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Posted by ブクログ
菊池寛文学忌、寛忌
菊池寛は『恩讐の彼方に』『父帰る』で文壇の地位を確立したのち、『真珠夫人』に代表される通俗小説で 大衆の支持を集めました。純文学と大衆文学の両方で 成果を残した作家さんです。
『貞操問答』は1934〜35年に新聞連載され、翌年映画化、2005年には昼メロ枠でテレビドラマ化もされた作品です。「真珠夫人を超える幻の名作」というコピーの通り、美しき三姉妹を中心に、愛と金、生活と貞操が渦巻く物語が展開していきます。(それでも私は真珠夫人が一押し)
父を亡くしても贅沢な暮らしから抜け出せない家族を支えようと働く決意を固める健気な次女。その思いをよそに、金の無心ばかりする姉、奔放な妹、頼りない母、不甲斐ない元恋人、さらには意地悪な家庭教師先の奥様。主人公を取り巻く人々の姿は苛立たしいほど生々しい。読んでて 主人公以外の登場人物に ほぼイライラする笑
作者の思惑通り。
「貞操問答」という題が呼応するのは物語の終盤だけど、全体としては当時の東京の娯楽・生活費・恋愛事情を映し出す通俗小説。予測不能なラストには、やはり菊池寛の大胆さ。
今でいえばTLコミックのルーツともいえるようなドロドロの人間模様。『真珠夫人』とともにおすすめしたい。
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