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OLから造花クリエーターに転進した美登里は、旅行先の札幌で七年前に別れた男と再会する。身勝手と独占の欲望にさいなまれた苦々しい思い出は、いつしか甘美な記憶にとってかわり、空港へと向かうタクシーの中で美登里を誘ってくる男に、彼女は感情の押さえがたい力をおぼえるようになるが……。大人の情事を冷めた目で捉えた表題作に、古都を舞台に年下の男との甘美な恋愛を描いた「京都まで」の直木賞受賞二作品ほかを収録する充実の短篇集。
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Posted by ブクログ
直木賞受賞作、短編小説である。すべてが、主人公の心模様を描いている。それが、恋愛であったり、人間関係であったり、興味をそそる内容だ。そして、読み終わりはどれも何となく女心が恐ろしく感じる。
作品に登場する主人公のほとんどが第三者からの評価が悪い男と付き合っていたり、結婚していたりした。「恋は盲目」がしっかり描かれていた。
直木賞受賞作品である「最終便に間に合えば」と「京都まで」を収録。 全5話の短篇集。 エンジェルのペンは作家のお話は 小説なんだけど何故かリアル。
女のキモチを知り尽くしている女。聞いただけでゾクっとして後ずさりしてしまいそう。著者の作品のイメージは男にとって脅威そのものだとそういう予感がしていたのでずっと本棚で熟成させておいた。知りたいけど知りたくない。知りたくないけど知りたい。けだし時の流れははやいもの。この漬物はよくツカットル。
おもしろかったが、内容に共感したり登場人物に感情移入するほど自分はオトナではなかったような気がする。
直木賞受賞作品含む短編5作品収録 いずれも女性が主人公で男女のお話でした いろんな形の男女の絡みでどの作品もそれなりに 楽しめました
なんか、すべらない話見てる時に小藪の話を聞いたダウンタウンの松本さんが「お前の話はおもろいけど黒い」っていってたのをこの本読みながら思い出した。まさにぴったり。
個人的には『京都まで』が好きです。三十代の女性の閉塞感や切実さ、対照的に日常から解き放たれたときの開放感が、ひしひしと伝わってきます。冬の京都の身を切るような寒さの描写も、小説の切迫感を増していると思います。
今読むと中途半端に時代を感じてしまう。その当時に流行小説として読むか、もうあと何年かしていい具合に熟成したのを読むほうがよかったかも。
直木賞受賞の短編集。男女の機微に鋭い。けど、編集者とか作家とかクリエイター系の人々が多く出てきて、やはり私小説めいてる。そこがいいんだけど、ちょっと食傷気味にも。
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林真理子
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