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蝙蝠か燕か
2022年2月5日に急逝した著者の、読者からの熱烈な要望によって実現した未刊行小説集。 完結した小説としては著者最後の作品となった表題作をはじめ、著者の本領たる藤澤清造“歿後弟子”としての覚悟を扱った3篇を収録。 北町貫多30歳、地元に残された藤澤清造資料の調査に本腰を入れるため、東京の自室とは別に七尾に部屋を借りる(「廻雪出航」)。貫多31歳、七尾の部屋に清造の書簡を飾るため額装を依頼したが、思ってもいない仕上がりになる(「黄ばんだ手蹟」)。死の前年、53歳の貫多の姿を描く。ここ数年の自身を振り返り、“歿後弟子”の責を全うすべく新たなスタートを誓う(「蝙蝠か燕か」)。 -
口訳 古事記
アナーキーな神々と英雄たちが繰り広げる、〈世界の始まり〉の物語。 前代未聞のおもしろさ!!日本神話が画期的な口語訳で生まれ変わる!町田康の新たな代表作。 「汝(われ)、行って、玉取ってきたれや」「ほな、行ってきますわ」 イザナキとイザナミによる「国生み」と黄泉国行、日の神アマテラスの「天の岩屋」ひきこもりと追放された乱暴者スサノオのヤマタノオロチ退治、何度も殺されては甦ったオオクニヌシの国作り、父に疎まれた英雄ヤマトタケルの冒険と死、帝位をめぐる争い、女たちの決断、滅びゆく者たち――。 奔放なる愛と野望、裏切りと謀略にみちた日本最古のドラマが、破天荒な超絶文体で現代に降臨する! -
口訳 太平記 ラブ&ピース
圧倒的な面白さ!!南北朝の動乱を描いた日本最大の軍記物語が、唯一無二の文体と圧倒的な面白さで生まれ変わる!大反響ロングセラー『口訳 古事記』に続く〈町田日本史〉、新たなマスターピース! 「どえらいことになりました。主上御謀反です」「マジか」 「マジです」―― 利権を求めて誰もが争い、混沌を極める世の中。なんでこんな事になってしまったのか? 鎌倉時代末期、権勢をふるう執権・北条高時に対抗し、武家政権の転覆をめざす後醍醐天皇の謀略はあえなく失敗。窮地に陥った帝の前に、天才戦略家・楠木正成が現れる――。智謀と裏切り、欲得と愚行と涙にみちた人の世の実相を、破天荒なスケールで描き尽くす、壮大な〈歴史人間絵巻〉! -
口訳万葉集/百人一首/新々百人一首
小池昌代の訳詩と鑑賞で和歌の世界へと誘う新訳「百人一首」を中心に、折口信夫の個性が光る「口訳万葉集」と丸谷才一の豊かな和歌の解釈を楽しむ「新々百人一首」をそれぞれ厳選し収録。 解題 口訳万葉集 岡野弘彦 解題 百人一首 渡部泰明 解説 池澤夏樹 月報 穂村弘 今日マチ子 -
荒野は群青に染まりて
1945年、晩秋。日本は太平洋戦争に敗れ、朝鮮半島で生まれ育った阪上群青は、母と引揚船に乗った。だが船中で母とはぐれた直後、群青は何かが海に落ちる音を聞く。その場にいたのは赤城壮一郎という男。ひとり下船した群青に〈謎の中年男〉が「赤城が君の母親を海に突き落とした」と告げる。疑惑を拭えぬまま、群青は声をかけてくれた赤城とともに「焼け野原の東京」を生き抜くことに。戦後の混乱期、上野の闇市で商売をするうちに人々が衣食の次に欲するのは「清潔」だと気づいた二人は石鹸会社を立ち上げた。困難に立ち向かう日々のなか、群青にとって赤城がかけがえのない存在となっていく。だがそんな群青の前に引揚港で遭遇した〈謎の中年男〉が姿を現し、衝撃の事実を伝えた。果たして二人の行きつく未来は・・・・・・。瓦礫から這い上がった少年は、その瞳にどんな未来を映すのか。『炎の蜃気楼』『遺跡発掘師は笑わない』の著者が贈る、混沌の時代を生き抜いた男達の、反骨と絆の物語! -
高野聖 アニメカバー版
≪TVアニメ「文豪ストレイドッグス」 アニメ描き下ろしコラボカバー版を配信!通常表紙版と内容が同じ商品です。ご注意ください。≫ 飛騨から信州へと向かう僧が、危険な旧道を経てようやくたどり着いた山中の一軒家。家の婦人に一夜の宿を請うが、彼女には恐ろしい秘密があった。耽美な魅力に溢れる表題作や、滝の白糸で知られる「義血侠血」、「夜行巡査」「外科室」「眉かくしの霊」の5編を詳しい解説とともに収録。 <「文豪ストレイドッグス」シリーズとは> 中島 敦、太宰 治、芥川龍之介、与謝野晶子、泉鏡花、F・スコット・フィッツジェラルドなど国内外の文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが、横浜を舞台に「人間失格」「羅生門」などといった各文豪に関連する異能力を用いて戦うバトルアクション。 -
香屋 夢見堂
東京の下町・人形町に店を構えるお香屋「夢見堂」。その店には夢を売り買いし、悪夢を食べ吉夢を授ける「獏」がいるという―― 夢で見たことを人に話すと現実になる。そんな能力を持つ女子大生の結は、ある日突然、「夢見堂」店主の獏と名乗る人物と夢の世界で出会う。楽しい夢逢瀬の日々もつかの間、彼女の稀有な能力ゆえ、人に悪夢を植え付ける「夢魔」に目をつけられて、彼女は両目の視力を失ってしまう。絶望する結は、夢に関する専門家である獏を頼るのだが、実は彼も夢魔によって、自分一人で夢を見ることができない体質にさせられていたのだった。 二人は欠けた部分を補うように共に暮らし、夢魔を探しながら、夢にまつわる依頼を解決していく。 ――どんな悪夢にうなされても、俺が助けに行きますから。 縁と夢と香りがつなぐ、少し不思議な夢物語。 応募総数1,210作品の頂点! 魔法のiらんど大賞2020 小説大賞《大賞》受賞作! -
虹龍の許嫁
生きがいである歌を禁じられた龍の巫女・七彩は、封印されていた最高位の龍神・晴虹を解放したことで故郷の「水の国」を追われ、晴虹の統治する「虹の国」に逃げ込むことになる。七彩は晴虹と婚約を交わし、溺愛されることによって傷ついた心は癒えていったが、正式な結婚をするには晴虹の力を奪った水の国の龍神・蒼太朗から力を取り戻す必要があった――。最強の龍神と伝説の巫女が運命の出会いを果たす、溺愛ファンタジー開幕! -
荒寥地にて
人間の魂の内なる神とサタンの闘いの果てに現出する、荒寥たる大地。神の祈りの先にあるものは何かを苛烈に問う、現代の黙示録。(富岡幸一郎) コロンビアでの凄惨壮絶な一夜を契機として、主人公は自己の崩壊と再生の淵へと歩み入る。極限の快楽は精神を解体しつつ、なお贖罪への微かな道をも照らし出す。聖と俗、生と死、信仰と堕落が深く交錯するなか、地下鉄サリン事件の残響、阿佐ヶ谷で覚えた日常からの乖離、さらに旧友・因幡との思想的対峙が、現実と幻惑の境界を静かに揺るがしてゆく。魂の暗夜をくぐり抜け、救済の可能性を問いかける、重厚な問題作。 神の声が聞こえないところへ行ってはならない。 【目次】 第一章 境界の地へ ―コロンビアの夜― 第二章 変貌した日常 ―阿佐ヶ谷の流離い─ 第三章 キリストの手を拒むもの ―因幡― 第四章 ディオニソスの宴 ―狂える者たち― 第五章 荒寥の地平 ―もはや戻る道はなく― 第六章 サンパウロのホテル ―ピント― 参考文献 【著者】 朔良 魁良 朔良 魁良(さくら かいら) 1959年、秋田県大館市生まれ。現在、横浜市在住。 東北大学卒業後、企業に勤め、中南米地域長、関西支店長、参与、関連会社社長などを経験。 海外在住歴10年、訪れた国は80か国以上にのぼる。 本書が初の著作となる。 -
紅楼夢
物語は、上流階級の賈(か)氏一族の坊っちゃん賈宝玉(かほうぎょく)を主人公とし、繊細でプライドの高い美少女の林黛玉(りんたいぎょく)、良妻賢母型の薛宝釵(せつほうさ)の三人の関係を主軸として展開する。同時に、清朝の上流階級の生活が克明に描きだされる。賈家の豪華奢侈の日々、間断なくもよおされる宴会の場面、主人公の男女たちの室内における起居、かれらにかしずく無数の女中・下男らの立ちいふるまい、それらが、ありのままに写される。そして大家族の共同生活にはつきものの種々のいざこざ、はては閨中の秘事まで、すべてがありありと鏡のように写し出される。その一方で、主人公たちは儒教道徳や官僚の腐敗、不正に対する痛烈な批判も口にし、当時の社会に対する諷刺・批判的色彩も帯びている。 -
声
25歳で看護助手に転職した私。でも職場で与えられた新しい仕事は、 患者のやばすぎるクレームに返事を書き続ける係だった。 \岸田奈美・短編小説シリーズ、電子版限定刊行!/ 【あらすじ】 看護師になりたかったはずの私が、総合病院の受付裏で担当することになったのは、患者から匿名で寄せられる「患者さまの声」に返事を書く仕事だった。 『待合室の金魚の目つきが悪い』『採血がヘタすぎる。死ね』…… 理不尽で辛辣な言葉が並ぶ紙の束を前に、私はただひたすらに返事を書き続ける。患者さんに寄り添いたかった。ありがとうって言われたかった。けれど、返事は掲示板に貼り出されるだけで、誰の目にも読まれない。 それでも、私は書き続けるしかなかった。 ある日、返事を掲示板に貼り出したその時、背後から澄ました笑い声が聞こえた──。 【読者の声】 「孤独な役割の中にある、小さな優しさに胸を打たれた。」「名もなき力持ちの主人公にスポットライトが当たる瞬間が鮮やか!」 「青服として奮闘する主人公と患者の姿が重なり、切実で心に残る物語。」 「投書する側とされる側の微妙な距離感や感覚が丁寧に描かれ、読後に様々な思いが溢れる。」 ある病院で見かけた『患者様のお声コーナー』の実話をもとにした短篇小説。 「患者さまの声」という無名の声に、無名のスタッフが寄せる回答は無力だ。 だがある日、誰かが足を止める。その瞬間、無名の声と無名の返事が、誰かに届く──。 -
声が出なくなったので、会社を辞めて二人暮らし始めました。
仕事は辛くて友だちも少なく、元カレはクズ。ストレスが原因で声が出なくなり会社を辞めた絵麻。無職になり祖母の遺した家でずぼらな引きこもり生活をしていたが、突如親友の弟・空が現れる。 「俺がここに住むの、どうですか?」 空の強引な提案で一緒に暮らし始める二人。空の手料理やお世話により、絵麻の生活は改善されていくが、空には秘密があって……。 『おいしい』『ありがとう』『好き』――声が出なくても想いは文字《カタチ》にして伝えたい。 優しく言葉を綴る恋の物語。 -
小江戸・川越 神様のペットカフェ楓庵
【電子版巻末にはゆいあい先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】 会社から給料カットに遭い新しい仕事を探していた美乃里は、謎の男の子・ソラを助けたことがきっかけでカフェ「楓庵」で働くことになる。 そこは、何らかの理由で上手にお別れができない飼い主とペットが訪れる場所。 飼い主とペットは言葉を交わすことができ、お別れの準備が整えば、ペットは天国に送られる。 不思議なカフェでお客様たちを見守りながら、少しずつ仕事にやりがいを見出していく美乃里。 そんな中、彼女自身の心残りにも向き合う時が訪れる――。 大正浪漫のお店が連なる小江戸・川越。 神様がいると噂のペットカフェを覗いてみませんか? -
声に出せずに叫んでる
母さんを殺したのは、俺だ――。 許せなかった。自分自身も、父の再婚も、大好きだった音楽も。 高校2年生の羽山陽介は母を亡くした幼少期の記憶に今も囚われていた。 男手一つで育ててくれた父と、突然紹介された父の恋人に懐く無邪気な妹。 あの人が家に来るたび作ってくれるカレーは、母の得意料理だった。 「俺、絶対認めないから」。 気持ちの整理がつかない日々の中、学校で不可解な事件が起こる。 切り刻まれた幼馴染のイヤホン、階段から突き落とされた友達。 突然部活を辞めたエース、誰とも長続きしない人気者、善意の押し売りに苦しむクラスメイト――。 それぞれの無言の叫びは渦となり、やがて溢れ出していく。 本当は誰かに叱ってほしい。お前を許すと言ってほしい。 誰も本当の意味では分かり合えない、それでも分かり合いたい。 僕たちは、必死にもがいて手を伸ばしている。 デビュー作で青春の「痛み」を暴いた若き才能が掬い上げるのは、 「痛み」の先にある一筋の「救い」。 -
声も出せずに死んだんだ
レオナと呼ばれる少女が「殺された」。 その少女は生身の人間ではなく架空のキャラクターだったが、ほんの数ヶ月前まで、レオナは彼のすべてだった。 だが突然、レオナは「殺されて」しまったのだ。 レオナを蘇らせるため、ネットに犯行声明をアップした吉永千裕がまず企てたのは、現実の少女の誘拐だった。 ネットで知り合った少女・星来を呼び出し誘拐を実行した千裕だったが、星来からの提案で、ある「勝負」を受けることになる。 それからふたりの、奇妙な旅がはじまった――。 千裕はいったい何を目論んでいるのか? 旅するふたりの「勝負」の行方は? 驚きと切なさに満ちたラストが胸を刺す、異色の長篇ミステリ! ※本作は第37回横溝正史ミステリ大賞の奨励賞受賞作「pH」を改題の上、加筆修正したものが底本です。 -
声をあげます
地球の滅亡、感染症、種の絶滅、大量消費…… 《 解決の鍵はいつだって未来にある! 》 身に覚えのないことで突然、収容所に監禁された英語教師のスンギュン。16名もの教え子が殺人者になっているという。 そして、その原因が自分の“ 声” にあるというのだが……(「声をあげます」) 『フィフティ・ピープル』『保健室のアン・ウニョン先生』の人気作家が放つ初めてのSF短編集。 文明社会の行きづまりを軽やかに描き出し、今を生きる女性たちにエールを贈る、シリアスでポップな8つの物語。 二十三世紀の人たちを怒らせるのではないかと思うと私は恐ろしい。 この正常ではない、腹立たしい豊かさは最悪の結果に終わってしまうだろうと思う。 未来の人々に軽蔑されずにすむ方向へ軌道修正できたらいいのに。(「あとがき」より) -
凍った愛がとけるとき
初登場〈ビリオネアとデート〉シリーズ 恋を捨てた女性看護師と 記憶喪失の魅力的な患者 スイートでクリーンなシンデレラ・ロマンス! 読者評から— なんとすばらしいストーリー。読みはじめたら止まらなかった。わたしも看護師なので、すぐヒロインに一体化してしまった。なにしろ、登場するのは、記憶喪失のハンサムな男性に、尊大で横柄な婚約者! 絶対に読んだほうがいい。 アメリア・アドラーは、事故による記憶喪失から、説得力に満ちた比類のないストーリーを創りだす。予想外の展開がつづきながら、同時に、地に足のついたドラマなのだから、ほんとうに楽しい。信じられないかもしれないが……こんな作品があるなんて! 【概要】 悲しい過去を背負い、恋愛を捨てて仕事に打ちこむ女性看護師、カリ。 その救急病棟へ運ばれてきた魅力的な男性クレイグは、自分に関する記憶をいっさい失っていた! 病院を出て極寒の街をさまようクレイグに、カリは救いの手を差し伸べる。 イギリス英語で軽口ばかり叩くクレイグと、きまじめなカリとの奇妙な同居生活。 2人の距離が縮まってきたとき判明するクレイグの驚きの正体。 彼らの世界は引き離され、さらにカリは生涯をかけた仕事を失う危機に…… 新鋭が贈るスイートでクリーンなロマンス。 -
凍った太陽 高城高全集2
入院中、同室となった男に、盛り場で雀荘を経営する妹の安否を確かめてほしいと頼まれた大学生の〈私〉は、戦後の焼け跡が広がる仙台の街を、彼女の影を追ってひたすらにさまよう。米兵相手の特飲街に、彼女はいた。だが、そこには危険な男たちの影がうごめいていた――。米兵が闊歩する戦後の仙台を舞台に、日本ハードボイルドの黎明を飾った「X橋付近」ほか、日本人娼婦と米兵の炎熱の夏の悲劇を乾いた筆致で活写した「ラ・クカラチャ」、北海道の原野に消えた友の追跡行を描く「淋しい草原に」、そしてひとりの〈運命の女〉を追う連作「由利」シリーズなど11作品に、エッセーも収録した、高城高、珠玉の短編集! -
凍った夏
12月、イーリーの公営アパートで、デクランという男が肘掛け椅子に座ったまま死んだ。閉所恐怖症の彼は扉を外し、窓を開け放したまま寝たために凍死したらしい。自殺の可能性が高いとされたが、取材に訪れた新聞記者のドライデンは疑問をおぼえる。デクランは金に困っていたが、部屋のコイン式電気メーターには硬貨がたっぷり補充されていた。自殺する人間がそんな行動をとるだろうか? 小さな謎は思いもかけない真相の手がかりだった。ドライデンの丹念な調査と明晰な推理によって少しずつ解かれていく人々の秘密。端正な英国本格ミステリ。/解説=若林踏 -
凍った街
最初は麻薬の売人、次はダンサー。同じ拳銃で射殺された二人の間にはどんなつながりが? さらに刑事たちを混乱させるかのように、今度はポケットにダイヤを詰め込んだ宝石商が同じ凶器で殺された! 寒波とともに街を震え上がらせた連続殺人に、人間味溢れる刑事たちの姿を絡めて描く大作。 -
凍りついた女
彼女は、恋愛で結ばれたエリート・ビジネスマンを夫に持つ高校教師。子供が二人いて、快適なアパルトマンに暮らしているが、結婚生活に失望している。いわゆる主婦の役割を期待されて、買い物、食事の支度、子供の世話、その他の家事に明け暮れるうち、生きる意欲や、外界への好奇心が、自分のなかで錆びついていくのを感じるしかない。自由と自立のなかの幸福を志向していたはずなのに、そういう状況にはまり込んでしまうとは。自らの軌跡をたどって、彼女は、幼少時、思春期、学生時代、恋愛の時期、結婚後を語る――「女の子」として、「女性」として、どう生きてきたかを語る。 フランス人女性として初めてノーベル文学賞を受賞した著者が、自立への意欲と結婚生活への失望を描く、自伝的小説。 -
凍りつく夏
刑事たちの執念が、衝撃の真実を呼び覚ます! 広大な土地に消えゆく子どもたち。 刑事たちの執念が、極北の夏の真実を呼び覚ます。 札幌の住宅街で少年と思しき白骨死体が見つかった。北海道警察はその身元を探るうち、行き場を失った子どもたちと、そばで目撃される制服警官の存在にたどりつく。捜査に加わる一課の志藤翔は、次第に運命を感じ始めていた。かつて独自に調べていた中学の同級生失踪事件が、にわかに浮かび上がってきたからだ。俺は、このために警察官になった──。あの夏に決着をつけるため、志藤は「怪物」と対峙する。 凍てつく大地に眠る残酷な真実と、圧巻の人間ドラマ。 異例の文学賞三冠達成『百年の時効』を超える衝撃作! -
氷と蜜
本邦初!究極の“かき氷グルメ”小説! 三年前、陶子は奈良の氷のお祭りで母とともに「日進月歩」というかき氷を食べた。初めての味に感激したが、母の笑顔を見るのはその日が最後となってしまった。それ以降「日進月歩」と削り手の炎炎老師を追い求める陶子は、「氷の月光伯」という異名まで持つ有名かき氷マニアの恋人・一輝と二人で氷を食べ歩いていた。しかし些細なすれ違いをきっかけに失恋、氷への熱も冷めかけてる。 そんな折、脱サラして亡き母の喫茶店を受け継ぎ、コーヒーとサンドイッチの店「タカサキコーヒー」を切り盛りする父・大輔が、相談もなく氷削機を買ってきた。かき氷のコンテストに出るという。 母が体調を崩したのはかき氷のせいだと思っている妹の沙羅は父に反発する。陶子も乗り気ではなかったが、大学でかき氷サークルに所属する友人・瑞希に巻き込まれ、大輔のかき氷作りに参加することになった。コンテストに出せるレベルの味を見つけるため、陶子たちは大阪中のかき氷を食べ歩くが……。 -
氷の家
フレッド・フィリプスが走っている……その言葉は八月の静かな午後、さながら牧師のお茶会で誰かが発したおならのように鳴りひびいた。庭師を周章狼狽させたのは、邸の氷室に鎮座していた無惨な死骸――性別は男。だが、胴体を何ものかに食い荒らされたその死骸は、人々の嘔吐を誘うばかりで、いっこうに素姓を明示しようとしない。はたして彼は何者なのか? 迷走する推理と精妙な人物造形が読む者を八幡の藪知らずに彷徨わせ、伝統的な探偵小説に織りこまれた洞察の数々が清冽な感動を呼ぶ。新しい古典と言うにふさわしい、まさに斬新な物語。英国推理作家協会最優秀新人賞受賞作!/解説=巽昌章 -
氷の仮面
「ずっと、好きでした」 泣いて、隠して、あきらめて。それでも女の子になりたかった――。 『罪の声』の著者がたどりついた「本当に人を愛する」ということ。感動の傑作長編。 ******* 「えっ、真壁君、ほんまにするの?」 「目つむれ」 「へっ? あかん、あかん」 後ずさった翔太郎の肩を真壁君が両手でがっしりとつかんだ。 「深呼吸しろ」 言われるがままに大きく息を吸って、長く吐いた。その間、お互い顔を見られなかった。(本文p111-112より) ******* 小学四年の春、同じクラスになった真壁君の顔を見たとき、翔太郎は恋のきらめきと痛みを知った。小さな希望すらも打ち砕かれる人生。仮面の下、ずっと女の子になりたかった――。終章、二十四年後の春に明かされる優しく美しい秘密とは。生きてゆくことの切なさに共感せずにはいられない感動の青春恋愛小説。 -
氷の木の森
その華やかで美しい旋律は、凄惨な死を引き寄せる。 音楽の都で出会った孤高の天才バイオリニストと、純真無垢なピアニスト。 相反する彼らを待ち受ける悲しき運命とは……。 音楽×ミステリ×ファンタジーの傑作、待望の邦訳。 すべての音楽家の故郷であり聖地であるエダン。 この平和な都市のはずれで惨たらしい殺人が起きた。 その中心にいたのは孤高の天才バイオリニスト、アナトーゼ・バイエル。 そして、数多の音楽家を魅了し、その命を奪ってきた罪深きバイオリン〈黎明(れいめい)〉。 稀代の音楽家と伝説の名器、そして、導かれた者しかたどり着けない『氷の木の森』。 数奇な運命がもたらすのは世にも美しい旋律か、残酷な死の呪いか―― 世代を超えて愛される韓国ファンタジーの名作! -
氷の城
私はこの誓いを絶対に忘れない。 雪に閉ざされたノルウェーの田舎町。11歳の少女シスの通う学校に、同じ年の少女ウンが転入してくる。ためらいがちに距離を詰め、運命の絆で結ばれたふたりの少女が、それぞれの思いを胸に、森深くの滝の麓につくられた神秘的な〈氷の城〉を目指す……類稀な研ぎ澄まされた文体により、魂の交歓、孤独、喪失からの再生を、幻想的・象徴的に描き上げたヴェーソスの代表作。 凛とした切なさを湛えた、出会いと別れの物語。 【英ペンギン・クラシックス収録の20世紀世界文学の名作】 【1965年度北欧理事会文学賞受賞作】 記憶に残る〈映画の名セリフ〉をイラストレーションとともに紹介する本シリーズは、「キネマ旬報」で1973年から23年のあいだ断続的に連載され、全7巻の単行本にまとまり長年映画ファンに愛されてきた。各巻に書き下ろしエッセイを掲載した栞を付す。 -
氷の天使
キャシー・マロリー。ニューヨーク市警巡査部長。主にコンピュータ・ハッキングで発揮される天才的な頭脳と、張り込みや尾行ができないほどの鮮烈な美貌の持ち主。盗みと逃走に明け暮れ、孤独を友とした幼年時代ゆえに心に深い傷を持ち、感情を他人に見せることはない。彼女には善も悪もない。あるのは目的の遂行だけ。里親である刑事マーコヴィッツが捜査中に殺され、勝手に捜査を引き継いだ彼女は、裕福な老婦人ばかりを狙う連続殺人鬼を追いはじめる。怪しい霊媒、大魔術師の未亡人、自閉的なチェスの天才児……奇矯な人物の絡み合いに隠された真実は? ミステリ史上最もクールなヒロインの活躍を描くシリーズ第1弾!/解説=豊崎由美 -
氷の眠り
アラスカの氷河で発見された一片の人骨から、意外な事実が判明した。三十年前に遭難したとされていた調査隊員は、実は殺されていたのだ。ギデオンはFBI捜査官のジョン・ロウとともに事件の再調査を開始するが、その直後に新たな殺人が……厳寒の地で深まっていく謎にスケルトン探偵が挑む人気シリーズ第五弾 -
氷の双子 THE ICE TWINS
一気読み必至、双子の死の謎を巡るスリラー。 六歳の双子の娘のひとり、リディアを事故で失ったアンガスとサラの夫婦。一年あまりの後、二人は家族の再出発のため、ロンドンからスコットランド・ヘブリディーズの孤島へと移住を決める。ところが、残された娘カースティにそのことを告げたサラに向かい、娘はこう言った。 「どうしていっつもあたしのこと、カースティって呼ぶの、マミー。カースティは死んじゃった。死んだのはカースティだよ。あたしはリディア」 愕然とするサラの胸にある疑惑が芽生え、それは日に日に肥大化していく。そして孤島という密室に閉じ込められた一家に、次々と不可解な出来事が起こる――。 刊行とともに英国でベストセラー1位を獲得、各メディアからも大絶賛された超話題のノンストップ心理スリラー。孤島の美しくも厳しい自然の中でじわじわと追い詰められていく夫婦をスリリングに描いた、一度読み出したら止まらない2016年イチオシの一作! -
冰の焔とそこにある恋と
朗読家・飯島晶子の北国恋愛短歌と、北京アラーキーと注目の写真家・洪十六の写真。緯度で結ばれた写真短歌集! 恋が人生を 深くしてくれる 恋歌と写真の コラージュ 甘美で刹那くて愛おしい想いが 胸にとどまっている。嵐のように あなたは今 大切な人に 「好きだから好き」と 素直に言えますか? 微風あり かざしてみたい青空に 花黙戀の 戀の秘めごと 風吹けば 君に逢いたい 花咲けば 君に逢いたい 嵐吹けば 君に逢いたい 星見れば 君に逢いたい 雪降れば 君に逢いたい 夢見れば 君に逢いたい なのになぜ 今 君は ここにいない? 人という字が、二人がより添っている形であるように、 人は一人では生きて行けない。 そして、 もう決して戀なんかしない! と思っているのに ほんのり甘くてでも酸っぱい時間を 反芻せずにいられない… 成就する戀 それは とっても素敵だけれど… それが 叶わぬ恋であっても 人生を深く優しくしてくれる… と、信じていられたら -
氷の闇を越えて〔新版〕
元警官の私立探偵マクナイトの身辺で起きた連続殺人は、彼自身の過去に関わっているのか? アメリカ探偵作家クラブ賞、アメリカ私立探偵作家クラブ賞を受賞するなど高く評価された、著者の記念すべきデビュー作。 -
蟋蟀
読めばクセになる、吃驚の11ストーリーズ。 先生、これから連続側転するから見ててください――。 そういって、大学研究室で働く女性秘書は、高層ホテルの最上階のバーで、結構なスピードで部屋の隅から隅までくるくるとまわり始めた。そんな奇怪ながらも有能な彼女に惹かれた准教授はある日、求婚を申し出るのだが、彼女は研究室に珍奇な両生類の水槽を設置したまま、行方知らずとなってしまう(「あほろーとる」)。 ほかにも、馬、河童、蟋蟀、猫など様々な生き物をモチーフに、日常と非日常の境界線をのびやかな筆致で揺るがす、読めば読むほどクセになる11の物語たち。
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