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大学院生の珠は、大学時代のゼミで知ったアーティスト、ソフィ・カルによる「何の目的もない、知らない人の尾行」の実行を思い立ち、近所に暮らす男性、石坂の後をつける。そこで石坂の不倫現場を目撃し、他人の秘密に魅了された珠は、対象者の観察を繰り返す。しかし尾行は徐々に、珠自身の実存と恋人との関係をも脅かしてゆき――。渦巻く男女の感情を、スリリングな展開で濃密に描き出す蠱惑のサスペンス。 解説・野崎歓
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Posted by ブクログ
映画がよかったので原作に興味を持った。 尾行をめぐる一連の流れは映画とほぼ同じだが原作には桃子という女優が登場する。彼女と卓也の関係を疑う主人公の姿は、尾行対象者である石坂と妻、恋人の三角関係と二重写しになる。他人の秘密を覗き見るうちに自分の周囲の秘密に意識的になっていく。映画だと意味がわからなかっ...続きを読むたタイトルの意味はこれか、と合点がいった。 一方で、主人公が第二の対象者として教授を尾行するのは映画オリジナル。このエピソードのおかげで彼の孤独が浮き彫りになったと思う。原作、映画、どちらにもそれぞれのよさがある。 終盤、見る側にいた主人公が見られる側に回る、という展開はどちらも同じ。原作は恋人に、映画では教授に? 大層に聞こえる「文学的・哲学的尾行」を石坂が、生活に困らない娘の道楽的な物言いで見下すのは作品のバランスがとれていてよかった。俺にはその面白さがわからない行為だったが(自分も小学生の頃に友だちと、通りすがりの誰かを事件か何かの関係者に見立てて尾行するという探偵ごっこをした記憶はあるが)主人公は取り憑かれたか覚醒したかのようでラストは性懲りもなくまたやるのだろうことが暗示される。 石坂にせよ卓也にせよ、主人公があれこれ妄想するより現実はずっと陳腐だった、というのがいい。
この作家さんの作品はスルスル読めてしまう。適度にハラハラさせられて面白かった。 「文学的・哲学的尾行」については、下卑た好奇心を美化させただけのようにわたしは思ってしまい、理解できなかった。また、それを崇高な行為のように考えているような主人公に幼さを感じた。
題材と、風景描写と、文体がとても好きだった。 フランス文学には明るくなさすぎるけど、篠原教授が優しく教えてくれる(?)のですごく腑に落ちた。この教授ちょっとネジが外れてて良い。 主人公視点で物語が進む中、彼氏などに対する認知がどんどん歪んでいってるのが地の文から伝わってきて良かった。この主人公は普...続きを読む通に頭がおかしい大学院生だと私は思うが、尾行が白熱してくるとこちらも興奮してきて、あれ私にもそんな異常性が...?なんて思って新鮮だった。尾行はしません。 読み終えた率直な感想は「ひまで良いなあ」だった。
「文学的・哲学的尾行」の物語。 この話を読んで、実際に全く知らない人を、 ただただ尾行する楽しさは確かにありそうだなと感じた。 人の生活の一部を安全な場所で覗き見ることは 好奇心をそそられ、若干の優越感を得られると思う。 「結局のところ、人は秘密が好きなのだ。 彼が失いたくないのは、特定の誰か、で...続きを読むはなく、秘密そのものなのではないだろうか。」 このフレーズは、秘密を抱えた人間は誰しも少しは考えることではないかと思った。 秘密を抱えている人間は相手に対して猜疑心を持ちやすくなったり、 尾行相手と自分の取り巻く環境の共通点を見出すと、自分は同じルートを辿っているのではないかと不安にかられるという点は、納得できるものがありました。 結末がどうなるかハラハラして最後まで一気に読めました。 人間の知りたいという好奇心をついた興味深い作品でした。
「文学的・哲学的尾行」の話。 いつも冷静で、取り乱さずありたいと願いそれを実践する珠だけど、本当は人並みに?それ以上に?いつも不安で、秘密の裏にある真実が気になって。 ありもしない妄想をもくもくと膨らませてしまうの、めちゃ気持ちわかる 210206
全作品読んでいる小池真理子さんの長編小説です。 大学院生・白石珠が講義の中でジャン・ボードリヤールの書籍のある一文に魅了される。 それをきっかけに「文学的・哲学的尾行」が始まりそのターゲットとして近所に住む50代男性石坂、その不倫相手が選ばれる。 かつて読んだ事がない斬新な内容で、派手な盛...続きを読むり上がりはないけれど登場人物の描写が丁寧で最後まで興味深く読み進める事が出来ました。 今までの小池さんの作品とは毛色が違い面白く読み応えがありました。
小説としても面白いし、東京の知っている場所が舞台なのでより臨場感を持って読めた。 ともすれば特殊な感情と受け止められがちなストーカー行為について、人間の本質的な欲求という側面からの研究として紐解くような感覚が導入となるが、徐々に研究だけにとどまらない感情が芽生えていってしまう話。 自分がコントロー...続きを読むルできなくなっていく描写がリアル。
赤の他人を尾行するという、常識ではなかなか考えられない行動だけど、思わぬ発見がありどんどんはまってしまう主人公。 私もちょっとやってみたくなったけど…誰を!?
何の目的もなく、ただ尾行する行為。それによってもたらされる興奮や満たされる好奇心、とても分かる気がする。
他人の生活を知りたいと思うのは、誰もが持っている感情だと思う。 どんなに深く知ろうとしたって、所詮他人の気持ちはわからない。恋人や親だって、本当はどんな人なのか知ることは難しい。 私に見せている表情と、本来の姿は実は全く違うのかもしれない。 私だってそうだ。自分が振舞っている行動は、本来の私とは少し...続きを読む違う。 だからこそ、客観的に見てほしい。客観的に人をみてみたい。 あなたの人生は充実してるのか
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