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作品一覧
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-影の火付盗賊改方ともいうべき「裏火盗」の頭を引き受けてもらいたい── 介錯人の長谷川平蔵はそう言って、微禄の旗本・結城蔵人を救った。それは蔵人が、上司を斬った罪で切腹する寸前のことであった。 火付盗賊改方長官の平蔵は、幕政改革を推し進めるには、武士道に篤い彼の協力が是非とも必要と判断したのである。 かくして結成された「裏火盗」は、火盗改の差配の及ばぬ幕閣や寺社方を密かに探索、処断する組織となり、長となった蔵人は、すぐさま世を乱す悪の退治に乗り出す。 駆使するのは鞍馬古流の秘太刀。その豪剣を引っ提げ、悪徳商人と結託する幕府要人の影を追う! だがそこには、老中の政をも揺るがす驚くべき陰謀が隠されていたのだった──!!
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-三百石の俸禄を拝領する、小普請組配下の直参旗本、仙石隼人──。実はこの男には、密かに命じられている役職があった。 代々の仙石家当主が将軍家の耳目となって大名や旗本を監察し、疑惑があれば己の裁量で処断できる「将軍側目付」である。年に数度、城内の茶室に招かれ、将軍とふたりだけで数刻を過ごすことが定められていたのだ。 その隼人に、「御三家の尾張家に謀反の疑いあり、これを探索せよ」との将軍直々の密命が下る。消息を絶った父に代わり、尾州へ向かう隼人。しかし名古屋には、公儀を裏切ったと噂される父の姿が……。 果たしてその驚くべき真相とは。そして、尾張家に潜む恐るべき陰謀とは。小野派一刀流の隼人の剣が、将軍家に仇なす巨悪を一閃する──!!
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3.0
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4.0
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4.0茶屋の主人は元奉行所与力。 貧乏長屋をく悪党どもの正体は? 名物料理と人情裁きが心に沁みる新捕物帳シリーズ開幕! 江戸北町奉行所の前で腰掛茶屋を開く老主人は、かつて奉行所で御仕置の記録をする与力を務めていた。 訴えや裁きの待合いのため訪れる客の話を耳にし、事件や揉め事の種を見つけ出しては、自ら解決に乗り出す。 看板娘の加代や息子の紀一郎の心配をよそに、仕込み杖を手に今日も探索へ繰り出す弥兵衛だが… 人情と捕物の傑作新シリーズ開店! 目次 第一章 おい、と答えて 第二章 思い半ばに過ぐ 第三章 爪に火をともす 第四章 単糸線を成さず 第五章 欲には目見えず 第六章 頼み難がたきは人心 第七章 暮れぬ先の提灯 第八章 金銀は回り持ち
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4.0
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4.5
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ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレこれでこのシリーズの名を冠したものは終わり。
今のところ2冊続巻は出ていますが
それには新がつくので別枠になります。
今回は錬蔵の物語。
さすがの錬蔵でも「これは…」
と思わせる人間が相手となります。
その男はどこまでもどこまでも悪でした。
吉原では飽き足らず
深川までかき回そうとしていたのです。
そこで使ったのは袖の下があれば何でもする
とんでもない男だったのです。
そいつが深川のドンともいえる
藤右衛門をひっとらえたのだから
たまったもんではありません。
深川が平和でいるすべは1つのみ。
彼の無実を証明すること。
やがて明らかになる
思わぬところからの闇の一手。
まあしでかしたのは -
Posted by ブクログ
ネタバレ心に劣等感を持っているとき、
その幸せだった時期にあった人と再会すると
ときめいてしまうものです。
だけれども時にそれは、悲劇をもたらしてしまいます。
深川を恐怖に陥れる事件が
多発します。
まるで殺しを楽しむかの如く
押し入った先の人を無残に斬り捨てる…
今回はお俊の物語です。
彼女はかつて愛した男と出会うことになります。
だけれども、それは悲劇の始まりと
なってしまうのです。
どこまでも今回は悪人が出てきます。
何せ深川を乗っ取ろうという
とんでもないことを考えているのですから。
そのためにお俊は駒にされてしまったのです。
その悪に怒りの剣が放たれます。
そして、すべてはね、夢、夢 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全てが終わる場面での切なさが
非常に印象的なこのシリーズ。
今回は錬蔵と藤右衛門の間にひびが入りかねない
大事が起きてしまいます。
河水楼に高町の文五郎を騙った
凶賊たちが押し入り、9人もの命を
ことごとく奪っていってしまったのです。
どうやらそれで怒り狂った藤右衛門は
無実の者に口を割らせようとしたのですが…
高町の文五郎が隠したであろう
莫大な隠し金を巡った一連の事件。
珍しくこの凶賊は
たとえ押し入ったとしても
殺しはしない、貧乏人からはとらない、
女性を慰み者にしないという
凶賊にしては珍しい男だったのです。
そして、ある事実(隠しきれない)が
明らかになったとき…
確かにここ -
Posted by ブクログ
ネタバレこの作品、なんて毎度毎度最後が切ないんだよぉっ。
たぶん切なさは一番かもなぁ。
今回の影の主役は溝口です。
かつて彼が救い出した女性が
彼の目の前に現れます。
しかし、それはある種の罠だったわけです。
事件の発端は、荒天時に船を出して
溺死した男がいたため。
だけれども、どうもその男の死因は
溺死ではないようで…
その陰には、抜け荷で荒稼ぎをする
集団たちがいたようです。
そして無法者たちの一派が
もう片方の無法地帯をものにしようと
暗躍もしているようで…
なんと八木も敵の罠にはまってしまいます。
疑うことを知らないがゆえに
まんまと罠に堕ちてしまうのです…
危うく殺されかけたようです