最後の竜殺し

最後の竜殺し

敵は竜ではなく資本主義!?
魔法の力が衰えた世界。ドラゴンスレイヤーに選ばれた少女だったが、CMの出演依頼が殺到し、竜の土地を狙い不動産会社が動き出す……

魔法の力が減少した世界。かつてドラゴンと魔術師は、恐れられ敬われていた。
いまやドラゴンは偉大な魔術師と結んだ協定により、ドラゴンランドを出ることはなくなり、生きているのは最後の一頭のみ。
魔術師も同様で、彼らは魔法の絨毯(じゆうたん)でピザ配達をしたり、魔法で配線工事をして、なんとか生計を立てていた。
そんな魔術師たちを抱える会社、カザム魔法マネジメントの社長代理は十五歳のジェニファー・ストレンジ。
気むずかしい魔術師たちに振り回されながらもがんばっている。
ある日、最後のドラゴンの死が予知され、同時に魔術師たちは魔法の力が強くなっていることに気づく。
ジェニファーは真相を調べるためにドラゴンを殺せる唯一の人間、ドラゴンスレイヤーに会いに行く。
しかし、そこで彼女は自分が最後のドラゴンスレイヤーであることを知らされ、一分間の速習コースであっという間に後継者にされてしまう。
そしてジェニファーを待っていたのは、殺到するCMの出演依頼、ドラゴンランドの土地の権利を狙う不動産会社、さらには独裁的な国王の理不尽な勅命――。

敵はドラゴンではなく、資本主義なのか?
奇想の作家フォードのファンタジックでリアリスティックな物語。

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最後の竜殺し のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年12月28日

    現代と魔法と最新技術と中世と、が入り混じった世界観の中、主人公が悩みつつも直情的に突き進み、そしてドタバタ劇が期待通りに起こって期待通りに解決されていく(犠牲は払うけど)様がとても良かった。それぞれのキャラ立ちもすごい…魔法使いや王だけでなく、一般の群衆のリアルさは、取り巻く出来事がいちいち現実とつ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年06月15日

    時は現代、舞台は今とは少し違うイギリス!?

    魔法やら竜やら不思議な生き物がいるけれど車は走る、裁判で訴えられる、テレビもある、現代社会を取り込んだファンタジーワールド!!!

    そんな中、魔法使い達はピザ屋の出前や下水道の詰まり取り、移植用臓器の運搬とリフォーム工事など、資本主義に上手く?折り合いを...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月16日

    魔法使いやドラゴン退治といったファンタジー(無から有を生み出す論理)でおなじみの設定が、じつは身も蓋もない資本主義(有限性の論理)の中にがっちりと組み込まれてしまっている、という独特の世界観。しかし、この落差を利用して資本主義の世界を徹底的に突き放して戯画化するほど振り切れているわけでもなく、ファン...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年07月10日

    ・ジャスパー・フォード「最後の竜殺し」(竹書房文庫)の巻頭の1頁にこの物語のすべてがある。ただし、当然のことながら、それは読み終はるまで分からない。しかし読み終はるとその意外な物語に驚く……とはならない。「どれもこれも一週間のうちに起きたことだ。」 (9頁)それがここに書かれてゐるだけであり、それを...続きを読む

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