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Posted by ブクログ
気持ちはよくわかる。しかし、今の日本人は考える力や機会を失っていて、一色さんの思うような議論にならなかったのだと思う。本人目線からすると、途轍もないことを告発するとしても、国民からするとたくさんある事件、スキャンダルの中のone of themなのでしょう。本書に書いてあるような思いを知らせた上で告発した方が効果的だったような気がします。
一色さんの告発には大賛同。これがなかったら、民主党のアホさ加減も露呈されなかったのだけど、これって対外的にどれだけ活用できているんだろうか?宣伝ベタな日本なのは相変わらずなのかな。
昨日の産経で安部さんがやっと公開するって出てたよな。頑張ってほしい。
Posted by ブクログ
2010年9月に尖閣諸島沖で起きた中国漁船衝突事件の映像を「sengoku38」としてYoutubeに流した元海上保安官の一色さんが、ビデオ流出に至るまでの経緯、葛藤などを語っています。
公開して全く問題ない映像を突然“国家機密”とした政府、領土問題ではなく「情報管理の甘さ」「動画流出の動機」など論点をずらして報道するマスメディア、国防を語るだけで軍国主義、右翼と判断するような偏った教育など…幕末ものの本が好きでよく読んでいるのですが、当時国のために戦っていた人々は今の日本を見てどう思うのでしょう。
「組織の命令が明らかに間違っている場合、個人はどうすれば良いか」
こちら、本書の中で著者が書いていた事ですが、絶対である組織の命令に反し安定した公務員という職、家族の未来を賭してまで、あのような勇気ある行動を取れる人がいるのかと心から驚き、尊敬しました。
丸腰をアピールしていれば泥棒にはあわないなんてのは、きっと夢の国のおはなしかな、と。「サムライってまだ日本に存在したのか!」と嬉しい気分になりつつも、色々と考えさせられました。
日本人なら、是非一度読んで欲しい本です。
Posted by ブクログ
読んでいる途中、こわくて眠れないことがありました。
理路整然とわかりやすく読みやすく書かれた文章は心に染み入ります。同じサラリーマンとして、何のために一生懸命働いているのかとわからなくなったとき、著者の行動がものすごく理解できます。
著者は自分の欲望のために事を行ったということではなく、逆に多くのものを失っています。自分と自分の家族を犠牲にして、国民に何かを理解してほしいと願っています。また、危険にさらされながら命がけで漁をしている石垣島の人たちを思いかかれた箇所は、偽善的なところは全くなく、涙があふれます。
一読していただき、是非この国のことを考える契機にしてほしいです。
Posted by ブクログ
まさに「外患内憂」の一言に尽きる一冊。
名もなき一海上保安官の憂国、勇気、葛藤、苦悩の記録。
多くの国民が疑問と不満と憤りを覚えた、中国漁船による尖閣諸島での違法操業に対する日本政府の対応。法治国家、主権国家であることを放棄したような政府の不可解な姿勢に対し、自らの法知識と立場を冷静に捉え、問題の本質を国民に知らせるべく勇気を振りしぼって行動している。
問題の本質からはずれた扱いをされることを懸念し、マスコミを利用せず、第三の選択としてインターネットを用い、広く世間に知らしめるという当初の目的を完遂している。
秩序を守る海上保安官として以外にも夫として、父として苦悩し、それでも正義を信じ、自分の信条を押し付ける為ではなく、国民が考えるきっかけとしての行動であることが良く伝わってきた。
これはほんの少しでも国防、外交、領土問題、または単純に尖閣諸島の違法操業に関心があれば必読の書である。
そして彼の意見に耳を傾け、それぞれが判断すべき問題である。
Posted by ブクログ
尖閣諸島における中国漁船と海上保安庁の巡視船の衝突ビデオを投稿した元・海上保安官、「sengoku38」こと一色正春氏による告白手記である。尖閣諸島問題の話題がやや下火になったタイミングでの出版に、この問題を風化させたくないという著者の執念を感じる。
◆本書の目次
これ、わしがやったんや
中途採用で海上保安官になった
そもそも尖閣諸島とは
事件の始まりの事件
中国人船長逮捕
東シナ海ガス田の濁った海面
私が尖閣ビデオを目にした日
世界に対して面子を失った日本
侵略を開始した中国
なぜビデオが国家機密なのか
私がやらねば
ビデオ公開前夜
11月4日、実行
ビデオ公開翌日
私が行った罪証隠滅行為
私がやりました
取り調べは続く
海上保安庁から脱出
考えるということ
ハンドルネームの意味は・・・
海上保安官人生が終わった
公開の意味
終結
モノローグ形式で語られる出来事の真相は、非常に理路整然としており、日本のジュリアン・アサンジのようなキャラクターを期待すると肩透かしをくらう。しかし、その普通さが物語るのは、組織の中で普通に生きるということが、いかに難しいかということでもある。そういった意味において、本書は著者が身を呈して投げかけた組織論とも言える。
著者が主張しているのは、機密漏洩と称されたビデオが、はたして本当に国家機密なのかどうかである。その個人の問いかけに対し、組織としての回答は曖昧で、責任の所在も不明瞭な様子が描かれている。そもそも、現場の最前線にいる保安官に、「発砲した後に撃った弾を戻せというような命令が発せられると考えている人間と、撃てば英雄になれると考えている人間では、結果はおのずと見えてくるであろう。」などと思われるようでは、日本というのは「組織の体」をなしているのか、疑問を抱いてしまう。組織の原理や定型に潜む危うさは、無知を上回るものなのである。
与えられた命題を突き詰めると、「組織の命令が明らかに間違えていると思ったとき、個人はどう振る舞うべきなのか」というところに行きつく。簡単には答の出る問題ではないし、自分に置き換えても、その時になってみないと分からない。しかし、その時が訪れてしまった著者の体験は、広く共有され、議論されるべきものであるだろう。
ちなみに、著者は本書でハンドルネーム「sengoku38」の意味を、最後まで明らかにしていない。次の一手を用意しているということなのだろうか。刮目して見ていきたい。
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