愚道一休

愚道一休

2,200円 (税込)

11pt

「立派なお坊さんになるのですよ」
母の願いを受けて、安国寺で修行する幼い千菊丸だが、禅寺は腐敗しきっていた。怠惰、折檻、嫉妬、暴力。ひたすら四書五経を学び、よい漢詩を作らんとすることをよすがとする彼の前に将軍寵臣の赤松越後守が現れ、その威光により、一気に周囲の扱いが変わっていく。しかし、赤松は帝の血をひく千菊丸を利用せんとしていることは明らかだった。
建仁寺で周建と名を改め、詩僧として五山の頂点が見えたのにも拘わらず、檄文を残して五山から飛び出して民衆の中に身を投げる。本当の救いとは、人間とは、無とは何なのか。腐敗しきった禅を憎み、己と同じく禅を究めんとする養叟と出会い、その姿に憧れと反発を同時に抱えながら、修行の道なき道をゆくのだった。己の中に流れる南朝と北朝の血、母の野望、数多の死、飢餓……風狂一休の生そのものが、愚かでひたすら美しい歴史小説の傑作。

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愚道一休 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    一休さんの人生を描いた大河小説。
    読みながら、共に悩み、怒り、苦しみ、溜息をつき、時に涙した。本当に、読む手が止まらなかった。本当に素晴らしい作品で、一気に読んでしまった。表紙というか、カバーも良い。木下昌輝の新たな代表作になったと思う。

    0
    2024年09月08日

    Posted by ブクログ

    明確に小説ということもあって、前に読んだ栗田氏のものに比べて一休の内面を描いていることで等身大に見れるというか、同じ人間としての一休がどう生きたのかが伝わってきた。後小松帝に捨てられることになった母を救えなかった、寄り添えなかったという後悔が一休の原動力になっているというか。
    安国寺次代の奈多丸の話

    0
    2024年09月08日

    Posted by ブクログ

    一休さんの生涯。とんちはほとんど出てこない。こんな破天荒な人だったんだ。日日是好日など、禅の考え方は素晴らしいと思えるものがたくさんあった。

    0
    2024年12月23日

    Posted by ブクログ

    一休さんの幼少期からの生涯を著わした長編ものであった。沢山の仏教用語が出て来て難解の部分があった。当時の世は南北朝あい荒そう時代で仏教界は苦難だったろう。我が家の宗派は臨済宗なので小生も座禅の経験もある。結跏趺坐とはどんな座り方かはわかるな。

    0
    2024年07月13日

    Posted by ブクログ

    アニメで有名な一休さんが肉を食べ女と遊んでいたというのは知っていたが、こんなに母上に執着してたのかなぁ…

    0
    2025年02月05日

    Posted by ブクログ

    感想
    一休さん。有名だが、意外と何をやった人なのかは詳しく分からない。アニメくらいのイメージ。

    始まり方が面白く、興味をひく。
    「その男は禅僧にもかかわらず、詩と酒と女をこよなく愛した。破戒に手を染めながらも、命を投げ打ち修行に身を投じた。」

    禅問答は詭弁の応酬みたいに見える。。。

    悟りを求め

    0
    2024年09月20日

    Posted by ブクログ

    前半は、よかった。後半はかなりひっちゃかめっちゃかに感じてしまい、なんというか、読んでてスッキリしない感覚で、もう少しシンプルに楽しみたかったかなと。

    0
    2024年09月10日

    Posted by ブクログ

    一休さんの人生。天皇のご落胤だったのね。だからなのか、物凄い苦労をした人。でも、坊主なのに、やりたい放題に驚き。

    0
    2024年08月09日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    誰もが知っている一休さんを描いた大河歴史小説。

    やっぱり応仁の乱の時代は面白い。
    一休サイドの話は禅問答(公案)や悟りについての禅僧としての真面目な話で、哲学的で勉強になりました。
    歴史小説としては、ほぼ実在の人物が一休と絡むのが面白くて、ほぼ史実に沿っているのが勉強になりました。
    僧として謙翁宗

    0
    2025年03月28日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最初天皇の落し子疑惑出た時に「いやいやさすがに設定盛りすぎやろ!史実との違い確認したるわ!!」とwiki見たらガチの話で「ゑ?すみません」となった。ほかの話もうまく行きすぎてさすがにこれは創作かと思った箇所も調べたら史実通りで。主人公すぎる。
    自分なりの筋を確立してそれに突き進む姿は、後でそれが誤り

    0
    2025年03月20日

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