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戦後歌謡史のヒットメーカー,数々の名曲を生み出してきた人気作詞家による自伝的歌謡曲論.人々の記憶に残る思い出のメロディや一世を風靡した大ヒット曲など,幼少期から現在まで,心をゆさぶり続けた「名歌」たちの息づかいを時代の風景の中に描き出したセンチメンタルな歌物語.
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Posted by ブクログ
「やるな!小僧」 2007年のNHK「通(つう)」というバラエティー番組の中で、作詞家阿久悠が俳優半田健人に対して放った言葉である。ヘッドフォン越しに歌謡曲を聴く半田にダメ出していた阿久氏は、半田の玄人もどきの歌謡曲の捉え方に接すると、前言を撤回し、「同志」的目線で番組を進行していく。 「ザ・ベ...続きを読むストテン」を始めとした歌番組を見て育った私は、「レコード大賞」「スタ誕」でお馴染みの阿久氏をこの番組で久しぶりに拝見したが、懐かしさと同時に、かなり老いたという印象を抱いた。(実際にこの放送直後に阿久氏は亡くなっている。) その阿久氏が、亡くなる8年前に自身の曲を含む100曲の昭和歌謡の解説を1曲につき2、3頁にまとめたのがこの本である。肝心の中身は、歌謡曲の解説を絡めた阿久氏の昭和自叙伝であり、中でも、岩崎宏美の「思秋期」、ピンク・レディーの「サウスポー」、ダウンタウンブギウギバンドの「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」のエピソードは、もっと頁数を割いてほしいほどの濃い内容となっている。 最近、筒美京平氏の死去の報に接し、「昭和」という時代がさらに過去となったと感じる一方で、一部の若い人たちの間で、昭和歌謡というジャンルが見直されているらしい。その背景は分からないが、私みたいな昭和歌謡のファンが世代を越えて増えているのは嬉しいかぎりだ。 阿久氏は、冒頭の番組の中で「歌謡曲」と「Jポップ」は、「映画」と「ブログ」ほど違うと語った。その「違い」を理解する若い「同志」たちが増えていることに、阿久氏は天国でほくそ笑んでいるに違いない。
歌謡曲の大家の作品の解説が、本人の責任で読めるのは嬉しい。 この本が公式見解なので、一つでも知っている歌があれば、読むとよいだろう。 20歳から70歳くらいまでの日本人で阿久悠の歌を知らない人は1%くらいではないだろうか。 歌の題名、歌手、歌詞、どれか知らない場合でも、曲は知っているものがあると思...続きを読むいます。 1時代を築いた大家も、1曲づつ作っていたことが分かる。 はやり歌の背景をしることができる。
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