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「助けて。お願い、誰か助けて!」瓦礫の下で痛みに耐えながら、アリーは声を振り絞った。大型ハリケーンが通過し、家が崩壊したのだ。十九歳のときから音のない世界に生きるアリーは、静寂と闇に囲まれ、絶望の淵に沈んでいこうとしていた。そのとき、上のほうで何かが動いた。そっと瓦礫が取り除かれ、やっと会えたというように笑顔でのぞき込む男性が見えた。彼は天使なのかしら? 黒髪でラテン系、見たこともないほどハンサムな顔に、アリーは一瞬そう考えた。いや、慎重に近づいてきたのは頼もしい救助隊員だ。“無事に出られたら、ダンスに行こう”彼の唇がそう言っている。社交辞令に決まっているわ。でも、少しだけ夢を見たい。アリーは祈るような思いで、彼が近づいてくるのを待った。
...続きを読むPosted by ブクログ 2019年08月08日
ハリケーンで被災し瓦礫の下敷きになってしまった耳の聴こえないヒロインと、ヒロインを救出した救助隊員のヒーロー。
登場人物がみんないい人であたたかい気持ちになる。
そしてみんながみんな二人をくっつけようとしていて笑える。
臆病な二人なんだけど、危険な仕事をするヒーローを一人で待つことになるヒロインの気...続きを読む
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