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郊外のダンチで暮らす4人家族・京橋家のモットーは「何ごともつつみかくさず」。15歳の長女マナが“自分はどこで生を授かったか”を訊ねると、ママはラブホテルで、と教えてくれた。自分が仕込まれたのが近所の「ホテル野猿」だと知って、どうしても見てみたくなったマナは、同級生の森崎くんを誘って行ってみた……。家族ひとりひとりが、そのモットーとは裏腹に、閉ざしたドアの中に秘密を持ちながら、仲の良い「家族」を演じているさまを鮮やかに描く連作家族小説。
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Posted by ブクログ
連作短編。 ある家族をそれぞれの視点から描く。 最初は退屈な小説かと思ったが、第二章からギアが上がった感じ。おそらく短編として切り取るとそれほど面白くないのだが、視点が切り替わることで各人物の欺瞞や嘘が客観的に表現される点がゾクゾクする。何て言いうか玉ねぎの皮を剝いていく感覚。 自分の信じている世...続きを読む界は自分だけのインナーワールドでしかなく、現実は全く別の世界として存在しているのだ。 そんな崇高な感覚を都下の平凡な家族を通して描き切った作者は凄いと思う。
出だしの何でも話せる家族から読み続けるうちにだいぶズレがあるんだがと思いました。なるほど本音が全員がまるで違う真逆なのか。6人それぞれの心の闇はそれぞれ違うし、どうにもならないし、ギリギリ踏み止まる感じ出てる。角田さんはこんな現に表現したんだかなあと、自分ではまあまあ読んでるつもりだけど、まだまだだ...続きを読むよ。この流れで対岸の彼女読もうと思う みんなそれぞれ隠し事があるが、ぶっちゃけたら崩壊するのかな、能天気だと思ったミイも日和見だし、おばあちゃんの所が1番語ってたよ、読み込んだね。父が透明なコップの表現がいい
読み終わった後のザワザワ感、蒲公英草子と似てる。 みんなが心に鍵付きドアを持ってるって話。 家族の話。 リアリティもあり、胸くそ悪くなるシーンも多い。 最後の石田衣良の解説も良い。 対岸の彼女も読まなきゃ!
角田光代さんの代表的な作品だと思うけど、よんだのむかしすぎてもう忘れていた。なかなかセンセーショナルな内容だよね。そしてひとりひとりの物語がまた面白くて引き込まれる。家族であっても一人ひとり分かち合っていないところがあるけど、それでもおうちでの
家族それぞれが秘密を抱えながらも、互いに思う気持ちあり。その中でお婆さんの仕事に対する考えや、家族を思う気持が1番ささる。何が正解で良かったのか分からない。思う気持ちがあるのに伝わらない。相手を思うから肝心な事は秘密にしていて誤解されてしまう。なんともやるせなくなる。
唐突に出てくる前世占いとう設定が、妙に生々しかった。男と女は、恋の病に罹ると、必ずスピリチュアルなものへ依存し、破滅する。いま目の前の人を見ることが出来なくなる。ちなみに、ぼくの前世はクピドらしい。アポロンとダフネに悪戯したり、トロイア戦争でアキレスを弓矢で射たとされるパリスを応援したり、その際、ア...続きを読むポロンを誘惑したり、プシュケとの出会い、風をエレメントに持っているのもそのためだ。その次は、アイネイアオス。トロイア戦争の後、ローマ建国の礎を作ったらしい。それから、エジプトで石工をし、数学や天文学を学ぶ。やがて、中国へ行き、陰陽学を学び、憧れていた日本へ転生する。会津若松藩士となり、江戸時代にさまざまなものに出会う。その途中でも、何度か生まれ変わっているらしいが、特別なものはなく、常に一緒に付き添う人がいて、現世でも合う人にしか会わないようになる。 家族がテーマ。6人の視点から世界が重なっていく描写がすごくうまい。誰しも、家族って、こういうものだと思う。絵にかいたような家族、幸せなんてなくて、誰にも言えないヒミツをみんな抱えてる。その苦しみとか悲しみを叫べば、解き放たれるかもって思うし、そんな叫んでる自分を受け入れてくれた人がほんとの友達なのかもしれない。でも、違う。みんな心を殺して、いろんな辛さを乗り越えて、過去には触れないようにして生きてる。冷たい水の中で全身震えなが、懸命にもがいて、足掻いて。その寒さの中で、裸で自分を曝せ出せたら、裸の自分を自分が受け入れられたら、なにかが変わるって知ってるのに。 ヒミツは秘密のままがいい。 愛の喜びはほんの束の間のもの。 愛の苦しみは生涯続くもの。 クラウド・アトラスという映画を観てから、ぼくの死生観は、よりアイヌに近づいた。再び日本に、しかも北海道を選んだのは、そのためなのだろう。たまたま家族として出会い、形だけの生き方をするのか?生きた時間を過ごすのか? 空中庭園を読み終えると、光の、闇の、キルト、鍵つきのドア、ホテル野猿、ひとつひとつが重なって、ところどころで、ぼくの感情をばっさりと切り裂いてくる。その傷の鮮やかで深いことといったら。明るさの、暗闇の、ダークなのに、まったく重くならない。いつもと変わらない黄色い月を、じっと見たくなった。
家族内での隠し事の在り方ついて考えさせられる作品であった。隠しておいた方がよい秘密ってある。秘密を打ち明けることで確かに家族の絆が深まる場合もあるが一方で、正直に打ち明けたことにより自分はすっきりするが相手に責任を転嫁させることになったり、傷つけることもある。だからといってどうしたらよいか答えはわか...続きを読むらないが、、、
ある家族とそこに関係する人を含めた6人によるそれぞれの視点で描かれた物語。家族の中には何事も包み隠さず、隠し事をしないというルールがあり、一見明るく平凡な家族だが、読んでいくとそれぞれに秘密があり、作り出している平穏な空間はあぬまで表層的なものにすぎず、実際はカオスに崩壊していることに気づく。 ...続きを読むまるで嘘なんてない普通に幸せそうな家庭なのに、一つの家族をこんなに嘘で虚像で作られてしまうものかと本当に怖かった。と同時に、秘密なんてあるのが当たり前で、人はみんな二面性をあるいはそれ以上を持っているものなんだろうと。だからこそ、「嘘のない家庭にしよう」とありえない不可能なことだと思った。そんな不可能なことを掲げるからその空間に縛りを、違和感を感じて息苦しくなるのだと思う。 ただ、誰しも秘密を持っていると、それは当たり前だと前提として改めて認識したけれど、それと向き合うべきなのか、できるだけ干渉しないのがよいのか、どちらがいいのかはわからなかった。干渉しない方が、程よく距離が保たれて表面的には良い関係が構築されるが、深さはない。一方で、干渉した方が複雑にはなり面倒だしリスクは高いが、解決されればそれは深い絆になる。 自分が家庭を持つときに何を大事にしたいのか、考えさせられた。そして、自分の育ってきた家族とは違う行動を取ろうとしても、反面教師を試みても、結局寄ってしまうから、もし本当に自分の親のようになりたくないなら時折立ち止まって振り返らないと気づけないと思う。そして気づくためには冷静に客観的にみないと、恐ろしいと思った。
家族と言えど所詮他人で、ちょっとしたボタンの掛け違いや言いたくないことがあって当然だと思う。 登場人物それぞれの視点で描かれてるから、みんなにちょっとずつ共感できて、ちょっとずつ共感できない。だからこそ絵理子が雨の中壊れきった庭園を守ろうとする姿が痛々しくて切なくなった。 ただし馬鹿夫、お前だけは納...続きを読む得できねぇ。消えろ。 読後、D.A.N.のSSWBのMVを思い出した。本書の家族という枠組みがそのまま友達に置き換わったような感じなのでぜひ見てほしい。
なんだか いつもの著者じゃない きもちわるいと思いながら ついつい先が読みたくなった。秘密のないにんけなんていないってよく 言われるけど、この本のように 普通な家族と思われる家族が こんなにも隠し事で生きているんだと。世の中はそんなものなのかな?
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角田光代
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