高村正彦のレビュー一覧

  • 冷戦後の日本外交(新潮選書)

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    ネタバレ

    おそらく21世紀では最高の外交・安全保障に関する政治力が高かった政治家・高村正彦による回想録。正直な話「外交の安倍」という評価の8割はこの人が後ろで支えていたお陰だと思っている。
    冷戦が終結し、世界の枠組みが変わっていく中で旧来の「9条平和論」に拘泥していた政・官を根気強く変えていった著者の苦労が読み取れる。
    当時はあまりそんな感じはしなかったけど小泉さんとはかなり険悪で安倍さんとはずっと仲良かったんだね。小泉時代に総裁選出てたとはいえそこは意外。
    終盤は憲法9条論における芦田修正の根拠のなさと砂川事件の唯一の判例性に触れていたのが面白かった。判例を絶対視しすぎるのもどうかと思うけど、現状それ

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    2024年12月30日
  • 国家の矛盾

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    平和安全法制の文言がどうしてあのようになったのかについて、自民党内において27回、そして公明党の北側氏と直接25回協議した高村副総裁の貴重な証言を中心とした、「安全保障の矛盾」だけでも充分すぎる貴重な対談である。
    どうしてあのようなややこしい文言が必要となったのかについて、まともに報道されていない気がするのだが、『砂川判決』の法理に基づいている法律だから、『砂川判決』の文言をなぞっている。ただそれだけだというのがとても良くわかる。(というか、ようやく文言について腑に落ちた)
    そして、『外交の矛盾』『政治の矛盾』においても、高村氏の経験に基づく常識論が良く伝わる。三浦氏が大きく叩いているからこそ

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    2018年10月14日
  • 国家の矛盾

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     安倍政権がものすごく抑制的な政権だってことがよく分かった。

    高村「安倍政権は後方支援にも参加しない方針をとっています。」

    三浦「実際に派遣される陸上自衛隊のほうが、性急な派遣に慎重な姿勢を見せた一方で、民主党の中では自衛隊員のリスクを問題にしない方が結構おられた印象があります。彼らは軍事問題をリアルに考えていないので、軍人の安全性という常にグレーである部分を「どれだけ白に近づけるか]という発想がないんですね。」

    三浦「軍隊の派遣についても、「民主主義の実現のため」とか「アメリカ、もしくは自分たちが協力しようとしている国の政権がリベラルだから」といった判断に基づくと、縛りがなくなってしま

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    2017年05月29日
  • 国家の矛盾

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    大臣を歴任した高村正彦と三浦瑠璃の対談本。

    高村のちょくちょく入る自慢は鼻に付くが、彼がリアリストで、同じくリアリストの政治評論家の三浦瑠璃との対談は噛み合ってた。

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    2018年10月20日
  • 冷戦後の日本外交(新潮選書)

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    なんかいまいち。

    長く外交、安全保障に関わってこられた高村正彦氏のオーラルヒストリーらしいのだが。

    なんか、名前くらいは知ってるおじさんの自慢話。
    実は俺が裏で動いてたんだ、俺は王道、自分の考えで進んできて、一本筋が通っている。
    俺の一言で色々決まったんだ。

    そうかもしれない。
    そうじゃないのかもしれない。

    取り巻きが集まって持ち上げながら持論を展開している。
    ご本人も、なんだかちょっと面倒臭そうな感じが伺えて、特段裏話的なもんもないし。

    まあなんと言うか、結果今、石破政権で日本はとんでもない方向へ落ちかけてるんですが、その辺どうすか。それ踏まえての、雑談?

    でも、「内政の失敗は内

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    2025年01月29日