二重生活

二重生活

748円 (税込)

3pt

大学院生の珠は、大学時代のゼミで知ったアーティスト、ソフィ・カルによる「何の目的もない、知らない人の尾行」の実行を思い立ち、近所に暮らす男性、石坂の後をつける。そこで石坂の不倫現場を目撃し、他人の秘密に魅了された珠は、対象者の観察を繰り返す。しかし尾行は徐々に、珠自身の実存と恋人との関係をも脅かしてゆき――。渦巻く男女の感情を、スリリングな展開で濃密に描き出す蠱惑のサスペンス。 解説・野崎歓

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二重生活 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月09日

    題材と、風景描写と、文体がとても好きだった。
    フランス文学には明るくなさすぎるけど、篠原教授が優しく教えてくれる(?)のですごく腑に落ちた。この教授ちょっとネジが外れてて良い。

    主人公視点で物語が進む中、彼氏などに対する認知がどんどん歪んでいってるのが地の文から伝わってきて良かった。この主人公は普...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年12月13日

    「尾行を哲学する」
    「ひょっとすると読者自身、だれかのあとをつけたくなってしまうかもしれない。」
    という帯の文言に惹かれて購入。
    読後は尾行を哲学するという意味も解らず、だれかのあとをつけたくもならなかったけれど、物語はスリリングで面白かったです。
    特に、主人公が近所の男を尾行をし男の秘密を知ってい...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年12月01日

    「文学的・哲学的尾行」の物語。
    この話を読んで、実際に全く知らない人を、
    ただただ尾行する楽しさは確かにありそうだなと感じた。
    人の生活の一部を安全な場所で覗き見ることは
    好奇心をそそられ、若干の優越感を得られると思う。

    「結局のところ、人は秘密が好きなのだ。
    彼が失いたくないのは、特定の誰か、で...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年02月07日

    「文学的・哲学的尾行」の話。
    いつも冷静で、取り乱さずありたいと願いそれを実践する珠だけど、本当は人並みに?それ以上に?いつも不安で、秘密の裏にある真実が気になって。
    ありもしない妄想をもくもくと膨らませてしまうの、めちゃ気持ちわかる

    210206

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    Posted by ブクログ 2021年01月27日

    全作品読んでいる小池真理子さんの長編小説です。

    大学院生・白石珠が講義の中でジャン・ボードリヤールの書籍のある一文に魅了される。
    それをきっかけに「文学的・哲学的尾行」が始まりそのターゲットとして近所に住む50代男性石坂、その不倫相手が選ばれる。

    かつて読んだ事がない斬新な内容で、派手な盛...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年03月12日

    小説としても面白いし、東京の知っている場所が舞台なのでより臨場感を持って読めた。
    ともすれば特殊な感情と受け止められがちなストーカー行為について、人間の本質的な欲求という側面からの研究として紐解くような感覚が導入となるが、徐々に研究だけにとどまらない感情が芽生えていってしまう話。

    自分がコントロー...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年11月12日

    赤の他人を尾行するという、常識ではなかなか考えられない行動だけど、思わぬ発見がありどんどんはまってしまう主人公。
    私もちょっとやってみたくなったけど…誰を!?

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    Posted by ブクログ 2017年10月22日

    何の目的もなく、ただ尾行する行為。それによってもたらされる興奮や満たされる好奇心、とても分かる気がする。

    0

    Posted by ブクログ 2017年06月25日

    他人の生活を知りたいと思うのは、誰もが持っている感情だと思う。
    どんなに深く知ろうとしたって、所詮他人の気持ちはわからない。恋人や親だって、本当はどんな人なのか知ることは難しい。
    私に見せている表情と、本来の姿は実は全く違うのかもしれない。
    私だってそうだ。自分が振舞っている行動は、本来の私とは少し...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2016年12月25日

    斬新だった!
    ミステリーはそれほど読まないんだけど、多分、言い切って大丈夫。斬新だった。

    若干、ニート気味の珠が、大学院の授業の題材となった作品に大きすぎる影響を受けて、近所の平和そうな家庭の旦那を尾行する話。

    誰も亡くならないし、誰も怪我しない。
    そして、物語が始まる前と大きく状況も異ならない...続きを読む

    0

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