国内小説作品一覧

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  • P+D BOOKS 小説 大逆事件(上)
    -
    1~2巻715~770円 (税込)
    ノンフィクションの大家が大逆事件に挑む。 明治天皇に危害を加えるべく爆裂弾を製造した宮下太吉、宮下に賛同して事件を主導した新村忠雄、幸徳秋水と同棲していた過激な闘士・管野スガ――。無政府主義、社会主義を標榜する彼らは、次々と「無政府主義者の撲滅」をめざす政府当局の手中に落ちてゆく――。 「天皇、太皇太后、皇太后、皇后、皇太子又ハ皇太孫ニ対シ危害ヲ加ヘ又ハ加ヘントシタル者ハ死刑ニ処ス」――1947年まで存在した刑法第73条、いわゆる大逆罪。皇室に対して危害を加えようと企図した者は死刑、しかも控訴や上告をすることができないという、大変厳しい内容だ。 この罪が初めて適用された通称「幸徳事件」について、著者が豊富な資料をもとに鋭く切り込む。
  • 新・剣客春秋 吠える剣狼
    -
    神田豊島町にある千坂道場は道場主・彦四郎の飾らぬ人柄と熱心な指導、女剣士だった妻・里美の子供たちへの稽古が評判で人気を博していた。折も折、稽古帰りの門弟が何者かに斬られる事件が続発、そのあおりで門弟が激減してしまう。悩める彦四郎が始めた執念の探索で炙りだされた下手人、呆れるばかりの犯行理由とは? 人気シリーズ、再始動!
  • 猫戯らし 小烏神社奇譚
    3.3
    本草学者の泰山が、木天蓼を抱えて竜晴を訪れる。天日干ししたいが、家に猫がいるため小烏神社の縁側を借りたいという。快諾した竜晴だったが、その匂いに誘われるかのように、猫にまつわる相談事が舞い込む。かつて猫を斬った名刀を検めて欲しいというのだ。さらに江戸の墓を荒らしているものがいるとの噂が耳に入り......。人気シリーズ第五弾。
  • P+D BOOKS 幼年時代・性に眼覚める頃
    -
    1巻770円 (税込)
    室生犀星“初の小説”を含む自伝的作品集。  婚外子として生まれ、生後間もなく養子に出された〈私〉。いつもやさしい義姉を除いて、周囲に理解してくれる人はおらず、小学校では喧嘩を繰り返して先生からも目をつけられていた。  そんななか、実の父親が亡くなり、母が行方不明になってしまう。ますます自棄になって乱暴を繰り返していた〈私〉は、川のなかでその後の人生を変えるあるものを見つける。それは、苔むした地蔵だった――。 自伝的色彩の濃い、著者初の小説「幼年時代」をはじめ、「性に目覚める頃」「或る少女の死まで」を加えた“幼年時代三部作”を中心に、繰り返し映画やテレビドラマになった「あにいもうと」を加えた全4篇を収録。
  • 聖女になりたい訳ではありませんが 辺境からきた田舎娘なのに王太子妃候補に選ばれてしまいました!?
    値引きあり
    4.7
    応募総数14,271作品、日本最大級の小説コンテスト、第9回ネット小説大賞「金賞」受賞作! コミカライズも決定している人気作がついに書籍化です。 辺境でのびのびと生きてきた少女・リリィの日常は、ある日一変する。両親が情勢不安定な東の砦に異動となり、幼い彼女を王都に住む親族・ティナム伯爵家に預けるというのだ。どうしても家族のもとに戻りたいリリィは、王都で実績を上げて、自身も東の砦に配属されようと望むが……聖女候補に選ばれ、王太子にも気に入られてしまう!? 更に、王国存続の危機が迫っていると知り!? 聖女としての名誉も王太子妃になるラブロマンスも必要ありませんが、仕方がないので私が王国を救います!
  • 愛がふたたび始まるならば
    -
    ヘイヴン公爵のマルコムと、平民の父親が爵位を買って貴族となった家の娘セラフィーナは、舞踏会で出会い、深く愛し合うようになった。身分違いの二人の仲は人目につき、社交界であらぬ噂をたてられる。名誉を失わないうちに離れるよう、彼女は家族に説得されるが、それでも愛する彼と結婚したいという願いを捨てられない。そこでセラフィーナの母は、マルコムが求婚せざるをえないように彼を追い込んだ。結ばれたものの、罠にかけられた思いのマルコムは彼女を拒絶する。不幸な出来事も重なり、義母から別れをうながされてセラフィーナは家を出た。 マルコムは後悔にさいなまれ、姿を消したセラフィーナをなんとしても取り戻したく捜索を続けた。そして3年が過ぎようとするころ、突然マルコムの前に現れた彼女が望んだことは……
  • 99年、ありのままに生きて
    -
    1巻1,760円 (税込)
    大正・昭和・平成・令和 4つの時代をかけぬけて――「今、生きていてよかったと、つくづく思います」。デビューまもない36歳のエッセイから、99歳の最後の対談まで。人々に希望を与え続けた、瀬戸内寂聴さんの一生を辿る決定版。
  • 純喫茶トルンカ 〈新装版〉
    4.0
    東京・谷中の路地裏にある小さな喫茶店『純喫茶トルンカ』を舞台にした3つのあたたかな物語。 決まって日曜に現れる謎の女性とアルバイト青年の恋模様、自暴自棄になった中年男性とかつての恋人の娘との短く切ない交流、マスターの娘・雫の不器用な初恋―?? コーヒーの芳ばしい香りが静かに立ちのぼってくるような、ほろ苦くてやさしい“奇跡″の物語。 各所で反響を呼んだ傑作小説、待望の新装版。(解説:南沢奈央)
  • 異世界居酒屋「のぶ」
    値引きあり
    4.1
    1~7巻357~760円 (税込)
    居酒屋「のぶ」の正面入口は、なぜか異世界に繋がっている。古都(アイテーリア)と呼ばれるその街には中世ヨーロッパのような、しかし全く別の文化が息づいていて、そこに住む衛兵たちや貴族、聖職者、ギルドのマスターなどが、今日もこの居酒屋の暖簾をくぐる。彼らは今まで味わったことのなかった“トリアエズナマ”という冷えた酒に驚き、未体験の料理に舌鼓を打つのだ。新感覚の異世界グルメファンタジー。 ※この物語はフィクションです。作中に同一の名称があった場合でも、実在する人物、団体等とは一切関係ありません。
  • 西夏の青き塩
    -
    ただ、儲けたいのではない。民にも喜んでもらいたいのだ──そんな想いを胸に、ご法度だと知りつつ「青白塩」を扱うと決めた杜宇俊。宋朝の財政の仕組みを根本的に揺るがす恐れのあるその塩で商いをする、彼が選んだその道に未来はあるのか。塩がもたらす人とのつながり。その血は現代へと流れゆく。11世紀中国の西夏を舞台にした悠久の歴史ロマン。
  • むらさきのスカートの女
    3.9
    「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。ベストセラーとなった芥川賞受賞作。文庫化にあたって各紙誌に執筆した芥川賞受賞記念エッセイを全て収録。
  • 認知心理検察官の捜査ファイル 検事執務室には噓発見器が住んでいる
    3.4
    心理学で噓を見破り数多の被疑者の口を割ってきたエリートである一方で、家具や衣服を持ち込んで検事執務室に住み着く変わり者の検事・大神祐介。彼のもとに配属された新人検察事務官・朝比奈こころは、大神の指示のもと、様々な事件にかかわることに。結婚披露宴のケーキ入刀時、なぜ花嫁は突然花婿を刺したのか。入院患者同士で起きた殺人事件に秘められた、悲しき友情秘話とは。殺人の動機について「月が綺麗だったから」としか答えない美貌の作家の、真の動機は何なのか。そして、殺人事件の容疑者が乗った飛行機の中で、なぜ新たな殺人が起きたのか。検事と事務官のバディが活躍する、心理学×リーガルミステリー!
  • 不動のセンター 元警察官・鈴代瀬凪
    3.4
    大人気アイドルグループMy SeLection(通称マイセレ)のセンター・鈴代瀬凪。元警察官という異色の経歴を持つ彼女は、メンバーの一人がTVプロデューサーからもらったお香に覚醒剤が混入されていることを疑い、調査を始める。覚醒剤の供給元を突き止めるも、罠にかかり瀬凪が覚醒剤所持で逮捕されてしまい--。単独ライブも近づき、瀬凪は犯人を捕まえて無実を証明できるのか! 第20回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉。
  • ねなしぐさ 平賀源内の殺人
    3.8
    天下の奇人か、稀代の天才か―― 日本中を漂流した男・平賀源内の死の謎に迫る! 「平賀源内は晩年に殺人事件を起こし、その罪を問われて伝馬町の牢屋敷で獄死した。ショッキングだけど、歴史上は確かにそういうことになっている。 しかし本書は、その史実を鵜呑みにしていいのか、磊落な天才の人生の行き着く先に、他の希望の道はなかったのだろうかと問いかける物語だ。ラストの二行が胸にしみる」 ――宮部みゆき 「読売新聞」2020年4月19日付 身分は侍、本業は本草学者。医学や蘭学、鉱物の知識にも明るく、戯作者、発明家といったよろずの才を持つ平賀源内。ある朝、彼が自宅で目を覚ますと、部屋には男の亡骸が転がっていた。知らせを受けて駆けつけた杉田玄白の前には、脇差を手に持ち、茫然自失とする源内の姿があり、記憶がないとただ首を振るばかり……。稀代の天才の身にいったい何があったのか。 (著者プロフィール) 乾緑郎 1971年、東京都生まれ。2010年に『完全なる首長竜の日』で第9回『このミステリーがすごい!』大賞を、『忍び外伝』で第2回朝日時代小説大賞を受賞。他の著書に「鷹野鍼灸院の事件簿」シリーズ、「機巧のイヴ」シリーズ、『愚か者の島』など。
  • あれは閃光、ぼくらの心中
    4.5
    音大付属中学に通う嶋幸紀・15歳。ピアノ一筋の人生が暗転し、冬の夜に自転車で家出する。道に迷いヤンキーに追いかけられた先で遭遇したのは、夜空にギラギラと輝く25歳のホスト、弥勒。酔っぱらった弥勒に縋り部屋に転がり込むとそこは……。それぞれに問題を抱え行き場のない二人が織りなす胸キュン書き下ろし小説。 ※本書には目次がありません。
  • 美しき愚かものたちのタブロー
    4.5
    アートに青春と情熱をかけた男たちの物語 「日本に美術館を創りたい」。その夢を追いかけ、絵を一心に買い集めた男がいた。国立西洋美術館の礎“松方コレクション”誕生秘話。 ※この電子書籍は2019年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • Xの存在証明 科学捜査SDI係
    3.5
    化学メーカーの技術者・津田宗一が自宅で焼死した。出火元は密室状態の室内。警察は自殺を疑うが、捜査協力を仰いだ安全工学分野の大学教授・本上真理によって、遠隔操作での密室殺人を実現する、驚くべきトリックが明らかになる。一方、父親のDVから逃れるために無戸籍児として生きることを余儀なくされた少年は、様々な壁に直面し――。二つの事件が交錯するとき、悲痛な真相が浮かび上がる。 『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ。 ※本書は文庫書き下ろしです。
  • 震雷の人
    4.6
    ★中華時代小説の新鋭が放つ、松本清張賞受賞の大河武侠小説 〈安史の乱〉により未曾有の混乱に陥った唐で、 言葉の力を信じ、戦禍の流れを変えるべく奔走した顔季明。 彼の言葉を胸に、武芸に秀でた許嫁の張采春は故郷を出奔し、 采春の兄の張永は叛乱軍との戦へ身を投じた。 袂を分かった兄妹の運命は戦場にて思わぬ形で交差する――。 約3600万人もの犠牲者が出たと言われる〈安史の乱〉を背景に、 言葉の力で世を動かしたいという一心で文官を志す名家の青年と、 理不尽な理由で世間からつまはじきにされてきた地方の兄妹の 運命の出会いが唐の歴史を大きく動かす。 手に汗握るアクション、ハラハラする謀略、 そしてかけがえのない友情と愛情……。 そのすべてが詰まった、圧倒的スケールの武侠小説登場! (解説 三田主水) 第27回松本清張賞受賞作。 ※この電子書籍は2020年9月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 予備校のいちばん長い日
    4.2
    東大からの挑戦状!?伝説の入試問題に挑め! 1998年・3月。東京大学理科一類の後期日程試験に、過去に類を見ない数学の奇問が出題された。 中堅予備校「七徳塾」の数学講師・言問さくらは、解答速報を出すべく早速この奇問に挑むも、まったく解けない。しかも信じられないことに、他の大手予備校も解答を作成できずにいるという。 さくらはこの問題が受験史に残る超難問であると確信し、大手予備校を出し抜き、どこよりも早く解答速報を出してみせると決意するのだが――。 立ちはだかるは、東大が出題した伝説の入試問題。いまだ語り継がれる実在した受験史上最悪の超難問に挑む、本格数学小説!
  • 両手にトカレフ
    4.3
    『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の著者が14歳の少女の「世界」を描く、心揺さぶる長編小説。寒い冬の朝、14歳のミアは、短くなった制服のスカートを穿き、図書館の前に立っていた。そこで出合ったのは、カネコフミコの自伝。フミコは「別の世界」を見ることができる稀有な人だったという。本を夢中で読み進めるうち、ミアは同級生の誰よりもフミコが近くに感じられて――。
  • 新装版 文学のトリセツ 「桃太郎」で文学がわかる!
    4.5
    1巻1,760円 (税込)
    文学について興味があるけど「何から読めばいいのかわからない」と思っている人に向けて書かれた、やさしい入門書です。
  • 実力とは何か
    値引きあり
    -
    人はどうすれば実力をつけることができるのか。どうしたら自分の能力を100パーセント発揮できるのか。いかにしたら集中心・闘争心を体得できるのか。日本人で初めて「全米スポーツキャスター協会賞」を受賞したトップ・アナウンサーが、超一流プレイヤーたちの熱闘・死闘を通して勝者の条件・敗者の条件を明かす。
  • 花の木登り協会
    値引きあり
    -
    東洋某国に木登りブーム!! 彼らは協会を作り、家元制度をでっちあげ、大衆になつかしい木登りのダイゴ味を思い出させる。だが熱狂化するのがこの民族の特質、ブームに驚いた政府は危険防止をタテに禁止令を施行した。政府やマスコミをまき込んだ騒動の末は? アメリカ人著者による日本語ユーモア小説。
  • 太陽が笑ってる間に
    -
    1巻330円 (税込)
    山形なおみには、かつて島田金男という婚約者がいた。だがその彼に裏切られ、約束されていたはずの将来は完全に消え去り、路頭に迷った末、なおみは地元の両親の意志を継ぎ、本来の夢であった医者になる。 このまま過去の感傷に浸りながら平穏な生活が続くのかと思っていたその時、医院に二人の若者が訪れる。 その二人は金男の子だと主張し、家族になりたいと懇願する。その願いを聞き入れ、家族になった三人にようやく平穏が訪れた頃、突如、娘が残酷な運命に襲われて……。
  • 詩人 森川義信伝
    -
    1巻550円 (税込)
    没後80年祈念として、詩人 森川義信伝をまとめる。付一・森川義信十四歳の記「夏休中の一日」付二・森川義信十七歳の記「たき火」
  • 黄蝶舞う
    3.6
    平清盛が保元・平治の乱を制し、源義朝を死に追いやったのは有名な史実だ。そして嫡男・頼朝が囚われながらも死を許され、伊豆に配流になったのもよく知られる。清盛亡き後、頼朝は平氏を滅亡させ、鎌倉幕府を開いた。史上初の武家政権。しかし、初代頼朝・二代頼家・三代実朝ら3人の源氏の将軍は、いずれも悲劇的な死を遂げている。その数奇な因果は何を物語るのか。本書は、代表作『君の名残りを』で、タイムスリップ青春小説として平家物語の時代を描いた著者が、源家三代の将軍と、頼朝と北条政子の娘・大姫、実朝を暗殺した頼朝の子・公暁の5つの死を、妖しくも幻想的に描く連作時代小説である。死してなお続く清盛と頼朝の葛藤と、史書も記録しない頼朝の死の謎を描いた「されこうべ」をはじめ、実朝の死への道行きに寄り添った表題作「黄蝶舞う」など5篇の幻想譚を収録。ミリオンセラー『四日間の奇蹟』の著者が挑んだ新境地。解説:末國善己。
  • 熱愛者
    -
    音楽評論家で大学の講師でもある「私」が、主我的で嫉妬深い歌劇団のプリマドンナ・千坂牧子との生活に疲れ、小悪魔的な室内装飾家・津島頼子に心をひかれ、結婚して家庭生活に耽溺する。しかし、やがてその生活に破綻をきたし、頼子は別の男の許に走り去る。……心憎い程に女性心理を透視する著者が、男の異常なまでに純粋な熱愛がかえって女の愛を動揺させていくという物語を、物やわらかいムードの中に描いた力作。
  • 日本の野生動物
    -
    消えゆく日本の野生動物たちの素顔。日本のどこに、どんな野生動物がいて、彼らはいまどんな暮らしをし、どんな世界を持っているのか――失われゆく日本の自然のなかで生息しつづける野生動物のきびしい現実――その世界を訪ね、素顔をのぞく。生態画家・田中豊美の流麗なペン画が冴える動物学者によるフィールド・ガイド。
  • 飢餓旅行
    3.0
    昭和21年が明けて間もなく、恩田幸吉(おんだこうきち)の一家は、勤務先の淡路島から彼の故郷である九州宮崎へ旅行した。戦死した長男の遺骨を故郷の寺へ納めたいというのが幸吉の強い希望であった。妻、次男、三男、末娘と、総勢5人の家族旅行は、この時代においては無謀とも思えたが、幸吉はなぜかこだわった。戦後日本の家族の絆。涙と笑い、愛と感動の抒情紀行。
  • 間違いだらけの中古車選び
    -
    ビート、カプチーノ、ランエボ、プリウス、スカイラインGT-R、プリメーラ、コペン他――。真に価値あるクルマは、いつまでも色あせない。名シリーズ『間違いだらけのクルマ選び』過去10年分(95~04年)から各年度の「高評価車」を厳選。どれも「いつ買っても満足できるクルマ」である。自動車ジャーナリズム界の巨匠が、初めて文庫に取り組んだ本書を、すべてのクルマ好きにお届けする。 <文庫オリジナル>
  • 下駄の向くまま 新東京百景
    -
    ツゥーっと横丁曲って、路地の奥へツゥと入って……下駄の向くまま気の向くまま、ひたすら地ベタの感触と人間臭い風景にひかれ、なにやらやって来ましたあの町この町。ああ郷愁の…ムグ…「あの頃」。スケッチブック片手のブラブラ歩き、落着く先はなぜか黄昏時の赤提灯、ふられ酒あり祭り酒あり。江戸っ子絵師・滝田ゆう流「東京百景」。一口ガイド・マップ付き。
  • にあんちゃん 十歳の少女の日記
    -
    どん底の貧しい生活の中で明るく生きぬく10歳の少女の日記。昭和28年から親もない家もない兄弟4人が、きびしい現実の中で、くじけることなく、いつもはげましあって生きる姿を正直につづったこの日記は、つくられたものではない生のままの描写で、時代をこえて読者に深い感銘を呼びおこします。
  • i

    3.9
    アメリカ人の父と日本人の母のもとへ、養子としてやってきたアイ。 内戦、テロ、地震、貧困……世界には悲しいニュースがあふれている。 なのに、自分は恵まれた生活を送っている。 そのことを思うと、アイはなんだか苦しくなるが、どうしたらいいかわからない。 けれど、やがてアイは、親友と出会い、愛する人と家族になり、ひとりの女性として自らの手で扉を開ける―― たとえ理解できなくても、愛することはできる。 世界を変えられないとしても、想うことはできる。 西加奈子の渾身の叫びに、深く心を揺さぶられる長編小説。
  • 江戸老人旗本夜話
    -
    勤務先・江戸城。職業・旗本。天野弥五右衛門(やごえもん)81歳、赤裸々な日々の記。時代小説ではわからない武士の真実――。武士道とは長生きして出世競争に勝ちぬくことなり。武芸とは健康法なり。性は「接して泄(も)らさず」が善し。ある老旗本が書き残した、組織・仕事・カネ、家庭の悩み、性生活、老いへの惑い。江戸の「性」と「老い」を語れば当代随一の著者が武士の実像を生々しく描く、目から鱗(うろこ)の傑作エッセイ。(『元禄養老夜話』改題)
  • 災祥
    3.3
    1巻829円 (税込)
    第9回小説現代長編新人賞を受賞した新進気鋭の作家による、史実とファンタジーが織り交ざった切なくも美しい明代末期の物語。 舞台の中心は中国・北京の紫禁城。泰昌元年(1620年)、皇帝の息子である朱由検(しゅ・ゆうけん)はある日、何者かに井戸へ突き落とされ生死を彷徨う。目を覚ました時、そこには見たことがない一人の女性が立っていた。しかし、初めて見るその女性は、この世の者ではないという。朱由検は、彼にしか見えず、敵か味方かもわからない謎の美女・懐允(かいいん)に次第に惹かれてゆく。 時は経ち、皇帝・崇禎帝(すうていてい)となった朱由検は政務に行き詰まっていた。弩爾哈赤(ヌルハチ)率いる後金軍からの攻撃、臣下の裏切り、国内で蔓延する疫病など、手の打ちようが無い状態が続くが、いつも心の支えとなっていたのは、懐允の存在だった。 この手で触れ、温もりを感じることの出来る妃と、触れることは出来ないが唯一心を許すことのできる懐允の狭間で揺れる恋の葛藤。刻一刻と迫りくる明代絶滅の危機。 ──孤独な皇帝が最期に放った言葉は、ある女性への愛、そして民衆への愛だった。
  • 我が尻よ、高らかに謳え、愛の唄を
    3.0
    戦時下のヨーロッパ、芸人ピップは自由と平等を求めて、人並み外れた放屁の力を今日も放つ。ドラゴンも放つ。三馬鹿も宇宙で放つ。南海の島で放つ。奇才が放つ愛と感動と奇想の物語。
  • 新編 文学の責任
    -
    碩学・吉川幸次郎の中国文学の高弟であり、戦後日本文学の思想を根源的に、果敢に継承しようとして早逝した著者。『悲の器』で圧倒的な出発を果たし、『邪宗門』『散華』等々、70年代までの現代日本を代表する文学・思想者、高橋和巳の文壇的出発前を含めた初期の思想を凝集した「志」エッセイ。
  • コークスが燃えている
    3.9
    筑豊の炭鉱町出身の私(ひの子)は東京に住み、もうすぐ40歳になる。非正規で新聞社の校閲の仕事をしているが、3年限定の仕事なので、いずれ新たな職を探さねばならない。両親は他界していて、年下の恋人だった春生とは1年以上前に別れていた。新型コロナウイルスが広がるなか、前に弟との結婚騒動で出会った女性・沙穂から連絡があり、東京で食事をすることになる。彼女は看護師で、独りで子育てをしていた。ひの子は沙穂の影響で、逡巡しながらも春生にメールを送ってしまう。すると思いがけず返信があり、再び付き合うことになって……。出会いと別れ、他者とのつながり。現代女性が対峙する実相を、かつて炭鉱で労働を担った女性たちに心を寄せつつ描く、鮮烈な中編小説。
  • ただいま、お酒は出せません!
    3.6
    新宿の駅ビルに入っているイタリアン・マルコ新宿店で、店長の皆見から通達があった。「明日から店は休業です。しばらくの間、自宅で待機していてください」。コロナ禍による第一回目の緊急事態宣言。パートで働く鈴木六花は独り暮らしの中、孤独を深めていく。そして、休業が明けても客足は戻らず、課題は山積みだった。それでも六花は店の立て直しに奮闘する。「世の中が変わっても、失くしてはいけないものがある。それは、人と人との交流である。」――2020年からコロナ禍で分断された社会の中、もがきながらも光を探す希望の物語。30代でシングル、パートの女性が奮闘する新・お仕事小説。
  • 奪還(鶴見京介弁護士シリーズ)
    3.5
    有原和樹の妻が自宅で殺害された。妻の流産以降、夫婦仲は冷え切っており、まして妻の不倫を疑っていた有原をクロとする状況証拠は揃っていた。逮捕された有原の担当弁護士となった鶴見京介は、有原が殺害時刻に居酒屋で、アイヌが使う「ムックリ」という口琴を持った男と会ったという言葉を信じる。だが、探し出した男は、有原を覚えていないと答えた後、アリバイを証明することなく姿を晦ます……。手掛かりを求め北海道へ飛んだ鶴見は、暗い秘密を抱える人々の心を解きほぐし、嘘を暴きながら驚愕の真相に迫っていく! 長編ミステリー。
  • 渇き、海鳴り、僕の楽園
    3.5
    その島には、哀しい秘密があった――。 自分の代わりに「楽園」で働いてほしい――。夏休み、同級生にそう頼まれたウィル。アメリカの田舎町で過ごす退屈な日々、身勝手な父との生活にうんざりしていた彼は、なにもかも投げ打って異国へと旅立つ。着いた先で待っていたのは、グレイと呼ばれる墓守と、墓地しかない美しい島だった。やがて周囲で不思議な出来事が起こり始め、ウィルは「楽園」の秘密を解き明かしていく――。 『英国幻視の少年たち』『この夏のこともどうせ忘れる』の著者が、少年の鬱屈した苛立ちとやるせなさを描き切った傑作小説。
  • さよなら、転生物語
    3.7
    1巻737円 (税込)
    著者累計90万部突破!(電書含む) 生まれ変わったら幸せですか? 自分の人生が愛しくなる 涙と希望のヒューマンドラマ! 待望の文庫書き下ろし長編! 【あらすじ】 「生まれ変わりたい」。仕事に疲れたサトルは、拾ったランプの魔神の力で別の時代の人間を生きることに。それは誰とも競わず、遊んで暮らせる日々ーーのはずだった。やがて集う、転生を希望する者たち。ニートのゲーマー、皮膚炎に苦しむ少女が人生をやり直す時、本当に望んだ幸福を手にできるのか? 歴史と世界を駆け巡り、現代の生き方を問い直すヒューマンドラマ!  あなたはあなたのままでいい。 【文庫書き下ろし】 著者について ●二宮敦人(にのみや・あつと) 1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。代表作『最後の医者は桜を見上げて君を想う』等、フィクションとノンフィクションの垣根を越えて活躍。著書に『18禁日記』『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』『紳士と淑女のコロシアム「競技ダンス」へようこそ』等がある。 <全国の書店員が絶賛!> ・転生という言葉から得るイメージとは全く違う思わず息をのむような人間ドラマ。生きることとは何なのか? 幸せとは何なのかをこの本は本当の意味で教えてくれた。                                              (TSUTAYA商品企画プロデューサー 栗俣様) ・幸せってなんだ!? 現状に不満を抱く現代人が望んだ人生に転生したら……こんな人生!! と思っていたはずなのに……今まで見えていなかったことが見えてくる。一気読みしました。(喜久屋書店 小倉店 藤田様) ・自分以外の人生に転生出来たら幸せになれるのに……転生した世界に触れたことで自分の人生が愛しくなる。心の底から「自分の人生を生きたい」と震える希望を与えてくれる物語。(ジュンク堂書店 名古屋栄店 西田様) ・読み終わった後、すがすがしい気持ちになりました。転生の指輪を通して、大切なことに気付き、昨日までの自分とは違う何かを手に入れた彼らの話も読んでみたくなりました。(紀伊国屋書店 新宿本店 宮本様)
  • それでも僕は夢を見る
    3.9
    1巻1,016円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※本商品は過去にミズノオフィスから配信されていた商品になります。収録内容に変更はありませんので、重複購入にご注意ください。 ベストセラー「夢をかなえるゾウ」の水野敬也と動画サイトで300万回以上の再生数を誇ったパラパラ漫画「振り子」やNHK朝ドラ「あまちゃん」のアニメーションの作者鉄拳がタッグを組んだ。 「夢」はずっと僕のそばにいた。 けれど、いつまでも「夢」を追うのが辛くなった僕は、ある日彼を捨てた――。 老いた主人公がひとり病室で横たわるとき、捨てたはずの「夢」が戻ってくる。 「夢」に励まされ、主人公が最期に書き上げた一通の手紙とは? 動き出しそうになめらかなモノクロの絵と、静かな余韻を残す物語。 読む人によって、それぞれが違う感動を味わえる しっとり泣けてほんわか温かくなれる、珠玉の一冊です。
  • 小説 らくだ
    -
    1巻1,430円 (税込)
    かんかんのうを 踊らせるで 有名な古典落語「らくだ」 兄貴分やらくだの生い立ちにも迫り肉厚の作品に――是非、ご一読を ――――桂文治 一緒にいることこそが、不幸せではありませんか? 大きな体で大酒飲みの荒くれ者で、長屋や近隣の住民たちから嫌われていた通称「らくだ」。ある日、らくだの兄貴分、半次が長屋を訪ねると、らくだが死んでいた。半次はその弔いの金の工面をするために、通りかかったくず屋の久六を呼び止める。らくだの死を知らされ、驚く久六だったが、半次に脅され、長屋の月番や大家に金品要求の言伝てを行うはめに。出し渋るところには、らくだの死骸を運んで「かんかんのう」を踊らせ、ついには香典や物品を入手する。やがて、久六はらくだの母親のもとに使いに出かけるが―― 複雑な滑稽咄を人情咄として再構成、小説 古典落語シリーズ第3弾! 松浦シオリ・装画
  • 小説 西海屋騒動
    3.0
    1巻1,540円 (税込)
    人生そのものが 博打なんだよ 転がる賽に金は生えぬ 罪深き人 欲求は満たされる事を知らない ――――柳亭左龍 てめえらは、何度俺から奪えばそれで気が済むんだ。 軽井沢の有名旅籠の次男として育った理吉。裕福な環境で恵まれた生活を送っていたものの、なぜか家族との距離を感じ、心はいつも満たされずにいた。そうした心の飢えを埋めるかのように兄・新吉のものをくすねては、新吉と喧嘩になる毎日。やがて新吉は侠の世界に飛び出すが、理吉は家業の手伝いをするのみ。旅籠の下働きの定丸に誘われるままに、博打を覚えたがために家を追われ、西海屋に流れ着く。番頭の慶蔵のもとで頭角を現すが……業と欲に呑まれ、因縁に絡み取られていく―― 因果と侠の中で揺れ、流転と転落の男の物語――小説 古典落語シリーズ第4弾! 松浦シオリ・装画
  • 未来旅行記 この手紙を君へ
    -
    1巻880円 (税込)
    日本と北アイルランド間の文通で育まれた健とロバートの友情物語 「あなたの未来旅行記は、何ですか?」 大学卒業後に双璧性障がいを患い、全く働けずに苦しんだ経験を持つ田中健は、つまらない毎日に嫌気がさし、得意な英語を活かして海外ペンフレンドを作ろうとある文通サイトにアクセスをする。そこで知り合ったのが北アイルランドに住むロバート・ハミルトンだ。日本と日本文学が好きな、赤毛で青い目をした、知的でハンサムなロバート。しかし彼もまた、北アイルランド紛争で大切な兄を失くし、苦しんでいた。健23歳、ロバート19歳の頃だ。 それから10年の月日を経て、再びSNSでロバートからのメッセージを受け取った健は、彼に会いに、北アイルランドに行くことを決意する。 目次 第一章 巡り合い 第二章 再起 第三章 三日坊主百回の薦(すす)め 第四章 同情と同苦の違い 第五章 歓迎 第六章 また会う日まで 第七章 十年の悔恨(かいこん) 第八章 幼き日の記憶 第九章 ショーン・オハラの日本滞在記 第十章 悲劇という負のスパイラル 第十一章 三十年後の君へ 第十二章 健はどこへ 〈著者紹介〉 オハラ ポテト 学生時代から何度もアイルランドに留学、旅をする。中でも2014年10月31日からの、3泊5日の北アイルランド弾丸旅行が一番の思い出となる。著者自身、双極性障害を患い、精神障がい者手帳を取得。同じ様な境遇の人達の助けになりたく、作家を目指す。将来英語で出版して、世界中の人達に、障がいがあっても負けないように、励ませる本を書き広めることが目標。 2018年1月、世界中のAmazon Kindleにて、自作の英文詩集” Chasing afterrainbows”を電子書籍として出版。同年六月、Amazon Japanにて、同著をPODで出版。

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  • ターフの前で
    -
    1巻1,100円 (税込)
    人生で大切なこととは何ですか? 幸せは絶対的だと思いますか? 愛とは何か、人間の生きる意味とは何かを問いかける物語。 魔法倶楽部の高校生クレイズは、ティーチャーから「魔法使いが結婚をすると必ず孤独になる」と聞かされた。クレイズはそれでも魔法使いとして生きることを選択し、同級生のポンチに自分の人生の物語を書いてもらうことに。 人生を懸命に生きれば、神と会話ができる男・リョウに出会えると知ったクレイズは、友人たちにも同じように意義ある人生を過ごし彼を探す手伝いをするよう頼む。 そして月日は流れ、時代は変わり、それぞれの人生も変わっていった。 ある友人は結婚をして幸せな家庭を築き、ある者はプロボクサーになった。懸命に生きることを放棄してしまった者ももちろんいた。 では、クレイズは? 彼の人生の選択は正しかったのか?

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  • 大江戸弘メ帖 第一編 東錦絵
    -
    1巻1,100円 (税込)
    「東錦絵」に惚れた男、大倉屋松七郎の活躍。 江戸時代、幕府の樹立により、政治の中心は京都から江戸へと移行。しかし、それでもなお京都は文化の中心であるという人々の意識は強かった。そんな人々に、東錦絵に惚れた大倉屋松七郎は、江戸が育んだ文化を知らしめようと奮闘する。 主人公・松七郎のほか、繊細な表情の美人画で人気を博した鈴木春信や九代目市村羽左衛門など、実在した人物も登場。江戸中期の人々の暮らしや生き様が垣間見える長編歴史エンタメ小説。 深川の色/旗本の知恵/金色の朝/役者の見世/二丁町/客という教師/二代目瀬川菊之丞/菊之丞油見世/大倉屋喜七/江戸の変化/旗本の町/坐鋪八景/一番美しい物/菊酒/鈴木春信/大小絵暦交換会/大倉屋/田沼意次/家訓/京橋弓町大倉屋/おまつ様/京の美人/武士から商人に/江戸の町/輪王寺宮一品法親王/御隠殿の出会い/江戸の商人/田沼への報告/田沼一族/川上不白/江戸の町の才能/創意工夫/江戸千家/坐鋪八景/江戸の名物/東錦絵/高い売り物/御側御用人の仕事/江戸の名誉/日光社参/事態急変/体の変調/金竜山浅草寺/鱗形屋孫兵衛/王子稲荷の前の茶屋/江戸の温かみ 〈著者紹介〉 渋谷松雄(しぶや・まつお) 1946年、東京生まれ。芝中・高を卒業。早稲田大学商学部入学。広告管理論専攻。 広告会社に勤務。その後、広告会社を設立。

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  • バビロンの歌3000 years ago
    -
    1巻1,100円 (税込)
    天命の石板をさがせ! ごく普通の会社員である犬山光輝は、普段はテレアポの仕事をこなし、オフの日はバンド活動でギターを弾くという、同じことのくりかえしにどこか虚しさを抱いていた。そんな彼がある日、目を覚ますとなぜか古代中東にワープしていた!状況が飲みこめずにいる光輝の元に現れた天使から告げられたのは、驚きの使命だった。それは、世界を支配しようとしている悪者よりも先に、5つの「天命の石板」を探せというものだった。はたして、光輝は石板を見つけだし世界を救うことができるのか?!異世界を舞台に繰り広げられるファンタジー小説。 第1章 「心に太陽を」 第2章 「宇宙からのメッセージ ここはどこ?」 第3章 「神との対談」 第4章 「吟遊詩人の理由と覚醒」 第5章 「シャスタ山」 第6章 「シャスタ山 後編 意外」 第7章 「石板のありかロードマップ人の存在」 第8章 「旅立ちのとき、もらうもの、精霊の地パタゴニアへ会う人帰る人」 第9章 「精霊の地にて石板あらわる」 第10章 「アンカラ、ハンムラビ王の御前にて」 第11章 「アンカラ、火に包まれる」 第12章 「悪魔の地オシマ、新しい世界へ」 舞姫(まいひめ) 名古屋出身アラサー男子。 童話や脚本などの執筆経験だけでなく、実は占い師としての活動実績もあります。 僕らの目に見えないものから届くメッセージの、大切さや素晴らしさを様々な表現でお伝えしてきました。 時空を超えて展開するこの物語で、読者の皆さんの心に、キラキラ輝くようなドキドキワクワクと、最後には心温まるような安心感や新しい世界へ羽ばたくような想いを抱いてもらえたら嬉しいです。

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  • 陽を見つめて
    -
    1巻1,100円 (税込)
    平成七年一月一七日午前五時四六分、数十秒で神戸に地獄が訪れた。この今を、まだ誰も知らなかった。 大学受験を目前に控えた西島英男。 日常は、突然の阪神淡路大震災で一瞬にして崩れ去った。 死の恐怖や、苦しい避難所での生活。打ちのめされて見えたのは、それでも生き抜きたいという執着ともいえるほどの強い願い――。 災害に見舞われた一家の悲劇と少年の成長を描く一作。 [プロローグ] [第1章]必死の救出と避難 [第2章]失意の中で [第3章]被災者たちの苦悩と奮闘 [第4章]避難所の難題 [第5章]高校の再開と級友たちとの再会 [第6章]被災女性との絆 [エピローグ] 〈著者紹介〉 西野 民彦(にしの たみひこ) 昭和21(1946)年神戸生まれ 神戸育ち 市井の海に漂う平凡な高齢者 若い世代の皆様に、誇りと勇気を持って強く生きていってほしいという思いを込めて書きました。 “ 幸運は勇気ある者に寄り添う ”ことを信じて!

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  • パペットのように
    -
    1巻1,144円 (税込)
    舶用機器専業の会社を経営し、日々ソナー開発に奔走する芦原俊夫はある日を境に封印していた過去と向き合うことになる。 「自分には似つかわしくない人生を自分は生きている。そういう思いをどのように自分に納得させればいいのか分からない」 俊夫の歩んだ道の先にあるものとは果たして……

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  • 凡人林さん
    -
    1巻1,144円 (税込)
    ごくありふれた日常を送っていた林さんと妻・文音のもとに、 離婚した娘の頼子と、仮釈放で出所した息子の正勝が帰ってきた。 久しぶりに一家が揃うも、それぞれが問題を抱え、 素直に気持ちを打ち明けられなくなっていた四人。 ある日、林さんの前に現れた不思議な男との出会いから、 文音の秘密が明らかになり――。

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  • 露地裏の集団ジェンガ
    -
    1巻1,144円 (税込)
    地方企業に勤める凡庸な会社員が紡ぐ、起業に至るまでの生々しくも鮮明な足跡。 組織・企業・生物化学・インターネット・経済的要素が不揃いに混じり合う、ニュータイプの社会派小説。

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  • 上海輪舞曲
    -
    1巻1,320円 (税込)
    第二次世界大戦中の上海、戦後の日本。意図せずして諜報員として戦争に関わる青年と、それを取り巻く個性的な仲間たちの人生を躍動的に描いた長編歴史小説。 花街で育った賢治は、歳の割にませた少年だった。昭和11年、明治大学の予科に進学した賢治は、広告研究会に所属し、華やかな時代の流れに乗り、広告の研究に情熱を燃やす。卒業後、サークルの機関誌をきっかけに就職した会社は外国向け宣伝誌の制作会社だったが、ある日上海への転勤を命じられる。 当時の上海は、“洗練と猥雑”が同居した、まさに“混沌"とした街だった。 第二次世界大戦の戦火が激しくなる中、ダンスホールや、バーで出会う人々との交流を通して、「魔都」と称される上海の裏側に、賢治は意図せずして足を踏み入れていく――。

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  • 玉響の光
    -
    1巻1,408円 (税込)
    主人公瑠衣に託された祖父の日記。それはまさに祖父からの遺言だった――。そこには、日韓併合時代を生きた瑠衣の祖母雪子と韓国人詩人ウリョンの、知られざる愛の軌跡が綴られていたのだ。祖国への誇りと愛する人への強い想いは、60年の時をも越え、瑠衣をある運命的な出会いへと導いていく。祖父が生前決して口にできなかった事実。そして、瑠璃色に光る2個のロザリオに込められた意味とは。過去と現代を交錯しながら進む、日韓の国境を越えたふたつのラブストーリー。

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  • 再会。またふたたびの……
    -
    1巻1,650円 (税込)
    父娘ほど年齢差のある夫・生駒との平穏な新婚生活を送っていた智洋は、2001年のある日、夫の蔵書から一枚のモノクロ写真を見つける。ミニスカ姿の若い女性のようだ。朝食時に「これ、だあれ?」と切り出す。予想外の反応。初めてだ、あんなに狼狽する、ふだんは冷静な夫の姿――。 釈然としないまま、マダムからランチの誘いに応じたときから、智洋の運命が大きく動き出す。 「ここは1971年? いくらなんでも信じられない……。あの眩暈で、わたし、30年前の東京に弾き飛ばされてしまった?! まさか……」 時空を超えて浮き彫りになっていく人間模様、そして夫婦の愛を巧みに描いた秀作。 目次 ◎プロローグ ◎第一章 大竹寿美としての人生 ◎第二章 高橋生駒との邂逅 ◎第三章 時枝明子への告白 ◎第四章 槇田眞珠の罪 ◎第五章 田中春美の恋 ◎第六章 酒井瑞江との同居 ◎第七章 浦野素子との同棲 ◎第八章 時枝新と鷲見詩織の結婚 ◎第九章 角智洋の落とし物 ◎第十章 太田真一との再会 ◎エピローグ 〈著者紹介〉 恵美啓(けい・よしあき) 戦後日本“独立”時、関西で生まれ、東京で育つ。 転職5回くらい、転居10回以上。 性自認は生まれたままの男、恋愛対象は女性。 著書に新書あり。フィクションは初。

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  • いずれすべては海の中に
    3.9
    最新の義手が道路と繫がった男の話(「一筋に伸びる二車線のハイウェイ」)、世代間宇宙船の中で受け継がれる記憶と歴史と音楽(「風はさまよう」)、クジラを運転して旅をするという奇妙な仕事の終わりに待つ予想外の結末(「イッカク」)、並行世界のサラ・ピンスカーたちが集まるサラコンで起きた殺人事件をサラ・ピンスカーのひとりが解決するSFミステリ(「そして(Nマイナス1)人しかいなくなった」)など。 奇想の海に呑まれ、たゆたい、息を継ぎ、泳ぎ続ける。その果てに待つものは――。静かな筆致で描かれる、不思議で愛おしいフィリップ・K・ディック賞を受賞した異色短篇集。 アーシュラ・K・ル=グウィンや、ケリー・リンクの作風を受け継ぎながら、彼女自身の不屈の声が全面に響いている。 ――〈カーカス・レビュー〉 幻想的な要素を含みながら、同時に、現実にある身近な喪失と痛みに根ざしたほろ苦い物語だ。この物語には、美しい繊細さがある。思索的(スペキュレイティヴ)な要素で読者の頭を殴ることはなく、物語の多くの側面を行間に残している。ピンスカーはサブテキストを非常に巧みに扱い、ページ上ではひとつの物語しか描かれていないが、読者にはふたつの完全な物語が提示されている。 ――A・C・ワイズ(作家) 【短篇集として】 2020年度フィリップ・K・ディック賞受賞作 2020年度ローカス賞短篇集部門候補作 2020年度世界幻想文学大賞候補作 【収録作品一覧】 「一筋に伸びる二車線のハイウェイ」(2015年度ネビュラ賞短篇部門候補作) 「そしてわれらは暗闇の中」 「記憶が戻る日(リメンバリー・デイ)」 「いずれすべては海の中に」(2017年度ネビュラ賞短篇部門候補作) 「彼女の低いハム音」 「死者との対話」 「時間流民のためのシュウェル・ホーム」 「深淵をあとに歓喜して」(2014年度シオドア・スタージョン賞短篇部門受賞作、ネビュラ賞中篇部門候補作) 「孤独な船乗りはだれ一人」 「風はさまよう」(2018年度ヒューゴー賞中篇部門候補作、ローカス賞中篇部門候補作、ネビュラ賞中篇部門候補作) 「オープン・ロードの聖母様」(2016年度ネビュラ賞中篇部門受賞作、ヒューゴー賞中篇部門候補作、シオドア・スタージョン短篇部門候補作) 「イッカク」(2020年度ローカス賞中篇部門候補作) 「そして(Nマイナス1)人しかいなくなった」(2016年度ヒューゴー賞ノヴェラ部門候補作、シオドア・スタージョン短篇部門候補作、ローカス賞ノヴェラ部門受賞作)
  • 鼎談集 金井姉妹のマッド・ティーパ-ティーへようこそ
    5.0
    蓮實重彦、大岡昇平、西江雅之、篠山紀信ら9人のゲストを迎えて、70年代後半から80年代前半に収録された若き日のおはなし。野球のこと、時間のこと、言葉のこと、写真のこと、そして映画のことなどを忌憚なく語り合う、知的興奮に満ちた鼎談集。鼎談のお相手との思い出を語り合う「目白姉妹の語り下ろし対談」も収録!
  • 苦役列車(新潮文庫)
    4.0
    劣等感とやり場のない怒りを溜め、埠頭の冷凍倉庫で日雇い仕事を続ける北町貫多、19歳。将来への希望もなく、厄介な自意識を抱えて生きる日々を、苦役の従事と見立てた貫多の明日は――。現代文学に私小説が逆襲を遂げた、第144回芥川賞受賞作。後年私小説家となった貫多の、無名作家たる諦観と八方破れの覚悟を描いた「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」を併録。(解説・石原慎太郎)
  • 硝子の葦(新潮文庫)
    3.9
    道東・釧路で『ホテルローヤル』を営む幸田喜一郎が交通事故で意識不明の重体となった。年の離れた夫を看病する妻・節子の平穏な日常にも亀裂が入り、闇が溢れ出す――。彼女が愛人関係にある澤木とともに、家出した夫の一人娘を探し始めると、次々と謎に直面する。短歌仲間の家庭に潜む秘密、その娘の誘拐事件、長らく夫の愛人だった母の失踪……。驚愕の結末を迎える傑作ミステリー。(解説・池上冬樹)
  • 別れの季節―お鳥見女房―(新潮文庫)
    完結
    5.0
    全1巻649円 (税込)
    時の流れは、いやおうなしに出会いと別れを運んでくる――。次男二女が巣立ち、五人の孫にも恵まれ、幸多き日々を過ごしていた珠世。だが、浦賀に黒船が来航し、雑司ケ谷の矢島家にも動揺が広がる。また、かつて居候していた源太夫は大地震に見舞われた郷里・小田原の生家が気がかりで、帰参を考えはじめ……。激動の時代を生きる人々のあたたかな繋がりを描く大人気シリーズ、堂々完結!(解説・神田蘭)
  • カゲロボ(新潮文庫)
    3.4
    1巻649円 (税込)
    人間そっくりのロボット「カゲロボ」が学校や会社、家庭に入り込み、いじめや虐待を監視している――そんな都市伝説に沸く教室で、カゲロボと噂される女子がいた。彼女に話しかけた冬は、ある秘密を打ち明けられ……(「はだ」)。何者でもない自分の人生を、誰かが見守ってくれているのだとしたら。共に怒ってくれるとしたら。押し潰されそうな心に、刺さって抜けない感動が寄り添う、連作短編集。
  • あたしたち、海へ(新潮文庫)
    4.1
    有夢と瑤子と海は、いつも好きなアーティストの話で盛り上がる親友同士。しかし私立女子中学校に進学後、関係が一変する。クラスを仕切る女子に反発した海に対し、報復のいじめが始まったのだ。有夢と瑤子も次第に抗いきれなくなり――。海の母親、担任ら、大人の視点からも浮かび上がる理不尽な社会の「仕組み」。心を削る暴力の輪に組み込まれ、もがく全ての人に、一筋の光を照らす長編小説。(解説・鴻巣友季子)
  • 焔(新潮文庫)
    3.5
    焔を囲んだ人達が、それぞれの身に起こったことを語り出す――。近隣諸国と武力衝突の危険性が高まるなか、人々が“あること”を始める「ピンク」。突然泣き出してしまう“謎の病”が大流行する「眼魚」。南米やアフリカなど各地から集まった力士が頂点をめざす「世界大角力共和国杯」。祈りや驚嘆、希望など様々な思いを込めて語られた九つの物語は、最後に大きく燃え上がる。谷崎潤一郎賞受賞作。
  • やまいだれの歌(新潮文庫)
    4.4
    中学を出て、その日暮らしを三年半。十代も終わりに近づいてきた北町貫多は、心機一転、再出発を期し、横浜桜木町に移り住み、これまでの日雇いとは異なる造園会社での仕事をはじめた。三週目に入って、事務のアルバイトとして貫多と同い年の女の子がやってきた。寝酒と読書と自慰の他に特に楽しみのなかった貫多に心を震わせる存在が現れたのだった。著者初の幻の傑作長編、ついに文庫化。(解説・山下敦弘)
  • 手のひらの楽園(新潮文庫)
    4.0
    父のことは知らない。物心つく前に死んだらしい。長崎県の離島・松乃島で母子家庭に育った友麻は、本土にある私立夕陽ノ丘高校エステ科に進学するため島を離れた。その数日後、母は失踪した。帰省の折に予期せぬ出会いから母の秘密を知り、足下がぐらりと揺れる友麻。だが厳しい現実を突きつけられても友麻は自分を信じ友人に支えられ歩んでいく。繊細な十代の姿を描き出す、感涙の青春小説。(解説・栗田有起)
  • ラブレス(新潮文庫)
    4.3
    謎の位牌を握りしめて、百合江は死の床についていた――。彼女の生涯はまさに波乱万丈だった。道東の開拓村で極貧の家に育ち、中学卒業と同時に奉公に出されるが、やがては旅芸人一座に飛び込んだ。一方、妹の里実は地元に残り、理容師の道を歩み始める……。流転する百合江と堅実な妹の60年に及ぶ絆を軸にして、姉妹の母や娘たちを含む女三世代の凄絶な人生を描いた圧倒的長編小説。(解説・小池真理子)
  • スパイコードW
    3.7
    コロナ禍で欧米の影響力が低下した近未来。強力な新指導者を得た中国が、遂に長年計画していた台湾への武力侵攻に乗り出そうとする。アジア発の世界大戦を防ぐため、旧日本軍最後の特務機関“Ω(オメガ)”が作戦を開始。各地に潜入していた“Ω”のエージェントたちがミッションに挑む。彼らは台湾、そして世界の危機を救うことができるのか? 仕掛けられた切り札「W」とは? スパイたちの一度限りの宴が始まった!
  • お鳥見女房シリーズ(全8巻)合本版(新潮文庫)
    値引きあり
    4.0
    1巻3,480円 (税込)
    将軍の鷹狩りの下準備をするお鳥見役には、幕府の密偵という裏の役割があった。江戸郊外、雑司ケ谷の組屋敷に暮らす矢島家は、当主が任務のため旅立ち、留守宅を女房・珠世が切り盛りしている。そんな屋敷に、ある日、子だくさんの浪人者が押しかけて来て……さまざまな難題を持ち前の明るさと機転で解決していく珠世。その笑顔と大家族の情愛に心安らぐ、人気シリーズ。 ※当電子版は新潮文庫版『お鳥見女房』シリーズ全8巻をまとめた合本版です。
  • ジャーロ dash No. 82
    無料あり
    -
    ミステリー誌「ジャーロ」の無料試し読み版「ジャーロ dash」始めました! ミステリーを掘り下げるエッセイ・評論・コラム、マンガ、新刊ミステリー書評や最新映画レビューなどの情報ページを、「ジャーロ dash」では無料で読めます。また、毎号20作近く掲載している長編連載、連作短編、読み切り短編のミステリー小説も、冒頭部分を試し読みOK! 今号は柄刀 一〈南美希風・国名シリーズ〉や岩井圭也、森川智喜の中短編も!

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  • 黄いろのトマト
    -
    1巻110円 (税込)
    宮沢賢治の楽しい童話三本を収録。「黄いろのトマト」博物館の蜂雀が語るペムペルとネリのかわいそうな物語。しかし蜂雀はなかなか話してくれません。「蜘蛛となめくじと狸」蜘蛛となめくじと狸は競争をしていました。なんの競争でしょうか。悪いことをすると地獄へ行ってしまいます。「虔十公園林」虔十は縄の帯をしめて歩き、いつも笑っているのでみんなからばかにされていました。あるときお父さんに頼んで、杉の苗を700本買ってもらいます。みんなはそんなところに杉は育たないと馬鹿にしますが、虔十は一生懸命に杉を育てました。やがて子供たちが集まってきます。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 羽衣物語
    -
    1巻110円 (税込)
    大きな国と小さな国の国境。そこを守る老人と青年のお話。最初は敵と味方と思っていたが、やがて打ち解けて仲良くなる。しかしやがて二つの国は戦争を始めてしまう……「野ばら」。三保の松原で見つけた美しい着物は天女の羽衣でした。やがて天女は天に帰っていきます「羽衣物語」。その家には古い青いランプがありました。そのランプを点けると不思議なことが起こります。おばあさんが子供のころの物語。果たしてお父さんは帰ってくるでしょうか「青いランプ」。日本のアンデルセンと言われる小川未明の童話三本を収録。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 百合祭
    値引きあり
    3.0
    乳房を手で包むようにしながら、柔らかく吸った。また、ちゅうちゅうと音が立った。彼は乳首を舌でなぞりながら、腰巻の紐を解き始めた――。老女ばかりが住むアパートに八十を目前にした男性・三好さんが引っ越してきた。彼女たちは魅力的な三好さんに惹かれていく。老人だって男と女。恋と性は終わらない。愛の争奪戦の行方はいったい――。
  • 親はあっても子は育つ
    値引きあり
    -
    近い将来やってくるだろう食糧難、神聖なるべき母乳まで汚染した公害……、破局を目前に、孫子の血肉をくらって安逸に暮す親たちは、子供の未来のために今なにをなすべきか? 育児書や教育産業主導の育児を拒否し、親子の温もりが通いあう人間的子育てを希求する、二人の娘をもつ著者の真情あふれる子育て論。
  • 家族の晩餐
    値引きあり
    -
    弓岡愛子、高校2年生。母亜美子、38歳。母娘二人暮し。愛子は毎月第一日曜日に実父(パパ)とデイトする。だがこのデイトは、もはやメルヘンではなく、陰惨さを帯び始めてさえいるのだ――家族という大都会の中のもっとも小さな単位。そこにも葛藤があり事件がある。その日常の模様を、都会の中の母娘の微妙な関係を、愛情こめて描く長編メッセージ小説。テレビドラマ化も。
  • フォト・ルポ 七つの海で泳ぎたい
    値引きあり
    -
    揺れ動く世界のなかで、何が変わり、何が根づこうとしているのか。モルディブ諸島からフィリピン、イベリア、アルゼンチン、延吉などの海峡のはざまから考える。海を行き丘の陰にくつろぐとき、そこで接する普通の人々の生活に、何か素直に肌で感じとれるものがある。民衆のホンネをくみあげるカラー文庫。
  • 「愛されたい」症候群
    値引きあり
    -
    夫婦、親子、老人など「家族の絆」がいま危機にある。NHK「おはようジャーナル」でおなじみの人気キャスターが、夫婦、子供の教育、老人介護、悪徳商法などの取材を通してとらえた現代の家族の肖像。この現実をいかに乗り切ったらよいか。人間関係に悩みを持つ老若男女に提案する、打開のための具体例。潤いのある人間関係を築くための愛の処方箋。
  • 緑の箱庭レストラン ~初恋の蕾と再会のペペロンチーノ~
    値引きあり
    4.1
    重度な植物オタク女子×イケメン料理人のおいしい恋の物語 住宅街から少し外れたところにある『箱庭レストラン』。 そこは、『完全紹介制&予約制』かつ『料理は基本シェフのおまかせ』と一風変わったレストランだった。 恋愛に奥手なみどりは初恋の人と一緒にレストランで働くことに――!? 重度な植物ヲタクのみどりは、地元で初恋の人『実咲くん』と再会する。 久しぶりに会った実咲は植物であふれるお屋敷で『箱庭レストラン』を営んでいた。 そのお店は、『完全紹介制&予約制』かつ『料理は基本シェフのおまかせ』と一風変わったレストランだった。 彼の誘いでみどりはレストランで働くことに――!?  プロローグ 一皿 再会と春キャベツのペペロンチーノ 二皿 秘め事と鶏肉のイチゴソースがけ 三皿 兄弟喧嘩と採れたてトマトのカプレーゼ 四皿 薔薇のお屋敷と抹茶カスタードアップルパイ 五皿 誕生日とお花のバタークリームケーキ エピローグ ■著者 石川県出身。2016年に「あなたのドコかに花が咲く」で第2回お仕事小説コン特別賞を受賞。 2017年1月にモーニングスター大賞で「余命六ヶ月延長してもらったから、ここからは私の時間です」が受賞。 同年3月に「あなたのドコかに花が咲く」を改題した『花屋「ゆめゆめ」で不思議な花束を』(マイナビ出版)でデビュー。 著書に『金沢あまやどり茶房』(アルファポリス)、『かりそめ夫婦の育神日誌~神様双子、育てます~』『ウソつき夫婦のあやかし婚姻事情~旦那さまは最強の天邪鬼!?~』(ともにスターツ出版)などがある。 ■カバーイラスト ジワタネホ
  • エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)
    3.8
    コウコは、寝たきりに近いおばあちゃんの深夜のトイレ当番を引き受けることで熱帯魚を飼うのを許された。夜、水槽のある部屋で、おばあちゃんは不思議な反応を見せ、少女のような表情でコウコと話をするようになる。ある日、熱帯魚の水槽を見守る二人が目にしたものは――なぜ、こんなむごいことに。コウコの嘆きが、おばあちゃんの胸奥に眠る少女時代の切ない記憶を呼び起こす……。
  • 江戸川乱歩の大推理
    -
    江戸川乱歩はなぜ、幻の作家の小説『仮面の恋』を封印したのか? 真相を探る作家志望の青年を、由布院温泉に訪れた編集者・服部健太郎。しかし青年は何者かに襲われ意識不明。謎の美少女が現われて、小説も紛失した。――昭和初期に起きたある殺人と、探偵乱歩の名推理。隠された暗号、男装の麗人……健太郎と妻の知香が謎を解く。耽美の世界が現代に甦った!
  • セイジ
    3.9
    いまはもう寂れてしまった国道沿いの一軒のドライブイン。そこで、僕は、ただ純粋に不器用に生きる青年セイジに出会う。「人間って何だ」「人生っていったい何だ」――そんなことを考えながらも気のおけない仲間たちと楽しく過ごしていたある日、目の前で奇蹟は起こった。文壇を騒然とさせた話題作。太宰治賞作家の原点とも言うべき名作。「竜二」を併せて収録した。
  • ジャーロ No. 82
    -
    1巻550円 (税込)
    ●柄刀 一〈南美希風・国名シリーズ〉「或るチャイナ橙の謎」200枚! ●読み切り短編:岩井圭也、森川智喜 ●快調連作・連載陣!:青柳碧人、五十嵐貴久、大倉崇裕、大山誠一郎、折原 一、恩田 陸、笠井 潔、坂木 司、西條奈加、竹本健治、辻堂ゆめ、長浦 京、中山七里、早坂 吝、深町秋生、薬丸 岳、イクタケマコト ●松澤くれは『フリル』スペシャルイベント・レポート
  • 道具侍隠密帳~四つ巴の御用~
    -
    1~4巻550~660円 (税込)
    小普請組旗本・能登川清兵衛は、義母と妻に頭が上がらない毎日だが、彼には探索・暗殺者という裏の顔があった。御側衆・上野久唯から持ち込まれたのは、権勢を誇る小納戸頭取・大原石堂の殺害依頼。石堂の周囲を探るうち、清兵衛は幾重にも巡らされた陰謀の匂いを嗅ぐ。小者の峰介が作った、珍妙で抜群に使える道具の数々を懐に潜ませ、清兵衛は敵陣に乗り込む!
  • 孤高の若君~鳥見役京四郎裏御用(一)~
    -
    1~5巻550~660円 (税込)
    将軍の鷹の餌となる雀の捕獲と鷹場の巡検を表の仕事とする鳥見役・諏訪京四郎。その裏では、鳥見役組頭である兄の命を受けての隠密働きもする。飛鳥山へ雀捕りに出かけた京四郎は豊後国東藩の若君・鶴千代と知り合い、好意を持つ。ところが国東藩では鶴千代とその弟を巡り御家騒動が勃発していた。国東藩の探索を命じられた京四郎が、抜け荷事件も絡む血肉の争いに挑む!
  • 家守綺譚(新潮文庫)
    4.4
    庭・池・電燈付二階屋。汽車駅・銭湯近接。四季折々、草・花・鳥・獣・仔竜・小鬼・河童・人魚・竹精・桜鬼・聖母・亡友等々々出没数多……本書は、百年まえ、天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」=綿貫征四郎と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。――綿貫征四郎の随筆「烏蘞苺記(やぶがらしのき)」を巻末に収録。
  • りかさん(新潮文庫)
    3.9
    リカちゃんが欲しいと頼んだようこに、おばあちゃんから贈られたのは黒髪の市松人形で、名前がりか。こんなはずじゃ。確かに。だってこの人形、人と心を通わせる術を持っていたのだ。りかさんに導かれたようこが、古い人形たちの心を見つめ、かつての持ち主たちの思いに触れた時――。成長したようことその仲間たちの、愛と憎しみと「母性」をめぐる書下ろし「ミケルの庭」併録。
  • 冬虫夏草(新潮文庫)
    4.3
    亡き友の家を守る物書き、綿貫征四郎。姿を消した忠犬ゴローを探すため、鈴鹿の山中へ旅に出た彼は、道道で印象深い邂逅を経験する。河童の少年。秋の花実。異郷から来た老女。天狗。お産で命を落とした若妻。荘厳な滝。赤竜の化身。宿を営むイワナの夫婦。人間と精たちとがともに暮らす清澄な山で、果たして再びゴローに会えるのか。『家守綺譚』の主人公による、ささやかで豊饒な冒険譚。
  • 西の魔女が死んだ(新潮文庫)
    3.8
    中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。
  • Aimee【上】
    -
    1~2巻658~768円 (税込)
    【書籍説明】 地下世界に広がる聖なる火種の村。村人達は古くから伝わる教えにより、自分達を『劣った者』であると信じて質素な生活を送っていた。そんな中、村一番のおてんば少女エイミーは窮屈な生活と教えに疑問を抱き、同じ思いを抱く青年シルヴァンと共に、真実を知る為の計画を立てる。それはこの地下世界からの脱出、すなわち想像だにしなかった世界への大きな一歩だった! 教えで村人達を縛る大司祭やその息子である聖職者ハロルドとドミニクほか、エイミーを取り巻くユニークな登場人物の描写も見逃せない、臨場感のある冒険ストーリー。 【著者紹介】 銀河忍 児童書作家。子どもの頃からファンタジーが大好きで、少年少女に向けた物語を中心に小説やその小説にちなんだ挿絵を描いている。「大人も子供も楽しめる作品を広めていきたい」という想いから、主にファンタジーを手がける児童書作家として活動中。
  • 不義士の宴~浪花の江戸っ子与力事件帳(一)~
    -
    1~3巻660円 (税込)
    大坂西町奉行所与力・伊吹伝四郎は、奉行から盗賊・霧の十兵衛一味捕縛の特命を受ける。伝四郎は、練達と若者同心の混成部隊を組織し、任務遂行に邁進する。折しも、討ち入り不参加の不義士、赤穂浪人・工藤京太郎は別れた妻子に会うべく赤穂に戻り、浅野内匠頭刃傷に隠された秘密を知る。やがて、伝四郎の盗賊探索に赤穂事件の闇が覆い被さってくる……。
  • 瞽女物語
    -
    三味線を手に越後路を流浪する盲目の旅芸人―瞽女―その秘められた美学とは? 休むことを知らず曠野を流れる三味の音に似て、人間の原点とも言える孤独を背負いながら、地獄と浄土の世界を内にさまよい、苦悩、陶酔する女たち。その鮮烈なる赤と、暗く重たい青の絵具に重ねて、鬼才・斎藤真一が描く、瞽女―愛と死の物語。
  • 新宿ルイード物語 ぼくの青春と音楽
    -
    1971年、ぼくは20歳。シャネルズの活動拠点、山下久美子の総立ち現象、200万人以上の熱気に包まれたルイード。ライブハウス15年を彩った「新宿の青春」が、いま熱くよみがえる。18歳で上京した著者が、駅前広場や風月堂、ゴールデン街の変化と共に歩んだ青春を想い、新宿の街の音楽体験を語る〈四小節(ししょうせつ)〉。ライブハウス15年の熱気が伝わる!
  • 樹海に生きて どろ亀さんと森の仲間たち
    -
    一度も教壇に立たなかった東大名誉教授が綴るメルヘンあふれるエッセイ集。自ら「どろ亀さん」と称し、36年間、北海道のどまんなかにある東京大学の演習林をはいずりまわって研究生活を送った名物先生が、その人生と森の生きものたちへの愛を語る。どろ亀さんの案内で樹海の息吹を存分に楽しみましょう。どろ亀さんとすばらしき森の仲間たち!
  • 原爆の図
    -
    1945年8月6日、原爆投下。3日後、広島に帰った画家は、現代の地獄図絵を目撃する。「原爆の図」は、画家が二十数年をかけ完成した畢生の大作であり、世界の多くの人々に深い衝撃をよびおこしたのだった。本書収録のこの作品の全貌を通じて、私たちは、平和と人間愛への祈念をさらに新たにしてゆきたいと思う。
  • 画文集 花の肖像
    -
    四季おりおりに日本列島を彩る花の貌。比較的私達の眼になじみ易い花58種を選び、ボタニカル アート(植物画)の第一人者・太田洋愛の絵と、登山家で詩人・エッセイスト・哲学者と多方面に活躍の串田孫一が、その花の想い出を透徹した眼差とふくよかな抒情で綴る画文集。
  • 夢屋台なみだ通り
    3.7
    時は文政。本所相生町の河岸の裏通りに並ぶのは、蕎麦に寿司、天麩羅におでんと、とりどりの屋台だ。哀しい過去を持つあるじたちはみな情に厚く、いつしかなみだ通りと名がついた。元締めの善太郎の悩みの種は、腰の据わらない跡取り息子だ。その小太郎が、賭場で大きな借金をこしらえてしまったのだが……。人情と江戸の味に心癒される新シリーズ開幕!
  • 駅に泊まろう!
    4.0
    1~4巻660円 (税込)
    セクハラ、パワハラ、サービス残業……。ブラックすぎる居酒屋チェーンの職場に辞表を叩きつけた桜岡美月は、東京駅から新幹線のグランクラスに乗り込んだ! 目指すは北海道の大地。亡き祖父から譲り受けたコテージのオーナーとしての新生活が待っている!はずだったのだが――。そこは超ローカル駅のただの古ぼけた駅舎だった。ハートフルなお仕事&鉄道小説!
  • この恋が、かなうなら
    3.6
    梨沙は進路、恋、友情、すべてがうまくいかずにいた。そんな折、東京から静岡の高校に二カ月間、国内交換留学をすることに。そこには屈託なく笑う航汰がいた。でも「一番の願いごとは、いつだって叶わない」――子供のころからそうだった。ささやかな願いごとは叶っても、心から願ったことは叶わなかった。だからこの恋だって願いを口にはしない。彼の横顔をそっと見る。本当に楽しそうに笑うから、私も自然に笑ってしまう。君といる私が好き。でも一緒にいられる時間はあと少ししか残っていない。あとで傷つくのはもう嫌だから君に笑顔でさよならを……。痛くて切ない青春ストーリー。
  • みぞれ雨~名残の飯~
    4.0
    隅田川縁にある橋場の渡し傍にある一膳飯屋『しん』には今日も、訳ありな客たちが、一時の休息を求めて訪れる。我が子との別れを決意した女、夢破れた元戯作者、父の借金で苦しむ女、男勝りで剣術に没頭する女剣士――。この店にいると皆、素直になれるのだ。ある者は、新たな一歩を踏み出し、ある者は過去に決別する。好評を博した時代小説シリーズ、待望の第二弾。
  • 坂本龍馬を斬れ
    -
    幕末動乱期、京の町で尊攘派が「天誅」と称して佐幕派を斬る過激な行為を繰り返していた。同心見習の桂早之助は、仲間と夜廻りを始め、治安回復に当たる。彼は不逞な浪士の嫌がらせから助けた舞妓の鈴音と恋仲になった頃、上覧試合で五人抜きを達成する。やがて、捕り方殺人で手配中の坂本龍馬の潜伏先が! 早之助は、見廻組八名とともに龍馬暗殺へと向かった。

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