ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
殺人犯が少年だとわかるたびに,報道と世間は実名・匿名,社会・個人の責任,加害・被害の間で揺れ,「少年」像は戦後から現在まで大きくシフトした.白昼テロ犯・山口二矢から,永山則夫,サカキバラへ,そして「少年」が消えた現在までをたどり,成人年齢引き下げの中,大人と少年の境の揺らぎが示す社会のひずみを見つめる.
ブラウザ試し読み
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
過去の少年犯罪に対する、マスコミの対応について述べている。時代背景によって、変わっていくのが非常に興味深い。 今後も見守りたい。
少年事件は「社会の鏡」。時代と共に大人たちが少年を見る視点も変わっていく。事件を羅列し変化を探る毎日新聞記者による一冊。 山口二矢、永山則夫、酒鬼薔薇。その他多くの少年事件を紐解いて、社会の描く「少年」観の時代による変容を追う作品。 裁判員裁判制度、市民が裁く時代、「少年」という見方は消えつつあ...続きを読むる。
戦後復興期から現在までの少年事件の歴史を、報道の視点からひもといた本。 少年事件に対して、司法や報道、国民の意識がどう変化したかを解説しています。
世間の少年事件への眼差しは、時代と共に大きく変わる。特に現代は、「少年」に責任を問い、「大人扱い」をする向きにある。 最近のどの事件・事故にも言えることだが、今日は事件の責任を「個人」に負わせ、終わらせてしまうことが多い。だが、終わらせてしまう前に、事件を通して社会や環境を見直すべきではないだろうか...続きを読む。これらは重要な視点だと強く思う。
「少年」事件史が、時系列に分かりやすく書かれており、この切り口は目新しく興味深く読めた。 少年による事件は、壮絶な、かつ悲惨な家庭環境による人格形成が原因のことが多いため、更生を第一に考える少年法の理念を頭では理解しようとするけど…人生はただの一度きり、命は何より大切、そしてその命がなんの落ち度もな...続きを読むいのに突然断ち切られる、それにより被害者の家族や周りの人の人生までズタズタにしてしまう、ということを思うと…大人気ないと言われるかもしれないが、心ではこの理念がどうしても受け入れられない。 筆者が書くように「加害者が、少年であろうと、成人であろうと、被害者の受けた被害は変わらないという現実」。本村さんの言葉「判決は加害者だけのものではない。少年への憎しみを乗り越えていくためには、死ぬほど努力をしなければならない」が胸を抉る。
「どんな事件か」ではなく、社会や新聞がどのように「少年事件」を扱ったかの視点は、とても新鮮でした。凄惨な事件が起こると、人々は何かのせいにしたがるが、それが時代とともに変わっていった、ということに怖さを感じました。
●は引用、その他は感想 そう言えば、そういう「少年」事件があったね、という思いが多い。たぶん、その時は興味を持っていても、自分の日々の生活や、それこそ次から次へと起こる事件(少年だけでなく)で忘れていってしまう。 ●新聞の紙面をめくってみると、戦後から現在にいたる過程で、世間がとらえた「少年」像...続きを読むは、そのイメージがはっきり変化してきている。少年事件に、不変の常識などない。「少年」は、常に時代によって相対的に位置づけられているにすぎない。その意味で、その存在はきわめて不確かで、曖昧だ。絶対的な「少年」の実像など、どこにも存在しない。 ●これまでみてきたように、新聞は事実を報じているが、取り上げる事件、その扱い、報じられる切り口にいたるまで、時代によって中身が異なる。たとえ嘘はつかず、事実だけを報じたとしても、拾いあげる事実が異なれば、浮かびあがる「少年」像も変わる。そこから読み取れるのは、そのときどきの大人たちの「少年」の認識にすぎない。こうして俯瞰してみると、大人たちは時代のモノサシで、少年を見ている。少年事件で変わるのは「少年」ではなく、「時代」ともいえる。
大学生の時、『兵士たちの連合赤軍』という本を読んだ。浅間山荘に立て篭もった植垣康博氏の書いた本。リンチの詳細も書かれていて、イラストも鮮烈だった。今はもうあんな残酷な描写は読めないと思う。体力があったんだと思う。後は、共感能力が不足してたのかも。 この少年事件史も、それほど強烈な描写はされてないの...続きを読むに、今回は読むのがしんどかった。 しかし、不思議なことに、時系列に書かれている事件を追うごとに、しんどさが減ってくる。 少年事件についてのマスコミの報道の仕方が年々変化しているというのがこの本の趣旨だが、それが関係しているんだろうか。 かつては少年事件は加害者の親の立場から報道されていて、それが匿名報道の現れだったが、被害者遺族への配慮や「自己責任」の波の中で流れが変わった。 神戸の(少年A)事件より前は、『政治テロリストでも、ツッパリでも「反社会」型だった。だが、それ以後は、いきなり事件を起こす「非社会」型の少年だ。歳月を経て「少年」像は、大きく変わった。」 山口二矢のドキュメンタリーは面白く読んだし、小松川事件もしんどいけれど興味が湧く。永山則夫の本も何冊か持っている。 でも光市の事件や神戸の事件はできれば避けて通りたい。 理由はなかなか説明できないけれど、この本にヒントがあるのかもしれないと思った。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
記者がひもとく「少年」事件史 少年がナイフを握るたび大人たちは理由を探す
新刊情報をお知らせします。
川名壮志
フォロー機能について
「岩波新書」の最新刊一覧へ
「学術・語学」無料一覧へ
「学術・語学」ランキングの一覧へ
密着 最高裁のしごと 野暮で真摯な事件簿
試し読み
「川名壮志」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲記者がひもとく「少年」事件史 少年がナイフを握るたび大人たちは理由を探す ページトップヘ