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被災地,好きなブランド,ふるさと納税,推しのアイドル……を消費することで応援しようとする行動が目立っている.このような新しい「お金の使い方」が社会を動かす大きなエネルギーとなっている.利他的な感情と経済の論理が時に対立し,時に協調する新時代のマーケティング思考のメカニズムを解説する.
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Posted by ブクログ
消費することで応援する消費行動のメカニズムについて解説した本。 ふるさと納税をはじめとした「買うことで支える」消費行動について、マーケティング理論の視点から読み解いていきます。
応援消費とは、被災地、好きなブランド、ふるさと納税、推しのアイドルを消費することで応援する行動である。 ボイコット運動に対するバイコット運動も世界的に注目を集めている。購買により、善行に報いる行動である。 新たなマーケティングの時代が来ているのだなと思った。
応援消費について、マーケティング論を中心にさまざまな観点から考察している。単にモノを買ったり被災地を訪れてそこにお金を落とすといったことだけでなく、贈与やボランティアにまで広げている。 とりわけ「ふるさと納税」にスペースを割いている。ふるさと納税は基本的には寄付行為であるが、返礼品を伴うため、目的...続きを読むが手段となってしまっているということである。こうしたことから、ふるさと納税の問題点についても議論している。 こうした応援消費のかたちを、マーケティングを行う側の視点で考察しているのが興味深い。確かに、ヤフーの「エールマーケット」では、“買って応援しよう”としきりに強調しており、これは完全なマーケティングであるといえる。 こうしたことから、著者はマーケティング・パラダイムの変化と絡めて論考している。 内容については興味深いが、本書でいう応援消費と、マーケティング・パラダイムの変化との関連性がいまひとつ明確でない。著者自身まとめ切れていないのではないか。
寄付は手元に残らないが、応援消費は自分の手元にも何かが残る、Win-Winの関係でである。 日本におけるボランティアは、かつては寄付を徹底的に隠す陰徳の文化であったが、メセナの誕生により、陽徳へ変化し、更に寄付と市場が結びつくことで交換へ変化した。
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応援消費 社会を動かす力
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