岩波新書作品一覧
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-普通の人々が営む日々の暮らしを深く知り,驚く.人生と生活の細部に直に触れ,世界の奥行きに畏怖しながら,複数の歴史を「私(たち)」からつかみ出す.繰り返される過ちから目をそらさず,よりよい未来を考えたい.これが民俗学のエッセンスである.「人間にかかわることすべて」に開かれた,野心的な「共同研究」への誘い.
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-南アメリカの太平洋岸に沿ってインディオが築いた壮大な一大帝国は,征服者スペイン人たちの目をみはらせた.巨大な神殿,雄渾な土器,石の彫刻ならびに黄金細工をともなったこの文明は,旧大陸のメソポタミア,ナイル,黄河の古代国家に匹敵するものとして注目される.数回の発掘調査の体験と多年の研究成果をもとにインカの謎を探る.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
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3.0「あをによし奈良の都は咲く花の…」とうたわれた白鳳・天平時代の古代人はいかに生きていたか.壬申の乱から説きおこし,天皇を中心とする当時の支配層内部の葛藤を暴露するとともに,その専制と戦乱の下で苦しむ人民の生活と哀歓を生き生きと再現し,萬葉集を生み出した時代背景を明らかにする.真に萬葉集を理解するための道を開いた名著.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.
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3.3現代の色彩豊かな視覚環境の下ではほとんど意識されないが,私たちが認識する「自然な(あるべき)」色の多くは,経済・政治・社会の複雑な絡み合いの中で歴史的に構築されたものである.食べ物の色に焦点を当て,資本主義の発展とともに色の持つ意味や価値がどのように変化してきたのかを,感覚史研究の実践によりひもとく.
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3.0医療現場では何が課題だったのか.医療政策・医療行政のどこに問題があったのか.そして今後の展望は――.著者は日本医師会会長として初動の緊迫した半年間,新型コロナ感染症対応にあたった.この経験の中で得た教訓と,感染拡大から一年半余を経た現状を踏まえ,「かかりつけ医」と地域医療を重視する立場からの提言を記す.
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-3カ国でがんの基礎研究に携わって40年,英語論文数300を超える著者は,論文執筆の指導・審査に携わって50年.大学での講義をもとに,論文,報告書,レポートなど,事実と考えを正確に伝える文章術,プレゼン術を指南.デジタル社会ならではの視点が光る.日本語の事例は痛快,英語文例は実践で役に立つ.チェックリスト付き
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4.0異状死の死因を解剖・検査を通して究明し,法的判断の根拠を提供するのが法医学者の役割だ.その判断はどのように行われるのか.法医学者が死因を誤り,犯罪死を見逃すのはどのような場合か.日本の刑事司法および死因究明制度のどこが問題か.長年第一線で活躍を続け,数々の冤罪事件の鑑定を手がけた法医学者が,これまで経験した事件を取り上げながら訴える.
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4.0約一二〇〇年前に編まれ,古典として親しまれてきた万葉集.しかし実は,ひとつの解釈を拒む歌,よく分からない歌,顧みられなかった歌は数多い.のちの世の評価や解釈にとらわれず,先入観なく歌そのものと向き合えば,古代の人びとの心が見えてくる.万葉集に出会うことで,私たちはほんとうの心に出会うのかもしれない.
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-民族,国家,宗教,言語…….独自の社会主義連邦の道を歩んできたユーゴの解体から三〇年.暴力と憎悪の連鎖が引き起こしたあの紛争は,いまだ過ぎ去らぬ重い歴史として,私たちの前に立ちはだかっている.内戦終結から現在にいたる各国の動向や,新たな秩序構築のための模索などについて大幅に加筆.ロングセラーの全面改訂版.
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3.9中学の時,四肢マヒ,発話・視覚・嚥下障がいと共に生きることになった著者は多くの困難に直面しながら,独自のコミュニケーション方法を創る.24時間介助による一人暮らし,大学入学,会社設立,大学院での当事者研究,各地の障がい者とのつながり.絶望の日々から今までをその想いとともに丁寧に描き,また関連する制度も解説し,提言する.
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-岩波文庫版『失われた時を求めて』(全14冊)の完訳を達成したプルースト研究第一人者が作品の核心に迫る解説書.この不世出の大長編は,なにを,どのように語った作品なのか.全体の構成,特長,勘所を分かりやすく読み解く.魅惑の読書体験へといざない,全篇読破に挑戦する人には力強い羅針盤となるスリリングな一冊.
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3.9現代社会の富は「膨大な商品の集積」ではなく,「膨大なブランドの集積」として現れる.高級品から日用品まで,ブランドではない商品は見つけにくい.単なる商品名にすぎないブランドが,なぜ価値をもつのか.そして,究極のブランドとは何か.ブランドの誕生と成長のダイナミズムを解き明かす価値創造のマーケティング論.
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4.0イギリス独自の重層的なセーフティネットの中で,社会の「錨」のように今日まで働き続けてきたチャリティ.自由主義の時代から,帝国主義と二度の大戦をへて,現代へ.「弱者を助けることは善い」という人びとの感情の発露と,それが長い歴史のなかでイギリスにもたらした個性を,様々な実践のなかに探る.
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4.5モボ・モガが闊歩した一九一〇~三〇年代の日本では,国民の識字率の向上やマスコミの隆盛,日露戦争と第一次世界大戦の勝利など背景に,外来の言葉と文化が爆発的に流れ込んだ.博覧強記で知られる歴史学者が,当時の流行語を軸に,人々の思想や風俗,日本社会の光と影を活写する.『図書』連載のエッセイ,待望の書籍化.
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4.3アフリカ各地での実地調査をもとに,文化人類学の神話研究の成果をとり入れて描き出されたアフリカの神話的世界.異なった地域の原住民に伝わる神話を比較・分析し,神話の「伝播」と「変身」,さらに,その「構造」を考察する.原住民の世界を内側から理解することを通して,私たちの世界との関係,「第三世界」の真の意味を明らかにする.
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-26歳の子規(1867-1902)は、芭蕉の旅の跡を辿る東北巡行を決行、「はて知らずの記」を残した。子規は各地を旅している。発病後も、軽症の内は、自分を奮い立たせるように旅を続けている。句、歌を織り込みながら、旅先での風物、人との出会いを様々に描き分けている。子規の紀行文には、俳句革新の覇気に満ちた青年文学者の颯然たる気概をよく伝える。代表的な紀行文8篇を収録。詳細な注解を付した。※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大すること、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能は使用できません。
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-『新古今和歌集』や『小倉百人一首』の選者として知られる歌人藤原定家は、果たしてどのような日常を送っていたのか。青年期から生涯にわたって綴られた日記『明月記』を詳細に読み解くことで、宮廷での公務の心労、人間関係の軋轢、家長としての重圧と苦悩、息子たちへの思い、など、生身の定家の姿を浮かび上がらせる。
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-本の見つけ方。ネット検索の極意。現場で調査。値を測定。そして人の声を聴く。専門家でないからこそできる「調査のデザイン」により、これらを縦横無尽に組み立てながら、統計や分析で調べていく方法を具体的に解説。ロングセラー『自分で調べる技術』に科学的な視点を加えて新たに書き下ろす。「知的生産の技術」への一歩。
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-「ユマニストの王者」として君臨したエラスムス。ヘンリー八世の統治下で大逆罪に問われて刑死したトマス・モア。その固い友情が、のちに伝説化されるまでになった二人の往復書簡全五〇通に、一六世紀ヨーロッパにおける知識人たちの知的活動、政局、文化交流の様子を読む。宗教改革の舞台裏を赤裸に語る資料としても貴重。