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自らも癌を患い、闘病の末に克服した作家・沖田正午にしか書き得なかった、
葛藤と決意が胸を打つ傑作時代小説!
人気にかげりが見えてきた戯作者・浮世月南風は、ある日、名医・杉田玄白から突如「もってあと一年の命」と宣告される。
肝の臓に、悪性の腫瘍が出来ているというのだ。
このまま朽ちるのを待つかと自暴自棄になるが、昔から世話になっていた版元の一声により奮い立ち、一世一代の傑作を執筆することを決意する。
そこで浮かんだのは、かつて愛し、しかし去っていった女が残した一言だった。
「あなたには『****』が足りないの――」
自分に足りない物とは、果たしてなんだったのか。
その言葉を聞き直すため、そして愛しい女に再び出会うため、南風は命がけの旅に出る――!
Posted by ブクログ 2017年09月18日
「あと一年の命」と告げられた戯作者・浮世月南風が、一世一代の傑作を執筆するため、かつて愛した女が言った一言を聞き直すため、旅に出る。
「生きがい」という言葉は、ともすると軽く扱われて好きではないのだけれど、この本に描かれた、残りの命をどう使うか、命を懸けてもやることが、まさしく「生きがい」と納得させ...続きを読む
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