切ない作品一覧
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3.0元秘書のコレットは数カ月前、長年片思いをしてきたボスと一夜を過ごした。だが直後に彼の後ろ暗い秘密を知ってしまい、会社も辞めて逃げるように彼の前から姿を消した。生花店で働きながら新生活を始めた矢先、その彼が現れ……。(コレットの章)結婚間近のアリックスは手作りの小さな式を夢見ていたが、本人の希望をよそに周囲が盛大な式の計画を押し進める。さらに自分に対する花婿の母親の不満を漏れ聞き、彼女はマリッジブルーの頂点に……。毛糸店の編み物教室に集まった女性たちが紡ぐ、愛と涙の物語。
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3.0イギリス政府の秘密諜報員として働くリチャードは場末の貧民窟で重大情報を手に入れた夜、腹を空かせた浮浪児にそれをかっぱらわれる。すぐに取り戻して事なきを得たが、浮浪児は少年に変装した美少女だった。それもかなり高貴な生まれの。ジョージーと名乗った彼女は語り出す――両親の死後、薄気味悪い男との結婚を無理強いされ逃げ出した。有り金をすられ、浮浪児となって生き延びるほかなかった、と。強烈にジョージーに惹きつけられ、リチャードは彼女を屋敷に連れ帰る。だが暗い秘密を抱えた彼が、ジョージーを妻にすることは不可能だった。
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4.5グレイソープ子爵が楽しげに笑うことなど、かつてなかった。だから、アニス・ミルバンクはきわめて希有な存在だった。率直で世話好きな性格から、訪問先の屋敷の厄介ごとに首を突っ込み、ずっと昔からの友達のように、子犬を抱き居間でくつろいでいる。目下、彼女の関心事は子爵を“殺さないように”狙撃した人物は誰か、だ。美しく聡明なアニスに感化され、グレイソープ子爵の皮肉屋の仮面は外れかけていた。彼女こそ、この陰鬱な屋敷の亡霊を追い払ってくれる救いの女神かもしれない……。★人間の心の機微を丁寧に描いて人気のリージェンシーの名手、アン・アシュリー。本作はミステリー仕立てですが、快活で聡明なヒロインと愛らしい女性陣との心温まるエピソードが物語に花を添えています。★
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3.7ヴェリティが十五歳のとき、父は自殺した。その後、叔父の屋敷での召使い同然の扱いに耐え続けている。唯一の心の支えは、記憶の中の紳士の面影。父の墓前で優しくしてくれた伯爵、マックスだった。歳月は流れ、ヴェリティは可憐な娘に成長した。ある日マックスが、叔父の屋敷を訪問する。だが悲しいことに、彼はヴェリティに気づかない。それでも、温かいまなざしは変わっておらず、冷遇される彼女に同情し、いとこの執拗な誘惑からも救ってくれた。しかも、思いもよらない提案を持ちかけてきた。彼の愛人にならないかというのだ。★悲運に耐える心優しい娘に惹かれた伯爵が、恩人の娘とは気づかず、愛人契約を持ちかけます。豪華なドレスと宝石で身を飾り、瀟洒な邸宅で生活する――はたして、それは真の幸せなのでしょうか?★
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3.0これまでクララは、華やかな貴族の世界とは無縁だった。母が身分違いの恋をし勘当されて以来、公爵家とは断絶。両親の死後、叔父夫婦に引き取られた。姪の幸せな結婚を願う叔母は、ある夜の舞踏会で、無謀にも“英国一の美男子”に目をつけた。パリス・マルホランド卿――ブルーの瞳の魅惑的な紳士だが、噂では放蕩者らしい。しかも、絶世の美女と婚約間近だという。一方マルホランド卿は、クララと知り合い、急に憂鬱になった。地味なドレスを着たお堅い修道女のような彼女に、陽気な紳士のぼくの頭が、実は空っぽだとばれたらどうしよう。★貴族の邸宅〈マルホランド・ハウス〉に集った、個性豊かな人々が織り成す複雑な恋模様の行方は……?★
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4.0私は不治の病におかされていて、余命いくばくもないですって!ローラは家族の会話を漏れ聞き、大きな衝撃を受けた。これまでに恋をしたこともないのに、このまま死ぬのかしら。それならせめて残りの人生を悔いなく生きたいと、ローラは一度だけ会ったことのある謎めいた男性ショーンに結婚を持ちかける。ローラの莫大な財産を残らず彼に遺す代わりに、女性としての歓びをすべて教えてほしい、と。だが、やがてローラが妊娠していることがわかると同時に思いもかけなかった事実が明らかになり、情熱的だった花婿の態度が一変した。■自分の命に限りがあると知って、便宜的な結婚をしたローラ。花婿のショーンのことをいつしか本当に愛してしまいますが、その愛が裏切られるような事実が持ち上がり……。リン・ストーンの情熱的な世界をご堪能ください。
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3.5ロザベルの悲劇的な結婚生活は、夫の急死により幕を下ろした。数年ぶりに帰郷し、家族との再会に心癒されたが、ロンドンの屋敷へ戻るのが憂鬱でならない。心配した姉はロザベルにしばらく実家で静養するよう勧める。幸い、二人は一卵性双生児。子供のころ、悪戯で入れ替わっては使用人たちを困らせたものだ。姉は替え玉として、ロンドンの屋敷へと旅立っていった。一方、そんなこととはつゆ知らず越してきて間もない隣人フィリップはとまどっていた。妙だな……あのじゃじゃ馬娘。いったい、なんだって急にああも清楚ではかなげになったのだ?★はからずも、すてきにすり替わった美しき双子姉妹の人生……。ラストシーンで“深みのある声”を響かせた謎の人物の正体は5月5日刊の関連作「夢の舞踏会へ」で明らかになります。どうぞお見逃しなく。★
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5.0ジェンナはスコットランド境界地方の城で父と暮らしている。ある夜、イギリス軍の捕虜になっていたいとこが負傷して現れた。脱獄してきたのだという。ジャコバイトの指導者ファーガスンを捜してほしいと頼まれ、ジェンナは場末の悪党たちの巣窟へ向かったが、タイミング悪くイギリス兵に見つかりそうになった。と、そのときふいに唇を奪われた。銀の十字架を首に下げた、野性的で危険な香りがする男。彼こそがファーガスンだった。翌日、城を訪れた貴族の中に、とびきりハンサムな紳士がいた。ジェンナには彼がファーガスンの変装した姿に思えてならず……。★ジャコバイトの蜂起で伝説的英雄となったファーガスン。けれど愛した女性は、父を殺した憎むべき仇敵の娘で……。激動の時代を生きた、恋人たちの甘く苦しい愛の物語です。★
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5.0長年にわたって敵対してきた氏族に、双子の兄が囚われたらしい。ショーは兄を救いだすべく、単身、敵の城に乗り込んでいく。そこで見つけた兄は重傷を負って死にかけていた。回復するまで、この城にとどまるしかない。こともあろうに、兄を介抱しているのは敵の領主の家族だった。とくに領主の娘メリットはショーに対して敵意を隠さなかった。彼が、父の領地を襲撃して、母を殺害した者の一族だからだ。だが、二人は相手が憎むべき敵であることをつい忘れてしまう。それほどメリットはショーと気持ちがつながっているのを感じ、ショーもまた二人を引きつけあう力を感じるのだった。★双子の兄弟、サトンとショー。本作は修道士になるべく育てられた弟ショーの物語です。愛と裏切りが交錯する複雑な人間模様を、どうぞご堪能ください。★
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3.0幼いころから親の愛に飢えていたモリーは、ずっと温かい家庭に憧れていた。8カ月前に実の父の存在を知ったとき、彼女は仕事を捨て、愛を告白してくれたハンターをも拒み、家族のいる地へ旅立った。悲願の幸せを手にしたと思った矢先、父が身に覚えのない殺人容疑で逮捕されてしまう。モリーは身勝手と知りながらも、刑事弁護士のハンターに弁護を頼むため、彼のもとを訪れた。ところが彼女の必死の頼みにもかかわらず、ハンターは「時間がない」と言って一蹴した。しかも彼の背後には、しどけない姿でたたずむ女性がいて……。
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3.5ミランダと夫のエイドリアンはすれ違いの生活を送っていた。夫が公爵になってから、ふたりのあいだに距離ができ、夫婦の関係はすっかり変わってしまった。公爵夫人として体面を気にする窮屈な日々。そして、夫には愛人がいる。だがある日、夫に何事か起こって、状況が急変した。これはチャンスかもしれない。ミランダは希望を抱いた。エイドリアンの心を取り戻すためならどんなことでもするわ!一方、エイドリアンは苦悩の真っ只中にあった――妻に決して明かせない、重大な秘密を抱えて。★突然、自分が余命幾ばくもない事実を知ってしまった公爵。妻への愛の証にできることは何かと真剣に考え始めますが……。互いへのひたむきな想いに心を揺さぶられる感動作です。★
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5.0アンナは早くに両親を亡くし、妹の面倒も一人で見てきた。夢だった雑誌社も立ち上げ、その経営も順調だし、自社の高級雑誌には匿名で論評も書いている。ここ最近、論評はライバル誌から厳しい批判を受けているけれど、懸命に築いてきた今の地位を、決して誰にも脅かさせたりしないわ。ある日、アンナの仕事場に見知らぬ男性が訪ねてきた。彼女の共同経営者の知人だというその男性は都会的で洗練された雰囲気を持つゴージャスな男性だ。だが思わず見とれるアンナは知るよしもなかった――彼こそがライバル誌の論敵だったことを。
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4.0友人の結婚式のためバッファロー・バレーを訪れたマディは、傾きかけた食品雑貨店を衝動的に買い取った。ソーシャルワーカーの仕事で悲しい出来事に遭い、辞めようと思っていたところだったのだ。住民がこぞって新しい仲間を歓迎するなか、ジェブという牧場主だけは彼女と距離を置こうとした。彼は数年前に事故で片脚を失って以来、人を寄せつけないようにしているらしい。マディが宅配サービスを始め、彼の牧場を訪問するようになってからもその態度は変わらなかった──ある日猛吹雪に襲われ、二人きりで閉じこめられるまでは。
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4.5シーアは婚約者の死後社交界を去り、ひっそりと暮らしていたが、突然、ロンドンの父に呼び戻された。伯父の莫大な遺産を相続することになった彼女を父は有力者と結婚させる腹づもりらしい。仕方なく社交界に戻るやいなや、求婚が殺到。だがシーアは、誰の求婚も受けないと固く心に決めていた。リチャードはシーアの変貌ぶりに目をみはった。結婚を促す叔母の計略により再会した彼女には可憐で屈託なかった少女の面影はまるでない。いったい、彼女の身に何が起きたのだ?★苦々しい過去の秘密。けれどその秘密こそが幸福な未来への扉を開ける鍵となり……。HS~299『誇り高き愛人』に登場した伯爵の弟リチャードの気高き決断に胸を打たれます。★
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3.0フェリースは義父が新たに造った別荘の様子を見るため、都会を離れて郊外にやってきた。別荘の工事を仕切る建築家サー・レオンは傲慢な人物だというが、私は、一人でここでの夏を存分に楽しみたいだけだ。その夜、不審な男を見つけて追いかけたフェリースは、逆に相手に組み敷かれ、もみ合ううちに思わずキスをかわしてしまう。見ず知らずの人だけれど、こんなすてきなキスは生まれて初めて……。うっとりしたものの、正気に返ってその場を逃げ出した彼女は、翌朝、部屋に現れたサー・レオンを見て思わず息をのんだ。もう二度と会うことはないと思っていた昨夜の男性だわ!
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3.0二年前に誘拐事件に巻きこまれ、一時は記憶すら失っていたサラはイタリアでの長い療養生活を終えてイギリスに帰国した。体調はすっかり回復したものの、一つだけ気がかりなことがある――何年も愛しつづけてきたジョンのことだ。彼も私を愛していると言ってくれたけれど、求婚はしてくれなかった。そして、私がイタリアへと旅立ったほんの半年後に、ほかの女性と結婚してしまったのだ。せつない気持ちを抱え、故国の地を踏んだサラは親友のアラベラから思いがけない事実を知らされて言葉を失う。ジョンの妻はすでに亡くなり、しかもその死に関して彼の関与が疑われているというのだが……。★心に大きな傷を負っていたサラは、はたして本当の愛を見つけられるのでしょうか?★
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4.0霧に煙るハイランドの古城。闇を切り裂く叫びを耳にし家臣らが駆けつけたそのとき、城主の妻ケンナは、長い石階段の下ですでに息絶えていた。子ができぬ妻を殺した“野獣”。コナー・マクレリーが残忍だという噂は村々を駆け巡り、近隣のあらゆる氏族は、娘を花嫁にと望まれることを恐れた……。三年後、傾きかけた氏族の娘ジョスリンが花嫁となるべくやってきた。「おれは族長で跡継ぎが必要だ。跡継ぎをもうけるには妻が必要だ」コナーは冷たく言い放った。誰が妻でも同じこと。もう二度と誰も愛せはしないのだ――ケンナを愛したようには。★妻の死後、野獣と呼ばれるようになった孤独な城主。次の花嫁となる心優しき乙女の愛は、凍りついた“野獣”の心を溶かすことができるのでしょうか。ロマンス界のオスカー賞といわれるRITA賞の最終選考に二年連続で勝ち残った実力派作家の力作をご堪能ください。★
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4.0「初めて会ったときから、あなたが欲しかった」天涯孤独となったカトリオーナに救いの手を差し伸べたのは、放蕩者と悪名高い次期伯爵ニール・シンクレア。カトリオーナは彼の瀟洒な邸宅に住み、美しいドレスと宝石で身を飾ってよいという。つまり愛人契約だ。ニールの官能的なほほえみに、カトリオーナの心は乱れたものの、評判を重んじ、おじと名乗る人物の屋敷に身を寄せることにした。だが、そこで彼女が一族の家系図を見つけたことから、予想もしなかった恐ろしい事件の幕が開いてしまう。■とんでもない事態に巻き込まれたヒロインと愛を信じないヒーロー。二人は無人島に辿り着きますが……。大人気作家ニコラ・コーニックが描く、とびきりロマンティックな物語をどうぞお楽しみください。
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4.0「やあ、P・J」懐かしい声を耳にしたとたん、プリシラ・ジェーンの体に甘い震えが走った。いったいなぜ、ジェイリッドが―忘れられない初恋の人が、突然目の前に現れたの? 彼は17歳のころもハンサムだったが、いまはその容貌に磨きがかかり、目をそらせないほど魅力的な男に成長していた。再会の喜びも束の間、ジェイリッドはいまの自分はプロの探偵だと告げた。唖然とする彼女を尻目に彼は続けた。「君が契約しているレコード会社に依頼されたんだ。ツアーに同行し、君がステージに穴を開けないよう見張ってほしいとね」
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3.0兄が幸福な結婚をして以来、エミリーの心はときおり沈んだ。婚約者が財産目当てだったと知ったときの、あの屈辱……。美人でもない私が、幸せを夢見たりしてはだめ。ところがある日の散歩途中、エミリーは野性味あふれる男性と出会い、互いに名も知らぬまま熱いキスを交わした。ウィリアムは花嫁候補として舞踏会で紹介されたレディが先日の奔放な娘だと気づき、度肝を抜かれた。見知らぬ男とキスをするような娘が、社交界で評判の模範的な淑女!がぜん興味を引かれたウィリアムの胸に、いたずら心が頭をもたげた。■理知的な令嬢が、突然大胆なレディに大変身! 彼女がひと目で恋に落ちたそのお相手とは? 本作はHS~358「すり替わった恋」、HS~362「夢の舞踏会へ」の関連作です。お楽しみください。
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3.8入院中、同室となった男に、盛り場で雀荘を経営する妹の安否を確かめてほしいと頼まれた大学生の〈私〉は、戦後の焼け跡が広がる仙台の街を、彼女の影を追ってひたすらにさまよう。米兵相手の特飲街に、彼女はいた。だが、そこには危険な男たちの影がうごめいていた――。米兵が闊歩する戦後の仙台を舞台に、日本ハードボイルドの黎明を飾った「X橋付近」ほか、日本人娼婦と米兵の炎熱の夏の悲劇を乾いた筆致で活写した「ラ・クカラチャ」、北海道の原野に消えた友の追跡行を描く「淋しい草原に」、そしてひとりの〈運命の女〉を追う連作「由利」シリーズなど11作品に、エッセーも収録した、高城高、珠玉の短編集!
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3.7ジョージ・サリッジは英国第二の動物園で園長を務めている。申し分ない地位に就いてはいるが、博打で首は回らず、夫婦仲は崩壊寸前、ふと愛人に走る始末で、老い先短い叔母の財産に起死回生の望みを託す。その叔母がいよいよ他界し、遺言状の検認がすめば晴れて遺産は我が手に、と思いきや……。目算の狂ったジョージは、しょうことなく悪事に加担する道を選ぶ。自分たちに疑いは向けられない、万一の場合もジョージが泥をかぶることはない、と相手は言う。そう、良心の呵責を別にすれば事はうまく運んでいた。フレンチというスコットランドヤードの首席警部が横槍を入れるまでは――。
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3.6「あっ!これが死臭なのか・・・・・!!」日本初の「遺品整理のプロ」の心に深く刻まれた46の壮絶な現場。少子高齢化、遺産相続争い、恋愛のもつれ、遺族の不仲、人に知られたくない性癖・・・・。そこには、人の営みの光と影のすべてが凝縮されていました。これまでにない新しい視点と独特の語り口で、圧倒的な読後感が得られるはずです。全国の家主、不動産関係者も必読!
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3.0名奉行といえば、第一に名前をあげられる大岡越前。だが、彼の前半生は決して人に誇れるものではなかった。元禄の悪風に染まり、水茶屋の女お袖との間に一女までなしたが、一緒にはなれない。やがて、江戸町奉行へ抜擢された時、お袖の復讐が彼を待っていた。――みずから蒔いた種をみずから裁く人間大岡越前の苦悩。戦後の混乱した世相に、深い想いを託して描いた意欲作。
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4.7元華族の家柄の和彰は、結婚して事務機器販売会社『オムラ』に婿養子に入り、社長として仕事に励んでいた。しかし、会社でも家庭でも自分に求められているのは華族というブランドだけだと思い知らされる。そして、己の存在意義がわからなくなってしまった和彰は、我を失いなんと自らの手で自分の局部を切断してしまう。そんな心身ともに傷ついた和彰に救いの手を差し伸べたのは、秘書の長瀬だった。退院後、長瀬の誘いで彼の家で同居することになった和彰だが、傷が治っても、局部を切断したため自慰も満足にできず性欲を持てあまし、苦しみ悶える。そしてそのことを長瀬に知られてしまい――。
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4.4港町マーキスで検死官を務めるウィルフレッド。耳慣れぬ職業、銀髪に暗青色の瞳、高い身分を持ちながら社交界に出入りせず独り身を貫く彼はいつしか人々の間で「北の死神」と呼ばれるようになっていた。そんなウィルフレッドが出会ったのが、孤児院出身で男娼のハルだった。料理の勉強がしたいと屋敷に出入りするようになったハルは、ウィルフレッドに生きた人間の肌の温もりを感じさせた。それは北の国からこの街に流れ着いて初めて知る感情――、<愛しさ>を彼にもたらすようになる。ところが些細な行き違いからハルが街の荒くれ者たちに囚われ、嬲られるという事件が起こり……。男前で誠実な旦那様とはねっかえりな使用人兼助手が、近世ヨーロッパ風港町で巻き込まれる事件と恋の嵐!
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3.5カフェ・チェーンを経営する美貌の青年実業家・朝比奈。ある日、ヤミ金に追われていた男・大槻を助けるが、彼は以前から朝比奈が自社へ引き抜こうと誘いをかけていた接客のプロだった。借金肩代わりの交換条件として、新店舗のマネージャーになってほしいと頼むがにべもなく断られ、カッとなった朝比奈が持ちかけたのはなんと――愛人契約!? 結局同居を始めた二人だが、愛人として「夜のおつとめ」をするという大槻の誘いを、朝比奈は断り続け・・・。意地っ張り美人社長&ワイルドな凄腕カフェ店長、素直になれない大人同士の愛の駆け引き! 朝比奈の超絶可愛い意地っ張りぶりに大槻がメロメロな書き下ろしつき。
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4.1何度拒んでも思い知らされる。結局忘れられないのだと 高校教師の聡史は、いまだ癒えない恋の傷を抱えていた。 しかし、その元凶となった瀬良からの再びつき合おうと言われ… 初めて好きになった相手・瀬良に求められるまますべてを捧げた満ち足りた日々。それは聡史の心に消えぬ傷を残し突然幕を閉じた。 六年後――高校で教師を務める聡史はモデルとなった瀬良と再会する。過去のことなどなかったかのように、もう一度つき合おうと告白してくる瀬良に怒りを覚えながらも、会えば封じ込めていた想いが疼きだす…。同じ過ちを犯すわけにはいかない。そう心に刻んで聡史は瀬良を遠ざけることを決めるのだが…。 紙書籍発売時、フェア用に書き下ろされたSSを収録した特別版!
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3.5大学在学中、ある事件をきっかけに友人たちから避けられるようになった朱鷺。過去を捨て、東京に出てWEBデザイナーとなった今も、想いを寄せていた同級生の添島雄大を忘れることができず、金持ちの男に暴力的に抱かれることでどうにか自分を鎮めてきた。ある日、そんな朱鷺の家に雄大が突然やってくる。必死で追い返そうとするものの、雄大はそのままマンションに居つき、同居生活が始まってしまう。拭いきれない過去への罪悪感から、訪ねてきた理由を尋ねることもできず、苦しさを持て余した朱鷺は再び男のもとに出かけてゆくが…。もどかしくも狂おしい、スウィート・ラブ!
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4.0古代エジプト遺跡の発掘調査に乗り出した英国貴族たち。彼らが迷いこんだのは、呪いよりも危険な愛の迷宮だった。★19世紀末のロンドン。ある朝突然、サー・ハンターの屋敷に画家の娘キャットが駆けこんできた。切望していた遺跡発掘旅行への参加を後援者のエイヴリー卿に禁じられてしまったのだが、どうしても諦められないのだという。彼女の姿を眺めながら、サー・ハンターは理解した。女神のように美しい容貌、炎のような赤い髪。この娘の魅力の前では、学生たちが遺跡調査に集中するのは難しいだろう。エイヴリー卿の意向は絶対なのだと説明する彼に対し、キャットは驚くべき提案をした。「ひとつ方法があるわ。あなたが私と婚約するの」
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3.0★ウォールデン・ブックス・アワード受賞!ヘザー・グレアムの新感覚サスペンス★長い歴史を誇る館、メロディー邸を継いだマットはうんざりしていた。最近、夜中に白い影を見たとか、危害を加えられたとか言う者が後を絶たない。周囲は幽霊だと騒いでいる。幽霊などいるわけはないが、悪意ある生きた人間の仕業ならなお問題だ。たまりかねたマットは調査を依頼した。やってきたのは調査員ダーシー困ったことに、若く、目の覚めるような美人で、おまけに霊感が強いのだという。不審に思いながらも、マットは彼女から目が離せなかった。
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3.5★大人気作家ヘザー・グレアムのあなたを惑わす華麗なる推理ステップ。★フロリダ州サウスビーチで催された社交ダンス競技会の終盤、会場は混乱に陥った。華麗な演技で喝采を浴びながら、花形ダンサーのラーラが謎の死を遂げたのだ。事件は数々の疑惑を呼び、私立探偵クインはラーラが所属していたダンススタジオに潜入し極秘捜査を開始する。だが、そのときの彼には知る由もなかった第一容疑者のダンス講師をひと目見た瞬間、激しくも危険な愛が始まることを。
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4.0あんなに熱い口づけまでしておきながら、あなたはまだ友人でいようと言うのね。カーラは優柔不断なクウェンティンに心底落胆した。ならば彼と結婚する夢は捨てて、ひとりで生きていこう。でも、田舎に帰ってクウェンティンのいない人生を歩む前に、一度でいいから、彼と結ばれたい。思いあまったカーラは、奔放な絵描きの妹アイリスを訪ねた。そしてクウェンティンをとりこにする、大胆な秘策をさずけられる。やがて、ある仮面舞踏会の夜、会場でカーラを待つ彼の前に、全身黒ずくめの魅惑的な貴婦人が現れた。★今月のハーレクイン・ヒストリカル・エクストラはアメリカ・ロマンス作家協会のゴールデン・ハート賞受賞作家、ジュリア・ジャスティスの登場です。リージェンシー・ロマンスを得意とする彼女の、恋と冒険に満ちた世界を心ゆくまでお楽しみください。★
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3.0伯爵令嬢のエレノアは物心ついたときから義兄ショーンを慕ってきた。しかし彼女が花盛りを迎える頃、彼は突然、出奔してしまった――いつか帰ると言い残して。エレノアはひたむきに待ち続けたが、彼が消息を絶って4年が過ぎ、やむなく家族の勧める縁談を受けることにした。結婚前日、迷いを振り払おうと馬で駆けていると、行く手に男が現れた。誰よりも会いたかったショーンだと気づき、エレノアは彼を抱きしめようとした。だが彼は人が変わったようにその手を拒んで言った。「明日、僕はアメリカへ発つ……もう戻らないだろう」
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3.0誰もが祝祭気分に浸るクリスマスイブ、マクブライド家の幼い姉妹たちはアルコール依存症の父親に怯えていた。母親が帰宅したとたん、酒に酔った父親が銃をとりだしたのだ。そして、とりかえしのつかない悲劇が……。年月は流れ、長女モリーは神に身を捧げる修道女となり、救急治療室で働いていた。次女のレナは医師と結婚し、何不自由なく暮らす若妻に。そして三女テッサは、女優を夢見てハリウッドを目指していた。いまだ心に癒えない傷を抱えながらも、明るく懸命に生きる三人の姉妹たち――それぞれの愛と人生を描いた超大作。
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4.0義経が牛若といって鞍馬にあった頃、同じ源氏の血をうけて十八公麿(まつまろ)(親鸞)は生れた。平家全盛の世、落ちぶれ藤家(とうけ)の倅として育った彼は、平家一門のだだっ子寿童丸の思うままの乱暴をうけた。彼は親鸞に生涯つきまとう悪鬼である。9歳で得度を許された親鸞の最初の法名は範宴。師の慈円僧正が新座主となる叡山へのぼった範宴を待っていたのは、俗界以上の汚濁であった。
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3.5『新・平家物語』は一代の大作だけに、著者の意気ごみも格別であった。ふつうは編集部まかせの“前回までの梗概”も、著者自ら「筆間茶話」として執筆。筆休めに構想の一端を語り、史談人物論はもちろん、身近の雑記にも味わい深く、梗概以上の梗概として好評だった。近畿を中心に東北から中国、四国までの丹念な取材紀行が「新・平家今昔紀行」。源平ゆかりの地の今昔が才筆に躍る。
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