作品一覧

  • 漂流するリベラル国際秩序
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    1巻3,300円 (税込)
    第1章では、リベラル国際秩序の歴史と将来を論じる。中ロやトランプ氏などの影響だけでなく、自由主義と秩序の根本的なジレンマに加え、工業国家モデルを揺るがす新たな社会状況に即した安定的な政治秩序の発見が将来を左右すると主張する。  第2章では、金融・通貨体制を巡る米中対立を分析した。米国が通商分野で対中攻勢を強める前から、中国は米ドル覇権の弱体化を狙い、西側主導の国際経済体制の内側から外側へと活動を広げてきたと指摘、米中による共同覇権は困難だと見る。  第3章では、米国の経済政策の潮流変化を分析した。市場原理重視の新自由主義から、「大きな政府」による課題解決重視の「新ワシントン・コンセンサス」への転換が、今後の国際秩序にもたらす期待とリスクを論じている。  第4章では、国際通商秩序の変容と行方を展望した。トランプ米政権以降、従来の多国間自由貿易体制は、安全保障化、分断化、非法化の3点で変化しつつあり、今後もこの流れが続くことを前提に自由貿易体制のver.2 を探るべきだと指摘している。  第5章では、アジアが正面となる「新冷戦」時代に戦争を防ぐ道を考察した。日独が米国を支えつつ、NATO と日韓豪、ニュージーランドがグローバル・ウエストの安保協力体制を築くことや、中ロを含む軍縮・危機管理と信頼醸成の枠組み創設を提唱する。  第6章は、EU が新たな地政学的現実を前に、理念と実利の二兎を追って揺れる姿を描く。規範や理念を掲げリベラル国際秩序を守ることは、EU にとって利益確保と存在意義のアピールにつながっているという見方を提示した。
  • 服従都市 1
    無料あり
    2.5
    全4巻0~759円 (税込)
    「人喰い繊維」パニックホラー開幕! 成績優秀でスポーツにも秀でた高校3年生・綾羽京は、刺激がなく代り映えもしない日常に、うんざりしながら日々を過ごしていた。 その日常が脆くも崩れ去るとは知らずに…! いつものメンバー、ミント・恋香・真綿の3人と、渋谷へ遊びに出た京。 そこで目の当たりにしたのは、街を行き交う人々の身に着けた衣服が、次々と凶暴な化け物へと変化し、人間を喰い千切る凄惨なシーンだった! あまりの出来事に立ち尽くす京たちだったが、次の瞬間、突如としてムクムクと蠢きだしたミントの衣服が、その獰猛な牙で、隣にいた綾香に襲い掛かり……!!? 渋谷のあらゆる場所で、あらゆる種類の衣服が、繊維が、人間たちを喰らい尽くし、街を蹂躙していく!! 崩壊した日常の中で、京は無事に生き残ることができるのか…!? ノンストップで繰り広げられる、 新感覚“人喰い繊維”パニックホラー、開幕――
  • 安倍三選のアキレス腱
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    1巻305円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 鼎談「場当たり的対応をやめ、ポスト平成の青写真を描け」佐伯啓思×中西寛×待鳥聡史/「『永久国債』で出口を探れ」岩村充/対談「日本政府は覚悟を持って拉致問題の交渉に臨め」蓮池薫×礒崎敦仁/「激動する東アジアの安保環境 日本が対する四つのシナリオ」道下徳成/「朝鮮半島の新秩序構築に積極的な関与を」西野純也(敬称略・『中央公論』2018年10月号より)
  • 憲法の正念場
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    1巻305円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「激変する安保環境 9条といかに向き合うか」(大沼保昭×中西寛×木村草太)、「自衛隊合憲・違憲の“神学論争”にピリオドを打つ」(高村正彦)、「国際協調主義を阻むものは何か」(北岡伸一×篠田英朗)、「試される立憲民主主義への構想力」(井上武史)、「『睡眠』の質と憲法――『国民主権』から基本法制定を考える」(山本龍彦)、「世論調査から読み解く日本人の“移り気”な憲法観」(境家史郎)ほか
  • 国際政治とは何か 地球社会における人間と秩序
    4.1
    1巻946円 (税込)
    人類のおかれた状況が混迷の度を深め、希望と苦悩が錯綜している今日ほど、断片的な情報ではなく、深い考察が求められている時代はない。本書はまず、国際政治の起源を近代ヨーロッパにたずね、現代までの軌跡を追うことで、その基本的な性質を明らかにする。その上で安全保障、政治経済、価値意識という三つの角度から、差し迫る課題に人間が人間を統治する営みとしての政治がどう答えられるのか、的確な視座を提示する。

ユーザーレビュー

  • 国際政治とは何か 地球社会における人間と秩序

    Posted by ブクログ

    新書と呼ぶには重厚すぎる印象(褒め言葉)。 国際政治は「主権国家体制」「国際共同体」「世界市民主義」の三つの位相が混じり合ったもの。筆者は自らを保守的であると前置きしながら、「主権国家体制」の位相は「仮想の地球社会」の徴候が表れつつある現代においても一定の意味を持ち続けるということを、安全保障、政治経済、価値意識の観点から主張。 重厚すぎる一冊なので、一回の通読ではなかなか理解できない部分もあった。機会があれば再読した。また、文献案内も充実していたので、紹介されている文献にも挑戦したい。

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    2025年01月05日
  • 服従都市 1

    ネタバレ 無料版購入済み

    まさかの

    まさかの衣服をモチーフにした怪物にはびっくり

    #深い #ダーク #胸キュン

    0
    2021年08月16日
  • 国際政治とは何か 地球社会における人間と秩序

    Posted by ブクログ

    国際政治の、発生から現在までの変遷を含めて分かりやすく解説してある。
    若干観念的に感じる部分もあるが、実際の事象を交えてあるため、よく理解できた。
    とかくドラスティックな改革が支持されがちな現在の情勢下、主権国家が徐々に形態を変化していくのに伴って、国際政治も発展していく、という、保守的というよりは現実的な考えにも共感できた

    0
    2016年05月11日
  • 国際政治とは何か 地球社会における人間と秩序

    Posted by ブクログ

    師の高坂の著書が偉大なだけに、比較すると大きな流れとしては掴みにくかったが、随所に光る記述があった。一種の世界史として読める。

    主権国家体制、国際共同体、世界市民主義という3層を記述単位として、理想主義に陥りがちな世界市民主義をリアリズムの立場から抑制を促すことに成功している。

    ・国際政治の大半は、自己の国益と世界的な公共利益のせめぎ合いのなかで、妥協を図るという点に尽きる。
    ・地図というのは何らかの搾取の前触れ
    ・19世紀にイギリスでdiplomacyが外交を指す言葉として使われ、国際がベンサムによって使われ、国家体系がドイツのヘーレンによって発明された。国民国家の始まり。
    ・1913年

    0
    2014年02月10日
  • 国際政治とは何か 地球社会における人間と秩序

    Posted by ブクログ

    著者は故高坂正堯氏の弟子。

    国際政治について考えるための枠組を提供してくれる良書。巻末の参考文献も併せて読めば、きっと自分なりの思考枠組ができるでしょう。高坂氏の「国際政治」(中公新書)と併せてお薦めします。

    0
    2011年05月25日

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