕府による弾圧にも「笑い」で対抗。江戸庶民は彼を「蔦(つた)重(じゅう)」と呼び、喝采を浴びせた。その鋭敏な感性、書き手を虜にする人間性、したたかな反骨精神を描く蔦重本の決定版! 江戸を文化的に豊かにしただけでなく、今のポップカルチャーの基礎をつくった人だと思っています。 ―――NHK大河ドラマ『べらぼう 蔦重栄華乃夢噺』主演・横浜流星(日刊ゲンダイ2025年新春特別号インタビューより) 〈寛政の改革の嵐は蔦重の家財半分をさらう、そのときお江戸は——〉  日本橋と吉原の耕書堂は雨戸を固く閉ざしている。大戸には「負けるな」「一日も早い再開を」「戯家(たわけ)の灯を消すな」と励ましの落書の数々。雨風が叩きつけても消えそうにない。  本屋の裏口、長身の老人が身を滑らせるように入っていく。叔父の利兵衛だ。 「お前という子は幼い頃から偉そうな御仁が大嫌い」  初志貫徹は立派なこと。ヘンな褒め方をしてから叔父は真顔になった。 「奉公人や彫師、摺師に迷惑をかけられない。銭なら融通するからいっておくれ」  蔦重、ゆっくり首を振る。横のとせが背筋を伸ばした。 「お舅(とう)とうさん心配をおかけします。でも、あたしの蓄えが少々」  夫婦が見交わす眼と眼、舅(しゅうと)は頼もしそうにいった。 「ずいぶんと綜(へ)麻(そ)繰(く)ったもんだ。さすがはおとせ、感心感心」  叔父は店の落書のことをひとくさり。そして重三郎、とせを見据えた。 「こんなことで負けちゃいけない。戯家の本屋が変じて反骨の本屋。江戸の期待は大きいよ」 (第七章「不惑」より) 出版王の反骨精神はいかにして生まれ、散っていったのか。生き別れた両親、花魁への初恋、波乱万丈の人生を支えた妻・とせによる内助の功など、稀代の本屋の知られざる一面を描き出す感動の長編小説。
  • 行基 菩薩とよばれた僧
    4.0
    王の法より仏の道──。 天平13年(741年)3月、聖武天皇に招かれ、謁見する僧侶がいた。僧の名は、行基。民草を救うため、仏の教えを広めた僧は、その人心への影響力から、朝廷に恐れられ、弾圧すらされた。朝廷から大僧正の位を授けられ、文殊菩薩の化身とよばれた男はどのような生涯を送ったのか──。自然と愛するものに囲まれ、仏の道に目覚める幼年期から東大寺大仏建立、入寂までを丹念に描いた、長篇歴史小説。
  • 吼えよ 江戸象
    3.8
    城山三郎経済小説大賞受賞作家の新境地、書下ろし痛快時代小説! 将軍吉宗の時代。シャム国から取寄せた象を長崎から江戸まで移送せよとの命がおり、馬医豊安と「象と心を通じあえる少女」の長い御江戸象道中が始まった。神経質な象のために道中は掃き清められ、橋には苔が敷き詰められるなど街道筋の村々は大わらわ。吉宗の鼻をあかそうとする一群も暗躍。はたして、無事、象は江戸にたどり着けるのか…。
  • 黒王妃
    3.6
    黒王妃こと、フランス王アンリ二世の正室、カトリーヌ・ドゥ・メディシスの波乱の生涯――。国王崩御の際は白い喪服をつけるのがしきたりだったこの国で、生涯黒衣をまといつづけた異端の王妃を、一人称の独白を交えつつ大胆に描く。
  • 満州スパイ戦秘史 関東軍将校らの証言で迫るノモンハン事件から日ソ戦争まで
    3.0
    ソ連に侵攻の意向なし──。偽情報にだまされた日ソ諜報(ちょうほう)戦の失敗の真相に迫るノンフィクション。米国人歴史家が関東軍元将校らにインタビューした録音記録を朝日新聞記者が入手。ノモンハン事件、日ソ戦争の舞台裏を初出事実とともに描く。
  • 新選組 試衛館の青春 上巻
    3.0
    1~2巻1,881円 (税込)
    時は万延元年(1860)、のちに新選組三番隊長となる若き日の斎藤一(山口一)は、土方歳三に助けられたのをきっかけに、沖田総司に誘われるがまま、江戸は市谷甲良屋敷、天然理心流道場「試衛館」に顔を出すが…
  • うそつき光秀
    3.0
    「この世から上下を無くす」大志を抱いた天涯孤独の青年・十兵衛は、出自を偽り、武家と宮中の礼法に通じた「明智光秀」という武士として振る舞う道を選ぶ。己の夢を叶えるために。塗り固められたうそは「真実」へと変わるのか。――そこに信長の目が光る。2020年大河ドラマで最注目!戦国武将・明智光秀!ライトノベル界を席巻した風雲児が心機一転、挑む渾身の歴史小説!カバーイラストは大ヒット漫画『ベルセルク』の三浦建太郎!!「世の中の上下なんかくそくらえだ! すべてぶっ壊してやる!」熱い思いを抱いて諸国を放浪した天涯孤独の青年・十兵衛は、比叡山の僧兵に殺されかけたところを伊勢兵庫頭貞良という男に救われる。十兵衛の才を買った貞良は「明智光秀」という名を与え、名門伊勢家が確立した武家の礼法を伝授し、十兵衛を武士として仕立てる。室町幕府末期の混乱の中で頭角を現した光秀は、やがて信長と出会う・・・・・・!出自を偽り、名前を騙り、武士の振りまでして求めた「上下無き世」という夢。明智光秀の知られざる顔を描ききる、著者渾身の歴史小説!
  • 酔芙蓉
    4.5
    武士の世の到来を告げ、貴族の支配を終わらせた平安末期の「保元・平治の乱」。長承三(1134)年。父を亡くした11歳の藤原忠雅は、白い花を携えて末茂流への婿入りの日を迎えていた。手に持つのは、明け方から夕方にかけて色を少しずつ変化させる「酔芙蓉」。その邸で完璧なまでに整った容貌を持つ美少年・藤原隆季と出会う。低い家柄である隆季は、やがてその美貌ゆえに権力者たちの我欲に翻弄されていく。だが龍のごとき男・平清盛と盟を結び、隆季は家のため、出世の階段を登り始める。守るべきは心か、家か--ーー政争を繰り返す貴族たちから一族を守るため、青年は美しき冷たい仮面を被った--高貴な家柄を持つ男と、類い稀なる美貌を持つ男の運命は。
  • 牧谿の猿―善人長屋―
    3.5
    表向きは善人ばかり、実は悪党揃いの善人長屋に、大事な根付を失くして憔悴するお内儀が訪ねてきた。加助の人助け癖がまた出たと嘆息する一同だったが、その根付がかつて江戸を騒がせた盗賊・白狐の持ち物とわかり――。「白狐」「三枚の絵文」など六話を収録。粋な情けと謎解きで大向こうを唸らせる大人気シリーズ最新刊!
  • 妖曲羅生門~御堂関白陰陽記~
    4.0
    平安の都の南、宇治の里に鉄輪をかぶる凄まじい鬼女が現れた。しかし追い詰めると更に奇怪なことに――(「妖曲鉄輪」)。平安王朝華やかにして、魑魅魍魎の跋扈する京の都。若き貴公子の兄弟・藤原道綱と道長が、源頼光率いる坂田公時、渡辺綱らと、妖しき謎の数々を追う。歴史・時代小説と本格ミステリーを見事にエンターテインメントに織り上げる、才気溢れる著者の傑作。
  • 姥玉みっつ
    3.9
    江戸を舞台に、個性豊かな三人の婆たちの日常と その周りで起こる悲喜劇をコミカルに描く 「女性の老後」をテーマにした長編小説。 名手宅の祐筆(文書や記録を取り扱う職)を得て静かな余生を 過ごしたいお麓(ろく)は、おはぎ長屋という長屋に住んでいた。 これで老後の安泰は約束されたと思い込んでいたが、 その平穏な暮らしはわずか一年で終わりを迎えた。 お菅(すげ)が越してくると、さらに半年後には お修(しゅう)がやってきたのだ。 二人の幼馴染はお麓の長屋を毎日欠かさず訪ねてきては、 心底どうでもいい話をしゃべり散らす。 お麓はこの先、二人とうまくやっていけるのか。 安穏に暮らすはずの余生はどうなってしまうのか。 さらには、いろいろな事件に巻き込まれていき……。
  • 大坂誕生
    4.0
    慶長20年、灰燼と化した大坂を再興すべく大御所・徳川家康から大命を受けた松平忠明は、大坂人との確執を知略と胆力で乗り越え、反徳川包囲網の中で次々と大胆な復興計画を練っていく──。第6回朝日時代小説大賞優秀作。
  • にゃん! 鈴江藩江戸屋敷見聞帳
    3.3
    鈴江藩の江戸屋敷に奉公することになった呉服商の娘・お糸。仕えた正室・珠子には猫の化身疑惑が!? しかも屋敷内は権謀術数が飛び交い、何やら不穏な空気。一目惚れした殿さまを守りたい…そんな珠子の心意気に打たれ、お糸も立ち上がる! 町娘の目を通して、人(猫)情と世情を描いた極上のエンターテインメント!!
  • しゃらくせえ 鼠小僧伝
    3.3
    この男、正義の味方か。大悪党か。 職も金も許嫁も失った次郎吉は、万事窮して盗賊に。 前代未聞の悪漢登場。 圧倒的な興奮、一気読み必至の時代小説! 許嫁・お里の借金を返すため盗みに入り、所払にあった鼠小僧次郎吉。真人間に戻ろうと決意し四年ぶりに江戸に帰るも、職にはつけず、お里から祝言の予定を告げられる。相手は金儲けのためなら殺しも厭わない呉服屋の呉兵衛。生活に困窮し呉兵衛への恨みも募らせていた次郎吉は、町の仁医・七兵衛の裏稼業を手伝うことに。それをスキャンダル命の瓦版師・亀蔵に嗅ぎつけられ、さらに、お里の真の思惑も明らかになってきて……。
  • 忍者物語
    3.0
    剣豪に転職? 黒船にスパイ? 服部半蔵ご乱心? これが本物の「忍(しのび)」だ! 史実だから面白い!練達の筆致で描く傑作歴史小説集! 闇から闇へ――のはずが歴史の表舞台に現れた忍者の真実の姿とは!? 「現実の忍者は諜報活動の他にテロ・ゲリラ戦・偸盗のプロであり、その働き振りは決して誇れるものではなく、一般の武士たちは長く彼らを卑賤視し続けました。本書では多少なりとも史料に残る忍者たちをとりあげています。が、色も匂いも無く、闇から闇へ消え去ることを理想としてきた大多数の忍者にとって、名を残すということは決して褒められた行為ではなく、本書に登場する人々はいわば「落第忍者」のうちに入るのではないか、と思っています」――著者「あとがき」より
  • すし食いねえ
    3.5
    江戸の屋台すしの人気店「与兵衛ずし」のひとり息子・豆吉と、内店のナンバーワン寿司店「松が鮨」の娘・おきょうが主人公。豆吉は、与兵衛ずしを立派な内店にしたいと、おとっつあんを助けて頑張っています。ところが、ある日とつぜん店を訪ねてきた若侍・文四郎の窮状を聞き、おきょうとともにひと肌脱ぐことに。もちろんマグロも穴子もヒラメもタコも総登場で、若先生を救え!物語の、はじまりはじまり。
  • TACネーム アリス デビル501突入せよ(上)
    4.0
    アンノウンを撃墜せよ! 台湾諜報部からの情報によるスクランブル――。 F15を駆る女性パイロットは鳥取沖で謎の無人機と遭う! 「山陰沖、領空線へ30マイル!」突如現われた未確認機に、緊急発進(スクランブル)がかかる。 小松基地所属のF15を駆る舞島茜が急行すると、遭遇直前に撃墜命令が下る。台湾の諜報機関・国家安全局より警告を受けてのものだった。 撃たれなければ撃てない――自衛隊への鉄の縛め、憲法にも違反しかねない超強硬策の理由は!? 超大国の陰謀宿るアンノウンと近接戦闘(ドッグファイト)がはじまる!
  • 狗賓童子の島
    4.7
    第19回司馬遼太郎賞受賞作、待望の文庫化。 全島蜂起! 幕末の隠岐「島後」に吹き荒れた叛乱の嵐――本物の歴史小説の凄みと醍醐味を、ぜひとも味わっていただきたい。 第19回司馬遼太郎賞受賞作、待望の文庫化! 弘化三年(一八四六)日本海に浮かぶ隠岐「島後」に、はるばる大坂から流された一人の少年がいた。 西村常太郎、十五歳。大塩平八郎の挙兵に連座した父・履三郎の罪により、数え六つの年から九年に及ぶ親類預けの果ての「処罰」だった。 ところが案に相違して、大塩の乱に連座した父の名を、島の人々が敬意を込めて呼ぶのを常太郎は聞いた。 翌年、十六歳になった常太郎は、狗賓が宿るという「御山」の千年杉へ初穂を捧げる役を、島の人々から命じられる。下界から見える大満寺山の先に「御山」はあったが、そこは狗賓に許された者しか踏み入ることができない聖域だった。 やがて常太郎は医術を学び、島に医師として深く根を下ろすが、災禍に痛めつけられ、怒りに染まっていく島民らの姿を目の当たりにする。
  • ほうき星【上下 合本版】
    2.0
    天保6年、76年に一度現れるほうき星が江戸の空に輝いた夜、気鋭の絵師・黄泉と、日本橋の鰹節問屋の娘・さくら夫婦の間に、さちは生まれた。深川に隠居所を構えた祖母・こよりも加わり、家族の愛情をいっぱいに受け、下町の人情に包まれて育つさちを、思いがけない不幸が襲う。両親の突然の死、そして、慈しんでくれた祖母の死。しかしやがて、絵師としての天分を発揮してゆく。苦難を乗り越え、凛として生きた娘の感動長編! ※本電子書籍は「ほうき星 上」「ほうき星 下」の2冊を合わせた合本版です。
  • 真砂屋お峰 新版
    3.7
    大工修業中の甚三郎に、見合い話が持ちかけられる。 相手は、節約第一を家訓とし二百年以上栄えてきた材木問屋「真砂屋」の娘・お峰。 互いに惚れあい結ばれた二人の前に、数々の困難が降りかかった時、お峰は炎の女へと変貌し―― 享楽と頽廃の渦巻く文化文政期の江戸を舞台に鮮烈な愛の姿を描く、中期有吉文学を代表する長篇。 〈解説〉松井今朝子
  • 時空改変戦艦「大和」【上】イージス艦出撃! 米艦隊撃破
    5.0
    昭和一八年、トラック諸島に停泊中の連合艦隊司令長官・古賀峯一は、戦艦大和とともに謎の光に包まれ、令和の日本に時空転移させられる。 一方、令和一五年の呉港に停泊中であった自衛隊の最新イージス艦「やまと」も、怪光に襲われ、艦長や乗組員のみならず周辺の港湾施設や基地とともに、昭和の日本へとタイムスリップをした。 まさに驚天動地の出来事であったが、その裏には昭和日本と令和日本を同時に救わんとする国家の存亡を賭けた秘策が隠されていた。それぞれの世界で驚異的な装備を整え、出撃していくふたつの大和……。 果たして日本の象徴とも呼ぶべき最強艦たちは、それぞれの時代の日本を救えるのか?
  • レイテ沖海戦〈新装版〉
    5.0
    忘れてはならない「歴史の記憶」がある。史上最大の海戦を活写した戦史ドキュメントの傑作に、海軍史研究家の戸高一成氏(大和ミュージアム館長)による解説を新たに付して、新装復刊! 大和、武蔵、長門、愛宕、摩耶、山城、扶桑、最上、那智、足柄、瑞鶴、瑞鳳、五十鈴……最後の艦隊決戦へ向かう、若き海軍士官たちの魂の鼓動が聞こえてくる! 本書のプロローグには、こう記されています。「レイテ沖海戦はここに幕をあける。栗田艦隊は西村艦隊をともない、リンガ泊地よりボルネオ島のブルネイ湾に進出した。小沢“おとり”艦隊も十月二十日に、栗田艦隊がブルネイ湾に集結したころ、日本本土から比島沖に向けて出撃した。日本海軍の最後の渾身の力がレイテ湾に向かって刻々と絞られていった。恐るべき物理的なエネルギーの集中である。それはまた、ひたすらに敵撃滅に凝結した意思と悲願、つまりは精神のエネルギーの集中というものでもあった」そしてエピローグで著者は、こう書いています。「この海戦は、大艦巨砲あるいは艦隊決戦思想にたいする壮大無比な告別の辞であるとともに、“日本帝国”の最終章をかざる雄大な葬送譜でもあった」さらにそのエピローグは、海軍兵学校第七十三期の、レイテ沖海戦参加者の方々による印象的な言葉を紹介して、締めくくられています。「見事に死ぬことが立派に生きることであった。見事に死にっぱぐれた男は、ただ漫然と生きるよりほかはない。立派に死んだやつの声にひとりで耳をかたむけながら……」「逃れることのできない死との対決―それが一人の人間にとっての戦争の本質なのだ。それ以外のなにものでもない。そのときの絶望感を、当時の、いや、いまの為政者も知っているのだろうか」「栄光ある潰滅」「栄光の死」という戦史に刻まれた悲劇を、日本人は後世にどう語り継ぐべきか――「昭和史の語り部」と云われた著者が本書に込めた想いをぜひ受けとめてください!
  • 山本周五郎中短篇秀作選集 1 待つ
    4.8
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「待つ」とは未来を信じること、あるいは明日へ向かう強い意志。ひたむきに人を待つ美しさ、ひたすらに期(とき)を待つ凄まじさ…生に期する力を捉えた充実の名作11篇。『内蔵允留守』『柘榴』『山茶花帖』『柳橋物語』『つばくろ(燕)』『追いついた夢』『ぼろと釵』『女は同じ物語』『裏の木戸はあいている』『こんち午の日』『ひとでなし』収載。
  • 偽装同盟
    4.0
    日露戦争に「負けた」日本。 ロシアの属国と化した地で、男は、警察官の矜持を貫けるのか――日露戦争終結から 12 年たった大正 6 年。敗戦国の日本は外交権と軍事権を失い、ロシア軍の駐屯を許していた。3月、警視庁の新堂は連続強盗事件の容疑者を捕らえるが、身柄をロシアの日本統監府保安課に奪われてしまう。新たに女性殺害事件の捜査に投入された新堂だったが、ロシア首都での大規模な騒擾が伝えられ……。「もうひとつの大正」を描く、入魂の改変歴史警察小説、第二弾。
  • おんな牢秘抄 山田風太郎ベストコレクション
    4.5
    小伝馬町の女牢に入ってきた風変わりな新入り、竜君お竜。彼女は女囚たちから身の上話を聞き出し始め……心ならずも犯罪に巻き込まれ、入牢した女囚たちの冤罪を晴らすお竜の活躍が痛快な時代小説!
  • 生きて候 本多正信の次男・政重の武辺 上
    5.0
    家康の謀臣・本多正信の次男として生まれ、槍奉行・倉橋長右衛門の養子として育った倉橋長五郎政重は、故あって秀忠の近習を斬り捨て徳川家を出奔する。前田利家の密命を帯びて朝鮮半島に渡り、慶長の役に身を投じた政重が見たものとは!?
  • 四万人の邦人を救った将軍 軍司令官根本博の深謀 新装版
    4.5
    停戦命令に抗してソ連軍を阻止し続けた戦略家の決断──陸軍きっての中国通で「昼行燈」とも「いくさの神様」とも評された男の波瀾の生涯を描く。
  • だいこん
    3.6
    江戸・浅草で一膳飯屋「だいこん」を営むつばきとその家族の物語。腕のいい大工だが、博打好きの父・安治、貧しい暮らしのなかで夫を支える母・みのぶ、二人の妹さくらとかえで――。飯炊きの技と抜きん出た商才を持ったつばきが、温かな家族や周囲の情深い人々の助けを借りながら、困難を乗り越え店とともに成長していく。直木賞作家が贈る下町人情溢れる細腕繁盛記。
  • 異帝国太平洋戦争 旭日作戦、成就!
    3.2
    ミッドウェイ基地航空隊の夜間爆撃でアメリカ太平洋艦隊はハワイで孤立、南雲機動部隊にサンフランシスコを空襲され、特殊水上爆撃機に原爆開発施設を破壊されたアメリカは、東西分裂の危機に陥る。孤立無援のトルーマンが下した苦渋の決断とは!?
  • お茶壺道中
    4.0
    優れた味覚を持つ仁吉少年は、〈森山園〉で日本一の葉茶屋を目指して奉公に励んでいた。ある日、大旦那の太兵衛に命じられ上得意である阿部正外の屋敷を訪ねると、そこには思いがけない出会いが待っていた。
  • 慶応水滸伝
    4.0
    幼少期、両親を火事で亡くした新門辰五郎は、町火消十番「を」組の頭取・町田仁右衛門に引き取られる。火消や喧嘩の仲裁で男を上げ、遂に「を」組を継承。その名を慕い国定忠治ら名だたる侠客が草鞋を脱ぐ。そんな辰五郎を見込んだ勝海舟は、のちに第十五代将軍となる一橋慶喜に引き合わせるが!? 文庫書き下ろし。〈解説〉細谷正充
  • 夢のまた夢 若武者の誕生
    3.0
    戦乱で親を失った少年・神照庚丸は、養い親の僧侶・浄林の縁で大坂城に上がり、豊臣秀頼の奥小姓となった。 折から迫る徳川家康の圧力。秀頼に取り立てられ若武者となった彼は、関ヶ原の戦いを生き延びた島左近を軍師に迎え、戦場へ向かうことに……。 「大坂の陣」での庚丸の命運は? そして、彼は一体、何者なのか? 『星界の紋章』シリーズなど、壮大なスペース・オペラで人気の、SF界の鬼才が描く歴史時代エンタテインメント!
  • 利休聞き書き 「南方録 覚書」 全訳注
    3.0
    千利休が確立した茶法、茶禅一味をめざす草庵茶の精神を伝える『南方録』は、高弟南坊宗啓が、利休居士からの聞き書きをまとめたものとされる。経済の発展とともに茶道が広がりを見せた元禄期、筑前福岡藩黒田家の家老、立花実山によって見出され、その自筆本が伝世する。「覚書」はその巻一で、利休の茶法の根本を述べる。その精神性と美意識を端的に伝える、平易な現代語訳とわかりやすい解説。原文は、総ルビ付き。
  • カエサルを撃て
    3.8
    混沌とするガリア諸族を率いローマ軍に牙を剥く、美しくも残忍な青年ウェルキンゲトリクスと、政治家人生も終盤を迎え、劣等感に苛まれるローマ軍総督カエサル。熾烈な戦いの果てに二人が見たものは?
  • 蒼き海狼
    3.0
    時は二度の元寇という国難に瀕する鎌倉時代。大モンゴルは神風ならぬ台風によって敗退を余儀なくされたが三度の侵攻のため虎視眈々と島国日本を狙う。フビライ汗率いる大モンゴルと正対しても負けは明らか。ならば敵の懐中深く潜入し攪乱を図るよりない。選ばれた謀者、海の民・朝比奈蒼二郎は中国大陸に渡り、果ては大越・ヴェトナムに至りモンゴルの矛先を南へ転じさせる。壮大なスケールで描く痛快時代巨篇待望の電子書籍化。

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  • 末世炎上
    3.8
    豊かな髪を持つ美貌の娘、髪奈女。記憶を失った髪奈女を拾い上げた、うだつの上がらぬ役人、橘音近。名門に生まれながら、無為に遊び暮らす在原風見。付け火に怯え、末法思想の蔓延る平安京で、大掛かりな政治的陰謀に巻き込まれるなか、三人は、ぎこちなくも、自らの生きる道を選び出す。傑作時代青春小説!
  • 風を紡ぐ
    3.8
    消えた花嫁衣裳と竹刀 不可解な盗人の正体とは―― 深川の縫箔(刺繍)屋・丸仙の娘、おちえの竹刀が盗まれた。 おちえの父が、ある大店のため縫い上げた花嫁衣裳にも不穏な影が忍び寄る。 剣の達人であった職人・一居でさえも、その気配に気づくことができなかった賊の意外な正体とは。 一方、おちえにも突然求婚者が現れて――大人気時代青春ミステリー〈針と剣〉、風雲急を告げるシリーズ第3弾!
  • 嶽神伝 血路
    4.5
    武田晴信(後の武田信玄)は芦田氏の龍神岳城を武田の陣営としようと画策していた。甲斐から諏訪に出るには龍神岳城を通らなければならないのであった。山の者「七ツ家」と武田の最凶暗殺殺人集団「かまきり」との死闘をが始まった。
  • 東京裁判の大罪
    3.0
    東京裁判は犯罪である 我々日本人は、戦後70年たった今でも、“A級戦犯”という屈辱的な文言と思考から脱却できない。我々自身がこうだから、諸外国、なかんずく中国、韓国から「歴史認識を改めろ」などと、いわれなき攻撃を受けてにわかに反論できない。自国の歴史を侮蔑し、かつての日本人を恥多き悪人とする者は、東条英機や他の“A級戦犯”を批判していれば、自分の思考は健全だと高を括っている。本当は、いかに東京裁判がおよそ裁判の名に値しない“犯罪”であったかを大検証して、この世紀の茶番の無効を発信し、我々の側の歴史認識に確信を新たにすることが急務である。 東京裁判の大罪と“A級戦犯”のまやかし、本書はこの二点を明らかにするために書かれた。 《章目次》 第1章 中国・韓国はA級戦犯をどう利用しているか 第2章 靖国神社参拝は、日本人の宗教行事 第3章 A級戦犯という“まやかし” 第4章 東条は何ゆえ戦犯か 第5章 満洲事変を東京裁判が扱ったのは誤り 第6章 エゴの塊アメリカ 第7章 戦争責任とは何か
  • 翔る合戦屋
    4.0
    天文一九年夏。武田の信濃への侵攻は激しさを増していた。中信濃を舞台に、信濃勢と武田晴信との最後の戦いの火ぶたが切って落とされる。大ヒットシリーズ、ついに完結!!
  • さらば故里よ 助太刀稼業(一)
    3.3
    毛利藩を飛び出した武士コンビの冒険! 新シリーズ 時代は文化文政。 豊後毛利家の徒士並・神石嘉一郎は貧しい生活を強いられていたが、三神流の遣い手として、武士の勤めを果たしていた。しかしある日、身に覚えのない罪を着せられて脱藩を余儀なくされてしまう。 豊後を離れて、大阪へ向かう船で嘉一郎を待ち構えていたのは、豊後毛利藩の三男で、藩では「控え」「もどき若様」などと軽んじられていた毛利助八郎。この助八郎が家宝の刀を持って藩から抜けようとしたことで、 騒ぎは大きくなっていき―― なぜか旅をともにすることになったものの、カネもない、伝手もない。 果たしてこの「負け組コンビ」に未来はあるのか? 待望の新シリーズ始動!
  • 狂い咲き正宗 刀剣商ちょうじ屋光三郎
    3.7
    刀の不思議な美しさに憑かれてきた黒沢勝光。将軍家の刀管理を司る御腰物奉行の長男に生まれたが、名刀・正宗を巡って父と大喧嘩。刀剣商に婿入りし光三郎と名乗るが……。親子・夫婦の情愛や師弟の交情を、裏世界の駆け引きも絡めて描いた時代小説連作集!
  • 猪牙の娘 柳橋の桜(一)
    4.1
    新作書下ろし時代小説4巻連続刊行! 吉原や向島などへ行き交う舟が集まる柳橋。神田川と大川が合流する一角に架けられたその橋の両側には船宿が並び、働く人、遊びに行く人で賑わっていた。柳橋の船宿「さがみ」で働く船頭の広吉には一人娘がいた。名前は桜子。三歳で母親が出奔するが、父親から愛情を受けて育ち、母譲りの器量よしと、八歳から始めた棒術の腕前で、街の人気娘に育っていた。夢は父親のような船頭になること。そんな桜子に目を付けた船宿の亭主による「大晦日の趣向」が思わぬ騒動を巻き起こし……。涙あり、恋あり、活劇あり。待望の時代小説新シリーズの幕が開く。2023年6月から9月、四か月連続刊行!
  • 朝日文庫時代小説アンソロジー 家族
    4.0
    居酒屋「だるま」を営むおつやは、姑との確執から13年前に離縁していた。夫のもとに残してきた一人息子のいまの暮らしぶりを耳にし、心が揺れる……(藤原緋沙子「雪よふれ」)。第一線の女性作家それぞれが「家族」をテーマに描く珠玉の6編。文庫オリジナル。
  • 風待ちのふたり 薫と芽衣の事件帖
    5.0
    【ハヤカワ時代ミステリ文庫】歳の差の逢引き、姫君の犬の捜索、盗まれた富籤の行方、ある店が隠す陰謀――岡っ引きの薫と下っ引きの芽衣が一緒に事件に挑む。かたい絆で謎を解くふたりの爽やか事件帖
  • エスパーニャのサムライ 天の女王
    4.0
    17世紀、無敵の王国エスパニア(スペイン)の地を踏んだ慶長遣欧使節のなかに、彼の地に止まった二人のサムライがいた-- 武士の誇りを捨てず、鮮やかに剣を遣う小寺外記と瀧野嘉兵衛は「男の中の男」と称えられ宮廷で人望を得る。だが、フランス・イギリス、バチカンらエスパニアを狙う権力闘争は激化し、二人は巨大な隠謀に巻き込まれていく。現代セビーリャと絢爛たる往時のマドリードを舞台に描く歴史冒険活劇。
  • 緋色の華 新徴組おんな組士 中沢琴 上
    4.7
    (上下共通)あの土方歳三も一目置いた美人剣士、中沢琴! 「おまわりさん」の語源は、新徴組にあり。 浪士組募集の檄文に応じ、法神流をひっさげて臨んだ伝通院での立ち合い。女と侮る男どもを徹底的に叩きのめして名をあげた琴。清河八郎らが立ち上げた新徴組に加わり、幕末の動乱期、幕府方の有力武闘集団として京、江戸、奥州で激闘を繰り広げる。 お国のためにという少女の純粋な思いは、やがて時代の激流に飲み込まれ、正義の在り方を問う苦いものに変わってゆく。いつの間にか自分たちが朝敵となって追いつめられる理不尽さとも闘いながら、目の前の敵を斬り伏せていく琴。その姿は健気で美しい。 赤城山の麓、利根郡穴原村に生まれ育った中沢琴。法神流を受け継ぐ家に生れ自身も研鑽に励み、身に着けた剣術は豪放にして苛烈。男でも敵うものは少ない。腕を買われ異例の抜擢をされた琴だったが、立ち上がったばかりの新徴組での勢力争いなどに翻弄される。そんな彼女は、ひそかに慕う土方歳三とともにあることを喜びとしながら、組士としての任務に精を出す。しかし、新徴組の存在自体が時代の鬼っ子となりつつあるとき、土方は京に新選組として残ることになり、琴の淡い恋は消える。江戸に戻って市中見廻りに精勤する琴たちは、いつしか江戸の庶民たちに「おまわりさん」と呼ばれ頼りにされるようになる。そんな琴らを悩ませていたのが、薩摩藩士たちによる狼藉だった。 彼らは江戸を騒乱状態にするために罪もない民衆から略奪し殺戮を繰り返す。ある日、琴が親しくしていた町家に押し込みが入り家族が惨殺された。その首謀者は討幕の大義とは縁の薄いただの異常殺人鬼・弓張重兵衛と判明。新徴組による三田薩摩屋敷襲撃の際に弓張を取り逃がした琴は、どこまでも追い詰めることを誓う。しかし、錦の御旗を掲げる薩長討幕軍の勢いは物凄く、新徴組も江戸から奥州へと落ちてゆく。庄内藩として戊辰戦争を戦うことになった新徴組は各地で無敵を誇るが、いかんせん多勢に無勢。しかもいまや朝敵。明日をも見えぬ戦いの中、琴は宿敵弓張とついに剣を交えることになる。果たして復讐は成就するのか⁉ 第一章 浪士組(伝通院での武勇伝) 第二章 上洛(土方歳三との交流) 第三章 策謀、そして瓦解(清河八郎暗殺) 第四章 新徴組誕生(暴れインド象を抑えて喝采) 第五章 新徴組士、中沢琴(松平権十郎との出会い) 第六章 鎮静(江戸市中の信頼を得る) 第七章 恋華(土方との別れ) 第八章 神田明神外(狼藉旗本を斬り捨てる)
  • 独眼竜政宗(上)
    4.0
    時は戦国たけなわ。奥羽の名流・伊達輝宗の嫡男を病魔がおそった。疱瘡! 危く一命はとりとめたが、悪疫は彼の右眼を無残に奪った――独眼竜政宗の誕生である。だが、多難の前途を暗示するかのようなこの不幸に政宗はくじけなかった。国盗りに明け暮れる激動の荒海に、彼はさっそうと乗り出した!〈全二冊〉
  • 天下無双の傾奇者 前田慶次郎
    4.0
    戦国の乱世をもっとも痛快に、自由奔放に生き抜いた武将――前田慶次郎。朱柄の鑓を縦横無尽に振るい、合戦では鬼神のごとき働きで敵陣を震え上がらせた。と同時に、たとえ主君に対しても命を賭けて己の意地を貫き通す“傾き者”として名を馳せていた。また武辺のみならず、古今典籍にも通じた風流人であり、家康に追い詰められて窮地に陥った上杉景勝・直江兼続の主従へ参陣するなど、「義」に厚い人物でもある。誰だろうと理不尽には屈しない、そんな周りが惚れ込むような反骨の男だったが、前半生は決して恵まれたものではなかった。本来、自分が継ぐはずだった前田家の家督を叔父の利家に奪われ、長く不遇の時代を強いられる。だが、天下統一を目指す織田軍の東征は乱世を大きく揺さぶり、この猛き武将を戦国最後の活躍の場へと解き放つのであった――。日の本を掌握した豊臣秀吉の前ですら、平然と傾いて魅せた「天下御免の傾き者」の生涯を描く!

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  • 高坂弾正 謙信の前に立ちはだかった凛々しき智将
    3.0
    「謙信めに千曲川を渡らせませぬ。川中島で討ち取りましょうぞ!」慎重な采配と得意の退却戦で「逃げ弾正」の異名を取り、猛将揃いの武田家でも“随一の用兵”と謳われた高坂弾正――。元は豪農の生まれという異色の出自ながらも、亡き父の遺田をめぐる訴訟に敗れて行き場を失ったところに、晴信(信玄)からその美貌と才能を見出された。若年より「奥近習」として晴信の身近に仕えるが、その寵愛に決して甘えることなく、虎綱(高坂弾正)は着々と戦場で武功を重ねていく。いつしか、ひとりの武士として、そして武田の重鎮として類希な成長を遂げた虎綱は、宿敵である対上杉の最前線・海津城の守将を信玄に任されて打倒謙信を心に誓うこととなる。龍虎相打つ「川中島の決戦」でも、虎綱は別働隊を率いて窮地に陥った信玄本隊を救う活躍を見せた。内政にも優れた手腕を発揮し、武田の躍進に一身を捧げた智将の生涯を克明に描いた力作!
  • 藪医 ふらここ堂
    3.8
    江戸は神田三河町の小児医・天野三哲は、「面倒臭ぇ」が口癖。朝寝坊はする、患者は待たせる、面倒になると逃げ出す、ついたあだ名が「藪のふらここ堂」だ。ところがこの先生、見えないところで凄腕を発揮するらしい。三哲に振り回されながらも診療を手伝う娘のおゆん、弟子たち、ふらここ堂の面々の日常と騒動を描く!
  • 中尉
    3.5
    現地民と歩兵の心の闇、緊迫する心理戦、知られざる真実――敗戦間近の英国領ビルマを舞台に、ペスト罹患者の封じ込めにやっきになる村に派遣されてきた日本人の中尉と、その警備にあたる軍曹の心理を描いた戦争小説。
  • まりしてんぎん千代姫
    4.0
    筑前立花城の城督・ぎん千代姫が婿に迎えたのは、後の名将・立花宗茂。島津、大友、龍造寺――三つ巴の闘いが繰り広げられる九州で、大友を支える立花家も戦いに明け暮れる。ぎん千代自ら鉄炮隊を率いて闘うなか、父・道雪に続き、宗茂の実父・高橋紹運も命を落とし……。豊臣秀吉の天下、そして関ヶ原の戦いへ。時代の荒波に翻弄される夫を支えつつ、摩利支天の如く、凜々しく、ひたむきに生き、加藤清正にも一目置かれたぎん千代姫の生涯を活き活きと描いた力作長編。『利休にたずねよ』の山本兼一が遺した戦国小説のなかでは珍しく、女性が主人公。解説は作家の植松三十里氏。

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  • 剣闘士スパルタクス
    3.8
    「スパルタクス、おまえにも先頭をきってもらいたい」仲間の求めに応じスパルタクスは起った。寄せ集めの集団は、やがて奴隷解放の旗印を掲げる反乱軍としてイタリア本土を席巻する。だが、世界最強を誇るローマ軍の反撃が始まらんとしていた――! ローマ帝国に叛いた男を描く歴史大活劇第二弾。
  • 榊原康政
    4.3
    徳川四天王の一人に数えられる榊原康政。若き彼は、今川義元の横死によって岡崎に逃げ戻った家康と、師・登誉上人の「厭離穢土」教えに従い、主従の固い契りを結ぶ。以後、乱世終息に殉じることを信条とし、時に憤り、時に惑いながらも、家康の天下人への道を支えていくのである。紊乱の世にありながら爽やかな、そして信念ある康政の生き方を活写する長編力作。
  • 小鍋屋よろづ公事控
    4.0
    夫婦で営む小さな小鍋屋「よろづ」は今日も賑わう。旬の食材で作られる小鍋は滋味満点。つまみにして飲むもよし、おかずにして飯をかっ込むもよし。ご近所の常連はもとより足をのばしてわざわざ訪れる者もいて、評判はうなぎのぼり。客の絶えない繁盛店になった。ある日、紙問屋の主が女将のお咲に相談をする。孫娘が飼っていた猫が行方知れずに。ほうぼう探した結果、近所の老婆に飼われていることが分かった。お金を積んででも返してもらおうとするが、老婆は頑として譲らない。果たしてどうすればいいのか、と紙問屋の主は頭を抱える。実はお咲、両親は公事宿(行政書士、司法書士のようなもの)を営んでいた。子供のころから相談事に触れてきたので、少しは知識がある。私が仲裁に入れば、事件は解決できるかも? お咲は、主と一緒に老婆のもとにおもむいた。さて、お咲が提案した仲裁案は? 美味しい小鍋と公事知識でお客の悩みをほっこり癒す!
  • 深川青春捕物控一 父と子
    3.0
    深川漁師町にある小料理屋「しののめ」の息子・雄太。母のあきは女手一つで育ててくれており、雄太は十七歳になった頃から仕入れなどをして店を手伝っていた。そんなある日、常連であった同心の高柳新之助から己の御用聞きの手先にならないかと誘われる。雄太の父は、新之助の亡き父で、新之助は腹違いの兄だったと告白され、信頼できる手下が欲しいというのだ。漠然としていた将来が雄太の中で見えてくる。雄太は誘いを受け、父の遺した鼻捻棒を手に、深川の平和のため駆ける! 新たな爽快時代小説、誕生!
  • 狭間の子 吉原五十間道 菓子処つた屋
    5.0
    出版人として独立したての蔦屋重三郎と菓子職人を目指す義妹・なつ。吉原大門前、俗世と異界を繋ぐ間の五十間道を舞台に、人の温かさ、人生の切なさ、ほろ苦さが心に沁みる傑作時代小説!
  • にゃん! 鈴江三万石江戸屋敷見聞帳
    3.7
    町娘のお糸が仕えることになったのは、鈴江三万石の奥方様。 その正体は……なんと猫? 人情、猫情てんこ盛りの抱腹絶倒、時代小説! 幼い頃から妖かしが見えてしまうお糸は、鈴江三万石の江戸屋敷に奉公に出ることになった。正室の珠子に仕えるものの、お糸の目に映る珠子は……なんと猫? 聞けば、城主長義に一目惚れし、人間に変化して嫁いできたという。しかし鈴江には権謀術数が飛び交い、長義にも命の危機が! 愛する人を守ろうとする珠子の姿に心打たれ、お糸もともに立ち上がるが……。 【『にゃん! 鈴江藩江戸屋敷見聞帳』改題作品】
  • 長兵衛天眼帳
    3.8
    日本橋の村田屋は創業百二十周年の老舗眼鏡屋。そのあるじの長兵衛は、すぐれた知恵と家宝の天眼鏡で謎を見通すと評判だった。 ある日、目明かしの新蔵が長兵衛に助けを求めてくる。住吉町の裏店で起こった人殺しの本当の下手人を挙げるのに長兵衛の力を借りたいという。 浜町の目明かし・巳之吉が、殺人が起こった長屋の者たちの手を検分して、手が汚れていたというだけでそこに住まう十七の娘おさちに縄を掛けたという。 ろくな調べもせずに罪なき娘を引き立てたことに怒りを覚えた長兵衛は、広い人脈と持ち前の人柄を発揮して事件を解決に導く。 長兵衛の評判がますます高まる中、今度は木場の檜問屋・福島屋矢三郎の遺言状の真贋鑑定を依頼される。 息子の豊太郎に遺されたものの他に、矢三郎の弟・新次郎の許にも遺言状があるのだという。 長兵衛は天眼鏡で真贋を明かすが、福島屋を自分のものにしたい新次郎の企みによって、事態は思わぬ方向へ動き……!?
  • 商い同心 千客万来事件帖 新装版
    3.0
    まがい物? 偽金? 値段が高すぎる! その値段には裏がある―!? 人情と算盤で謎を弾く! 名手の傑作時代小説 正しい値で売らないと悪行になっちまう―― 「私には物たちの声が聞こえてくるのですよ。辛く悲しい声です」物の値段を見張り、 店に指導する役回りの諸色調掛(しょしきしらべがかり)同心を務める澤本神人。 今日も子分の庄太と江戸の町を見まわるが、値段の裏にあるさまざまな人情や思惑がからみあい、 神人を悩ませる謎と悪事が次々と待ちうけていた。同役だった父の代から未解決の贋金騒動の真相にも迫るが――。 (本書は2016年刊行『商い同心 千客万来事件帖』の新装版です) 〈目次〉 「雪花菜」 「犬走り」 「宝の山」 「鶴と亀」 「幾世餅」 「富士見餅」 「煙に巻く」 解説/細谷正充
  • 劉裕 豪剣の皇帝
    3.5
    “史上最強”皇帝を生んだ下剋上! 1000人をこえる叛乱軍をたった一人で殲滅した稀代の剛勇の一代記。 貴族政治が民衆を苦しめた四世紀末の中国・東晋に歴史を激変させる男が出現。 その名は劉裕、貧しい家の出で食うために軍へ入った博徒だ。 戦地では先頭に立ち強敵を次々撃破。 出世すれども学はなく、政治に無関心。 規格外の男が剣の腕だけで切り拓いた道とは。 町の無頼漢から頂点へ。史上最強皇帝の一代記。
  • 昨夜は殺れたかも
    4.0
    今日も二人は"殺し愛"夫と妻の視点に分かれ気鋭の著者二人が競作する、予測不能なラブサスペンス!平凡なサラリーマン・藤堂光弘。夫を愛する専業主婦・藤堂咲奈。二人は誰もが羨む幸せな夫婦……のはずだった。あの日までは。光弘は気付いてしまった。妻の不貞に。咲奈は気付いてしまった。夫の裏の顔に。彼らは表面上は仲のいい夫婦の仮面を被ったまま、互いの殺害計画を練りはじめる。気鋭の著者二人が夫と妻の視点を競作する、愛と笑いとトリックに満ちた"殺し愛"の幕が開く!
  • 神遊の城
    3.3
    応仁の乱末期、若き甲賀忍・三郎兵衛は細川京兆家当主暗殺のため京の今出川屋敷に潜入するが、返り討ちに遭い独りで生還する。10年後、足利第九代将軍義尚が、六角家征伐のため大軍を率いて湖南に陣を敷いた。三郎兵衛改め新蔵人は復仇のため、異父妹のお喬らと夜襲をかけるが、将軍に深手を負わせるにとどまる。手練れの武士に強烈な反撃を受けたためだ。新蔵人はお喬の目の前で爆死。お喬はその死を受け入れられず復讐を誓う!
  • 本多忠勝
    4.0
    幼き頃より槍術を叩き込まれ、徳川家康に仕えたのちは 大鹿角脇立の兜に大数珠を袈裟懸けにかけた姿で戦場を疾駆。 名槍・蜻蛉切を操り圧倒的武勇を誇った本多平八郎忠勝。 岡崎時代、姉川、小牧・長久手、関ヶ原など家康の天下取り の戦いにはいつでも獅子奮迅の激闘をみせる忠勝がいた。 義に篤く、情に深い徳川四天王の剛将の生涯を描く長編 歴史小説。◆文庫書き下ろし◆

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  • 深川澪通り燈ともし頃
    3.8
    江戸で5指に入る狂歌師となった政吉は、野心のあまり落ちこぼれて行くが、唯一救いの燈がともっていて・・・。幼い頃親を失ったお若は、腕のよい仕立屋になれたが、1人の心細さがつのる時は、まっすぐに深川澪通りに向って・・・。辛い者、淋しい者に、無条件に手をさしのべる木戸番夫婦を描く、傑作時代長編。(講談社文庫)
  • 香港独立戦争 上
    3.5
    返還後、度重なる増税に香港住民の不満は爆発した。十万人規模の反対デモに、中国は香港を軍事封鎖、電気・水道・ガスを断絶させる。事態を看過できぬ旧宗主国が物資補給を計るが……。
  • 闇に咲く おいち不思議がたり
    3.7
    「あそこには、人を喰らう鬼がいるんです」江戸深川界隈で立て続けに起きた夜鷹殺しに怯える女の、悲痛な叫びがこだまする。そんななか、この世に思いを残した人の姿が見えるおいちの前に、血の臭いをまとった男が現れる。商家の若旦那だというこの男は、亡き姉の影に怯えていた。おいちに助けを求めてきた男は、事件に関係しているのか、それとも――。腹を裂くという猟奇的な手口に衝撃を受けたおいちは、岡っ引の仙五朗と力をあわせ、ある行動に出るのだが……。父・松庵のような医者になりたいという思いを胸に秘め、18歳になったおいちは、事件の糸口を見つけ、解決することができるのか。生き方に悩みながらも、強く生きたいと願う女性を描いて人気の青春「時代」ミステリーシリーズ第三弾!

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  • 蒼穹の烈風空戦録 マリアナの空に
    4.0
    太平洋戦線に暗雲漂う昭和19年、ついに待望の新鋭機「烈風」が完成した。ミッドウェーの地獄から生還した加来止男は第626航空隊司令官に着任、専用空母「海鷹」を率いて乾坤一擲のマリアナ沖海戦に出撃! 烈風を待ち受ける米戦闘機との死闘が始まる!!

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  • 時空の旭日旗 過去と未来の間で
    3.5
    マーシャル、ポナペ攻撃の失敗で戦力を消耗した連合軍は、敵兵站線を分断する通商破壊作戦へと方針を転換、南太平洋では狼群作戦を展開。これに対し日本は未来情報による航空海防艦『鶫』型などを投入し、さらなる戦いを挑む

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  • 時空の旭日旗 我ら、未来より
    5.0
    2008年、あずみ海洋大学の海洋調査船「あずみ丸」が昭和十年、二・二六事件前年へタイムスリップ。乗員は、横須賀鎮守府の井上成美や山本五十六と接触、日本の敗戦の事実を突きつけ、さらに天皇をも動かし、日本の将来を変えるべく国家体制を変えていく。

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  • 大助勇戦記 逆転!道明寺合戦
    3.0
    大坂冬の陣の講和が成立。すぐに徳川方の諜略の魔の手が、真田大助の父・幸村に迫った!幸村は徳川方に降るというか!?人質として江戸入りを要求された真田大助の命運はいかに?気鋭の著者が渾身を込めて書き下ろした一冊!

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  • 傭兵空母・天城 戦艦ビスマルク救出作戦
    -
    日本一の昼行灯艦長・中村時次郎中佐以下、日本海軍のはみ出し者たちが空母〈天城〉に集結。ドイツの科学技術で改装強化された艦載機で、連合軍を蹴散らしていく! ――それはやがて、第二次世界大戦の行方さえも大きく変えることになるのだが……!?

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  • 日中海上決戦 尖閣・沖縄侵攻を阻止せよ
    3.0
    2010年の中国漁船による衝突事件は始まりにすぎなかった。”共産中華帝国”実現に邁進する中国は、ついに空母機動部隊を就役させ、日本領である尖閣諸島の武力侵攻を開始する。だが、これを予測していた日本は自衛隊による奪還作戦を決断した!!

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  • 革命の機動艦隊 機動空母[赤城]出撃!!
    4.0
    発着艦を同時に行う二段甲板式こそ理想の空母と考えた山本五十六により世界でも稀な二段空母・赤城が誕生。ミッドウェイで有用性が確認された赤城は山口多聞の進言で全部完全リフト式に進化。赤城を中心とする機動空母艦隊が太平洋戦線に嵐を巻き起こす!

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  • 写楽女
    5.0
    寛政六年の春。地本問屋「耕書堂」に住み込みで奉公している女中のお駒は、店主・蔦屋重三郎のもと、日々忙しく働くある日、店の中に入っていく長身の男を見かけた。その男は、写楽という蔦屋が抱える新しい絵師だった。写楽の役者絵が店に並ぶと、今まで誰も見たことのない絵に、江戸中が沸いた。讃辞と酷評入り混じる中、突然重三郎に呼ばれたお駒は、次に写楽が描く絵を手伝ってほしいと言われ……。選考委員満場一致で受賞した、第十四回角川春樹小説賞受賞作、書き下ろしの外伝を加え、待望の文庫化。
  • ほら吹き茂平〈新装版〉
    5.0
    いつも一緒に泣いたり笑ったり。それが夫婦っていうもんだ。 懸命に真っ当に生きる家族が明日の夢を紡ぐ、滋味溢れる時代小説。―― 「沢庵は頭から尻尾まででどこが一番うまいと思う」 茂平は大工の元棟梁。いつの頃からか深川では“ほら吹き茂平”と渾名されるようになった。別に人を騙すつもりはない。悲しいことも苦しいことも、ほらに紛らせば落ち込まないことを、懸命に働くうちに身につけたのだ。今日も一向に嫁ぐ気のない我儘娘と相談に来た母親に語り出すと……。笑いと涙の人情小説集。
  • 人情出世長屋 てんやわんやの恩返し
    3.0
    神田明神下にある「出世長屋」は、その名前とは異なり、出世からほど遠い面々が、貧しくも明るく暮らしている。ある日、駕籠かきの桂太は、賭博場で知り合った米問屋の旦那から、奇妙な頼み事をされる──。
  • 極楽の鯛茶漬け 伊織食道楽事件帳
    3.0
    膳奉行の家に生まれた芹沢伊織は、祖父が起こした食中毒事件のせいで閑職に追いやられていた。暇を持て余して美食を楽しむ伊織だったが、ある事件をきっかけに将軍に饗する食材集めを命じられて……。
  • 鍬ヶ崎心中 幕末宮古湾海戦異聞
    4.0
    戊辰戦争に命をかけた名も無き武士の物語。 明治時代の幕開け、幕府の再興を信じて闘う名も無き多くの若者たちが血を流していた。 舞台は盛岡藩宮古。鳥羽伏見に端を発し箱館戦争に至る旧幕府と新政府が死闘を繰り広げる戊辰戦争。宮古湾鍬ヶ崎には、幕府の復活を信じて忠誠を誓う男、青年・七戸和磨の姿があった。そんな男に思いを寄せる千代菊。 時代が刻々と変化する中で、変わらぬ絆を求め、せめぎ合う女・千代菊と、 どうせ時代が変わるならと命をも捨てる覚悟の男、和磨。 新政府軍と旧幕府軍が相まみえた宮古湾海戦で待ち受ける二人の運命は・・・・・? 震災から10年。宮古という町に、いにしえから脈々と歴史が紡がれていることを、世に知って欲しいという著者のメッセージが強く響く。 ※この作品は単行本版として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 戯作屋伴内捕物ばなし
    4.0
    町娘がかまいたちに喉笛切られて死んじまった!――金と女にだらしないが、口先と頭は冴えまくる戯作屋・伴内のところには今日も怪事が持ち込まれる。空を飛ぶ幽霊、産女のかどわかし、くびれ鬼による呪い死に……伴内とその仲間、怪異が怖い岡っ引きの源七、美男の石つぶて名人・仙太らは、江戸にはびこる怪奇がらみの謎また謎を、鮮やかに解き明かしてみせる。妖の正体見たり、枯尾花!愉快痛快、奇妙奇天烈捕物ばなし
  • 深川おせっかい長屋 胸騒ぎの萬年橋
    3.0
    おせっかいは癖になる。 今読むべき時代小説! 「時代小説SHOW」管理人 理流さん推薦 長屋の住人たちが織りなす、 笑いと涙の江戸人情物語 深川万年町の表店に、古本屋の娘・お花が越してきた。 元気溢れる「ごんたま」のふたり、隠居夫婦、絵師など、 一癖も二癖もある面々が暮らす長屋を、 大家の娘として取り仕切ることに--。 そんな折、萬年橋で幼なじみと再会。 仕事のいざこざ、失踪した娘の探索、 亡き妻の遺言状など、揉め事や悩みが舞い込んで……。 笑いと涙が交錯する最旬時代小説、開幕! 【目次】 第一話 涙橋 第二話 勝負 第三話 笑酒 第四話 花火
  • 時代小説アンソロジー てしごと
    4.0
    働く女性たちはいつの時代も美しい。 人気作家六人による時代小説競演 己の腕と業で生きる道を切り開く おんな職人たちの凛とした姿を活写 豊富な知識と聡明さで人々の悩みをときほぐす薬師・真葛(まくず)。 亡き母の仕込みを継ぐ色酢の麹造り職人・沙奈。 木肌の魅力に惹かれ根付職人に弟子入りするおりん。 妹の亥(いの)とともに秩父の峠で茶屋を切り盛りするそば打ち職人・蕗(ふき)。 その身に霊を降ろす「口寄せ」を使う市子。 身体のみならず心の凝りもときほぐす揉み屋・絹。 時代小説の名手六人が女性職人の凛々しさを 巧みな筆致で活写した傑作時代小説アンソロジー。 【収録作】 春雀二羽 澤田瞳子 藍の襷 志川節子 掌中ノ天 奥山景布子 姉妹茶屋 西條奈加 浮かれの蝶 小松エメル おもみいたします あさのあつこ
  • べんけい飛脚(新潮文庫)
    4.0
    前田家の参勤交代は四千人の大移動。五代藩主前田綱紀は禁を破る数の鉄砲隊の同道を突如命じた。関所通過には公儀の許可証が要る。隊列は既に藩邸を発った。迫る時間の中、漸く吉宗決済の許可証が下りた。予め先々の宿場で待ち受けていた浅田屋の飛脚たちは参勤隊列を目指して文書を繋いでいく。艱難辛苦を極める難事に命を懸ける飛脚たち。使命を遂行する男の意気地に心打たれる傑作時代長編。
  • 傀儡
    4.0
    鎌倉中期、執権・北条時頼が権力を振るう頃。仲間たちと唄や踊りの芸を売って自由に生きる傀儡女・叉香は、復讐のために鎌倉を目指す武士や、武士に家族を殺された瀕死の女、信仰の本質を追い求める西域から来た僧らと出会う。全く異なる境遇で生きる四人の男女の運命が、鎌倉で交錯する。仏教と武士道が権力と結びつき、大きな流れを形成していった歴史の分岐点を舞台に描かれる渾身の歴史長篇。
  • 異説・鎌倉幕府 吾妻鏡物語 小山朝政の活躍
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 12世紀末、鎌倉幕府創設を志した関東三代豪族のひとつ、小山氏。戦いに、恋に、そして夢に生きた朝政の波乱に満ちた青春物語。
  • 大江戸神仙伝
    4.4
    現代の東京から花のお江戸へと転時(タイムスリップ)した男が見た150年前の姿とは? そこには、見るもの聞くものすべて、現代人の常識を覆す、実に魅力的な暮らしがあったのだ。彼は、持参した文明の利器や医学知識で大活躍、世にも不思議な能力を持つ“神仙”として、女たちにも大もての大尽暮らしとあいなったが……。「大江戸シリーズ」第1弾。(講談社文庫)
  • 大江戸人情花火
    4.5
    花火職人清七に降って湧いた鍵屋の主・弥兵衛からの暖簾分けの話。なぜ俺が、と考える暇もなく、職人を集め、火薬を調達し、資金繰りに走る。お披露目は夏の大川だ。女房と二人三脚で暖簾を大きくした清七は、玉屋市兵衛と名乗った。大輪の華ひらく一瞬に、すべてを賭けた江戸っ子の心意気が沁みる感動の一代記!
  • 変わり朝顔 船宿たき川捕り物暦[1]
    3.0
    ままならぬ世で、 出会うは偶然、惚れるは必然―― 目明かしの総元締が住まう船宿を舞台に贈る、読み始めたら止まらない本格時代小説! 元奥州白河藩士の倅・真木倩一郎は、朝顔を育てる優男の風貌とは裏腹に江戸随一の剣客。ある日幼馴染みの天野善次郎が新藩主・松平定信の命で来訪、倩一郎に前藩主のご落胤の噂があるという。 定信からは帰参を乞われる中船宿〈たき川〉の女将で、江戸の目明しの総元締・米造の娘、お葉を助けたことで運命が一変。 倩一郎は幕府も揺るがす暗闘に巻き込まれていく……。 【※本作は『船宿たき川捕物暦』(筑摩書房刊)を著者が改稿・改題したものです】
  • 颯の太刀
    4.0
    十八歳にして、門人のいない道場を引き継ぐことになった筧求馬は、出稽古の帰りに勝ち気で美しい娘が曲者に襲われているところを咄嗟に助ける。娘を匿うため道場で生活を共にしていたが、屈強な刺客に連れ去られてしまう。娘の名は茉名といい、将軍の血を引く姫であり、圧政に苦しむ藩を救おうとしていることを知った求馬。風を感じて敵の動きを察する「颯の太刀」を振るって、茉名を救う旅に立つことを決意する。時代小説の新星が描く、江戸の青春剣劇!
  • 京都伏見 恋文の宿
    3.7
    秘めた想いを届けます―― 季節うつろう幕末の京都。伏見にある旅籠・月待屋には、不思議なほどに人の心を動かす手紙を書く代筆屋「懸想文(けそうぶみ)売りさま」がいるという。 秘められた恋、切っても切れぬ親子の情、戦国の世にさかのぼる先祖の因縁―― 人々はそれぞれの想いを胸に、月待屋を訪ねる。京の四季と切ない人間ドラマをしっとりとした筆致で描く、人情時代小説。 〈目次〉 第一章 懸想文の男 第二章 母恋ひし人 第三章 血天井の城 第四章 饅頭喰い 第五章 伏見の酒 第六章 恋文の女 解説/桂 米紫(落語家) 装画/水口理恵子
  • 塞王の楯 下
    4.5
    太閤秀吉が病没した。押し寄せる大乱の気配。塞王・飛田源斎は、最後の仕事だと言い残し、激しい攻城戦が予想される伏見城へと発った。代わって、穴太衆・飛田屋の頭となった飛田匡介は、京極高次から琵琶湖畔にある大津城の石垣の改修を任される。立ちはだかるは、国友彦九郎率いる国友衆と最新の鉄砲。関ヶ原前夜の大津城を舞台に、宿命の対決が幕を開ける! 「最強の楯」と「至高の矛」――激突する二つの魂。その闘いの行き着く先は? 第166回直木賞受賞作品、下巻。
  • 大江戸ぱん屋事始
    3.0
    長年仕えていた油屋をいわれのない疑いによって去ることになった喜助。失意のうちにいたが、自身の経験から“米に代わる常食”を作って商うことを思いつく。そんな折、見聞を広めるために訪れた長崎で出会った「ぱん」。これこそ米の代替食になると感じた喜助は、帰府してすぐに同じものを作ろうとする。しかしどうしても「ふわふわ」にならない……。果たして江戸で「ぱん」は焼けたのか。前代未聞、江戸の「ぱん屋」開店記!
  • 深川二幸堂 菓子たより
    3.7
    旨い菓子がたんとありやす。いや、旨い菓子しか置いてねぇんで── 兄・光太郎と弟・孝次郎が営む江戸深川の菓子屋「二幸堂」は間口を広げ、新しい縁に恵まれ、 王子の菓子屋「よいち」とともに、今日も人々の心に寄り添う菓子を供している。 待ち焦がれた命の誕生を祝う朝顔を象った練切「すくすく」、 肉桂の粉で花を描いた白餡の水羊羹「睡蓮」、値千金の祝言に華を添える祝い菓子「千両箱」と「黄金丸」、 栗餡が要の上菓子「十日夜」、選びかねる粒餡とこし餡の旨味を味わう「伯仲」…… 心を込めて作られる極上の甘味が、縁ある人の幸せを願う想いを静かに照らす──。 大人気時代小説「深川二幸堂菓子こよみ」シリーズに続くもうひとつの物語!
  • 剣風の結衣
    4.3
    戦国期、激化する一向一揆衆弾圧のため、信長軍が越前に攻め入る。信仰の名のもと、戦に駆り出される罪なき民と、蹂躙される村々。十六歳の結衣が暮らす長閑な村も、侍に襲われる。村人が逃げ惑う中、平凡な少女だったはずの結衣は、次々と敵を斬り殺していく。圧倒的な強さを秘めた彼女には、封印されたおぞましい過去があった――。波乱の時代を駆け抜けた少女の過酷な運命を描く、傑作歴史長編。
  • 新とはずがたり
    3.5
    野の花に似て儚げな美少女は、父親のような後深草院の寵姫となりながら弟宮や実兼の恋人になった。やがて出家し放浪した二条の、己の性の遍歴を赤裸々に吐露した禁断の書「とはずがたり」を、実兼を語りべに、一遍との出会いを出家の動機に再構築、新しい二条像に迫る。二条の真実と精神の再生を解く会心作。

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