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戦国時代末期。越中の佐々成政は、天下取り寸前の秀吉の野望を挫くため、孤軍奮闘していた。八方ふさがりの中、成政は、秀吉に対する徹底抗戦を家康に懇願しようと決意。敵地を避けて家康に会うには、厳冬期の飛騨山脈を越える必要があった。何度でも負けてやる――天下ではなく己の目前の道を見据えた、愚直な戦国武将。その悲哀と苦悩、誇り高き生き様を描いた本格歴史小説。第21回中山義秀文学賞受賞作。解説・末國善己
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Posted by ブクログ
大町には丸三年住んでいた。冬に街から仰ぎ見る北アルプスは、晴れた日は白い屏風が西の空を塞いでいるようだった。
厳冬期に入る山ではない。しかし、四百年も前に武将自らが冬の北アルプス越えを決行した。
どのルートを通ったかは定かではないが、北アルプスを越えたことは史実らしい。
富山の戦国大名、佐々成政。
西に前田、東には上杉に囲まれ、窮状を打破すべく浜松の徳川に陳情へ向かう。
生きて越えられるかわからない北アルプス越えに加え、留守の間に前田から襲撃を受け、さらには本丸の情報が洩れており間者の存在もある。
史実では、佐々成政の沙羅沙羅越えは徒労に終わる。
しかし、全てが徒労だったのか。
北アルプスの厳しさと、人間の小ささを武将の目を通して描く。
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小説・文芸
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