吉田雄亮のレビュー一覧
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ネタバレこれでこのシリーズの名を冠したものは終わり。
今のところ2冊続巻は出ていますが
それには新がつくので別枠になります。
今回は錬蔵の物語。
さすがの錬蔵でも「これは…」
と思わせる人間が相手となります。
その男はどこまでもどこまでも悪でした。
吉原では飽き足らず
深川までかき回そうとしていたのです。
そこで使ったのは袖の下があれば何でもする
とんでもない男だったのです。
そいつが深川のドンともいえる
藤右衛門をひっとらえたのだから
たまったもんではありません。
深川が平和でいるすべは1つのみ。
彼の無実を証明すること。
やがて明らかになる
思わぬところからの闇の一手。
まあしでかしたのは -
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ネタバレ心に劣等感を持っているとき、
その幸せだった時期にあった人と再会すると
ときめいてしまうものです。
だけれども時にそれは、悲劇をもたらしてしまいます。
深川を恐怖に陥れる事件が
多発します。
まるで殺しを楽しむかの如く
押し入った先の人を無残に斬り捨てる…
今回はお俊の物語です。
彼女はかつて愛した男と出会うことになります。
だけれども、それは悲劇の始まりと
なってしまうのです。
どこまでも今回は悪人が出てきます。
何せ深川を乗っ取ろうという
とんでもないことを考えているのですから。
そのためにお俊は駒にされてしまったのです。
その悪に怒りの剣が放たれます。
そして、すべてはね、夢、夢 -
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ネタバレ全てが終わる場面での切なさが
非常に印象的なこのシリーズ。
今回は錬蔵と藤右衛門の間にひびが入りかねない
大事が起きてしまいます。
河水楼に高町の文五郎を騙った
凶賊たちが押し入り、9人もの命を
ことごとく奪っていってしまったのです。
どうやらそれで怒り狂った藤右衛門は
無実の者に口を割らせようとしたのですが…
高町の文五郎が隠したであろう
莫大な隠し金を巡った一連の事件。
珍しくこの凶賊は
たとえ押し入ったとしても
殺しはしない、貧乏人からはとらない、
女性を慰み者にしないという
凶賊にしては珍しい男だったのです。
そして、ある事実(隠しきれない)が
明らかになったとき…
確かにここ -
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ネタバレこの作品、なんて毎度毎度最後が切ないんだよぉっ。
たぶん切なさは一番かもなぁ。
今回の影の主役は溝口です。
かつて彼が救い出した女性が
彼の目の前に現れます。
しかし、それはある種の罠だったわけです。
事件の発端は、荒天時に船を出して
溺死した男がいたため。
だけれども、どうもその男の死因は
溺死ではないようで…
その陰には、抜け荷で荒稼ぎをする
集団たちがいたようです。
そして無法者たちの一派が
もう片方の無法地帯をものにしようと
暗躍もしているようで…
なんと八木も敵の罠にはまってしまいます。
疑うことを知らないがゆえに
まんまと罠に堕ちてしまうのです…
危うく殺されかけたようです -
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ネタバレ今回はさすがの錬蔵もうかつには手出しができない
悪党を相手にすることとなります。
相手は旗本の二男ゆえに下手に手を出すと
大変な目にあるから。
敵もそれを知っているらしく
我が物顔で悪の限りを尽くしますが…
錬蔵はある「つて」を有効活用します。
実はこの悪党は本当は才能のある
有能そのものの男でした。
しかし二男というその境遇が
彼の才能を生かす場を阻害してしまったのです。
その行き場のない怒りは社会への反旗へと
向かっていったのです。
でも、たった一人、その男を慕う
愛する女性がいました。
悪党はその女をしがらみから救うために
金を惜しまなかったのです。
そして、他の悪党たちの慰み者に -
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ネタバレ錬蔵が思い悩む巻となります。
相手が集団で、なおかつ狡猾、
そして剣の腕が確かなやくざ者だからです。
他の一家を皆殺しにし、
深川を恐怖の渦に巻き込んでいこうとする
行徳一家。
どうやらこの連中は金に悩む女性までも
食い物にしていたようで…
今回は最初の被害者の友人だった
お紋が陰の主役。
殺された女はお金が欲しいゆえに
奔走したがために嫌われ者で
評判は芳しくありませんでした。
だけれども、それは親のために
莫大な薬代を払うためのこと。
だけれども、その途上で
殺されてしまいました。
遠回りしつつも錬蔵たちはついぞ
行徳一家を追い詰めます。
思わぬ手段で一網打尽にするのです… -
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ネタバレ大事な人を守る男気溢れる錬蔵は
やっぱりかっこいいなと感じます。
今回はかすの因縁が現れます。
かつて彼の妻はある男と密通をし
ことごとくくるってしまったのです。
その男がついぞ目の前に現れます。
かすこと前原は怒り狂ってしまいますが…
今回、お俊という女掏摸師が
盗んだ財布にはある重大なものが
紛れていました。
そう、それは犯罪につながるものだったわけで…
そのためにお俊は男たちにつけ狙われる
羽目となるのです。
そこに因縁の男も紛れていました。
本当に悪というのは底のないもの。
密通した因縁の男も
どこまでも鬼畜でしたが、
犯人の一味の一人もまあひどい。
先代を殺していたのですか -
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火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)は、江戸時代に江戸幕府が設置した役職で、主に放火(火付)、盗賊(押し込み強盗団)、賭博を取り締まりました。
「悪を退治する組織、蔭の火付盗賊改方ともいうべき裏火盗の頭を引き受けてもらいたいのだ」
裏火盗改方
大林多聞、五十石。 丹羽弥助、四十石。 木村又次郎、五十石。 柴田源之進、四十五石。 松岡太三、五十石。 真野晋作、三十五石。
「御扶持召放し」おふちめしはなし
「分限者(ぶんげんしゃ、ぶげんしゃ)」とは、お金持ち、富豪、資産家を意味する言葉です。もともとは「分限(身分や身の程、財力)」に由来し、財力のある人を指しますが、転じて金銭