作品一覧

  • 冷戦後の日本外交(新潮選書)
    4.0
    1巻1,705円 (税込)
    「外交の失敗は一国を滅ぼす」。1980年の初当選以来、その信条と共に政治活動を続けてきた希代の外政家・高村正彦。その軌跡は、国民世論と国際貢献の狭間で苦闘してきた冷戦後日本の姿と重なる。自衛隊の海外派遣、強大化する中国との関係、アジアの民主化、集団的自衛権の一部容認まで、日本外交の舞台裏を語る。
  • 憲法の正念場
    -
    1巻305円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「激変する安保環境 9条といかに向き合うか」(大沼保昭×中西寛×木村草太)、「自衛隊合憲・違憲の“神学論争”にピリオドを打つ」(高村正彦)、「国際協調主義を阻むものは何か」(北岡伸一×篠田英朗)、「試される立憲民主主義への構想力」(井上武史)、「『睡眠』の質と憲法――『国民主権』から基本法制定を考える」(山本龍彦)、「世論調査から読み解く日本人の“移り気”な憲法観」(境家史郎)ほか
  • 振り子を真ん中に 私の履歴書
    -
    1巻1,210円 (税込)
    2017年8月に日本経済新聞朝刊紙上で連載を終えたばかりの自民党副総裁、高村正彦氏の「私の履歴書」を早くも単行本化する。 現実的平和主義を標榜し外交・安全保障に力を入れて取り組んできた保守の重鎮だけに、96年のペルー日本大使公邸での人質事件解決に向けてのキューバ・カストロ国家評議会議長との交渉、局面局面での中国・韓国側との交渉、ODAの改革、イラク戦争でのアラブ諸国との交渉などなど、重要局面でのエピソードには事欠かず、生々しい体験談や貴重な秘話が満載。 と同時に、一時は派閥の領袖で総裁選に出馬した経験も持つ自民党内では長らくリーダーの一人であり、党内・政権内での残しておきたいエピソードも盛りだくさんで、「当時、このように報道されていたが実は……」という秘話も随所でつまびらかにされる。弁護士出身で党内の理論派としても知られるだけに、集団的自衛権や安保法制について自身の立場を率直に綴ったパートは、現在「保守」を名乗る政治家がどのように考えているかがわかりやすく表れている。 タイトルの「振り子を真ん中に」は高村氏の政治家としてのモットー。本文にもこうある「世の中にはさまざまな主義主張があるが、ともすれば激しい物言いにあおられて、振り子が大きく左右に振れることがある。そのときに振り子を素早く真ん中に戻す。これが政治にとって大切だ」。いろいろなベクトルの動きがうごめく現在の日本の政治を見るうえでも、有意義な書であることは間違いない。
  • 国家の矛盾
    4.7
    1巻858円 (税込)
    自民党政権はなぜ集団的自衛権の行使容認に踏み切ったのか。日本外交は本当に「対米追従」なのか。外交・安保論議を一貫してリードしてきた自民党の重鎮が舞台裏を明かす。日米同盟と憲法9条に引き裂かれた戦後日本の安全保障論議に「不健全なもの」を感知する国際政治学者が、平和安全法制の「騒動」に見たものとは──。外交・安保の「現場」と「理論」が正面からぶつかり合った異色の対談。

ユーザーレビュー

  • 冷戦後の日本外交(新潮選書)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    おそらく21世紀では最高の外交・安全保障に関する政治力が高かった政治家・高村正彦による回想録。正直な話「外交の安倍」という評価の8割はこの人が後ろで支えていたお陰だと思っている。
    冷戦が終結し、世界の枠組みが変わっていく中で旧来の「9条平和論」に拘泥していた政・官を根気強く変えていった著者の苦労が読み取れる。
    当時はあまりそんな感じはしなかったけど小泉さんとはかなり険悪で安倍さんとはずっと仲良かったんだね。小泉時代に総裁選出てたとはいえそこは意外。
    終盤は憲法9条論における芦田修正の根拠のなさと砂川事件の唯一の判例性に触れていたのが面白かった。判例を絶対視しすぎるのもどうかと思うけど、現状それ

    0
    2024年12月30日
  • 国家の矛盾

    Posted by ブクログ

    平和安全法制の文言がどうしてあのようになったのかについて、自民党内において27回、そして公明党の北側氏と直接25回協議した高村副総裁の貴重な証言を中心とした、「安全保障の矛盾」だけでも充分すぎる貴重な対談である。
    どうしてあのようなややこしい文言が必要となったのかについて、まともに報道されていない気がするのだが、『砂川判決』の法理に基づいている法律だから、『砂川判決』の文言をなぞっている。ただそれだけだというのがとても良くわかる。(というか、ようやく文言について腑に落ちた)
    そして、『外交の矛盾』『政治の矛盾』においても、高村氏の経験に基づく常識論が良く伝わる。三浦氏が大きく叩いているからこそ

    0
    2018年10月14日
  • 国家の矛盾

    Posted by ブクログ

     安倍政権がものすごく抑制的な政権だってことがよく分かった。

    高村「安倍政権は後方支援にも参加しない方針をとっています。」

    三浦「実際に派遣される陸上自衛隊のほうが、性急な派遣に慎重な姿勢を見せた一方で、民主党の中では自衛隊員のリスクを問題にしない方が結構おられた印象があります。彼らは軍事問題をリアルに考えていないので、軍人の安全性という常にグレーである部分を「どれだけ白に近づけるか]という発想がないんですね。」

    三浦「軍隊の派遣についても、「民主主義の実現のため」とか「アメリカ、もしくは自分たちが協力しようとしている国の政権がリベラルだから」といった判断に基づくと、縛りがなくなってしま

    0
    2017年05月29日
  • 国家の矛盾

    Posted by ブクログ

    大臣を歴任した高村正彦と三浦瑠璃の対談本。

    高村のちょくちょく入る自慢は鼻に付くが、彼がリアリストで、同じくリアリストの政治評論家の三浦瑠璃との対談は噛み合ってた。

    0
    2018年10月20日
  • 冷戦後の日本外交(新潮選書)

    Posted by ブクログ

    なんかいまいち。

    長く外交、安全保障に関わってこられた高村正彦氏のオーラルヒストリーらしいのだが。

    なんか、名前くらいは知ってるおじさんの自慢話。
    実は俺が裏で動いてたんだ、俺は王道、自分の考えで進んできて、一本筋が通っている。
    俺の一言で色々決まったんだ。

    そうかもしれない。
    そうじゃないのかもしれない。

    取り巻きが集まって持ち上げながら持論を展開している。
    ご本人も、なんだかちょっと面倒臭そうな感じが伺えて、特段裏話的なもんもないし。

    まあなんと言うか、結果今、石破政権で日本はとんでもない方向へ落ちかけてるんですが、その辺どうすか。それ踏まえての、雑談?

    でも、「内政の失敗は内

    0
    2025年01月29日

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