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あなたに似た人〔新訳版〕
ワインの銘柄を当てる大博打の結末は? 夫殺しの凶器の行方は? ラスト1行に襲いかかるショックとは?……常軌を逸した賭けの行方や常識人に突然忍び寄る非常識な出来事などを、短篇の名手が残酷かつ繊細に描く11篇 【収録作品】 味/おとなしい凶器/南から来た男/兵士/わが愛しき妻、可愛い人よ/プールでひと泳ぎ/ギャロッピング・フォックスリー/皮膚/毒/願い/首 -
トッカンvs勤労商工会
7月の人事異動を経て、新メンバーも加わった京橋中央税務署を揺るがす大事件が発生した。あの――悪質な滞納者から隠し財産を差し押さえまくり、顔がハスキー犬のように怖くて、“京橋中央署の死に神”と恐れられる、特別国税徴収官(略してトッカン)――鏡が、担当の滞納者を恫喝して自殺に追い込んだとして、遺族に訴えられるかもしれないのだ。しかも原告の背後には、税務署の天敵・勤労商工会がついているという。勤商の弁護士・吹雪敦は、正義の名のもと、ぐー子たちをあからさまに挑発。鬼上司のピンチにぐー子(トッカン付き徴収官)は真相究明に立ち上がる。しかし当の鏡は何もするなといつになく消極的。ぐー子自身も計画倒産に関する別の案件でにわかに忙しくなり、八方ふさがりのところへ、思わぬ助っ人――鏡の過去を知る人物が現われた……! -
トッカン 特別国税徴収官
税金滞納者から問答無用で取り立てを行なう、みんなの嫌われ者――徴収官。そのなかでも、特に悪質な事案を担当するのが特別国税徴収官(略してトッカン)だ。東京国税局京橋地区税務署に所属する、言いたいことを言えず、すぐに「ぐ」と詰まってしまう鈴宮深樹(通称ぐー子)は、冷血無比なトッカン・鏡雅愛の補佐として、今日も滞納者の取り立てに奔走中。 納税を拒む資産家マダムの外車やシャネルのセーター、果ては高級ペットまでS(差し押さえ)したり、貧しい工場に取り立てに行ってすげなく追い返されたり、カフェの二重帳簿を暴くために潜入捜査をしたり、銀座の高級クラブのママと闘ったり。 税金を払いたくても払えない者、払えるのに払わない者……鬼上司・鏡の下、ぐー子は、人間の生活と欲望に直結した、“税金”について学んでいく。仕事人たちに明日への希望の火を灯す、今一番熱い税務署エンターテインメント第1弾! -
黒部の太陽
1千万人に及ぶ巨大な人間の集団が働いた黒部の谷底。そそり立つコンクリートの岩壁に積み重なった7年の歳月の重さ―。黒部ダムを含む黒部川第四発電所の建設プロジェクト(通称くろよん)は、戦後の経済復興の本格化に伴う電力不足を受け、昭和31年に着手、38年に完成した。高さは186メートルで国内一。昭和39年、毎日新聞に連載された同名の記録小説に、数十枚の加筆を行ったこの作品は、「黒四で苦労した大勢の人たちの、人間の記録を書きたい。この工事で殉職した171人の人々のために、紙碑を立てたい」という著者、木本正次の強い意志によって産み出された。当時の関西電力会長、太田垣士郎は「ぜひ、生きた、血の通った文学の碑を立ててください。殉職者に限らず、黒四で苦労した人たちのために、どうか人間の記録を残してください」と答えたという。三船敏郎、石原裕次郎主演、熊井啓監督の大作映画の原作小説。 -
裁判官 三淵嘉子の生涯
2024年ドラマ主人公のモデル「三淵嘉子」。 日本史上、女性で初めて法曹の世界に飛び込んだ 彼女の人生を綴った長編小説。 嘉子は、明治大学専門部女子部で学び、日本初の女性弁護士の一人となる。 世間からも注目をされていたが、戦争に突入する時代に弁護士となった嘉子は、 活躍の場を得られないまま終戦を迎える。 戦争で全てを失った彼女に残されたのは、かつて学んだ法律の知識だけだった。 多くの困難を乗り越え、念願の裁判官に就任した嘉子と彼女を慕う仲間たちは、 苦境から抜け出せない人々を救うために、政治の力だけでは解決できない 問題に向き合っていく。 -
見えない階 心療内科医・本宮慶太郎の事件カルテ2
江戸川乱歩賞作家・鏑木蓮が描く、京都を舞台にした純文学ミステリーのシリーズ第2弾。 人は誰しも、人生という「階(きざはし)」を歩いている。上っているのか、それとも下っているのか。そして、その先に待っているものは――。 「苦しんでいる人に寄り添う医師でありたい」という心療内科医・本宮慶太郎が、傷ついた人たちの心を癒しながら、事件を解決に導いていく。 京都・東山にある神社の階段下で、一人の男性の遺体が発見された。同じころ、京都で心療内科クリニックを開院している本宮慶太郎のもとに、あるセールスマンがやってくる。彼には家に引きこもって出てこない5歳上の姉がいた。近頃は会話も成り立たない姉のことを、意を決して慶太郎に相談するところから、運命の歯車が動き始める。悲しすぎる現実の中にも、どこか希望と温もりを感じさせるミステリー。 -
災祥
第9回小説現代長編新人賞を受賞した新進気鋭の作家による、史実とファンタジーが織り交ざった切なくも美しい明代末期の物語。 舞台の中心は中国・北京の紫禁城。泰昌元年(1620年)、皇帝の息子である朱由検(しゅ・ゆうけん)はある日、何者かに井戸へ突き落とされ生死を彷徨う。目を覚ました時、そこには見たことがない一人の女性が立っていた。しかし、初めて見るその女性は、この世の者ではないという。朱由検は、彼にしか見えず、敵か味方かもわからない謎の美女・懐允(かいいん)に次第に惹かれてゆく。 時は経ち、皇帝・崇禎帝(すうていてい)となった朱由検は政務に行き詰まっていた。弩爾哈赤(ヌルハチ)率いる後金軍からの攻撃、臣下の裏切り、国内で蔓延する疫病など、手の打ちようが無い状態が続くが、いつも心の支えとなっていたのは、懐允の存在だった。 この手で触れ、温もりを感じることの出来る妃と、触れることは出来ないが唯一心を許すことのできる懐允の狭間で揺れる恋の葛藤。刻一刻と迫りくる明代絶滅の危機。 ──孤独な皇帝が最期に放った言葉は、ある女性への愛、そして民衆への愛だった。 -
ぼくは朝日
小学4年生の朝日は、父と10歳離れた姉・夕日の3人で暮らしている。母は朝日を産んだときに天国にとられてしまった。同級生の富樫くんや近所のカズ坊さん、町の人との交流によって少しずつ大人を理解していく朝日は、ある日、心を痛めた夕日の前で場違いな発言をし、事態が急変する――。 昭和の温もり溢れる家族の感動小説。 「解説文や書評や文芸賞の選考などなど、仕事で小説を読む時には、いつもペンを片手に持つ。気になったところ、面白かったところをチェックするためだ。 『ぼくは朝日』の文庫版ゲラもそうして読んでいたのだが、途中でペンを放り出した。素敵なフレーズ、面白ポイントにアンダーラインを引いていたら、どのページも線だらけになってしまったからだ」(荻原 弘 解説より) -
迷彩色の男
都内某所、青光が充満する〈ファイト・クラブ〉で出会った「いぶき」がある日、血まみれの状態で発見される。事件の背後に浮かび上がる男たちを追った先で「私」が目にしたものとは。国際ゲイ小説賞受賞作 芥川賞作家・安堂ホセによる圧巻のクライムスリラー フランス発 国際ゲイ小説賞〈外国小説部門〉受賞! 小川洋子氏、激賞! 「暴力に理由がないことの不気味さをあぶり出した迫力は、受賞にふさわしいと今でも信じている」(第170回芥川賞選評) 都内某所、地下に張り巡らされ青い光が充満する〈ファイト・クラブ〉で出会った私と「いぶき」。彼はある日突然、何者かに襲われ血まみれの状態で発見される。事件の背後に浮かび上がる“迷彩色の男”を追った先で目にしたものとは──。 書き下ろしの短篇「体ごと連れていける天国」、英訳刊行記念エッセイを特別収録。 カバーデザイン=川名潤 安堂ホセ(あんどう・ほせ) 1994年、東京都生まれ。2022年『ジャクソンひとり』で第59回文藝賞を受賞しデビュー。23年『迷彩色の男』を発表。25年『DTOPIA』で第172回芥川龍之介賞受賞。同年、『迷彩色の男』のフランス語版(翻訳=レオノール・シイナ)が国際ゲイ小説賞外国小説部門を受賞。他の著書に『獣走』がある。
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