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パンデミックで窮状が白日の下に晒された日本の大学.襲いかかるオンライン化の奔流,不可避の人口減,疲弊する教員,逼迫する資金,低下する国際評価――.存続の危機の根本原因はどこにあるのか.本来の大学を追究し続けてきた著者が,「時間」をキー概念に提案する再生のための戦略とは.ロングセラー『大学とは何か』待望の姉妹編.
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Posted by ブクログ
日本の「大学」が劣化している。その一番の原因は、国民の無関心、誤解、保守的思考…。 結局のところ「大学」を真に改革するには、日本の社会自体を改革しないといけない。しかし世間は社会の改革に乗り気ではない。だから日本の「大学」は、経済とともに国際競争から取り残されていく。 そもそも、「大学とは何...続きを読むか」から始めなければ、改革は「ボタンの掛け違い」のまま悪化の位置図をたどる。それを歴史的経緯と並べて示したのが本書である。 これを読んだ読者は、では何をすれば今日の窮地を改善させることができるのだろう…ただただ、途方に暮れてしまう。 だが本書にはヒントもある。社会人も再び「大学」という場で学ぶ、ということだ。 終身雇用制度も綻び、セカンドキャリアなどが当たり前の時代になってきた。最先端の研究も十数年前より格段に進んだ。人生100年時代ともいわれるようになった。二十歳前後で学んだ知識だけでは、到底かなわない。 各個人が学ぶことをやめないこと。 これが、日本の「大学」および日本社会を発展させる一番の方法である、と感じた。
Excellent!さすが東大教授の大学論、Quality秀逸! 日本の大学の①現状②経緯③世界の位置低下④入試至上主義 コロナ禍で本質の問題が顕在化 ①国家主導の画一化 個性化に逆行 ②民間経営手法の導入 大学の喪失 ③④⑤
リンダ・グラットンの「LIFE SHIFT」を読んでからずっと、100年生活に「学び」をもう一度、組み込みたい(はやりのリカレント教育?)という気持ちがむくむく沸き上がっている自分にとっては、タイミンググッドな新書でした。一方で大学人というインナーサークルからの大学改革についての分析なので、悔恨、逡...続きを読む巡、もやもや満載です。章立てが序章「大学の第二の死とは何かーコロナ・パンデミックのなかで」第一章「大学はもう疲れ果てているー疲弊の根源を遡る」第二章「どれほどボタンの掛け違いを重ねてきたのかー歴史の中に埋め込まれていた現在」第三章「キャンパスは本当に必要なのかーオンライン化の先へ」第四章「九月入学は危機打開の切り札かーグローバル化の先へ」第五章「日本の大学はなぜこれほど均質なのかー少子高齢化の先へ」第六章「大学という主体は存在するのかー自由な時間という希少資源」終章「ポストコロナ時代の大学とは何かー封鎖と接触の世界史のなかで」ということで、もう大変です。がんばれ吉見先生、っていいたくなります。しかし、この閉塞感の中でも希望の光は見いだせていて、MOOCとかミネルバ大学とか、いこうぜ、ピリオドの向こうへ、といった輝きを感じました。いずれにしてもリベラルアーツの裾野の広さと専門研究のの深さの再構築で、やっぱり「学び」は人間を人間足らしめるものだと再確認しました。さて、自分のリカレントはどうする?先ずは、遡りで「大学とは何か」を読むところからか…
大学論に関する骨太な新書。これより先に出版された『大学とは何か』も持っているのだが、『大学とは何か』は世界における大学の成り立ちや歴史についての内容が多く、積んでしまっていた。本書『大学は何処へ』も買っただけで放置していたのだが、Audibleにあるのを見つけて視聴。出版は2021年で、コロナ禍にお...続きを読むける大学運営についての記載があったが、コロナ禍が明けた今読んでも十分興味深い内容だった。様々な歴史的失敗やボタンの掛け違い、あるいは日本に深く根付いている年度の区切りの問題など、もはや大学だけではどうにもできなさそうな状況ではあるが、糸口を見つけていかなければいけないだとは思う。順番は逆になってしまったが、『大学とは何か』もきちんと読みたいと思える内容だった。
【大学で何をするか、何をしたいか】 私はもう社会人になるため、私自身に活かせるかは分からない。 しかし、大学の教育がどうあるべきか以前よりも視野広く考えられたと思う。 特に今後のオンライン時代は、ミネルバ大学のような例は参考になる。 ・日本人の興味は大学ではなく、大学入試にある 就職までのつなぎと...続きを読むしてのみ見られる。 →中身の薄さ ・ミネルバ大学はキャンパスを持たず、学生が4年間で複数の都市を移動し寮に住む。現地の企業やNPOと連携し、多様な環境に実際に触れることで、より実践的な議論をおこなう。 →机上の空論ではなく、経験をもとに考える ・大学での学び →少人数での議論 オンラインでも十分可能。オンデマンド型の配信講義は学生の知識向上には繋がるが、質は低い。 →オンラインではゼミなど、ワークを積極的に取り入れる。配信講義は少なめに ・日本人のSNSに対する信頼は世界と比較しても極端に低い。Twitterの匿名率も高い。 しかし、人々はネットでの承認を求め、正義に同調する。 →SNSは実態のない世界である可能性を踏まえる。 今後は実名のサービスが有力になる(?)
コロナ禍で大学は大変。学生もだが教員も対応に四苦八苦。 大学はどうなっていくのかを、中世からの大学の成り立ち、世界と日本の大学の違いや、コロナ禍以前からのオンライン化した大学の事例、9月入学の考察など多様な切り口で解き明かしてくれます。 難読な部類ですが、筋道の通った論説はさすがで納得がいきます。 ...続きを読む今このコロナ禍の状況が、新しい第三世代の大学への一歩だ、という主張に光が見える気がしました。茨の道ではありますが。
コロナ禍で、ほとんどがオンライン授業に切り替わった、大学の授業。 大学は窮状に立たされており、10年後には何校が残るかわからない。根本的な原因と、ポストコロナ時代の大学のあり方について。
欧州的ユニバーシティと奈良時代から官僚育成のために作られた日本的「大学」はイコールではない。中世旅する知識人のネットワークとして始まった学会。旅する知識人の集積場所、つまり多様性、独立独歩のユニバーシティ。 その違いがよくわかりました。 その分析を基に、21世紀ポストコロナの大学こそ、中世ユニバーシ...続きを読むティをベンチマークにするべきではないか?と言う問いかけにとても共感しました。 校舎がなく、4年間半年毎に学生全員が世界を移動しながら学び続けるミネルバ大学。 経済に国境が無くなった社会を反映するには、大学も移動し続けるのは理にかなっていると思います。高城剛さんが「アイデアの質と量は歩いた距離に比例する」と言ってました。また誰か忘れましたが「旅をしないと本は書けない」と言う言葉もみたことがあります。 やはり、芭蕉のように漂泊してこそ、新しい知識が生まれるのではないかと思いました。
東大のことが多いので東大生は自分の大学のこととして読むことが望ましいが、他の国立大学については参考程度である。ただし、東工大については意外と詳しく書いてあるので、東工大生はその部分だけ拾い読みでもいい。 あまり他書で扱っていない高専と金沢工大についても書いてあるので、高専についておおよそ知っておく...続きを読むためには読むといい。しかし高専が年間300万円の授業料を必要としていたとは思わず、授業料や寮費は無料だと思っていたので、これだけを知るためにも読むといいかもしれない。
2020年のコロナ禍が一挙にオンライン授業を進展させ、大学は大きく変革させられたことから始まる。実は海外に比べて遅れていた日本の教育の現状が著者によって深刻な実態として心に迫ってくる。日本の失われた20年というのは経済、政治以上に教育において進んでおり、これは長く続く未来への深刻な影響が心配される。...続きを読む日本学生の海外留学者が減る一方で米国の大学へは中国、インド、韓国、台湾の学生たちが激増しているとは何と恐ろしい実態だろうか。それは若者たち自身の問題ではなく、日本の教育システムに問題があるという著者の深刻な問題告発である。日本の大学問題は入試改革ばかりに注目が集まるということは異常な姿なのだろう。そして大学の改革についての今後の方向性を著者が真剣な姿勢から可能性を示唆してくれている。
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