あらすじ
深川の外れ、洲崎の土手に、苦界に沈む女たちから“縁切柳”と呼ばれる木が立っている。そこで心中に見せかけた男と女の死体が発見された。さらに、男が匕首で刺され、「高町の文五郎」と呟いて事切れた。やがて文五郎の名を騙る凶賊が現われる…。深川の安寧を揺るがす事件の続発に、鞘番所支配の大滝錬蔵が放つ大胆不敵な策とは?シリーズ第七弾、いよいよ快調。
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Posted by ブクログ
全てが終わる場面での切なさが
非常に印象的なこのシリーズ。
今回は錬蔵と藤右衛門の間にひびが入りかねない
大事が起きてしまいます。
河水楼に高町の文五郎を騙った
凶賊たちが押し入り、9人もの命を
ことごとく奪っていってしまったのです。
どうやらそれで怒り狂った藤右衛門は
無実の者に口を割らせようとしたのですが…
高町の文五郎が隠したであろう
莫大な隠し金を巡った一連の事件。
珍しくこの凶賊は
たとえ押し入ったとしても
殺しはしない、貧乏人からはとらない、
女性を慰み者にしないという
凶賊にしては珍しい男だったのです。
そして、ある事実(隠しきれない)が
明らかになったとき…
確かにここに出てくる人たちは
日向を歩くことはできぬものばかりです。
だけれども、せめての救いは欲しかったな…