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グローバル化が進み,ますます一体となりつつある現代世界.従来のヨーロッパを中心とした世界史像は,もはや刷新されるべき時を迎えている.いまこの時代にふさわしい歴史叙述とはいかなるものか.歴史認識のあり方,語り方を問い直し,「世界はひとつ」をメッセージに,地球市民のための世界史を構想する.
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Posted by ブクログ
【地球社会の世界史は、世界がひとつであることを前提として構想され、それを読むことによって、人々に「地球市民」という新たな帰属意識を与えてくれるはずのものだからである。】(文中より引用) 「ヨーロッパ」中心史観や時系列的記述,さらには国家を主眼に置いた方法など,多くの問題点を抱えると著者が指摘する世...続きを読む界史を,新たな段階へ進めさせるための方策について考えた一冊。著者は、東京大学副学長を務めた羽田正。 本書が新たな世界史を丸々提示しているわけではないため,議論のとば口を考える上で有用な作品。歴史が持つ積極的な意義を改めて見つめ直しながら,新たな世界観の構築にまで思いを至らせることができるかと思います。 グローバル化に関するここ10年弱の価値観の変遷を感じ取ることもできます☆5つ
東京大学学術俯瞰講義2009を聴講して、羽田氏のことが 気になり、手に取った一冊。 日本史、特に幕末〜明治成立期への興味が強かったため、 世界史は全く勉強してません。 ただ、ふとしたことがきっかけで、現在の日本と世界の関係に 興味を持ち、本を手に取ったりしてみるものの、サッパリ 分からず(理解で...続きを読むきず)、数年悩み続けていたとき。 偶然、iTunesで羽田氏の講義を聴講し、「世界史」 「世界史を理解する」ことに対する考え方が変わった気が します。 まず、羽田氏が指摘する「ヨーロッパ中心視観」。 「日本人」として「日本史を学ぶ」ことによる「日本人への 意識の帰属」といおうか。 「欧米」が創っている(創り出した?)歴史が、潜在的に 意識の中に刷り込まれているのではないか、と感じた。 まだ、全てを読み終えているわけではないけれど、講義を聴講 して、氏の著書を読む過程での感想は、こんな感じです。
本書は、主に日本での「世界史」の語られ方、枠組みについて、今や常識となって学校教科にも根付いている方法を批判し、新しい枠組みで世界史を捉え直し、語っていく事を提唱した本。 即ち、副題にもある通り、「人々に「地球市民」という新たな帰属意識を与えてくれる」ようなものとして、世界史は在るべきであると主張す...続きを読むる。 何故なら、世界史は単に学問世界における研究の在り方に留まらず、我々人類の来し方を説明し、今の世界がこうあるのはそのためであるという「色眼鏡」を我々にかける性質のものだからである。 世界がますます一体化し、人類が解決しなければならない諸課題が地球規模のものになるなか、我々の意識が「国家」「国民」から抜け出せないのは、ひとえに世界史の語りが影響しているから、と著者は解く。 日本における世界史の枠組みは概ね出来上がっており、高校の教育課程で習う世界史の枠組み・ストーリーがまさにそれである。 それは概ね以下のような枠組みである。 「世界各地に複数の地域世界が存在し、それらが変容、再編されながら互いに結びつきを強め、そのうちのひとつであるヨーロッパ世界の主導によって世界が一体化、構造化する」 何せ我々にとってはこれが学校で習ってきた「世界の来し方」だし、何ら違和感もない。 世界史を通史的に扱った書籍の多くは、概ねこの枠組みに沿っている。 その他にも世界史本といえば、各国史や地域史(中央ユーラシアの歴史、アフリカの歴史等)、海域史(大西洋の歴史など)に、モノに着目したもの(砂糖の歴史、コーヒーの歴史等)、その他かなりバラエティに富んだ切り口の書籍が多数出版されているが、それら全て、メインシナリオである「世界史」を共通の常識・前提として描かれていると言う(言われてみると確かにそうだ)。 その「世界史」の何が問題か。それは ①現行の世界史は、日本人の世界史である。 ②現行の世界史は、自と他の区別や違いを強調する。 ③現行の世界史は、ヨーロッパ中心史観から自由ではない。 3点であると喝破する。 そしてそれらに対応し、3つの処方を提案して本書を締めている。 本書自体は「新しい世界史」そのものが記述されているのではなく、これから目指していく姿を提唱したものだ。 実際、本書の出版は2011年だが、それ以降著者である羽田氏は多くの研究者と共同で、精力的に新しい世界史を標榜したシリーズ物の書籍をものしている認識だ。 本書を読んで面白かったのは、 ・我々が常識としている世界史の枠組みをメタ認知できる。 ・既存の多様な世界史研究の位置づけが明確になる。 といった点と、それに加え興味深かったのは、 「環境史的な視点を重視するなら(中略)人類誕生以前の地球の歴史を整理して示すことが是非必要だろう。(中略)137億年の宇宙史を問題にしなければならない」と考察しながらも、それは歴史家の手に余る仕事だと棄却している点。 ご存じの通り、昨今では「ホモサピエンス史」や「地球46億年史」「宇宙137億年史」といった一般向け書籍が多数出版され、多く読まれている。 この点については世の中が当時の著者の読みを追い越したと言える。 一方で、現実の世界はどうだろうか。 これまた言うまでもなく、世界にはいまナショナリズム・分断の風潮が2011年当時より強まっているのではなかろうか。 「地球市民」の意識を醸成し、地球全体の課題に一致団結して臨んでいく"常識"の形成が今こそ求められる時代だが、この15年間の歴史学者の仕事は羽田氏が目指した役回りを十分に果たしてこられているのだろうか。 浅学にしてこの点についてはコメントできないが、しかし世界史の最新の研究をうけた書籍をこれから目を通すにあたり、その研究がどんな願いを込めてなされたものなのかを読み解く補助線に、本書はなってくれたと思う。
ヨーロッパ中心主義からの脱却、ますますグローバル化する世界の中での「歴史」の意義を考えなければならない。
時代ごとの人の集団のうごきの断面図をそれぞれにつくっていくこと 銀河鉄道の夜の「それぞれ時代の地理の本」のイメージに近く思える。
これまでの世界史がヨーロッパ中心だったことは事実だ.地球全体の歴史をまとめるという構想は素晴らしいアイデアだと思うが,具体的な記述を早く読んでみたいものだ.
世界は一つ。そのことを世界史を通して実現させよう。そんな著者の思いが伝わってきた。世界史に関して全く無知であるが、それぞれの国がそれぞれの立場の歴史観でもって歴史を語る現状打開に向けての意気込みが伝わり、世界史を改めて勉強したくなった。
歴史学とは何かとか、歴史学者が歴史というものをどのように捉えているかの一端を知れる本。 自分は高校生のころ歴史というとただ年号を覚える暗記科目といったイメージしか持っていなかったが、そうではなく過去の失敗や教訓を現代や未来に活かそうとする学問なのだと理解した。
ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』は当然参照されるだろうと予想していたが、川北稔『砂糖の世界史』も登場してきたのは、興味深かった。
「新しい世界史」ってなんだろう……そんな軽い興味から手に取った一冊。これまでの歴史学で無自覚に濫用されてきた「ヨーロッパ」と「非ヨーロッパ」という歴史の捉え方に著者は異を唱え、新たな視点を提案している。問題点の指摘やその重大性は十分に理解できるものの、抽象的な記述が延々と続き、退屈。「新たな視点」を...続きを読む導入して得られるであろう具体的な記述がもっと欲しい。誰に向けて書かれた内容であるかが見えにくかった。
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