検索結果

  • 入り婿侍商い帖 凶作年の騒乱(一)
    3.5
    米商いの幅を広げる角次郎。だが凶作の年、信頼関係を築いてきた村名主から取引先の変更を告げられる。さらに村名主は行方不明となり……。世の不穏な空気と、大黒屋に迫る影。角次郎は店と家族を守れるか?
  • 蔵の中・鬼火
    4.2
    ※2019年1月23日まで配信していた『蔵の中・鬼火』と同じ内容となっております。重複購入にご注意ください。 澱んだほこりっぽい空気、窓から差し込む光、箪笥や長持ちの仄暗い陰。蔵の中でふと私は、古い遠眼鏡で窓から外の世界をのぞいてみた。それが恐ろしい事件に私を引き込むきっかけになろうとは……。
  • 遺跡発掘師は笑わない 縄文のニケ
    4.1
    数多くの縄文遺跡がある長野県諏訪地方。若き天才発掘師・無量はその中の1つ、御座遺跡で発掘を行うことに。だがそこで、過去に祖父が起こした遺物捏造事件の関係者・理恵と再会してしまう。さらに、不気味な文様のついた土器片を発見するが、その文様を見た理恵は“呪いのカエルだ”と激しく動揺し……!? 一方、縄文フェスティバルの準備を手伝っていた萌絵は諏訪大社で、古代神を祀る新興宗教の一団と遭遇し、不穏なものを感じていた。その新興宗教には無量の幼なじみ・忍の、鳳雛学院時代の同級生も関わっているらしく──。 今度の舞台は信州、諏訪! 文庫書き下ろし、遺跡発掘ミステリ第9弾!
  • ゆっくりたっぷりパリ暮らし
    4.0
    40歳で飛び込んだパリ暮らし。あらゆるギャップに日々悪戦苦闘、けれど街にあふれる音に耳を澄ませば、パリジャンたちのゆっくりたっぷり、へっちゃらな生き方が見えてきた――。一喜一憂のパリエッセイ!
  • 霊長類 南へ
    3.0
    毎読新聞の記者澱口は、恋人の珠子をベッドに押し倒していた。珠子が笑った。「どうしたのよ、世界の終りがくるわけでもあるまいし」その頃、合衆国大統領は青くなっていた。日本と韓国の基地に原爆が落ちたのだ。大統領はホットラインに手を伸ばした。だが遅かった。原爆はソ連にも落ち、それをアメリカの攻撃と思ったソ連はすでにミサイルを発射していた。ホテルを出た澱口と珠子は、凄まじい混乱を第三京浜に見た。破滅を知った人類のとめどもない暴走が始ったのだ。
  • 黒い森の記憶
    5.0
    深く黒い森の果て、かつて名医と呼ばれた老人が1人で暮らす山小屋へ、足を撃たれた男が転がり込んでくる。男は、世間を騒がせている連続少女暴行殺人事件の容疑者として追われていた。配達員にすら会わないほど人嫌いのはずの老人は、なぜか男を匿うことにする。同じ頃、老人のもとには差出人不明の不気味な小包が次々と届いていた……。 森の見せる悪夢に、人々はなすすべもなく呑み込まれていく。初期の異色サスペンス長編!
  • 見習い同心捕物帳 深紅の影
    5.0
    父の後を継ぐため、同心の見習いとなった野呂丈一郎は、奇妙な殺人事件の探索を任されることになった。戸惑いを見せる彼の前に現れたのは、風変わりな例繰方の香川景蔵だった。異色のコンビが事件を解く!
  • 或阿呆の一生・侏儒の言葉
    4.0
    時代を先取りした「見えすぎる目」がもたらした悲劇。自らの末期を意識した凄絶な心象が描かれた遺稿「歯車」「或阿呆の一生」、最後の評論「西方の人」、箴言集「侏儒の言葉」ほか最晩年の作品を収録。
  • 灰の轍 警視庁文書捜査官
    3.2
    遺体の傍に、連続殺人計画のメモが見つかった!さらに、遺留品の中から、謎の暗号が発見され――。連続殺人を食い止めるため、捜査一課文書解読班を率いる鳴海理沙が、メモと暗号の謎に挑む!
  • ギリギリ
    3.5
    脚本家の卵である健児は、同窓会で夫と死別したばかりの瞳と再会し、彼女のマンションに居候する形で再婚。前夫の不倫相手や母親など、大切な人を失った彼らが織りなす奇妙な人間関係の行方は?
  • 真珠郎
    4.2
    ※2018年11月21日まで配信していた『真珠郎』と同じ内容となっております。重複購入にご注意ください。 鬼気せまるような美少年「真珠郎」の持つ鋭い刃物がひらめいた!浅間山麓に謎が霧のように渦巻く。無気味な迫力で描く、怪奇ミステリーの最高傑作。他1編収録。
  • 秘密の花園作り つれづれノート(34)
    4.0
    草取りはぷかぷか浮かびの瞑想状態に似ている。不安の雲が心に広くたちこめているときは、ジタバタせずに目の前のできることをひとつひとつ丁寧にコツコツとやる。
  • トロッコ・一塊の土
    4.7
    写実の奥を描いたと激賞される「トロッコ」、一つの事件に対する認識の違い、真実の危うさを冷徹な眼差しで綴った「報恩記」、芥川文学の転機と言われる農民小説「一塊の土」ほか中期の名作21編を収録。
  • 夜
    5.0
    突如、激しい大地震に襲われた「町」。 新興住宅地の道路が遮断され、十五軒の家が完全に孤立した。 日が暮れ、月も星もない完全な闇が町を支配する。 閉鎖された極限状況の中、人々の精神状態は悪化していく。 その闇の中で、人間ではない何かが人々を狙っている。 一人、また一人、犠牲者が……。 極限化の人間の恐怖、混乱、死、そして強さを、 サスペンス色豊かに描くパニック小説の傑作。
  • 町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう
    3.7
    聞けば誰しも「あんな店のことね」と頭に浮かぶ「町中華」。 しかしその「町中華」とは、一体なんなんだ!? 「町中華ブーム」のきっかけとなった一冊が書き下ろしを加え文庫化! ことさら美味いからというわけでもないのになぜか愛着がある「町中華」。 しかし最近、数が減っている? いつのまにか「町中華」は絶滅危惧種になっていた。 誰かが記録しなければ忘れ去られる味と店がある。 昭和の古きよき食文化をレポる、「町中華探検隊」が結成された! 定義はなにか、どう遊べば楽しいか。 隊長の北尾トロをはじめ、独自のスタイルで町中華探訪を繰り返す隊の面々。 店主の話を聞き、メニューに思いを馳せ……。 数々の店を訪れ見えてきたのは、戦後日本の食文化の歴史だった。 美味さだけじゃない、エンタメと人生がここにある。 異色の食レポエッセイ。 カバーイラスト=清野とおる(『東京都北区赤羽』)
  • マジシャン 最終版
    3.6
    1~2巻748~792円 (税込)
    手も触れずカネを倍にしてくれる男がいる! あやしげな噂に大規模な詐欺の臭いを嗅ぎつけた刑事・舛城は、天才的なマジックの才能を持つ少女・沙希の助けを借り捜査を始めた。舛白は防犯カメラがとらえた現場映像を入手。そこには確かに倍に増えていく札束の山が映っていた! いったいどんなトリックなのか? そして裏で進行する金融詐欺の真相は? スリリングかつリアルな知的頭脳戦の“最終形”が開幕!「完全版」を大幅改稿した「最終版」!
  • 外資のオキテ
    3.8
    1巻748円 (税込)
    子供の頃から英語で仕事をすることに憧れていた貴美子は、一念発起して語学留学へ。帰国後、外資系企業への転職活動を始めるが……。外資のオキテに翻弄されながら正社員を目指すアラサ―女子のお仕事小説!
  • デカルコマニア
    3.0
    きっかけは図書室でみつけた一冊の古書だった。亀甲文字で印刷された中世の書物にぼくは夢中になる。時間旅行装置《デカルコ》で時を隔てた世界を行き来する者たち、その実用化を目指す国際的な研究機関ICOD、突如現れては、運命の女について語って去ってゆく謎めいた少年……メビウスの輪のようによじれた時空間を自在に移動し、とある海洋国でかつて栄華を誇った一族の奇妙な足跡と家系図の迷宮を描いた壮大なサーガ。
  • ハイエナの微睡 刑事部特別捜査係
    3.0
    刑事部捜査一課特捜係の佐築勝道が駆け付けた殺人現場は凄惨なものだった。五体バラバラで頭部は電子レンジで加熱されていたのだ。被害者は現役警察官。事件の陰には街を支配する超巨大企業の存在が……!?
  • 冷たい狂犬
    3.7
    1~4巻748~836円 (税込)
    現役時代「冷たい狂犬」と恐れられていた元公安調査官の影山夏樹。だが彼は元上司から対中国の諜報活動を依頼され、ふたたび闘いの場に身を投じていく……。「傭兵代理店」の著者真骨頂の国際アクションノベル開幕!
  • イアリー 見えない顔
    4.3
    私立大学で教授を務める私が、病死した妻の葬儀を終えて帰宅した夜の10時過ぎ、自宅のインターホンが鳴った。「奥様、ご在宅でしょうか?」。インターホンのディスプレイに映る女性の姿に見覚えはなく、私が外に出たときには、女の姿は消えていた。あの女は誰だったのか。そんな思いに囚われながら、私は大学の総長選挙に深く関わっていく。やがて近所のゴミ集積場で身元不明の死体が発見され、私の身の回りで起こる不審な出来事と、混沌とした選挙戦のつながりまで見えてきて――。
  • ライオットポリス
    5.0
    渋谷の円山町のラブホテルで高齢の男性の性交死と思われる死体が発見された。男の身元は間もなく、近くの介護ホームに住む元校長の藤村と判明。そして、防犯カメラには現場を立ち去る制服姿の少女が映っていた。数日後、警察上層部からの指令によって事情聴取されたのは、絶大な支持を集めるカリスマ女子高生の神子だった。藤村と神子の関係を追う刑事たちの背後で、動き始める公安特殊課。驚愕の結末が待ち受ける長篇警察小説。
  • 真実の檻
    3.8
    亡き母は、他の人を愛していた。その相手こそが僕の本当の父、そして、殺人犯。しかし逮捕時の状況には謎が残っていた--『闇に香る嘘』の著者が放つ渾身のミステリ。 ※本書は二〇一六年三月に小社より単行本として刊行されました。文庫化にあたり加筆、修正を行っています。
  • 山の霊異記 黒い遭難碑
    4.3
    木陰に立ち並ぶ数十体の地蔵の、ある法則に気づいた瞬間に戦慄する「顔なし地蔵」。風雨と霧に閉ざされたヒュッテの乾燥室にうずくまる青い雨具の男の正体が切ない「乾燥室」、奇妙なほど行く先々の山で遭遇する女性の言動が謎と不安を誘う「ポニーテールの女」他。避難小屋、山奥のトンネル、テント――心身ともに強靭な山男たちを震撼させる、恐ろしくも不可解なできごとを山の霊気とともにつづる。文庫オリジナル作品2篇を収録。 ※本書は二〇一三年四月に小社よりMF文庫ダ・ヴィンチで刊行された作品を、加筆・修正して再文庫化したものです。
  • ドルフィン・デイズ!
    3.7
    1巻748円 (税込)
    プライドが高いがゆえに就職が決まらなかった蒼衣は、熱中するダイビング以外の時間を持て余していた。そんなある日、ドルフィントレーナーの求人を父から聞き、泳げる仕事ならと試験を受けてみることに。難関の選考を通過し、晴れて採用された蒼衣は相棒のイルカ、ビビと共にショーデビューを目指して働き始める。しかしその矢先、イルカには致命的な異変がビビに見つかり――。水飛沫の舞うひと夏を描く青春お仕事小説!
  • 永久囚人 警視庁文書捜査官
    3.4
    針金で縛られた遺体が発見された。傍らには、謎の血文字――。 鳴海理沙警部補率いる文書解読班に出動命令が下った。 理沙がダイイングメッセージの解読に注力する一方、 班員の矢代は、新任の夏目と共に遺品の中から小説らしき文章を発見する。 幻想小説『永久囚人』の一部で入手困難な稀覯本だと判明し、その原本を辿っていくと、 さらなる殺人事件が起きてしまい……。 文字を偏愛する理沙が、本に隠された殺人事件を解き明かす!
  • GEEKSTER 秋葉原署捜査一係 九重祐子
    3.6
    人気の食玩フィギュアをめぐって起きた殺人事件。被害者の話を聞いていた九重祐子巡査部長は、独自に捜査をはじめた。そんな中、「GEEKSTER」という、謎の人物の存在が浮かび上がってきて……。
  • 緋色のシグナル 警視庁文書捜査官エピソード・ゼロ
    3.4
    発見された遺体の横には、謎の赤い文字が書かれていた――。「蟲」「品」の文字を解読すべく、所轄の巡査部長・鳴海理沙と捜査一課の国木田が奔走。文書解読班設立前の警視庁を舞台に、理沙の推理が冴える!
  • さぶ
    4.0
    なんでも器用にこなす栄二と、お人よしだが愚鈍なさぶ。二人は幼いころから仲良しで、いつも栄二はさぶの兄貴分だった。だが、無実の罪で栄二が石川島に流されたことをきっかけに、その関係性に陰りが見え始める。自分は陥れられた、ここを出たら復讐してやろうと世間を恨んでばかりいる栄二は、島の罪人とも口を利かず、会いに来たさぶのことも冷たく突き放した。しかし、大あらしから島を守るための防波堤を作る作業中、栄二はうっかり足をすべらせて生き埋めとなってしまう。普段は冷たく接していた罪人たちが、どうしてこんな自分のために危険も顧みず、躍起になって助けようとしてくれるのか。徐々に心を開いていく栄二だったが――。1人の男が精神的な成長を遂げる感動物語。
  • 腐蝕の惑星
    3.5
    最初は正体不明の不気味な黒い影だった。惑星アンシャンティ。航宙士試験に合格し、希望にあふれる十七歳のティナの周囲で奇妙な異変が起き始める。巨大なホールにさっきまでざわめいていた人々が忽然と消失したり、白い紙魚が広がるように街のあちこちがなくなっていたり……。まるで何かに浸食されていくように街のあちこちが消失していく。そして、親しい人々、友人たちも。この世界はどうなってしまったのか? ティナが繰り返し見る悪夢にその真実がかくされているのか? あの名作がついに復刊!
  • 怖い顔の話
    4.0
    霊感は強くないはずだけれど、好奇心は人一倍! 著者の周りで日常的に起きているちょっと変な出来事を、特有の飄々とした筆致で描きだすじわじわ怖い怪談エッセイ。山田太一氏、荒俣宏氏との対談も収録。
  • 本のお茶
    5.0
    明治39年に刊行された岡倉天心の名著『茶の本』にカフェのスパイスを加え、手に取りやすいビジュアルブックとして現代によみがえりました。 100年を越えて愛される、茶の道を通して語られる天心の言葉は、日本の文化を世界的な視点でとらえた今こそ触れておきたいものばかり。 教養書、茶道書として扱われがちな『茶の本』のエッセンスを、イメージビジュアルとわかりやすい現代語訳でまとめました。 カフェで過ごす穏やかなひとときのような、味わい深い読み心地をお楽しみください。
  • 蒼天見ゆ
    3.8
    時代が変われば、生き方も変わるのだろうか――。 武士の世が終わりを告げたとき、“最後の武士”が下した決断とは。 一生を、命を、そして武士の矜持を懸けて挑んだ、日本史上最後の仇討ち! 日本中が開国と攘夷に揺れる時世。 西洋式兵術の導入を進めていた秋月藩執政・臼井亘理は、ある夜、尊攘派により妻もろとも斬殺された。 だが藩の裁きは臼井家に対し徹底して冷酷なものだった。 息子の六郎は復讐を固く誓うが、明治に入り発布された<仇討禁止令>により、武士の世では美風とされた仇討ちが禁じられてしまう。 生き方に迷い上京した六郎は、剣客・山岡鉄舟に弟子入りするが――。 時代にあらがい、信念を貫いた“最後の武士”の生き様が胸に迫る歴史長篇。 「青空を見よ。いかなる苦難があろうとも、いずれ、頭上には蒼天が広がる。そのことを忘れるな――」 ※本作品は 2017年12月20日まで販売しておりました単行本電子版『蒼天見ゆ』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。
  • 明日
    4.8
    城南小学校の二年二組では今日も男の子が暴れていた。その頃、青年は新しい職場で再起を期していたが……。発達障害の2人と周囲が抱く葛藤、そして彼らの成長を描いた“私たちの明日を変える”温かな物語。
  • 喪失
    3.2
    京都市内のビルの非常階段で、有力不動産会社社長、真鍋征矢の妻、文香の遺体が見つかる。文香の手には夫・征矢の金属製のブレスレットが握られていた。妻は夫からの暴力被害を訴え離婚調停中だった。事件後、文香の担当弁護士の和光は、彼女は嘘をついていた、DVはなかったとして、征矢の無実を証明したいと名乗り出る。果たして嘘をついているのは誰か。京都府警の準キャリア刑事、大橋砂生が不可解事件に執念で挑むが……。
  • 海よ、やすらかに
    3.5
    4月の初め湘南の海岸に大量の白ギスの死体が打ち上がる事件が続いていた。異常を感じた市の要請で対策本部に呼ばれたのは、魚類保護官の銛浩美。魚の大量死に隠された謎と陰謀を追う!
  • GIVER 復讐の贈与者
    3.7
    1~3巻748~836円 (税込)
    雨の降り続く日、訪ねてきた女に俺は仰天する。 彼女は数時間前、俺に殺され、浴室で冷たくなっているはずだ――。 過去に負い目を抱えた人々に巧みに迫る、正体不明の復讐代行業者。 彼らはある「最終目的」を胸に、思いもよらない方法で標的の一番の弱みを利用し、恨む人・恨まれる人を予想外の結末に導く。 人間の心を丸裸にする、6つの恐るべき復讐計画とは――。 再読必至の新感覚リベンジ・ミステリ! 解説・村上貴史 ※本電子書籍は、2014年8月に小社より刊行した単行本「GIVER」を改題した文庫が底本です。
  • 【電子特典付】大泉エッセイ 僕が綴った16年
    3.9
    大泉洋が1997年から綴った18年分のエッセイ集。文庫版ではさらに2年分を追記、大量書き下ろし(結婚&家族について語る!)。あだち充との対談も追加収録。【電子特典付】大泉洋 直筆コメント付き
  • 山の音
    3.6
    会社社長の尾形信吾は、「山の音」を聞いて以来、死への恐怖に憑りつかれていた――。日本の家の閉塞感と老人の老い、そして死への恐怖を描く。戦後文学の最高峰に位する名作。 (C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved ※本作品は電子書籍化にあたり、紙本に含まれていた次の要素を削除しております。 〈解説「川端康成──人と文学 長谷川 泉」「作品解説 瀬沼 茂樹」〉
  • 北町同心 一色帯刀
    -
    北町奉行所の定町廻り同心・一色帯刀は、仲間内では融通の利かない堅物と評される四十路男。ある日、老中松平伊豆守信明から奉行所に、極秘の探索命令が下る。江戸の武家地に阿片が流通している噂があるという。同じ頃、同輩の稲垣十四郎が管轄する深川で女郎が斬り殺される事件が発生。現場を微行した一色は、門前仲町の店頭・伝兵衛の評判に不審を抱き、捜査を開始する。やがて伝兵衛の背後に、ある大名家の怪しい影が浮かび上がり……。
  • ぷかぷか浮かびとこれから つれづれノート(32)
    4.0
    この半年間の前半は、昨年同様毎日のようにマイペースに運動を続けた。興味はスタジオからプールへ移り、水の上にぷかぷか浮かぶ究極のリラックス法を編み出した。それと水中ストレッチを組み合わせ心と体のつながりを強く意識する。後半はサコの大学進学に伴い人生の流れも自然と変化した。これからはより個性的に、我が道を進もうと決意する。隠者のようにひっそりと力強く、働き、動きたい。つれづれノート32冊目。
  • 遺譜 浅見光彦最後の事件 上
    4.0
    本人の知らぬ間に企画された浅見光彦34歳の誕生日会。初恋のひとである稲田佐和との再会に心躍る浅見は、美貌のヴァイオリニスト、アリシア・ライヘンバッハからボディガードを頼まれる。一度は断ったものの、陽一郎からの要請でアリシアのコンサートが行われる丹波篠山に赴くことに。彼の地で彼女の祖母の遺譜を捜索するが、手がかりである「インヴェ」に繋がる男が殺され浅見に嫌疑がかかり!? 国民的名探偵〈最後〉の事件
  • 推理作家謎友録 日本推理作家協会70周年記念エッセイ
    3.0
    江戸川乱歩賞などの文学賞の選出のほか、時代を率いる作家たちの交流団体としての一面を持つ日本推理作家協会。そこに所属する作家同士は、どのような付き合いをしているのか、また作家たちは、日々なにを考え執筆しているのか。そんな読者にとって垣間見ることのできない一面が、赤裸々に明かされる。抱腹絶倒の交遊録から、とっておきの読書録まで、協会に在籍する会員作家たちによる、珠玉の書き下ろしエッセイ集。
  • 幻想の未来
    4.3
    あのときは、倒れ伏している私の周囲を、廃墟の幽鬼がとり巻いて歌い踊っていた――。放射能と炭素熱で破壊された大都会。極限状況で出逢った二人は、子をもうけたが。進化しきった人間の未来、生きていくために必要な要素は何か。「だけど俺たちは本能を持ってうまれてきてるんだ。生きて行こうとする本能だ。どんな環境に生まれてきたにしろ、本能を持っている限り種族の繁栄のために尽くすべきじゃないか。本能にしたがって行動をしていさえすれば、われわれは、知らない間にこの世界を改造していることになるんだ」(表題作)ほか、ふたりの印度人、アフリカの血、姉弟、ラッパを吹く弟、衛星一号、ミスター・サンドマン、時の女神、模倣空間、白き異邦人の一〇編を収録。解説:山下洋輔。
  • 山の霊異記 赤いヤッケの男
    4.6
    赤いヤッケを着た遭難者を救助したため遭遇した怪異、山の空き地にポツリと置かれた大きなザックから夜出てくるモノ……自らも登山を行う著者が、山で訊き集めた数々の怪談実話。新たな書き下ろし2篇収録。
  • 生きがい 戯作者南風 余命つづり
    3.0
    自らも癌を患い、闘病の末に克服した作家・沖田正午にしか書き得なかった、 葛藤と決意が胸を打つ傑作時代小説! 人気にかげりが見えてきた戯作者・浮世月南風は、ある日、名医・杉田玄白から突如「もってあと一年の命」と宣告される。 肝の臓に、悪性の腫瘍が出来ているというのだ。 このまま朽ちるのを待つかと自暴自棄になるが、昔から世話になっていた版元の一声により奮い立ち、一世一代の傑作を執筆することを決意する。 そこで浮かんだのは、かつて愛し、しかし去っていった女が残した一言だった。 「あなたには『****』が足りないの――」 自分に足りない物とは、果たしてなんだったのか。 その言葉を聞き直すため、そして愛しい女に再び出会うため、南風は命がけの旅に出る――!
  • 災厄
    3.7
    原因不明の症状により、市町村単位で住民が集団死する事件が発生した。高知県を発端に“災厄”は四国全域に広がり、なおも範囲を拡大していく。そんな中、政府の対策本部では災厄の原因を巡って厚生労働省と警察庁が対立。ウイルス感染説を主張する厚労省キャリアの斯波は、真相解明のため自ら四国へと乗り込むが――。超弩級のスケール感と押し寄せる恐怖! 未曾有の危機に立ち向かう、一気読み必至のパニックサスペンス!
  • 烏の森
    3.5
    西新宿のビル街から外れた一角の“烏の森”には、事情を抱えた者たちが身を寄せる下宿・「鳩屋敷」がある。その住民の椎堂圭佑は、全寮制高校でのイジメを苦にして脱寮した少年・三並良和の自殺を未然に防ぎ、鍛え上げて立ち直らせた。だが彼は、高校に戻ったその日、寮生たちに殺害されてしまう。連絡の取れなくなった三並の行方を追う椎堂は、高校側の隠蔽工作に、恐るべき陰謀の匂いを感じ取るが…。
  • 京都・浜名湖殺人事件
    4.0
    大阪のテレビ局の美人レポーター杉山かおるが何者かに誘拐された後、浜名湖畔で死体で発見された。事件に興味を抱いた推理小説家でニュースキャスターの沢木麻沙子は早速独自の調査を開始した―。京都にある杉山家は莫大な資産家であったが家系は複雑だった。やがて杉山家を巡り第二の殺人事件が発生する…。生き残った人間の中で一番得をするのは誰なのか。京都と浜名湖を舞台に複雑な人間関係に仕組まれた連続殺人事件。推理界の女王が放つ本格長編ミステリー。
  • 殺意の対談
    3.7
    人気作家・怜子と若手女優・夏希の誌上対談は、和やかに行われた。……表向きは。実は怜子も夏希も、恐ろしい犯罪者としての裏の顔を持っていて……。対談と心の声で紡がれる、究極のエンタメミステリ。 ※本書は二〇一五年六月に『私情対談』として小社より刊行された単行本を加筆・修正の上、改題し文庫化したものが底本です。
  • 浮気の言い訳 ~こんなに違う男女のこころ
    3.0
    「彼が他の女と寝たことがわかって、もちろん怒りました。でも、彼が謝って『浮気じゃなくて、浮体だよ』って言うから、しょうがなく許してあげたんです――』 「許せる浮気」と「許せない浮気」は、男女でまったく違います。 男性は女性の「精神的な浮気」は許せるが「肉体的な浮気」は許せない。でも女性はその逆。 なぜ? 男性は自分の遺伝子をのこす機会を奪われることに恐怖を覚える生き物。 でも女性は男性の本能を理解しているので、体の浮気には目をつぶれます。ところが、精神的浮気は絶対にダメ。 パートナーが他の女性に心奪われることで、自分の経済的基盤を失うほうが怖いのです。 「主治医が見つかる診療所」(テレビ東京系)でもおなじみ、 姫野友美先生が、男女の脳と体の仕組みの違いをわかりやすく説きます。 性の違いに寄り添い、パートナーといつまでも仲良くいるための処方箋です。 ※本書は二〇〇七年十月『男はなぜ急に女にフラれるのか?』(角川oneテーマ21)を大幅に加筆修正し、文庫化したものが底本です。
  • 宝を探す女
    4.0
    岡坂神策は、ある晩ひったくりにあった女を助ける。が、なぜかその女は、東京御茶ノ水に埋まっているという幕末埋蔵金探しを持ちかけてきて(表題作)。失踪した男の近所で起こった殺人事件の真相。ある女子中学生が転落死した事故の謎。人気女優から依頼された、恋人の尾行調査の結末。「カティンの森事件」に埋もれた闇など、ハードボイルドの巨匠逢坂剛が描く5つの大人のサスペンス。「岡坂神策」シリーズ短編集。(『カプグラの悪夢』改題) 解説:千街晶之 ※本書は二〇〇一年八月、講談社文庫より刊行された『カプグラの悪夢』を改題、修正したものが底本です。
  • 入り婿侍商い帖 出仕秘命(一)
    3.6
    旗本家次男の角次郎は縁あって米屋の大黒屋に入り婿した。ある日、実家の五月女家を継いでいた兄が不審死を遂げる。御家存続と兄の死の謎解明のため、角次郎は実家に戻って家を継ぎ、武士となるが……。
  • 緑の家の女
    4.0
    ある女の調査を頼まれた岡坂神策。周辺を探っている最中、女の部屋で不可解な飛び降り事故が! 逢坂剛の大人のサスペンス。「岡坂神策」シリーズ短編集(『ハポン追跡』)が改題され、装い新たに登場! ※本書は一九九五年十月、講談社文庫より刊行された『ハポン追跡』を改題、修正したものが底本です。
  • いつか春の日のどっかの町へ
    4.2
    40歳になった年、8年間活動を休止していた筋肉少女帯が再結成。その後、フジロックやロックインジャパンフェスティバル、アニメロサマーライブにも参戦し、音楽活動では人生何度目かのピークを過ごしながら、心の中には常に「アウェイ感」がつきまとう。このままでよいのだろうか、この先どうしたらよいのだろうか。これまでの人生でやり残したことはないのか。それが見つかるのだろうか――思い悩んだ挙げ句、楽器店でギターを購入した大槻ケンヂの挫折と挑戦と成長の日々。 「有限の人生の中で、でもどこからでもいつからでも人は新しいことを始めることがきっとできるのだと思うし、そう思った方が楽しいよ、という、おせっかいです」Byオーケン 笑えて泣ける、私小説! ※本書は、2014年3月に単行本化された『FOK46 突如40代でギター弾き語りを始めたらばの記』を加筆・修正し、改題した文庫が底本です。
  • 暗殺競売
    4.0
    ――殺りたい仕事がきっと見つかる。殺し屋.comへようこそ―― 暗殺仕事専門のオークションサイト「殺し屋.com」。 誰でも匿名で殺人を依頼(出品)することができ、誰でも落札したら暗殺仕事でお金を稼ぐことができる。 ただし、仕事の失敗は、いかなる理由があっても許されない――。 刑事でありながら副業で悪党を狙った暗殺を請け負う佐分利吾郎。 認知症の老人に成りすまして「殺し屋.com」のアカウントを乗っ取り、殺し屋となったホームヘルパーの女。 暗殺成功率100%で伝説と化した凄腕の殺し屋、ジャッカル。 そして、ある少女の依頼をきっかけに、暗殺を斡旋する<組織>へと肉迫する探偵、君島。 金を稼ぐために暗殺仕事に手を染めた「殺し屋」たちは、転がるように窮地に追い込まれてゆく。 そして迎える、衝撃の結末とは。 日本ホラー小説大賞、江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞、史上初の3冠を達成した異才が放つ、 一気読み&二度読みたくなること間違いなしの、殺し屋エンタテインメント! 「ぞっとするような生々しい暗黒世界へと読者を誘う快作だ」 ――書評家 大森望氏 ※本電子書籍は、KADOKAWAより刊行された単行本『殺し屋.com』を改題の上、文庫化した『暗殺競売』が底本です。
  • 少年みなごろし団
    -
    5人の少年たちで構成される秘密結社「少年鏖〈みなごろし〉団」――その目的は、汚いおとなたちをやっつけることだ。しかし、ツッパリや暴力はもう古い。メンバーたちは、それぞれの特技を生かし、奇抜なアイディアでおとなたちをやりこめる。教育の理念を忘れた教師たち、悪質なサラ金業者、それに偏差値病にかかった親たちに大混乱をおこさせる子どもたちの作戦とは……。名作『ぼくらの七日間戦争』『ぼくらの天使ゲーム』の姉妹編で、文句なしにおもしろい、ギャグいっぱいの学園ミステリー!
  • 私たちの願いは、いつも。
    3.0
    === 私たち、十四歳の二倍も生きてんのに、どうしてこんなに人生に不器用なんだろう――。 === 中学二年のときに同じクラスだった、いまは二十八歳の女性三人。 設計士として「住まいを作る」仕事と向き合いながらも、突如豹変した母親との関わりに悩む曜子。 結婚し、娘を保育園に通わせる幸せな日々のはずなのに、なぜか満たされない紀子。 優雅な実家暮らしだが、誰にも明かせない“秘密”を一人で抱えている朋美。 仕事、家族、恋愛──同窓会で再会した三人の人生はひそやかに交錯する。 朋美が、神社で不思議な「小さいおじさん」を観たと話したことから、それぞれの日々が少しずつ変化し始めて……。 ※本書は、第十五回ボイルドエッグズ新人賞を二〇一三年二月に受賞し(受賞時タイトル「あしみじおじさん」)、同年十月に文藝春秋より刊行された単行本『小さいおじさん』を、改題のうえ文庫化したものが底本です。 解説:北上次郎  カバー装画:谷川史子
  • 週末カミング
    3.8
    30代で独身、恋愛、結婚に縁がなく、平日は生活のためにひたすら働いている女たちの何気ない日常がこまやかな感性とともに描かれている。だからこそ、週末のどこかへの旅が特別になる。 ひょんな事故から乗り合わせることになったドライブ――日常からふっと「週末」ぐらいの距離感で抜け出したその先にあるもの――。 「一瞬一瞬が奇跡的。その懐の深さが、私は泣きたくなるくらい好きだ」瀧井朝世(ライター)さんが本書の解説に寄稿。芥川賞作家が見つめる、見慣れたはずの風景が違って感じられる8つの物語。 「野性時代」「デジタル野性時代」に掲載した短編に、「モンキービジネス」に掲載、英語版にも載っている「海沿いの道」、「わたしがいなかった街で」につながる「ハルツームにわたしはない」も収録した全8篇。どれも週末にまつわる話です。(著者オフィシャルサイトより)
  • 警視庁文書捜査官
    3.6
    警視庁捜査第一課文書解読班──文章心理学を学び、文書の内容から記述者の生まれや性格などを推理する技術が認められて抜擢された鳴海理沙警部補が、右手首が切断された不可解な殺人事件に挑む。 ※本作品は 2017年1月24日まで販売しておりました単行本電子版『警視庁文書捜査官』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。
  • タイムマシンで戻りたい
    4.0
    「大腸がん検診率向上」を目指すまじめな団体、日本うんこ学会が贈る「うんもれエピソード」傑作選。他人にはなかなか言えない話だから、読めば「僕だけじゃないんだ!」と勇気が湧いてくる!
  • ヴァイス 麻布警察署刑事課潜入捜査
    4.4
    人気アイドルの覚醒剤所持に大物政治家の賄賂。麻布警察署のエース、仙石のミッションは依頼された全ての犯罪を秘密裏にもみ消すこと。手段は問われない。“悪で以って悪を制す”汚職警官の行く末とは!?
  • 日本語の冒険
    3.7
    デジタル時代だからこそ、よい日本語を身につけたい。コミュニケーションの齟齬を防ぎたい。作家・阿刀田高が、文章を読み、書くことの大原則をユーモアたっぷりに綴る、教養と実用のエッセイ集。 ■江戸いろはガルタと上方いろはガルタはどう違う? タは「旅は道連れ」(江戸)「立板に水」(上方) ツは「月夜に釜を抜く」(江戸・上方とも同じ) 果たして「月夜に釜を抜く」とは……?■「一日ひとつ得をした」日記を書く。日本語を身につけるいちばんの早道は毎日日記をつけること。■百人百詩 歌謡曲や百人一首、百人百様の、日本の心の一詩を読み解く。■クロスワードパズル 難しい日本語で、言葉遊び。■翻訳 意味を移すということ ■落語とストーリー ■小説の一行目はどう書くか? ■いい日本語とは何か?様々な角度から日本語に迫り、ユーモアの中に日本語の上手な使い方を解く。
  • 未知海域
    -
    1巻748円 (税込)
    西アフリカで拿捕され帰国した友永を待っていたのは、親友の兵藤がニュージーランドで遭難したという知らせだった。友永は兵藤がニシンの新しい漁場を見つけたのではないかと推測するが、死んだはずの兵藤の姿をシンガポールで見たという情報が流れてくる。兵藤の行方を追ってシンガポールへ飛ぶ友永。しかし彼の周りには諜報機関や秘密結社など、正体不明の怪しい組織や人物がうごめき始め……。息詰まるサスペンスに満ちた著者のデビュー作!
  • 秘文字で書かれた殺人調書
    -
    代議士の大川が急死した。3年前に起きたカズノコ買占め事件の取材がきっかけで大川と懇意にしていた新聞記者の瀬沼は、大川のことを知る浜本に話を聞くが、その後浜本は福井県の東尋坊で死体となって発見される。浜本の持っていた船絵馬に興味を持つ美人編集者の悠子、カメラマンの桐原とともに瀬沼は調査を始めるが、今度は悠子の部屋が何者かに荒らされ、桐原も暴漢に襲われて負傷してしまった。二つの事件は関係があるのか、そしてその秘密を解き明かす船絵馬の秘文字とは? やがて瀬沼は、事件の後ろに巨大な陰謀が隠されていることに気がつくが……。サスペンスに富んだ冒険ミステリーの傑作。 ※本書は、カドカワノベルズ『船絵馬殺人事件』(昭和五十九年三月二十五日刊)を改題した書籍が底本です。
  • 闇の目 下っ引夏兵衛捕物控
    -
    夜目が利き腕の立つ泥棒・夏兵衛は、遊ぶ金欲しさに盗みを働いていた。ある日、柔の師匠で住職の参信から、行方不明の僧を探すよう頼まれる。探索にやりがいを感じ始めた矢先、夏兵衛は驚くべき事件に遭遇し――。
  • ペギーの居酒屋
    3.8
    広告代理店の仕事に嫌気が差し、下町の居酒屋に飛び込んだペギー。持ち前の明るさを発揮し、寂れた店を徐々に盛り立てていく。そんな折、ペギーにTVの出演依頼が舞い込んできて……親子の絆を爽やかに描く
  • こどもの城殺人事件
    3.8
    柳刃包丁に胸を刺されて殺された名門男子高生。彼の死後、優等生の顔に隠された不審な交友関係が明らかになる。その死の理由にたどり着いた時、切ない真実が明らかになり――。どんでん返し満載の青春ミステリー。
  • 将軍の猫
    3.0
    格式の高い武家の娘ながら自由闊達、「猫」と呼ばれる女隠密・姫子に、老中・松平定信の暗殺を阻止せよとの密命が下る。変わり者のお庭番3人と首謀者を追うが……。書き下ろし時代小説、新シリーズ第一弾!
  • 悪女の囁き 七楽署刑事課長・一ノ瀬和郎
    -
    七楽署刑事課長の一ノ瀬のもとに、殺人事件の通報がある。被害者は地元の有力者。地方のしがらみを知る一ノ瀬は無理な捜査を避けようとするが、警察庁から来たキャリア刑事が過剰な正義を振りかざし!?
  • 神様の裏の顔
    3.7
    神様のような清廉な教師、坪井誠造が逝去した。その通夜は悲しみで包まれ、誰もが涙した――と思いきや、年齢も職業も多様な参列者たちが彼を思い返すうち、とんでもない犯罪者であった疑惑が持ち上がり……。
  • 恐怖の金曜日
    -
    金曜日の深夜、二週続けて若い女性の殺人事件が発生した。十津川警部指揮の下、各刑事は必死の捜査を開始する。そんな捜査本部へ、犯人からの殺人予告状が舞い込む。姿なき犯人の正体とは……長編サスペンス
  • 流離の姫 用心棒 若杉兵庫
    4.5
    加賀藩腰物奉行で剣の達人でもある若杉兵庫は、藩主・前田斉泰から千絵という女性の捜索を命じられる。調べると千絵は斉泰との子・千鶴を産んだ後息絶えていた。斉泰から千鶴を秘かに守れと命じられた兵庫は……。
  • なぎさ
    3.8
    故郷を飛び出し、静かに暮らす同窓生夫婦。夫は毎日妻の弁当を食べ、出社せず釣り三昧。行動を共にする後輩は、勤め先がブラック企業だと気づいていた。家事だけが取り柄の妻は、妹に誘われカフェを始めるが。
  • 片桐酒店の副業
    3.3
    1巻748円 (税込)
    とある地方の商店街の一角に佇む古びた酒店。二代目店主の片桐章は、本業のかたわら、配達を副業としていた。片桐のもとには厄介な依頼が舞い込んでくる。アイドルに差し入れを、いじめる上司に悪意を、そして未来の自分に届け物を。無理難題にも真摯に対応していく片桐だったが、彼もまた心に大きな忘れ物を抱えていた。なぜ酒店の店主が毎日黒いスーツで黙々と働いているのか? その秘密は彼の隠された過去にあった――。
  • あしたも、友だち となりのウチナーンチュ
    -
    ウチナーンチュ(沖縄人)の彩華は、自称小説家の父と二人暮らし。ある日、隣の部屋に夏海が父親と引っ越してきた。東京では学校に行けず、母との関係に苦しんでいたという。青い空の下、二人は心を通わせていく。
  • 知の巨人 荻生徂徠伝
    4.0
    江戸時代中期、儒学の世界を根底から覆した学者、荻生徂徠。幼い頃から書物に親しみ、父の江戸追放で上総に逼塞するも、独学で学問を身につける。その才と学識の深さから柳沢吉保に取り立てられ、徳川吉宗の政治にも影響を与えた。貧困、学者らからの無視、妬み交じりの反撥……どんな苦境にも学問への情熱を絶やさず、近代思想の礎を築いた不屈の天才。彼が追い求めた思想と、その生き様を描いた歴史小説の金字塔。解説・宇野重規
  • 樹上のゆりかご
    3.8
    歴史ある高校の学祭で起きる事件の数々…、学校に巣くう「名前も顔もないもの」とは? 人気作家の学園サスペンス。思わず自分の高校時代を思い出す、みずみずしい感覚の物語。
  • 沙羅沙羅越え
    3.9
    戦国時代末期。越中の佐々成政は、天下取り寸前の秀吉の野望を挫くため、孤軍奮闘していた。八方ふさがりの中、成政は、秀吉に対する徹底抗戦を家康に懇願しようと決意。敵地を避けて家康に会うには、厳冬期の飛騨山脈を越える必要があった。何度でも負けてやる――天下ではなく己の目前の道を見据えた、愚直な戦国武将。その悲哀と苦悩、誇り高き生き様を描いた本格歴史小説。第21回中山義秀文学賞受賞作。解説・末國善己
  • お隣さんは、名探偵 アーバン歌川の奇妙な日常
    3.8
    緑豊かな郊外に建つマンション〈アーバンハイツ歌川〉。住人たちの静かな日常は、「大家さんのペットを探しています」とチャイムを鳴らす訪問者により、一変する。事故のため、お笑い芸人の道を諦めた青年、結婚詐欺容疑で妻が失踪中の男、美貌の教育カウンセラー……いつも笑顔のあやさんは、さりげない世間話から、住人たちの意外な“秘密”を見抜いてしまう。ありふれた日常がガラリと変わって見える、痛快な連作ユーモア・ミステリ。
  • 土から芽がでて風がそよそよ つれづれノート(29)
    3.8
    目標にしていた運動を半年間続け、パワーアップした銀色さん。今度は外の世界に飛びだすことに。ファンとの交流、イベント、旅行など大忙し。子供たちもそれぞれ頑張っている。一方クマちゃんはというと……
  • これは王国のかぎ
    4.0
    失恋した15歳の誕生日、ひろみは目が覚めたらアラビアンナイトの世界に飛び込んでしまった、しかも魔神(ジン)として!王宮から逃げ出した王子様、空飛ぶ木馬、そして絶世の奴隷美少女。荻原規子の初期作品復活!
  • 怖い絵 死と乙女篇
    4.3
    全身にみなぎる憤怒と威厳、レーピンの「皇女ソフィア」――凄絶な姉弟喧嘩の末に、権力を握ったのは? 甘やかな香りが漂う、ボッティチェリの最高傑作、「ヴィーナスの誕生」――美の背後に秘められた、血なまぐさい出生の物語とは? 自らを死神になぞらえた、シーレの「死と乙女」――実際に画家とモデルを襲ったその後の運命は? 名画に秘められた人間心理の深層を鋭く読み解く物語シリーズ第2弾。ベラスケス「フェリペ・プロスペロ王子」、ミケランジェロ「聖家族」、ダ・ヴィンチ「聖アンナと聖母子」などなど――。名画に秘められた恐怖を読み解く「怖い絵」シリーズ、待望のオールカラー電子書籍化! 電子書籍版の絵画はすべてオールカラーで収録されています。 本書には、紙版に収録されていた「作品8 セガンティーニ 悪しき母たち」の章と、以下の2点の絵は収録されておりません。 岸田劉生「麗子像 一九二一」 パブロ・ピカソ「朝鮮の虐殺」
  • 怖い絵
    3.9
    残酷、非情で甘美……名画の“怖さ”をいかに味わうか。「特に伝えたかったのは、これまで恐怖と全く無縁と思われていた作品が、思いもよらない怖さを忍ばせているという驚きと知的興奮である」。絵の背景にある歴史を理解してこそ浮き彫りになる暗部。絵画の新しい楽しみ方を提案して大ヒットした「怖い絵」シリーズの原点が、満を持しての電子書籍化。ドガの『エトワール』、ラ・トゥールの『いかさま師』など全22作の隠れた魅力を堪能! 電子書籍版の絵画はすべてオールカラーで収録されています。 本書には、紙版に収録されていた以下の2点の絵は収録されておりません。 フランシス・ベーコン「ベラスケス〈教皇インノケンティウス十世像〉による習作」 岸田劉生「切通之写生」
  • レディ・ガンナーと宝石泥棒
    4.0
    ミュリエルの誘いでローム王国の祝典に参加するため、船上の客となったキャサリン。デッキに出ると、近くで駆落ち話が聞こえてきて――。さらにその話が発端となり、王国を巻きこむ盗難事件に挑むことに! 書き下ろし短編「チェリーザの求婚」も収録。 ※本書は、平成十五年三月、角川スニーカー文庫より刊行された『レディ・ガンナーと宝石泥棒』を改稿し、書き下ろし短編「チェリーザの求婚」を加え、文庫化したものが底本です。
  • 歌舞伎町謀殺 顔のない刑事・刺青捜査
    -
    消えた警視庁幹部の娘・亜美を捜せ――特捜指令を受けた、警察手帳を持たない刑事・香月功。亜美が、新宿を縄張りとする暴力団高蔵組の組長代行と同棲していることを突き止めた香月は、歌舞伎町での潜入捜査を開始する。折しも高蔵組は、新宿に進出してきた関西系暴力団猿橋組と抗争状態にあった。報復合戦の裏を探る香月だったが、やがて伊豆大島で竜の刺青を背負った男の死体が発見されると、事件は思わぬ展開を見せ……?
  • 入り婿侍商い帖 関宿御用達(三)
    4.0
    家禄三百五十石の旗本家の次男だった角次郎は、米屋の大黒屋に婿入りした。関宿藩の御用達となり、新米番船で2番に入った大黒屋の商いは順調にみえた。ところが店舗拡大を考え始めた矢先、本所深川一帯で大火事が起こり、大黒屋の店舗も焼失してしまう。散りぢりになった家族や従業員は無事だった倉庫に再集結するが、義母・おトクは帰ってこない。取り乱す義父・善兵衛を気遣いつつ、角次郎は商い再開に向けて動き出すが……。
  • 雪月花黙示録
    3.6
    1巻748円 (税込)
    私たちの住む悠久のミヤコを何者かが狙っている…! 謎×学園×ハイパーアクション。恩田陸の魅力全開、ゴシック・ジャパンで展開する『夢違』『夜のピクニック』以上の玉手箱!!
  • インフェルノ(上)
    3.7
    フィレンツェの病院で目覚めたラングドン教授は、ここ数日の記憶がないことに動揺していた。そこに何者かが襲いかかる。医師シエナと逃げ出したラングドンは、ダンテ『神曲』〈地獄篇〉に手がかりがあると気付くが。
  • 小説 言の葉の庭
    4.5
    1巻748円 (税込)
    雨の朝、高校生の孝雄と、謎めいた年上の女性・雪野は出会った。雨と緑に彩られた一夏を描く青春小説。劇場アニメーション『言の葉の庭』を、監督自ら小説化。アニメにはなかった人物やエピソードを多数織り込んだ。
  • をんな紋 あふれやまぬ川
    4.0
    いつの時代も忍耐を強いられるのは女――。昭和十九年。五人の子供に恵まれ、大店のお家はんとして過ごす柚喜だったが、その穏やかな日々にも戦争の暗い影が忍び寄ってくる。太平洋戦争が長引くなか、想いをあきらめ、夢を捨て、家を守るためにだけ懸命に生きた女たち。血脈の愛しさと切なさを赤裸々に描き、母と娘の絆を問う壮大な家族の物語、感動の完結。
  • 十津川警部 捜査行 みちのく事件簿
    4.0
    一人旅をしていた警視庁の刑事・酒井は同宿の女性にふとしたきっかけで誘われて一緒に露天風呂に入った。翌朝、その女性が露天風呂で死体となって発見され……。「死体は潮風にふかれて」他、4編収録
  • マタニティ・グレイ
    3.6
    小さな出版社で働く千花子は、予定外の妊娠で人生の大きな変更を迫られる。戸惑いながらも出産を決意したが、切迫流産で入院することになり……。妊娠を機に、自分の生き方を、夫婦や親との関係を、洗い直していく。
  • いろはに困惑倶楽部
    4.0
    世の中に××倶楽部は数々あれど、これほどまったく人の為にならない無意味な倶楽部は見たことナイ! 〔い=痛い〕から、〔す=すげえ!〕まで、いろは44回のお題ごとの著者の爆笑エッセイと、読者のおもしろ告白エピソードで綴る。困惑の帝王・原田宗典部長がコメントつき判定を下しつつも、自らの恥ずかしーい体験をガシガシ開陳した豪華企画!
  • 松風の香 留守居役日々暦
    4.0
    横須賀藩藩主の行列の前に、飛び出した幼い丁稚。無礼討ちにされてもおかしくない状況のなか、留守居役の高田兵衛が救いの手を差し伸べる。だが、その先には思わぬ障害が……。剣と心で難事を解きほぐす痛快時代小説。
  • さわらびの譜
    4.1
    「わが想いは一筋の矢の如し、届け――!」 扇野藩重臣有川家の長女・伊也は、藩随一の弓上手、樋口清四郎と渡り合うほどの腕前。競い合ううち清四郎に惹かれていく伊也だったが、妹の初音に清四郎との縁談が持ち込まれる。伊也とのあらぬ噂により、藩主の不興を買った清四郎の汚名をそそぐため、伊也は清四郎と弓勝負で立ち合うことに――。有川家に身を寄せる謎の武士の正体とは。姉妹の揺れる想いの行方は。くすぶる藩の派閥抗争が彼女らを巻き込む。 高潔な志が清々しい感動を呼ぶ、時代長編! ≪熱き信念が胸を打つ、扇野藩シリーズ≫
  • トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ
    -
    那覇の下町で巻き起こる6つの事件に、新米岡っ引きの武太が立ち向かう。失敗を重ねながらも成長してゆく武太と、琉球に暮らす市井の人々を生き生きと描いた心躍る物語。『テンペスト』外伝、捕物帖シリーズ!
  • 逢瀬の花 花魁くノ一
    -
    吉原の遊女・小梅が何者かに殺された。その翌日、吉原の代筆人、雪乃の許に小梅からの包が届けられる。代筆を頼まれただけの小梅から預けられた包に困惑する雪乃。その恐るべき中味を知ったとき、運命が動き始める。
  • 二重生活
    3.3
    大学院生の珠は、大学時代のゼミで知ったアーティスト、ソフィ・カルによる「何の目的もない、知らない人の尾行」の実行を思い立ち、近所に暮らす男性、石坂の後をつける。そこで石坂の不倫現場を目撃し、他人の秘密に魅了された珠は、対象者の観察を繰り返す。しかし尾行は徐々に、珠自身の実存と恋人との関係をも脅かしてゆき――。渦巻く男女の感情を、スリリングな展開で濃密に描き出す蠱惑のサスペンス。 解説・野崎歓
  • 危険な関係
    3.6
    18世紀、頽廃のパリ――。名うてのプレイボーイの子爵が、貞淑な夫人に仕掛けたのは、巧妙な愛と性の遊戯。一途な想いか、一夜の愉悦か……。子爵を慕う清純な美少女と妖艶な貴婦人、幾つもの思惑と密約が潜み、幾重にもからまった運命の糸が、やがてすべてを悲劇の結末へと導いていく。華麗な社交界を舞台に繰り広げられる駆け引きを、卓抜した心理描写と息詰まるほどの緊張感で描ききる、永遠の名作。

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