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4.0天才的な腕前を誇るナイフ投げ師が、私たちの町にやってきた! 彼の名はヘンシュ。それまでいかなるナイフ投げ師も越えなかった一線を越えたことで、その名声を築き上げたのだ。公演の日、噂に聞いたヘンシュの投げ技は、徐々に趣向をエスカレートさせ……(表題作)。夜、私たちの町では、少女たちの秘密結社が妖しい儀式を開くという。風聞や関係者の証言によっても、結社の真の姿は判然とせず……(「夜の姉妹団」)。自動人形、空飛ぶ絨毯、地下世界――精密な文章により現実から飛翔するミルハウザーの魔法のごとき十二篇を、名手の翻訳で贈る。/【目次】ナイフ投げ師/ある訪問/夜の姉妹団/出口/空飛ぶ絨毯/新自動人形劇場/月の光/協会の夢/気球飛行、一八七〇年/パラダイス・パーク/カスパー・ハウザーは語る/私たちの町の地下室の下/訳者あとがき/創元文芸文庫版訳者あとがき/解説=藤野可織
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4.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ★エッセイで指南し、小説で実践してみせる。当代一の書き手によるゴシック入門。 エドガー・アラン・ポー、ウィリアム・フォークナーから始まり、内田百閒、伊藤潤二、柴崎友香、『鬼滅の刃』までのゴシック、ホラーの作品世界を、現代アメリカの最重要ゴシック作家のひとりブライアン・エヴンソンが語り尽くす。書き下ろしを含むゴシック小説4篇(うち3篇は本邦初公開)と、柴田元幸との対談も収録。完全英日バイリンガル本。 〈目次〉 まえがき ブライアン・エヴンソン Introduction by Brian Evenson 1 幼いころに難解な物語を 聴くことの効用 ― たとえばポー ― Having Poe Read to in Childhood エッセイ ポーを読む(Reading Poe) 小説 ザ・パニッシュ(The Punish) 2 「よくわからない」が創作につながる ― 鬼滅の刃、内田百閒、伊藤潤二、柴崎友香 ― Creativity of Not Knowing エッセイ 何もかもわかってはいないことの効用(Not Quite Knowing What It All Means) 小説1 痕跡を残さぬ顔(A Face Leaving No Traces) 小説2 紫の野菜(Purple Vegetable) 3 ブライアン・エヴンソンはいかにして作られたか The Making of Brian Evenson ブライアン・エヴンソン、柴田元幸対談 A Conversation Between Brian Evenson and Motoyuki Shibata 4 総括篇 Conclusion 小説 ぐっすりお休み(Good Night, Sleep Tight) 訳者あとがき 柴田元幸 Translator's Afterword 装画 横尾忠則
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3.5人の常識や倫理を無視する「新たな知性」とどうつきあうか。 本書は、2017年に毎日新聞労働組合主催で行われたシンポジウム「AIはトランプを選ぶのか~民主主義と憲法の未来像」がきっかけとなり誕生。憲法学者の木村草太・首都大学東京教授が編著者となり、作家で元外務省主任分析官の佐藤優氏、山川宏ドワンゴ人工知能研究所所長と個別に対談し、大幅加筆で書籍化したものの電子版。 「常識外れの人物」「これまで見たこともない技術」「信じられない出来事」が次々に登場する今、未知の存在は恐ろしく感じられる。そのためか、トランプ現象やAIについての議論は、悲観的なものになりがちだ。多くの人が、「AIが世界を支配するときがくる」「AIに人間の仕事が奪われ、大量失業時代がくる」「民主主義は終焉を迎える」「これからの政治は、人権や正義といった建前でなく、自国中心主義と差別への迎合の本音によって動いていく」といった議論を聞くことが増えたのではないだろうか。 本書では、柔軟な思考に基づき、ディストピア的(ユートピア〈理想郷〉の正反対の社会)ではない、AIと人間とのつきあい方を論じ合う。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
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4.5戦後70年の節目に、「日本国憲法英文版」をアメリカ文学研究家、翻訳者の柴田元幸が現代日本語に翻訳。法律用語監修に首都大学東京の木村草太を迎え、対談「英語からみた『日本の憲法』」も収録。また、現代語訳を声優の関俊彦が朗読。英語から「日本の憲法」にアプローチする、新たな試み。 【商品の特長】 1)日本国憲法英文版を、柴田元幸が「素直」によんで、「今の言葉」に訳す 1946年11月3日、日本国憲法が公布された同じ日、「英文官報号外」に“The Constitution of Japan”が掲載された。いわゆる「日本国憲法英文版」である。 この日本国憲法英語版の全文を、「素直」によんで、「今の言葉」に訳すとどうなるのか? これに挑戦したのが、ポール・オースターをはじめ、アメリカ文学の翻訳を数多く手がける柴田元幸。一見回り道のようだが、英語からアプローチすることで、日本国憲法の持つメッセージが、より明確に、「腹にストンと落ちる」形で伝わる。 2)木村草太が、法律用語を監修 他分野とのコラボレーションに意欲的で、発信する憲法学者である木村草太。本書では、憲法学の見地から、法律用語を監修。 3)柴田元幸×木村草太対談 英語からみた「日本の憲法」収録 日本国憲法を英語からみると、どんな地平が広がっているのだろう? 「対談を通して訳語が変わっていく」過程、「実は憲法には衆議院と参議院の違いが書かれていない」意外な事実、「individuals(個人)とhumans(人)の違いは、英語で考えるとよりくっきりする」気付きなど、刺激に満ちたスリリングな対談。 4)無料ダウンロード音声で声優・関俊彦がよむ「日本の憲法」全文が聞ける! 「忍たま乱太郎」(土井先生役)、「仮面ライダー電王」(モモタロス役)、「NARUTO-ナルト-」(うみのイルカ役)などで知られる声優の関俊彦が、現代語訳された「日本の憲法」全文をよむ。耳から「日本の憲法」がしみこんでいく。 ※ダウンロード音声(mp3)はPCのみの対応です。ダウンロードするにはPCとPC用のメールアドレスが必要です。 対象レベル:全レベル ダウンロードコンテンツ: ・現代語訳版音声:17ファイル、約56分、収録言語=日本語。「日本国憲法英文版」の現代語訳を、声優の関俊彦さんの声でお聞きいただけます。 ・日本国憲法英文版音声:17ファイル、約52分、収録言語=英語。「日本国憲法英文版」の原文をお聞きいただけます。 【著者プロフィール】 翻訳: 柴田元幸:アメリカ文学研究者、翻訳家。1954 年東京生まれ。ポール・オースターやリチャード・パワーズ、レベッカ・ブラウンをはじめ、アメリカ文学の翻訳を数多く手掛ける。文芸誌「MONKEY」(スイッチ・パブリッシング)責任編集。『アメリカン・ナルシス』(東京大学出版会)でサントリー学芸賞、『メイスン&ディクスン』(上・下、新潮社)で日本翻訳文化賞を受賞。月刊誌『ENGLISH JOURNAL』(アルク)にて「英米小説最前線」を好評連載中。 法律用語監修: 木村草太:憲法学者。首都大学東京法学系准教授。1980 年東京生まれ。著書に、『平等なき平等条項論』(東京大学出版会)、『憲法の急所』(羽鳥書店)、『憲法の創造力』(NHK出版)、『テレビが伝えない憲法の話』(PHP)、『未完の憲法』(奥平康弘との共著、潮出版社)、『憲法の条件』(大澤真幸との共著、NHK出版)など多数。「報道ステーション」(テレビ朝日系)レギュラーコメンテーターとしても活躍中。
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-英語×柴田訳で見えてくるこの国の「基本」 日本国憲法には公式訳があった! 文学翻訳の名手が挑む「英文版憲法」 日本国憲法が公布された1946年11月3日、その全文訳が英文官報に掲載された。本書では、この「英語版憲法」の新訳に、英米文学翻訳家の柴田元幸が挑戦、明快な現代語訳を作りあげた。英語という言語を介して、この国の基本法を新たな角度で見つめよう。 ●「英語版」&「柴田元幸訳」で日本国憲法が分かる! 英語も身に付く! 日本国憲法の公式訳「英語版憲法」を、翻訳界の巨匠柴田元幸氏が翻訳。正統派の英文と明快な現代語訳という新しいアプローチで、憲法のスピリットとメッセージが頭にすらすら入ってくる。英文は、憲法公布日(1946年11月3日)、GHQの了承に基づき英文官報に掲載されたもの。語注が付いているので、英語学習にも最適。法律用語を憲法学者の木村草太氏が監修。 ●朗読音声で「耳から」もよめる! 日本語と英語の朗読が聞けるダウンロード音声付き。日本語は『鬼滅の刃』(鬼舞辻無惨役)でお馴染みの関俊彦氏、英語はプロのネイティブナレーターが朗読。私たちの生活を守る憲法が耳に、心に、じわじわとしみてくる。 ●柴田氏&木村氏の対談「英語からみた『日本の憲法』」を収録 peopleをどう訳すかは難題、第9条の英文に感じる「気合い」、「実は憲法には衆議院と参議院の違いが書かれていない」…etc.。訳語をめぐる思いや条文の以外な事実など、訳者と監修者が語る、英語から見えてくる日本の憲法。 ●アメリカ合衆国憲法も! アメリカの憲法にはどんなことが書かれているのか? 合衆国憲法の英文(抜粋)、柴田氏の翻訳、木村氏の解説を収録。日米比較で憲法をよりディープに理解。大統領選や弾劾裁判などアメリカのニュースもぐっと身近で分かりやすくなる。 ※本書は、2015年刊行の『現代語訳でよむ日本の憲法』にアメリカ合衆国憲法の翻訳を新たに加え、増補改訂したものです。 ※本書の学習で使用する音声(MP3)は、すべて無料でダウンロードできます。アルクのウェブサイトよりダウンロードの上ご利用ください。お持ちのPCの音声プレーヤーや、スマホに同期して再生、もしくはスマホアプリ「英語学習 booco」(無料)から直接ダウンロードして、再生いただくこともできます。なお、本電子書籍のビューワー上で音声再生はできません。予めご了承ください。商品ご購入前に、ご利用の端末でのアプリ「英語学習 booco」インストールの可否を、ストア(App Store/Google Playストア)でご確認ください。 【対象レベル】英語全レベル 【ダウンロード音声】MP3形式 【著者プロフィール】 柴田元幸(翻訳): アメリカ文学研究者、翻訳家。EJで「英米小説最前線」連載中。ポール・オースターやレベッカ・ブラウンら、アメリカ文学の翻訳を数多く手掛ける。文芸誌「MONKEY」(スイッチ・パブリッシング)責任編集。『アメリカン・ナルシス』(東京大学出版会)でサントリー学芸賞、『メイスン&ディクスン』(上・下、新潮社)で日本翻訳文化賞を受賞。
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4.0「自衛隊明記」「二項削除」「リベラルの側からの新九条論」……。憲法改正をめぐる議論は混迷の度合いを深めている。しかし九条改憲の本質は、平和を求めてきた日本の戦後の否定そのものだ。本書では安倍政権の「憲法破壊」の動きに対して異議申し立てをしてきた「立憲デモクラシーの会」の主要メンバーが、もっとも重要な論点を解説する。8つのポイントに整理してわかりやすく示した、日本国民全員のための必読書。 【目次】まえがき/第一章 自衛隊明記改憲の問題 木村草太/第二章 「新九条論――リベラル改憲論」の問題点 青井未帆/第三章 日本人が向き合うべき戦争と平和のあり方 柳澤協二/第四章 「改憲派」はどういう人々か 中野晃一/第五章 「ポスト真実」と改憲 西谷 修/第六章 解散をめぐる憲法問題 山口二郎/第七章 憲法改正国民投票の問題点 杉田 敦/第八章 「真ノ立憲」と「名義ノ立憲」 石川健治/あとがき 杉田 敦
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1.0世論調査で半数以上が今国会での可決に反対する安全保障関連法案。憲法違反の可能性が高いとして、国会前で大規模デモも行われています。日本国憲法は本当に機能しているのか、論客が問題の本質に切り込みました。 本書は、週刊エコノミスト2015年7月28日号で掲載した特集「軽き日本国憲法」を電子書籍としてまとめたものです。 目 次: はじめに ・「永続敗戦国」の憲法に優先する米国 安保法制が示した二重の法体系 ・集団的自衛権は憲法73条でも違憲 政策論と憲法論の峻別が必要 ・解釈改憲が積み重ねられた9条 曖昧な“護憲”は国民投票で劣勢 ・長年放置されてきた「一票の格差」 政治が軽んじ続ける日本国憲法
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4.0ピーター・バラカン 「持ち寄ったレコードを黙って聞き、意見を一切言わない。この極度のオタク行為に潜む意義はあるのか、答えはまだ出ませんが、一気に読んでしまいました」 直枝政広(カーネーション) 「明かされるタイトルだけを頼りに、読みながらプレイリストを作った。音楽の迷路に迷い込む気持ち良さを存分に味わった。答え合わせは後のお楽しみだ」 月曜の夜、パブの小部屋に3枚のレコード盤を持ち寄り、厳格なルールのもとにただ黙って聴く──ストイックな倶楽部は順調に育っていくかに見えたが、やがてライバルが出現し、分裂の危機に揺さぶられる……トマス・ピンチョンがデビュー作を賞賛、イギリスならではの乾いたユーモアの名手が送る現代社会の寓話。 作中には60年代以降のロック、ポップスのタイトルが無数に登場するが、ミュージシャンやバンド名はいっさいナシ。そんな意地の悪い小説だが、作者本人がSpotifyに“The Official Forensic Records Society Playlist by Magnus Mills”と題したプレイリストを公開中! 訳者・柴田元幸によるあとがき、注解とマグナス・ミルズの著作ガイドとともにお楽しみ下さい。 訳者あとがきより─── 人物の過去も背景も示さず、ほかに何をやっているかも伝えず、ひたすらひとつの営みに携わるさまを、比喩などのレトリックにも頼らず描く。そうやって自主的に素材を貧しくすることを通して、この作家ならではの、オフビートな可笑し味が生まれてくる。無表情で可笑しいことを言ったりすることを英語ではdeadpanと呼ぶが、マグナス・ミルズほどdeadpan humourに長けた書き手もそうザラにいない。
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3.81巻1,870円 (税込)これはもはや、学問の自由のみならず、民主主義の危機! 菅義偉首相による日本学術会議会員への被推薦者6名の任命拒否は、学問の自由と独立性を侵害する重大な危機につながる行為。日本学術会議はじめさまざまな学協会から強い抗議の意が表明される一方、政権は様々な論点ずらしをもってこの問題を矮小化し、議論は長期化の様相を呈している。この問題の背景に何があるか、学術会議はなぜ必要か、さらに学問の自由とはなにか、それがなぜ重要であるかについて、市民の理解を求め、世論を喚起するべく編まれた緊急出版。佐藤学・上野千鶴子・内田樹の3名が編者となり、多彩な執筆陣が繰り広げる、学問の自由と民主主義をめぐる白熱の論考集。任命拒否を受けた6名のメッセージも収録。 「いったい何が壊されたのか。人々が震撼した危機は何なのか。そして、この事件は何の始まりなのか。本書は、この衝撃的な出来事を多角的に照らし出し、その深層を解明する趣旨で編集された」──佐藤学 「これは日本の民主制を深く傷つけ、国際社会における日本の学術の信頼性と威信を著しく損なう行為です」──内田樹 「菅政権に学者を屈服させることはできない。この戦端を開いたことを、政権は後悔することになるだろう」──上野千鶴子 【目次】 はじめに 佐藤学 1 学術総動員体制への布石 上野千鶴子 2 日本学術会議における「学問の自由」とその危機 佐藤学 3 政府が学問の世界に介入してきた 長谷部恭男+杉田敦 4 任命拒否の違法性・違憲性と日本学術会議の立場 髙山佳奈子 5 学問の自律と憲法 木村草太 6 日本学術会議とジェンダー平等 後藤弘子 7 日本学術会議と軍事研究 池内了 8 酔生夢死の国で 内田樹 9 学術会議だけの問題ではない三つの側面 三島憲一 10 「学問の自由」どころか「学問」そのものの否定だ 永田和宏 11 文化的適応としての科学と日本学術会議 鷲谷いづみ 12 1000を超える学協会の抗議声明から読み取れること 津田大介 ■資料編 任命拒否を受けた6人のメッセージ(芦名定道、宇野重規、岡田正則、小澤隆一、加藤陽子、松宮孝明) 公表された声明文から(法政大学総長、日本ペンクラブ、現代歌人協会・日本歌人クラブ、映画人有志) 日本学術会議による「要望書」 日本学術会議法 声明を公表した学協会一覧 日本学術会議問題 日録 あとがき 上野千鶴子・内田樹
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4.1世界中の子どもと大人が読む18世紀の英国の名作を、実力と人気を兼ね備えた柴田元幸が、見事に翻訳し注釈する。小人国、巨人国、空飛ぶ島ラプータ、馬たちが暮らす理想郷。次々と起きる出来事、たっぷりの諷刺、理屈ぬきの面白さ! 朝日新聞好評連載の書籍化。
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4.4出張先のメキシコで、突然の雨を逃れて入った古書店。そこで見つけた一冊の書物には19世紀に、スコットランドのある町で起きた黒曜石雲という謎の雲にまつわる奇怪な出来事が書かれていた。驚いたことに、かつて、若かった私はその町を訪れたことがあり、そこで出会ったある女性との愛と、その後の彼女の裏切りが、重く苦しい記憶となっていたのだった。書物を読み、自らの魂の奥底に辿り着き、自らの亡霊にめぐり会う。ひとは他者にとって、自分自身にとって、いかに謎に満ちた存在であることか……。幻想小説、ミステリ、そしてゴシック小説の魅力を併せ持つ、マコーマック・ワールドの集大成とも言うべき一冊。
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4.0【人生の入口でこそ「使える」法的発想】 校則に法的な拘束力はない/新民法で共同親権を持つ別居親が修学旅行をキャンセルできる?/PTAへの強制入会は無効―― 学校や家庭など特殊な閉鎖空間で起きる複雑なトラブルこそ、「権利」の原則が詰まった憲法に立ち返ることで道筋が見えてくる! 2児の父として悪戦苦闘する憲法学者が、学校や家庭といった閉鎖空間で「教育」の名を借りて子どもに迫る暴力を見抜く。 教育社会学者・内田良氏との特別対談を収録。 「法的発想には、人を公平に扱うためのノウハウが詰まっている。」 「テストというものは、実は「法の支配」の極致なんです。解答があって、答え合わせをする以上、性質的に明文化されざるを得ない。」 「双方向・探求型授業って、優劣をつけて評価することが非常に難しいんです。学生の評価が恣意的になる危険性が常にある。」 「教師や保護者によるいじめの加担は、いじめ防止対策推進法の定義に入っていない。ここは条文の欠陥だと思っています。」 ※巻末特別対談より抜粋 【目次】 はじめに なぜ憲法から考えるのか? 日本国憲法(抄) 第一章 親の権利はどこまでか―― 親権、PTA 第二章 「学校」は何を果たすべきか 第三章 誰が教育内容を決めるのか―― 校則、制服、教科書 第四章 学校を「安全」な場所にするために―― 給食、いじめ 補論 男女別学・男女別定員制と平等権 特別対談 「法的発想」で「子どものため」を見つめ直す 内田良(教育社会学者) おわりに 主要参考文献一覧
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「激変する安保環境 9条といかに向き合うか」(大沼保昭×中西寛×木村草太)、「自衛隊合憲・違憲の“神学論争”にピリオドを打つ」(高村正彦)、「国際協調主義を阻むものは何か」(北岡伸一×篠田英朗)、「試される立憲民主主義への構想力」(井上武史)、「『睡眠』の質と憲法――『国民主権』から基本法制定を考える」(山本龍彦)、「世論調査から読み解く日本人の“移り気”な憲法観」(境家史郎)ほか
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4.0憲法をつくり直す資格が、あるだろうか―― 戦後70年、日本人は憲法を本当の意味で「自分たちのもの」としてきただろうか。集団的自衛権行使をめぐる解釈改憲を機に、博雅の社会学者と若手随一の憲法学者が、「法の支配」が実現する条件や、ヘイトスピーチ問題が社会に投げかけるもの、そして民主主義の要である議会がなぜ空転するのかを真正面から考える。私たちの覚悟を問い、未来を展望する白熱の対論。 [内容] まえがき 大澤真幸 第一章 「法の支配」と「空気の支配」 第二章 幻想の「国体」と日本国憲法 第三章 ヘイトスピーチ化する日本 第四章 偽りの「集団的自衛権」 第五章 議論なき議会と「空気」の支配 第六章 憲法を私たちのものにするために あとがき 木村草太
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4.2憲法改正に関する議論は、これから国民単位で語られる重要なテーマ。ほかにも君が代問題、死刑制度の是非など、法にまつわる課題は山積している――。前大阪市長の橋下徹と、憲法学者の木村草太が繰り広げる「憲法問答」から、この国のあるべき姿、国際社会との協調においていかなる道を歩むべきなのかが浮かび上がってくる。10時間以上に及ぶ対談で白熱した議論は、対立構造や二元論を超えた、深みある“憲法論”となった。全国民必読の一冊! 【目次】 まえがき/木村草太 序章/対談後、アフタートーク 第1章/憲法に何を書いてはいけないのか ・政治家は憲法を読んでいない? ・憲法は国に対する義務規定 ・「法律婚尊重」の不平等性 ・間接適用説を知らない国会議員 第2章/本当の「立憲」の話をしよう ・権力の縛り方 ・立憲とは憲法を拠り所にすること ・「法の支配」とは ・最高裁人事を内閣が選ぶのは政治介入? ・教科書採択とルール ・文楽発言の真意 ・ダメなやつを辞めさせるのが民主主義 第3章/地方と憲法 大阪都構想での住民投票 辺野古移設問題と憲法 解決のカギは手続法 第4章/9条との対話(1)─「当てはめ」か「解釈」か ・あまりにも憲法ありき? ・自衛権の定義とは? ・サイバー攻撃と新しいルール作り ・72年見解は「遺産」なのか? 第5章/9条との対話(2)─「軍」なのか「行政」か ・日本には軍の規則がない? ・どうなる、集団的自衛権 ・自民党の改憲案について考える 第6章/「 護憲」「改憲」の二元論を超えて ・実は根拠のない内閣の解散権 ・憲法裁判所の必要性 ・国民に付すべきか、付さぬべきか ・「鍵」として機能する憲法 ・憲法は権力を動かすか あとがき/橋下徹
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4.01巻1,760円 (税込)「オリンピックの建築は大災害で人間が謙虚な気持ちになれた新しい時代を象徴しなければなりません」―隈研吾 「「似ているけれどやっぱり違うんだよね」というところから出発する」―平田オリザ 明日を生きるために何が必要か、世界で活躍する豪華講師19人が中高生に向き合い真剣に語ります。建築やアート、音楽をはじめ、憲法・政治・コミュニケーション・文学・国際情勢・日本近代史など、さまざまな分野から考える好評シリーズ第2弾。この1冊で世界の成り立ちが見えてくる。
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-日本国憲法は国民の「幸福を追求する権利」を保障する。しかし、幸福とは個人が自ら追求するものであり、外部から与えられるものではない。では、憲法は幸福に対して、どのような姿勢をとっているのか。気鋭の憲法学者が、自由や人権、家族制度、同性婚、プライバシー権、選択的夫婦別姓、健康、共同親権、マイノリティへの差別意識など様々な問題を、憲法に書かれた言葉と向き合い解きほぐしていく。
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4.31巻1,870円 (税込)「子どもには人権がある」と言われるが、ほんとうにその権利は保障されているか。大人の「管理の都合」ばかりが優先され、「子どもだから仕方ない」で片づけられてはいないか。貧困、虐待、指導死、保育不足など、いま子どもたちに降りかかるさまざまな困難はまさに「人権侵害」。この困難から子どもをまもるべく、現場のアクティビストと憲法学者が手を結んだ。子どもたちがどんなところで困難を抱え、なにをすればその支えになれるのか。「子どものためになる大人でありたい」と願う人に届けたい、緊急論考集。 序章 子どもの権利──理論と体系 木村草太 【第1部 家庭】 第1章 虐待──乗り越えるべき四つの困難 宮田雄吾 第2章 貧困──子どもの権利から問う、子どもの貧困 山野良一 第3章 保育──待機児童問題は大きな人権侵害 駒崎弘樹 第4章 10代の居場所──「困っている子ども」が安心できる場を 仁藤夢乃 第5章 障害──障害をもつ子どもへの暴力を防ぐために 熊谷晋一郎 第6章 離婚・再婚──子どもの権利を保障するために親が考えるべきこと 大塚玲子 【第2部 学校】 第7章 体育・部活動──リスクとしての教育 内田良 第8章 指導死──学校における最大の人権侵害 大貫隆志 第9章 不登校──再登校よりも自立の支援を 大原榮子 第10章 道徳教育──「道徳の教科化」がはらむ問題と可能性 前川喜平 第11章 保健室──学校で唯一評価と無縁の避難所 白濵洋子 第12章 学校の全体主義──比較社会学の方法から 内藤朝雄 【第3部 法律・制度】 第13章 児童相談所・子どもの代理人──子どもの意見表明権を保障する 山下敏雅 第14章 里親制度──子どもの最善の利益を考えた運用を 村田和木 第15章 LGBT──多様な性を誰も教えてくれない 南和行 第16章 世界の子ども──身体の自由、教育への権利、性と生殖に関する健康 土井香苗 終章 子どもの権利を考える──現場の声と法制度をつなぐために 木村草太
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4.5その一手が、法の論理を照らし出す!気鋭の法学者が導く、知の冒険 「私はなぜ、それを当たり前だと考えたのか?」 自身が常識人であり、「当たり前」を共有していると信じている人ほど陥りがちな、思考や文章の「甘さ」。ときにその甘さは、「最善解」をも遠のけてしまう……。 常に厳しい思考が要求される「法的思考」のスペシャリストは、なぜ「将棋」を愛するのか? 気鋭の法学者であり、自身も三段の腕前を持つ木村草太氏が、将棋を題材にして思考の組み立て法を説く! 東京都立大学にて10年の歴史を誇る人気講座を完全書籍化!
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3.8小説は、読むだけじゃもったいない。読んで、書いて、訳してみれば、百倍楽しめる!文豪と人気翻訳者が〈読む=書く=訳す〉ための実践的メソッドを解説した、究極の小説入門。
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-時を超え、世界中で読み継がれる文学の古典は、21世紀を生きる私たちにとってなお身近な感覚や切実な問いを突きつけている。 『ドン・キホーテ』『罪と罰』『ボヴァリー夫人』『失われた時を求めて』などの大作から、チェーホフやカフカ、メルヴィルの短篇まで、フィクションを読む技法と愉しみを知りつくした4人が徹底解説。 放送大学でロングラン9年の大人気講義に原典の名訳・新訳を交えて再構成した、海外文学案内の決定版。 ※本書には、紙版の第16章に収録されている下記3作品の抜粋は、版権上の理由により収録されておりません。 イタロ・カルヴィーノ『魔法の庭』 (和田忠彦訳) イタロ・カルヴィーノ『楽しみはつづかない』 (和田忠彦訳) イタロ・カルヴィーノ『ある夫婦の冒険』 (和田忠彦訳)
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3.5日本の「戦後70年」とは平和の時代であった。しかし今日「戦後レジームからの脱却」へ歩を進める政権によって、かつてないほど不安で希望の見えない時代が迫りつつある。果たして私たちに「戦後80年」は到来するのだろうか。比較敗戦論、論壇と出版、集団的自衛権と憲法、歴史学による戦前・戦後論、少子化問題、中央銀行の破綻……。日本の知の最前線に立つ講師陣が「戦後とは何か」を論じつつ、この先10年、日本が歩むべき道を提言する。朝日新聞社と集英社による連続講座シリーズ「本と新聞の大学」第4期の書籍化である。【目次】まえがき 姜尚中/第一回 基調講演 一色 清×姜尚中/第二回 比較敗戦論 敗戦国の物語について 内田 樹/第三回 本と新聞と大学は生き残れるか 東 浩紀/第四回 集団的自衛権問題とは何だったのか 憲法学からの分析 木村草太/第五回 戦後が戦前に転じるとき 顧みて明日を考える 山室信一/第六回 戦後日本の下半身 そして子どもが生まれなくなった 上野千鶴子/第七回 この国の財政・経済のこれから 河村小百合/第八回 総括講演 姜尚中×一色 清/あとがき 一色 清
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4.0ロシアによるウクライナ侵攻により、 世界で軍事的緊張が高まるなか、 「敵基地攻撃能力・防衛能力」「核保有・核共有」 「集団的自衛権行使」などをどう考える? 安全保障政策と憲法9条との関係は? 自衛隊は憲法に明記すべきなのか? 自衛隊と憲法の関係を中心に、憲法改正の論点を歴史的に整理した『自衛隊と憲法』の大幅増補版。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、ロシアの武力侵攻の国際法的な評価、憲法9条と日本の防衛の関係、「敵基地攻撃能力・防衛能力」や「核保有・核共有」といった、いま注目されているキーワードなどについての補足を追加。さらにコロナ対策にからめての緊急事態条項や、同性婚についてなど昨今の憲法関連のトピックもあわせて解説。 世界に軍事的な緊張が高まる危機的状況のなか、過度な極論に振れることなく、冷静な安全保障議論のための情報を整理する。 【目次】 序章 憲法改正の手続き 第一章 国際法と武力行使 ──第一章補足 ウクライナ侵攻と国際法 第二章 憲法9条とその意義 ──第二章補足 平和のための規定は憲法9条だけではない 第三章 政府の憲法9条解釈 ──第三章補足 憲法9条と敵基地攻撃能力(反撃能力) 第四章 裁判所の憲法9条解釈 ──第四章補足 憲法9条と核兵器 第五章 自衛隊関係法の体系 ──第五章補足 集団的自衛権行使容認の曖昧さ 第六章 2015年安保法制と集団的自衛権 ──第六章補足 自衛隊員の存立危機事態防衛出動命令無効確認訴訟 第七章 自衛隊明記改憲について ──第七章補足 専守防衛と集団的自衛権 第八章 緊急事態条項について ──第八章補足 コロナ対策と緊急事態条項 第九章 その他の改憲提案について ──第九章補足 同性婚と憲法24条 「今回の増補版は、2022年2月のロシアのウクライナ侵攻を受けたものです。ロシアの侵略行為は、世界中に衝撃を与えました。日本でも、ウクライナへの連帯とロシアへの非難が高まる一方、今回の武力侵攻の国際法的な評価、憲法9条と日本の防衛の関係、「敵基地攻撃能力・防衛能力」や「核保有・核共有」といったキーワードに注目が集まっています。そこで、第一版の記述を一部修正するとともに、各章末に、最新の問題や安保法制後の動きを受けた「補足」を執筆しました」(「増補版まえがき」より)
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3.8そもそも憲法9条、96条は改正できるのか? 集団的自衛権から非嫡子相続まで。憲法論議を正しく楽しむための一冊。本書の内容は、1.憲法の価値を噛みしめる―国家を縛るとはどういうことか? 2.日本国憲法の内容を掘り下げてみる―いわゆる三大原理は何を語っていないのか? 3.理屈で戦う人権訴訟―憲法上の権利はどうやって使うのか? 4.憲法9条とシマウマの檻―どのように憲法9条改正論議に臨むべきか? 5.国民の理性と知性―何のための憲法96条改正なのか?など。テレビや新聞などのメディアには様々な限界がある。メディアには、憲法問題以外にも山ほど扱うべき事柄があり、どうしてもテレビでは伝えられない話がある。安直な改憲論議に踊らされるのではなく、憲法に対するリテラシーを高め、情報の取捨選択を読者自ら行えるようにならなければならない。憲法を身近に感じ、読者自ら考える機会を与える一冊。
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4.617世紀、デカルトとニュートンのパラダイム成立によって、世界から魔術が失われた。 貨幣による資本主義と合理的な科学思考によってできあがった近代的な世界。 魔術は科学に置き換えられてしまった。しかし、科学的に再編成される過程で色あせていったパワフルな知を取り戻すために、今こそ「世界の再魔術化」が必要だ! デカルト・パラダイムに反旗を翻し、1960年代のカウンター・カルチャーの空気をひっさげ、「世界の再魔術化」への道筋を探った知的冒険の書、待望の復刊! オカルト学の山々を乗り越え、たどり着いたひとつのヒントはグレゴリー・ベイトソン。 ロボティクス、アンドロイド、VR的な現実世界の出現を前に、今こそ再読されるべき書。
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4.0恐怖が、再定義される── 『ゲット・アウト』の監督・ジョーダン・ピールが送る 黒人作家たちによる恐怖の最前線 【ローカス賞】、【ブラム・ストーカー賞】、【英国幻想文学大賞】受賞! 【世界幻想文学大賞】最終候補作! 『ゲット・アウト』『アス』『NOPE/ノープ』で世界に衝撃を与えた映画監督・脚本家ジョーダン・ピールが編集を手がける、全編書き下ろしによるブラック・ホラー短篇集。 本アンソロジーに収録された19の作品では、奴隷制度の記憶、公民権運動のトラウマ、移民としての分断されたアイデンティティ、そして現代社会の見えざる暴力など、超自然の恐怖だけでなく、アメリカ社会に深く根を下ろした不正義や歴史的暴力といった“現実”の〈悪夢〉が描かれる。 作家陣には、N・K・ジェミシン、ンネディ・オコラフォー、レベッカ・ローンホース、タナナリーヴ・ドゥーら国際的に高く評価される作家たちが名を連ね、新進気鋭の書き手も多数参加。また、ジョーダン・ピール自身による序文も収録されている。 ローカス賞、ブラム・ストーカー賞、英国幻想文学大賞を受賞したほか、Esquire、CrimeReads、シカゴ公共図書館の「年間ベストブック」にも選出された。また、英・ガーディアン紙は「今年最高のアンソロジーであるだけでなく、時代を超えて語り継がれる一冊」と絶賛している。 ブラック・ホラーの最前線を記録する、必読のアンソロジー。 あなたがまだ見ぬ恐怖が、ここにある──
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4.1★柴田元幸がいちばん訳したかったあの名作、ついに翻訳刊行。 ★オリジナル・イラスト174点収録。 ★訳者 柴田元幸の「作品解題」付き。 「トム・ソーヤーの冒けん」てゆう本をよんでない人はおれのこと知らないわけだけど、それはべつにかまわない。あれはマーク・トウェインさんてゆう人がつくった本で、まあだいたいはホントのことが書いてある。ところどころこちょうしたとこもあるけど、だいたいはホントのことが書いてある。べつにそれくらいなんでもない。だれだってどこかで、一どや二どはウソつくものだから。まあポリーおばさんとか未ぼう人とか、それとメアリなんかはべつかもしれないけど。ポリーおばさん、つまりトムのポリーおばさん、あとメアリやダグラス未ぼう人のことも、みんなその本に書いてある。で、その本は、だいたいはホントのことが書いてあるんだ、さっき言ったとおり、ところどころこちょうもあるんだけど。 それで、その本はどんなふうにおわるかってゆうと、こうだ。トムとおれとで、盗ぞくたちが洞くつにかくしたカネを見つけて、おれたちはカネもちになった。それぞれ六千ドルずつ、ぜんぶ金(きん)かで。つみあげたらすごいながめだった。で、サッチャー判じがそいつをあずかって、利しがつくようにしてくれて、おれもトムも、一年じゅう毎日(まいんち)一ドルずつもらえることになった。そんな大金、どうしたらいいかわかんないよな。それで、ダグラス未ぼう人が、おれをむすことしてひきとって、きちんとしつけてやるとか言いだした。だけど、いつもいつも家のなかにいるってのは、しんどいのなんのって、なにしろ未ぼう人ときたら、なにをやるにも、すごくきちんとして上ひんなんだ。それでおれはもうガマンできなくなって、逃げだした。またまえのボロ着を着てサトウだるにもどって、のんびり気ままにくつろいでた。ところが、トム・ソーヤーがおれをさがしにきて、盗ぞく団をはじめるんだ、未ぼう人のところへかえってちゃんとくらしたらおまえも入れてやるぞって言われた。で、おれはかえったわけで。 ——マーク・トウェイン著/柴田元幸訳『ハックルベリー・フィンの冒けん』より ■タイトルの表記について(本文「解説」より) ハックはまったくの無学ではないし、学校に行けばそれなりに学びとるところもあるようだから(まあ六七(ろくしち)=三十五と思っているみたいですが)、もし漢字文化圏の学校に通ったとしたら、字もある程度書けるようになって、たとえば「冒険」の「険」は無理でも、「冒」は(横棒が一本足りないくらいのことはありそうだが)書けそうな気がするのである。
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4.0それは一枚の写真から時空を超えて、はじまった――物語の愉しみ、思索の緻密さの絡み合い。20世紀全体を、アメリカ、戦争と死、陰謀と謎を描いた驚異のデビュー作。
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-それは1914年のうららかな春、プロイセンで撮られた一枚の写真から時空を超えてはじまった―物語の愉しみ、思索の緻密さの絡み合い。20世紀全体を、アメリカ、戦争と死、陰謀と謎を描ききった、現代アメリカ文学における最重要作家、パワーズの驚異のデビュー作。 ※本電子書籍は、「舞踏会へ向かう三人の農夫 上・下」の合本版です。
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-現代アメリカ文学を代表する作家のひとり、アレクサンダル・ヘモンの最初期短編集 故郷喪失者は言語の中でのみ生きることができる たとえどこにいようが故郷には決していないのだから 原書が刊行されてから二十数年が経過し、サラエヴォ包囲自体は過去の出来事になったかもしれないが、むろん優れた小説はこの程度の時間で古びるものではないし、そもそもユーゴスラヴィアの惨事と消滅そのものは過去の話であっても、同じような事態が日々世界で生じていることは言を俟(ま)たない。(柴田元幸) ヘモンがナボコフとのあいだに感じる親近感は語彙という面からくるものではなく、故郷を喪失した作家が共通して抱える「埋め合わせてくれるものは言語だけ」という感覚だという。(秋草俊一郎) A・ヘモンによる『島』は、彼が英語で書いたもっとも初期の作品のひとつである。ヘモン氏はボスニア人であり、一九九二年にアメリカを旅行中、ボスニアでの戦争により帰国の道を絶たれてアメリカに移住した。『島』 を書いたのは一九九五年の春、もはや母語で小説を書くこともできず英語でもまだ書けなかった三年間を耐えた末のことだった。 スチュアート・ダイベック(『プラウシェアーズ』 1998年春号) 【目次】 島 アルフォンス・カウダースの生涯と作品 ゾルゲ諜報団 アコーディオン 心地よい言葉のやりとり コイン ブラインド・ヨゼフ・プロネク&死せる魂たち 人生の模倣 訳者あとがき 【著者】 アレクサンダル・ヘモン 1964年、旧ユーゴスラヴィアの構成国だったボスニア・ヘルツェゴビナ社会主義共和国の首都サラエヴォで生まれる。1992年渡米後、サラエヴォがセルビア人勢力によって包囲されたことで帰国不能になりアメリカに留まる。母語ではない英語で作品を発表するようになり『ノーホエア・マン』で高く評価。代表作に『世界とそれがかかえるすべて』など。映画『マトリックス レザレクションズ』ではラナ・ウォシャウスキー、デイヴィッド・ミッチェルと脚本の共同執筆も務めた。 柴田元幸 1954年生まれ。東京大学名誉教授、翻訳家。ポール・オースター、スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、スチュアート・ダイベックなどアメリカ現代作家を中心に翻訳多数。著書に『アメリカン・ナルシス』、訳書にジョナサン・スウィフト『ガリバー旅行記』、マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒けん』、エリック・マコーマック『雲』など。講談社エッセイ賞、サントリー学芸賞、日本翻訳文化賞、早稲田大学坪内逍遙大賞を受賞。文芸誌『MONKEY』日本語版責任編集、英語版編集。 秋草俊一郎 1979年生まれ。日本大学准教授。専門は比較文学・翻訳研究など。著書に『アメリカのナボコフ―塗りかえられた自画像』、『「世界文学」はつくられる 1827-2020』、訳書にドミトリイ・バーキン『出身国』、ウラジーミル・ナボコフ『ナボコフの塊 エッセイ集1921-1975』、アレクサンダル・ヘモン『私の人生の本』、ホイト・ロング『数の値打ち―グローバル情報化時代に日本文学を読む』(共訳)など。
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-翻訳家・柴田元幸が、翻訳に対する考え方や自身の翻訳手法について述べた、とっておきの100の言葉(と、なぜか本人のボケツッコミ)を集めた一冊。東京大学での翻訳の授業や、講演、対談、インタビューなど、さまざまなシーンのシバタセンセイが登場します。 近現代の英米文学作品を独自の視点で選び抜いて翻訳し、日本の読書界を動かしている翻訳家・柴田元幸が、翻訳に対する考え方や自身の翻訳手法について述べた、とっておきの100の言葉(と、なぜか本人のボケツッコミ)を集めた一冊。 本書は、エッセイや講演、対談、インタビュー、東京大学での授業などを記した、さまざまな文献、音声資料、ウェブサイトなどから柴田元幸の名言を選び抜いて編んだものです。 構成は「ぼくが考える翻訳とは」、「ぼくの翻訳手法1&2」、「ぼくが考える翻訳という仕事」、「ぼくの翻訳の教え方」、「ぼくと村上春樹さんとのお仕事」、そして番外編として「ぼくから若い人たちへのメッセージ」の全7章。翻訳とは結局、何をどうすることなのか、翻訳をするときに頭と身体はどう動いているのか、といった練達の翻訳家ならではの言葉から、実はあまり本を読んでいなかった若き日々、不登校になりかけた幼少時代を踏まえての若い人たちへのメッセージまで、リズミカルな言葉で紡ぎ出されます。 柴田訳のファン、翻訳に興味のある方、英語を勉強中の方、本が好きな方、言葉について考えるのが好きな方、そして、なぜだかこの本を手に取ってしまったあなた。――どなたにもおすすめの一冊です。 【対象レベル】英語全レベル 【著者プロフィール】 柴田元幸: 1954(昭和29)年、東京生まれ。米文学者、東京大学名誉教授、翻訳家。ポール・オースター、スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、ブライアン・エヴンソンなどアメリカ現代作家を精力的に翻訳。2005 年にはアメリカ文学の論文集『アメリカン・ナルシス』(東京大学出版会)でサントリー学芸賞を、2010年には翻訳『メイスン&ディクスン(上)(下)』(トマス・ピンチョン著、新潮社)で日本翻訳文化賞を、また2017年には早稲田大学坪内逍遙大賞を受賞。文芸誌「MONKEY」(スイッチ・パブリッシング)の責任編集も務める。英検1級(優秀賞)。
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4.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 自分の意見を言えて、病気のときは病院でみてもらえて、困った時は警察や消防が助けてくれる。 「そんなの当たりまえでしょ!」と思うかもしれませんが、 私たちが日々、安心して安全に暮らせているかげには 「日本国憲法」の存在があります。 ふだんの生活の中で、日本国憲法がどのように関わっているのか、 そして、今の日本がかかえている人権や平和問題について、この本を通して考えてみましょう! [もくじ] 第1章 憲法ってどういうもの? マンガ:憲法誕生にはふか~い歴史がある! ・憲法は“入れたほうがいい内容”が決まっている ・日本の憲法と似た作りの憲法を持つ国 ・憲法にはつらい経験への思いがこめられている ・日本の法律は日本国憲法を守って作られている ・日本国憲法で大切な3つのポイント 第2章 日本の政治は“国民みんな”で決める! マンガ:国民主権ってどういうこと? ・国民の意思を示す憲法・選挙・国民投票 ・国民に選ばれた人が国民の意思をつないでいる ・国会、内閣、裁判所で権力を分ける ・国会、内閣、裁判所が持つ国民への説明責任 ・地方自治体の政治は地域住民のもの ・自分の意思を伝えることがくらしを変える 第3章 みんなが自分らしく生きる権利を国が守る! マンガ:たくさんあるある!人権の保障 ・私たちの権利と自由は憲法によって守られている ・国民には3つの義務がある ・すべての子どもに“子どもの権利”がある ・子どもだからこそ制約されること 第4章 戦争と平和を考える マンガ:悲しい歴史はもうくり返さない ・侵略戦争は世界中で禁止されている ・戦争を起こす国を世界の国々がこらしめる ・武力行使と日本国憲法第9条 ・防衛のための武力行使 ~この本の特徴~ ●どうして憲法というものが存在するのか、日本国憲法誕生の歴史、国民主権とはどういうことなのか、 人権と子どもの権利について、平和と戦争についてなど、私たちの生活と憲法の関わりをマンガでわかりやすく解説しています。 ●各章の最後に、調べ学習のテーマ(同性婚について、ロシアとウクライナの問題など)を設けています。 憲法に関わるトピックを自分自身で調べ、考えをまとめる学習へとつなげることができます。 ●日本国憲法の重要なポイントと、いまの日本を取り巻く問題がよくわかるので、親子で楽しめる一冊です。
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4.3なぜ他のものは捨てられても、 天皇制だけは捨てられないのか? 悠久の謎の根幹に挑む。 天皇とは何か。天皇制は何のために存在しているのか。天皇の家系は、どうして他の家系と比べて特別に高貴なのか。 こうしたことを誰にも納得できるように説明することは、とてもむずかしい。だがいかにむずかしいとしても、天皇制こそが、日本人である「われわれ」は何者なのか、を理解する上での鍵なのだ。 天皇制の過去、現在を論じることを通じて、日本人とは何か、日本社会の特徴はどこにあるのかを探究する刺激的対談。社会学者と憲法学者が、誰もが答えられない天皇制の謎に挑戦する。 天皇制を理解することは、日本社会の中のひとつの政治制度や特殊な文化様式を理解すること(に尽きるもの)ではない。天皇制を見ることは、結局、日本人と日本社会の歴史的な全体を見ることに直結している。──大澤真幸 天皇制は、天皇・皇族にとっても、日本社会にとっても犠牲が大きく、他方で、それが果たしている法的役割も国民の関心も低い。この制度が存在すること自体が最大の不思議だと言わざるを得ない。──木村草太 【目次】 第1章 現代における天皇制の諸問題──象徴、人権、正統性 第2章 歴史としての天皇制──上世、中世、近世まで 第3章 近代の天皇制──明治維新から敗戦まで 第4章 戦後の天皇制──憲法、戦後処理、民主主義